[インデックス 11288] ファイルの概要

このコミットは、Go言語プロジェクトのリポジトリにおいて、weekly.2012-01-20 という週次リリースを示すタグを追加するものです。具体的には、Mercurialリポジトリでタグ情報を管理するために使用される .hgtags ファイルに、新しいタグのエントリが追加されています。

コミット

commit 43b4db194a40670bdd2505a81beab0196ed17356
Author: Nigel Tao <nigeltao@golang.org>
Date:   Fri Jan 20 17:01:55 2012 +1100

    tag weekly.2012-01-20
    
    R=dsymonds
    CC=golang-dev
    https://golang.org/cl/5558059

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/43b4db194a40670bdd2505a81beab0196ed17356

元コミット内容

tag weekly.2012-01-20

R=dsymonds
CC=golang-dev
https://golang.org/cl/5558059

このコミットメッセージは、weekly.2012-01-20 というタグが作成されたことを示しています。R=dsymonds はコードレビュー担当者 (reviewer) が dsymonds であることを示し、CC=golang-dev は golang-dev メーリングリストに通知されたことを示します。https://golang.org/cl/5558059 は、この変更に対応するGerritのChange-IDへのリンクです。

変更の背景

Go言語プロジェクトは、初期にはバージョン管理システムとしてMercurialを使用していました。Mercurialでは、タグ（特定のコミットに意味のある名前を付ける機能）を管理するために、リポジトリのルートに .hgtags という特殊なファイルを使用する慣習がありました。このファイルには、タグ名とそれに対応するコミットハッシュが記述されます。

このコミットは、Goプロジェクトが週次で開発スナップショットをリリースしていた時期のもので、weekly.YYYY-MM-DD の形式でタグ付けを行っていました。これは、開発の進捗を定期的に公開し、ユーザーや開発者が最新の変更を試せるようにするための仕組みでした。このコミットは、2012年1月20日時点での開発状態を weekly.2012-01-20 としてタグ付けするために行われました。

前提知識の解説

Mercurial (.hgtags): Mercurialは分散型バージョン管理システムの一つで、Gitと同様にコードの変更履歴を管理します。Mercurialでは、リポジトリ内のタグ情報を .hgtags というファイルに保存する慣習があります。このファイルは、コミットハッシュとタグ名のペアのリストで構成されます。Goプロジェクトは後にGitに移行しましたが、このコミットが作成された時点ではMercurialが使用されていました。
Go言語の週次リリース (Weekly Releases): Go言語の初期開発段階では、安定版リリースとは別に、開発の進捗を反映した「週次リリース」が提供されていました。これは、開発者が最新の機能やバグ修正を早期に試せるようにするためのもので、weekly.YYYY-MM-DD の形式でタグ付けされていました。これにより、ユーザーは安定版を待つことなく、開発版のGoを試すことができました。
Gerrit (Change-ID): Gerritは、Googleが開発したWebベースのコードレビューシステムです。Goプロジェクトでは、変更がメインリポジトリにマージされる前に、Gerritを通じてコードレビューが行われます。コミットメッセージに含まれる https://golang.org/cl/5558059 のようなリンクは、Gerrit上の特定の変更セット（Change-ID）を指し、その変更に関する議論やレビューの履歴を確認できます。
コミットハッシュ: GitやMercurialのようなバージョン管理システムにおいて、各コミットを一意に識別するための短い文字列（ハッシュ値）です。このハッシュ値は、コミットの内容（コード、コミットメッセージ、親コミットなど）から計算されます。

技術的詳細

このコミットの技術的な本質は、Mercurialリポジトリにおけるタグの追加操作です。Mercurialでは、hg tag <tagname> コマンドを実行すると、現在のリビジョンにタグが付けられ、その情報が .hgtags ファイルに追記されます。このコミットは、その操作によって .hgtags ファイルが変更された結果を反映しています。

具体的には、.hgtags ファイルに以下の2行が追加されています。

9f2be4fbbf690b9562c6e98b91daa0003f0913c7 weekly.2012-01-20 これは、コミットハッシュ 9f2be4fbbf690b9562c6e98b91daa0003f0913c7 に weekly.2012-01-20 というタグを関連付けています。
9f2be4fbbf690b9562c6e98b91daa0003f0913c7 weekly これは、同じコミットハッシュに weekly というタグを関連付けています。これは、最新の週次リリースを常に指すエイリアスのような役割を果たしていた可能性があります。

この変更は、Goプロジェクトのビルドシステムやリリースプロセスの一部として自動的に、または手動で実行されたものと考えられます。これにより、特定のコミットが weekly.2012-01-20 という名前で参照できるようになり、開発者やユーザーがその時点のソースコードを簡単に取得できるようになります。

コアとなるコードの変更箇所

--- a/.hgtags
+++ b/.hgtags
@@ -101,3 +101,5 @@ b4a91b6933748db1a7150c06a1b55ad506e52906 weekly.2011-11-18
 82fdc445f2ff2c85043446eb84a19cc999dfcb95 weekly.2011-12-14
 4a82689277582a2a60f006e3f158985f2f8d1da3 weekly.2011-12-22
 354b17404643c0f1a710bdc48927dff02f203ae3 weekly.2012-01-15
+9f2be4fbbf690b9562c6e98b91daa0003f0913c7 weekly.2012-01-20
+9f2be4fbbf690b9562c6e98b91daa0003f0913c7 weekly

変更は .hgtags ファイルのみです。既存のタグエントリの後に、新しい2つのエントリが追加されています。

コアとなるコードの解説

このコミットにおける「コード」は、Go言語のソースコードそのものではなく、バージョン管理システムが使用するメタデータファイルである .hgtags です。

追加された行は以下の形式に従っています。 <コミットハッシュ> <タグ名>

9f2be4fbbf690b9562c6e98b91daa0003f0913c7: これは、weekly.2012-01-20 および weekly タグが指し示す特定のコミットのハッシュ値です。このハッシュ値に対応するコミットが、2012年1月20日時点でのGoプロジェクトのソースコードの状態を表しています。
weekly.2012-01-20: これは、日付に基づいた具体的な週次リリースのタグ名です。
weekly: これは、常に最新の週次リリースを指す汎用的なタグ名です。これにより、ユーザーは常に最新の週次ビルドを簡単に取得できました。

この変更は、Goプロジェクトの歴史的な開発プロセスと、MercurialからGitへの移行前のバージョン管理の仕組みを理解する上で興味深いものです。

参考にした情報源リンク

Go言語の初期開発に関するメーリングリストのアーカイブ (golang-dev): https://groups.google.com/g/golang-dev
Mercurialのタグに関するドキュメント: (Mercurialの公式ドキュメントやチュートリアルを参照)
- 例: https://www.mercurial-scm.org/wiki/Tag (一般的な情報)
GoプロジェクトのMercurialからGitへの移行に関する情報 (当時のブログ記事やメーリングリストの議論):
- 例: https://go.dev/blog/git (Git移行に関する公式ブログ記事)
- https://go.dev/blog/go-and-version-control (バージョン管理に関する初期の議論)
Gerrit Change-ID 5558059 の詳細 (現在はアクセスできない可能性が高いですが、当時のGerritインスタンスに存在): https://golang.org/cl/5558059 (このリンクは当時のGerritインスタンスへのものであり、現在ではリダイレクトされるか、存在しない可能性があります。)

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