Keyboard shortcuts

Press or to navigate between chapters

Press S or / to search in the book

Press ? to show this help

Press Esc to hide this help

[インデックス 11609] ファイルの概要

コミット

commit 83bb6ebe9e803ffdbc7009512234374975aab94c
Author: Robert Griesemer <gri@golang.org>
Date:   Fri Feb 3 16:57:59 2012 -0800

    go/printer: update documentation
    
    Fixes #2855.
    
    R=r
    CC=golang-dev
    https://golang.org/cl/5608057

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/83bb6ebe9e803ffdbc7009512234374374975aab94c

元コミット内容

このコミットは、Go言語の標準ライブラリgo/printerパッケージ内のドキュメンテーションを更新するものです。具体的には、CommentedNode構造体に関するコメントのタイプミスを修正しています。

変更の背景

このコミットは、Go言語のIssue #2855を修正するために行われました。Issue #2855は、go/printerパッケージのCommentedNode構造体のドキュメンテーションにおいて、FPrint関数がFprintと誤って記述されているという報告でした。この修正は、ドキュメンテーションの正確性を向上させ、ユーザーが正しい関数名を参照できるようにすることを目的としています。

前提知識の解説

Go言語のgo/printerパッケージ

go/printerパッケージは、Go言語の抽象構文木(AST: Abstract Syntax Tree)を整形して出力するためのパッケージです。Goのソースコードを読み込み、そのASTを構築した後、このパッケージを使って整形されたコードを生成することができます。これは、Goのgofmtツールのようなコードフォーマッタや、Goのコードを解析・変換するツールで利用されます。

抽象構文木(AST)

抽象構文木(AST)は、ソースコードの抽象的な構文構造を木構造で表現したものです。コンパイラやインタプリタがソースコードを解析する際に生成され、プログラムの構造を理解し、操作するための基盤となります。go/astパッケージはGo言語のASTを定義しており、go/parserパッケージはソースコードを解析してASTを構築します。

Fprint関数とFPrint関数

Go言語の標準ライブラリでは、慣習として関数名の先頭が大文字で始まるものはエクスポートされ、パッケージ外部からアクセス可能です。小文字で始まるものはパッケージ内部でのみ利用されます。 go/printerパッケージには、Fprintという関数が存在し、これはio.Writerに整形されたGoコードを出力する主要な関数の一つです。ドキュメンテーションの誤りは、このFprintFPrintと誤記していた点にあります。

CommentedNode構造体

go/printerパッケージのCommentedNode構造体は、ASTノードとそれに関連するコメントをバンドルするためのものです。Goのソースコードには、コード本体だけでなく、コメントも重要な情報として含まれます。go/printerがコードを整形する際には、これらのコメントも適切に配置する必要があります。CommentedNodeは、ASTノードとコメントを一緒に扱うことで、整形処理中にコメントが失われたり、不適切な位置に配置されたりするのを防ぎます。

技術的詳細

このコミットの技術的な変更は非常に単純で、ドキュメンテーション内の文字列の修正のみです。しかし、その背景にはGo言語のツールチェインにおけるドキュメンテーションの重要性と、ユーザーからのフィードバック(Issue #2855)への対応があります。

go/printerパッケージは、Goのコード整形において中心的な役割を担っています。そのドキュメンテーションが正確であることは、このパッケージを利用する開発者にとって非常に重要です。特に、関数名のような基本的な情報に誤りがあると、開発者が正しいAPIを特定する上で混乱を招く可能性があります。

この修正は、src/pkg/go/printer/printer.goファイルのコメント行を変更しています。具体的には、// It may be provided as argument to any of the FPrint functions.という行のFPrintFprintに修正しています。これは、Goの関数命名規則に従い、エクスポートされた関数名がFprintであることを反映したものです。

コアとなるコードの変更箇所

--- a/src/pkg/go/printer/printer.go
+++ b/src/pkg/go/printer/printer.go
@@ -1108,7 +1108,7 @@ func (cfg *Config) fprint(output io.Writer, fset *token.FileSet, node interface{\n }
 
 // A CommentedNode bundles an AST node and corresponding comments.
-// It may be provided as argument to any of the FPrint functions.
+// It may be provided as argument to any of the Fprint functions.
 //
 type CommentedNode struct {
 	Node     interface{} // *ast.File, or ast.Expr, ast.Decl, ast.Spec, or ast.Stmt

コアとなるコードの解説

変更された行は、src/pkg/go/printer/printer.goファイルの1110行目付近にあります。

元のコード: // It may be provided as argument to any of the FPrint functions.

修正後のコード: // It may be provided as argument to any of the Fprint functions.

この変更は、CommentedNode構造体の説明コメントの一部です。FPrintという誤った関数名がFprintという正しい関数名に修正されています。これは、Go言語の慣習において、エクスポートされた関数は先頭が大文字で始まるため、Fprintが正しい関数名であることを示しています。この修正により、go/printerパッケージのドキュメンテーションがより正確になり、開発者がCommentedNodeFprint関数と組み合わせて使用する際に混乱を避けることができます。

関連リンク

参考にした情報源リンク

  • GitHubのコミットページ: https://github.com/golang/go/commit/83bb6ebe9e803ffdbc7009512234374975aab94c
  • Go言語の公式ドキュメンテーション
  • Go言語のIssueトラッカー (GitHub)
  • Go言語のコードレビューシステム (Gerrit)
  • Go言語のgo/printerパッケージに関する一般的な情報源 (ブログ、チュートリアルなど)
  • Go言語のASTに関する情報源
  • Go言語の命名規則に関する情報源
  • go/printerパッケージのソースコード (src/pkg/go/printer/printer.go)
  • Go言語のgofmtツールに関する情報