Keyboard shortcuts

Press or to navigate between chapters

Press S or / to search in the book

Press ? to show this help

Press Esc to hide this help

[インデックス 11578] ファイルの概要

このコミットは、Goプロジェクトのバージョン管理システム(Mercurial)における無視ファイルリストである.hgignoreを更新するものです。具体的には、ドキュメント生成に関連するツールまたはディレクトリの名前がdoc/htmlgenからdoc/tmpltohtmlに変更されたことに対応し、新しい名前を無視リストに追加し、古い名前を削除しています。これにより、tmpltohtmlによって生成されるファイルが誤ってリポジトリにコミットされることを防ぎます。

コミット

commit 8091ac1b5dab9fe9e9b5c083bcd7fd6a77ee1fb8
Author: David Symonds <dsymonds@golang.org>
Date:   Fri Feb 3 13:25:26 2012 +1100

    .hgignore: update to ignore tmpltohtml.

    R=golang-dev, gri
    CC=golang-dev
    https://golang.org/cl/5617055

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/8091ac1b5dab9fe9e9b5c083bcd7fd6a77ee1fb8

元コミット内容

.hgignore: update to ignore tmpltohtml.

R=golang-dev, gri
CC=golang-dev
https://golang.org/cl/5617055

変更の背景

この変更の背景には、Goプロジェクトのドキュメント生成プロセスにおけるツールの名称変更または置き換えがあります。以前はdoc/htmlgenというツールまたはディレクトリが使用されていたようですが、これがdoc/tmpltohtmlという新しい名前に変更されたか、あるいは新しいツールに置き換えられたと考えられます。

バージョン管理システムにおいて、ビルドプロセスやドキュメント生成プロセスで一時的に生成されるファイルやディレクトリは、通常、リポジトリにコミットされるべきではありません。これらは派生ファイルであり、ソースコードではないため、リポジトリの肥大化や不必要なコンフリクトの原因となる可能性があります。そのため、これらの生成物をバージョン管理の対象から外すために、.hgignore(Mercurialの場合)や.gitignore(Gitの場合)のような無視リストファイルが使用されます。

このコミットは、ドキュメント生成ツールの変更に伴い、生成されるファイルが引き続き適切に無視されるように.hgignoreを更新することを目的としています。

前提知識の解説

Mercurialと.hgignore

Mercurial (Hg) は、Gitと同様の分散型バージョン管理システムです。多くのオープンソースプロジェクト、特にGoプロジェクトの初期段階ではMercurialが広く利用されていました。

.hgignoreファイルは、Mercurialリポジトリのルートディレクトリに配置される特殊なファイルです。このファイルには、Mercurialがバージョン管理の対象から除外すべきファイルやディレクトリのパターンが記述されます。これはGitにおける.gitignoreファイルと全く同じ目的を持ちます。

.hgignoreに記述されるパターンは、通常、以下の種類のファイルやディレクトリを対象とします。

  • ビルド生成物: コンパイルされたバイナリ、オブジェクトファイル、ライブラリなど。
  • 一時ファイル: エディタのバックアップファイル、ログファイル、キャッシュファイルなど。
  • 設定ファイル: ローカル環境固有の設定情報など、リポジトリに含めるべきではないもの。
  • 派生ファイル: ソースコードから自動生成されるファイル(例: ドキュメント、コード生成ツールによる出力)。

これらのファイルを無視することで、リポジトリのクリーンさを保ち、開発者が本当に変更したソースコードのみを追跡できるようにします。

tmpltohtmlhtmlgen

コミットメッセージと差分から、tmpltohtmlhtmlgenはGoプロジェクトのドキュメント生成に関連するツールまたはディレクトリであることが推測されます。

  • htmlgen: 以前使用されていたドキュメント生成関連のエンティティ。
  • tmpltohtml: htmlgenに代わって導入された、または名前が変更された新しいドキュメント生成関連のエンティティ。名前から推測すると、「テンプレート(tmpl)からHTMLを生成する(tohtml)」という機能を持つツールである可能性が高いです。Go言語にはtext/templatehtml/templateといった標準パッケージがあり、これらを利用してHTMLを生成するツールは一般的です。

これらのツールは、Goのソースコードや特定のマークアップファイル(例: Markdown、GoDocコメント)から、ウェブブラウザで閲覧可能なHTML形式のドキュメントを自動的に生成するために使用されます。生成されたHTMLファイルは、通常、ソースコードの一部ではないため、バージョン管理システムで無視されるべきです。

技術的詳細

このコミットの技術的詳細は、Mercurialの無視パターンマッチングと、Goプロジェクトのドキュメント生成ワークフローの変更に集約されます。

  1. 無視パターンの変更:

    • 変更前: doc/htmlgen が無視されていました。これは、docディレクトリの下にあるhtmlgenという名前のファイルまたはディレクトリがMercurialによって追跡されないことを意味します。
    • 変更後: doc/tmpltohtml が無視されるようになりました。これは、docディレクトリの下にあるtmpltohtmlという名前のファイルまたはディレクトリがMercurialによって追跡されないことを意味します。 この変更は、ドキュメント生成ツールの名前がhtmlgenからtmpltohtmlに変更されたか、あるいはhtmlgenが廃止されtmpltohtmlが新しいドキュメント生成ツールとして導入されたことを示唆しています。
  2. Mercurialの無視メカニズム: .hgignoreファイルは、正規表現またはglobパターンを使用して無視するファイルを指定できます。このコミットでは、単純なパス指定(doc/htmlgendoc/tmpltohtml)が使用されています。これにより、指定されたパスに存在するファイルやディレクトリが、hg statushg addなどのコマンドによって無視され、リポジトリに誤って追加されることを防ぎます。

  3. ドキュメント生成ワークフローへの影響: この変更は、Goプロジェクトのドキュメント生成ワークフローが更新されたことを意味します。開発者は、ドキュメントを生成する際にhtmlgenではなくtmpltohtmlを使用するようになったか、あるいはビルドスクリプトが内部的にtmpltohtmlを呼び出すように変更されたと考えられます。.hgignoreの更新は、このワークフローの変更に追従し、生成されたドキュメントがバージョン管理の対象外であることを保証するためのものです。これにより、開発環境でドキュメントを生成しても、その結果が誤ってコミットされる心配がなくなります。

コアとなるコードの変更箇所

--- a/.hgignore
+++ b/.hgignore
@@ -24,7 +24,7 @@ _testmain.go
 build.out
 test.out
 y.tab.[ch]
-doc/htmlgen
+doc/tmpltohtml
 doc/codelab/wiki/*.bin
 misc/cgo/life/run.out
 misc/dashboard/builder/gobuilder

コアとなるコードの解説

この差分は、.hgignoreファイル内の1行の変更を示しています。

  • -doc/htmlgen: これは、以前に無視されていたdoc/htmlgenというエントリが削除されたことを意味します。
  • +doc/tmpltohtml: これは、新しくdoc/tmpltohtmlというエントリが追加されたことを意味します。

この変更により、Mercurialは今後doc/htmlgenを無視しなくなり(もし存在すれば追跡対象となる)、代わりにdoc/tmpltohtmlを無視するようになります。これは、ドキュメント生成に関連するファイルやディレクトリのパスがdoc/htmlgenからdoc/tmpltohtmlに変更されたことに対応するものです。

この変更は、Goプロジェクトのビルドシステムやドキュメント生成スクリプトが更新され、htmlgenの代わりにtmpltohtmlを使用するようになったことを強く示唆しています。.hgignoreの更新は、このツール変更に追従し、生成されるドキュメントが引き続きバージョン管理の対象外となるようにするための、保守的な変更です。

関連リンク

参考にした情報源リンク