[インデックス 10859] ファイルの概要
このコミットは、doc/install.html
ファイルに対する変更です。具体的には、Go言語のインストール手順に関するドキュメント内で、Mercurial (hg) を使用してGoリポジトリをクローンする際の推奨URLを更新しています。古いgo.googlecode.com/hg
から新しいcode.google.com/p/go
への変更と、それに伴う警告メッセージのドメイン名の修正が含まれています。
コミット
- コミットハッシュ:
31cc66bc52d26ffb2115119ab3b646e096d6627e
- 作者: Andrew Gerrand adg@golang.org
- コミット日時: 2011年12月19日 月曜日 10:17:44 +1100
- コミットメッセージ:
doc: suggest code.google.com/p/go instead of go.googlecode.com/hg R=golang-dev, r CC=golang-dev https://golang.org/cl/5491069
GitHub上でのコミットページへのリンク
https://github.com/golang/go/commit/31cc66bc52d26ffb2115119ab3b646e096d6627e
元コミット内容
doc: suggest code.google.com/p/go instead of go.googlecode.com/hg
R=golang-dev, r
CC=golang-dev
https://golang.org/cl/5491069
変更の背景
この変更は、Go言語のソースコードリポジトリへのアクセス方法に関するドキュメントの更新です。当時のGoプロジェクトはGoogle Code上でホストされており、リポジトリへのアクセスURLが変更されたか、あるいは推奨されるアクセス方法が更新されたことを反映しています。
具体的には、Mercurial (hg) を使用してGoリポジトリをクローンする際に、以前はhttps://go.googlecode.com/hg/
というURLが使われていましたが、このコミットによりhttps://code.google.com/p/go
という形式が推奨されるようになりました。これは、Google CodeのプロジェクトURLの標準的な形式への移行、または特定のアクセスパスの最適化を示唆しています。また、Mercurialの証明書警告メッセージに表示されるドメイン名も、新しいURLに合わせて修正されています。
このような変更は、プロジェクトのインフラストラクチャの進化や、ユーザーがより簡単に、かつ問題なくリポジトリにアクセスできるようにするためのメンテナンスの一環として行われます。
前提知識の解説
Google Code
Google Codeは、かつてGoogleが提供していたオープンソースプロジェクトのホスティングサービスです。バージョン管理システムとしてSubversion (SVN)、Git、Mercurial (Hg) をサポートし、Issueトラッカー、Wiki、ダウンロード機能などを提供していました。Go言語プロジェクトも初期にはGoogle Code上でホストされていました。Google Codeは2016年にサービスを終了し、多くのプロジェクトはGitHubなどの他のプラットフォームに移行しました。
Mercurial (Hg)
Mercurialは、分散型バージョン管理システム(DVCS)の一つです。Gitと同様に、各開発者がリポジトリの完全なコピーを持ち、オフラインでの作業やブランチ・マージが容易に行える特徴があります。Go言語プロジェクトは、初期にはMercurialを主要なバージョン管理システムとして採用していました。
hg clone
コマンド
hg clone
は、Mercurialリポジトリをリモートからローカルに複製(クローン)するためのコマンドです。
hg clone [ソースURL] [ターゲットディレクトリ]
- 例:
hg clone https://example.com/repo myrepo
は、https://example.com/repo
にあるリポジトリをmyrepo
という名前のディレクトリにクローンします。 -u release
: このオプションは、クローンするリポジトリの特定のブランチやタグを指定します。この場合、「release」ブランチをクローンすることを意味します。
SSL/TLS証明書と警告
Mercurialのようなバージョン管理システムがHTTPS経由でリモートリポジトリに接続する際、サーバーのSSL/TLS証明書を検証します。証明書が信頼できない認証局によって署名されている場合や、フィンガープリントが一致しない場合など、検証に失敗すると警告が表示されることがあります。このコミットで修正されている警告メッセージは、go.googlecode.com
の証明書検証に関するもので、ドメイン名の変更に伴い警告メッセージ内のドメイン名も更新する必要がありました。
技術的詳細
このコミットは、HTMLドキュメント内のテキスト置換という非常にシンプルな技術的変更です。
- ドメイン名の変更:
- Mercurialの証明書警告メッセージの例で示されているドメイン名が
go.googlecode.com
からcode.google.com
に変更されました。これは、警告メッセージが実際の状況と一致するようにするための修正です。
- Mercurialの証明書警告メッセージの例で示されているドメイン名が
- リポジトリURLの変更:
hg clone
コマンドの例で示されているリポジトリURLがhttps://go.googlecode.com/hg/ go
からhttps://code.google.com/p/go
に変更されました。これは、Goリポジトリへの推奨されるアクセスパスが変更されたことを反映しています。code.google.com/p/go
は、Google CodeにおけるGoプロジェクトのトップページURLであり、MercurialがこのURLからリポジトリを自動的に検出してクローンできることを示唆しています。
これらの変更は、ユーザーがGo言語のソースコードを正しく取得できるようにするための、ドキュメントの正確性を保つためのものです。
コアとなるコードの変更箇所
変更はdoc/install.html
ファイルのみです。
--- a/doc/install.html
+++ b/doc/install.html
@@ -118,7 +118,7 @@ Mercurial versions 1.7.x and up require the configuration of
(CAs). Error messages of the form:
</p>
<pre>
-warning: go.googlecode.com certificate with fingerprint b1:af: ... bc not verified (check hostfingerprints or web.cacerts config setting)
+warning: code.google.com certificate with fingerprint b1:af: ... bc not verified (check hostfingerprints or web.cacerts config setting)
</pre>
<p>
when using Mercurial indicate that the CAs are missing.
@@ -136,7 +136,7 @@ and make sure the <code>go</code> directory does not exist.\n Then check out the repository:</p>\n \n <pre>\n-$ hg clone -u release https://go.googlecode.com/hg/ go\n+$ hg clone -u release https://code.google.com/p/go\n </pre>
\n <h2 id=\"install\">Install Go</h2>
コアとなるコードの解説
上記のdiffは、doc/install.html
ファイル内の2つの異なる箇所で文字列の置換が行われたことを示しています。
-
118行目付近:
-warning: go.googlecode.com certificate with fingerprint b1:af: ... bc not verified (check hostfingerprints or web.cacerts config setting)
+warning: code.google.com certificate with fingerprint b1:af: ... bc not verified (check hostfingerprints or web.cacerts config setting)
- ここでは、Mercurialが証明書検証に失敗した際に表示される警告メッセージの例が修正されています。古いドメイン名
go.googlecode.com
が、より一般的なGoogle Codeのプロジェクトドメインであるcode.google.com
に置き換えられています。これにより、ドキュメントに記載されている警告メッセージの例が、実際のMercurialの出力と一致するようになります。
-
136行目付近:
-$ hg clone -u release https://go.googlecode.com/hg/ go
+$ hg clone -u release https://code.google.com/p/go
- ここでは、GoリポジトリをクローンするためのMercurialコマンドの例が修正されています。以前の
https://go.googlecode.com/hg/ go
というURLは、Mercurialリポジトリの直接的なパスを示していましたが、新しいhttps://code.google.com/p/go
はGoプロジェクトのGoogle CodeページへのURLです。Mercurialは、このプロジェクトページURLから適切なリポジトリパスを解決してクローンを実行できます。この変更は、ユーザーにとってより直感的で、Google Codeの標準的なプロジェクトURLを使用する形に更新されたことを意味します。
これらの変更は、Go言語のインストール手順のドキュメントを最新かつ正確に保つための、小さな、しかし重要な修正です。
関連リンク
- Go言語公式サイト: https://go.dev/
- Mercurial公式サイト: https://www.mercurial-scm.org/
- Google Code (Wikipedia): https://ja.wikipedia.org/wiki/Google_Code (サービスは終了しています)
参考にした情報源リンク
- コミット情報:
/home/orange/Project/comemo/commit_data/10859.txt
- GitHub上のコミットページ: https://github.com/golang/go/commit/31cc66bc52d26ffb2115119ab3b646e096d6627e
- Mercurial Documentation (hg clone): https://www.mercurial-scm.org/doc/hgrc.5.html#clone (一般的なMercurialのドキュメント)
- Google Codeの歴史に関する情報 (一般的なウェブ検索結果に基づく)