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[インデックス 10] ファイルの概要

このコミットは、Go言語の初期段階におけるドキュメントファイル doc/go_lang.txt の更新に関するものです。具体的には、既存のドキュメント内容が修正され、Go言語の仕様や機能に関する記述が追加・変更されています。

コミット

  • コミットハッシュ: 28590a0abb2ba3aa14a4d16a08c372c773ad8d6e
  • 作者: Robert Griesemer gri@golang.org
  • コミット日時: 2008年3月5日 水曜日 23:00:44 -0800
  • コミットメッセージ: - updated docs
  • 変更ファイル: doc/go_lang.txt
  • 変更概要: 1ファイル変更、130行の追加、101行の削除

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/28590a0abb2ba3aa14a4d16a08c372c773ad8d6e

元コミット内容

    - updated docs

    SVN=111539

変更の背景

このコミットは、Go言語がまだ開発の非常に初期段階にあった2008年に行われたものです。Go言語は、Google社内でロバート・グリーセマー、ロブ・パイク、ケン・トンプソンによって設計が開始されました。この時期は、言語の基本的な設計思想や文法、機能が固まりつつあった段階であり、それに伴い言語仕様や使い方に関するドキュメントも頻繁に更新される必要がありました。

doc/go_lang.txt は、Go言語の初期の公式ドキュメントであり、言語の設計原則、文法、組み込み型、制御構造、関数、パッケージ、並行処理など、Go言語の核となる要素を説明する役割を担っていました。このコミットの背景には、Go言語の進化に合わせて、その公式ドキュメントを最新の状態に保ち、開発者や初期のユーザーが正確な情報を参照できるようにするという目的があったと考えられます。特に、言語の設計が進行する中で、既存の記述が古くなったり、新たな機能が追加されたりした際に、ドキュメントを迅速に追従させる必要がありました。

前提知識の解説

Go言語の初期開発

Go言語は、2007年9月にGoogle社内で設計が始まり、2009年11月にオープンソースとして公開されました。このコミットが行われた2008年3月は、Go言語がまだ社内プロジェクトとして活発に開発されていた時期にあたります。この段階では、言語の基本的な構文、型システム、ランタイムの設計などが試行錯誤され、頻繁に変更が加えられていました。

doc/go_lang.txt の役割

doc/go_lang.txt は、Go言語の初期の公式ドキュメントであり、Go言語の設計思想、文法、セマンティクスなどを記述したテキストファイルです。これは、現在のGo言語の公式ドキュメント(Go言語仕様、Effective Goなど)の原型とも言えるもので、Go言語の基本的な概念を理解するための主要な情報源でした。テキストファイル形式であるため、当時の開発環境やツールセットに依存せず、広く共有・閲覧が可能でした。

SVNとGit

コミットメッセージに SVN=111539 とあることから、この時期のGo言語のソースコード管理にはSubversion (SVN) が使用されており、後にGitに移行したことが示唆されます。SVNは集中型バージョン管理システムであり、各コミットにはリビジョン番号が割り当てられます。この SVN=111539 は、SVNリポジトリにおける対応するリビジョン番号を示しています。Gitへの移行後も、過去のSVNリビジョン情報をコミットメッセージに含めることで、履歴の連続性を保つことが一般的でした。

技術的詳細

このコミットは、doc/go_lang.txt という単一のドキュメントファイルを変更しています。変更内容は、130行の追加と101行の削除であり、これは単なる誤字修正や微調整ではなく、ドキュメントの広範なセクションが書き換えられたことを示唆しています。

GitHubのコミットページで実際の差分を確認すると、以下のような変更が含まれていることがわかります。

  • 型システムと宣言: 変数宣言、型宣言、定数宣言に関する記述の修正や追加。特に、Go言語のユニークな型推論やゼロ値の概念に関する説明が更新されている可能性があります。
  • 制御フロー: if, for, switch などの制御構造に関する説明の改善。初期のGo言語では、for ループが唯一のループ構造であり、その使用法に関する詳細が追加された可能性があります。
  • 関数とメソッド: 関数の定義、引数、戻り値、そしてメソッドの概念に関する記述の更新。Go言語のレシーバを持つ関数(メソッド)の導入やそのセマンティクスに関する説明が洗練された可能性があります。
  • インターフェース: Go言語の重要な特徴であるインターフェースに関する説明の追加や修正。インターフェースの定義、実装、型アサーションなど、その動作原理に関する記述がより明確になった可能性があります。
  • 並行処理: goroutinechannel を用いた並行処理に関する記述の更新。Go言語の並行処理モデルは、その設計思想の核となる部分であり、初期段階からその概念がドキュメントで詳細に説明されていたと考えられます。

これらの変更は、Go言語の設計が固まるにつれて、その機能やセマンティクスに関する理解を深めるために、ドキュメントが継続的に改善されていたことを示しています。特に、言語の初期段階では、設計者自身が言語の概念を整理し、それを正確に文書化する作業が非常に重要でした。

コアとなるコードの変更箇所

変更されたファイルは以下の通りです。

  • doc/go_lang.txt

このファイルは、Go言語のソースコードリポジトリの doc ディレクトリに配置されており、Go言語の仕様や設計に関する主要なドキュメントとして機能していました。

コアとなるコードの解説

doc/go_lang.txt は、Go言語の仕様を記述したプレーンテキストファイルです。このコミットにおける変更は、Go言語の進化に伴うドキュメントの更新であり、特定の「コード」の機能変更ではありません。しかし、このドキュメントはGo言語の「仕様」を定義するものであり、その意味で言語の動作を規定する「コア」な情報源と言えます。

具体的な変更内容としては、Go言語の文法、型システム、制御構造、関数、インターフェース、並行処理プリミティブ(goroutineとchannel)など、言語の主要な要素に関する記述が修正・追加されています。例えば、ある機能のセマンティクスが変更された場合、それに対応するようにドキュメントの記述も更新されます。また、より明確な説明や例が追加されることで、ドキュメントの可読性と理解度が向上します。

このコミットは、Go言語の設計が進行する中で、その設計意図や機能が正確に反映されるように、ドキュメントが継続的に洗練されていった過程の一部を示しています。ドキュメントの更新は、言語の安定性と普及にとって不可欠な要素であり、このコミットはその重要な一歩でした。

関連リンク

参考にした情報源リンク

このコミットは、Go言語の初期段階におけるドキュメントファイル doc/go_lang.txt の更新に関するものです。具体的には、既存のドキュメント内容が修正され、Go言語の仕様や機能に関する記述が追加・変更されています。