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[インデックス 12103] ファイルの概要

このコミットは、Go言語のダッシュボードアプリケーションにおけるUIのテキスト変更に関するものです。具体的には、ページネーションボタンのラベルが、より直感的で一般的な用語に修正されています。

コミット

commit 92755f38ae86b7e2e476392a0d7be987f69f6b61
Author: Andrew Gerrand <adg@golang.org>
Date:   Tue Feb 21 17:13:14 2012 +1100

    dashboard: rename buttons to satisfy pedantic souls
    
    R=golang-dev, r
    CC=golang-dev
    https://golang.org/cl/5686053

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/92755f38ae86b7e2e476392a0d7be987f69f6b61

元コミット内容

このコミットの目的は、Go言語のダッシュボードインターフェースにおけるページネーションボタンのテキストを修正することです。具体的には、既存の「prev」「next」「top」というラベルを、それぞれ「newer」「older」「latest」に変更しています。コミットメッセージには「pedantic souls(細かすぎる人々の要求を満たすため)」とあり、これはおそらく、より正確で一般的な用語を使用することへの要望に応えたものであることを示唆しています。

変更の背景

この変更の背景には、ユーザーインターフェースの用語の明確化と一貫性の向上が挙げられます。元の「prev(前へ)」、「next(次へ)」、「top(先頭へ)」というラベルは、一般的なページネーションの文脈では理解できますが、特に時系列のデータ(例えば、コミット履歴やイベントログなど)を表示するダッシュボードにおいては、より具体的な意味を持つ「newer(より新しいものへ)」、「older(より古いものへ)」、「latest(最新のものへ)」という表現の方が、ユーザーにとって直感的であると考えられます。

コミットメッセージにある「pedantic souls」という表現は、開発コミュニティ内で、UIの文言の正確性や一貫性に対して強いこだわりを持つ人々がいたことを示唆しています。彼らの意見が取り入れられ、より厳密な意味合いを持つ用語への変更が実施されたと推測されます。これは、ソフトウェア開発において、機能性だけでなく、ユーザーエクスペリエンス(UX)や細部の表現にも注意が払われることの重要性を示しています。

前提知識の解説

  • Go言語ダッシュボード: Go言語プロジェクトには、様々なビルド、テスト、パフォーマンスに関する情報を集約・表示するためのダッシュボードが存在します。これは、Go言語の開発プロセスにおいて重要な役割を果たすツールであり、開発者がプロジェクトの状態を把握し、問題を発見するために利用されます。このダッシュボードはウェブアプリケーションとして提供されており、HTML、CSS、JavaScriptなどのウェブ技術で構築されています。
  • ページネーション (Pagination): ウェブアプリケーションやデータ表示において、大量のコンテンツを一度に表示するのではなく、複数のページに分割して表示する手法です。これにより、ページの読み込み速度が向上し、ユーザーが情報を探しやすくなります。ページネーションには通常、「前へ」「次へ」「最初のページへ」「最後のページへ」といったナビゲーションボタンが伴います。
  • HTML (HyperText Markup Language): ウェブページの構造を定義するためのマークアップ言語です。このコミットでは、HTMLファイル ui.html 内のアンカータグ (<a>) のテキストコンテンツが変更されています。
  • Goテンプレート (Go Templates): Go言語には、HTMLやテキストを動的に生成するためのテンプレートエンジンが組み込まれています。このコミットで変更されている ui.html ファイルには、{{with $.Pagination}}{{if .HasPrev}} といったGoテンプレートの構文が含まれており、サーバーサイドで動的にコンテンツが生成されることを示しています。
  • class="inactive": HTML要素に適用されるCSSクラスで、通常、その要素が現在アクティブでない、またはクリックできない状態であることを視覚的に示すために使用されます。例えば、最初のページにいるときに「前へ」ボタンが非アクティブになる場合などです。
  • href属性: HTMLのアンカータグ (<a>) の属性で、リンク先のURLを指定します。このコミットでは、href属性自体は変更されていませんが、その条件付きの適用({{if .HasPrev}}href="..."{{else}}class="inactive"{{end}})は、Goテンプレートによって動的に制御されています。

技術的詳細

このコミットは、Go言語のダッシュボードアプリケーションのフロントエンド部分、具体的にはmisc/dashboard/app/build/ui.htmlファイルに対する変更です。このファイルは、ダッシュボードのユーザーインターフェースの一部を定義するHTMLテンプレートです。

変更の核心は、ページネーションを制御するアンカータグ(<a>)内の表示テキストの変更です。

元のコード:

      <a {{if .HasPrev}}href="?page={{.Prev}}"{{else}}class="inactive"{{end}}>prev</a>
      <a {{if .Next}}href="?page={{.Next}}"{{else}}class="inactive"{{end}}>next</a>
      <a {{if .HasPrev}}href="."{{else}}class="inactive"{{end}}>top</a>

変更後のコード:

      <a {{if .HasPrev}}href="?page={{.Prev}}"{{else}}class=\"inactive\"{{end}}>newer</a>
      <a {{if .Next}}href="?page={{.Next}}"{{else}}class=\"inactive\"{{end}}>older</a>
      <a {{if .HasPrev}}href="."{{else}}class=\"inactive\"{{end}}>latest</a>

この変更は、HTMLの構造やGoテンプレートのロジックには一切影響を与えていません。単に、ユーザーに表示されるボタンのテキストラベルが変更されただけです。

  • prev (前へ) → newer (より新しいものへ): 時系列データにおいて、前のページは通常、より新しいデータを含んでいます。
  • next (次へ) → older (より古いものへ): 同様に、次のページは通常、より古いデータを含んでいます。
  • top (先頭へ) → latest (最新のものへ): ページネーションの先頭は、最新のデータが表示される場所であることが多いため、「最新」という表現がより適切です。

この変更は、ユーザーがダッシュボードの履歴やログを閲覧する際の直感的な理解を深めることを目的としています。

コアとなるコードの変更箇所

--- a/misc/dashboard/app/build/ui.html
+++ b/misc/dashboard/app/build/ui.html
@@ -126,9 +126,9 @@
 
     {{with $.Pagination}}
     <div class="paginate">
-      <a {{if .HasPrev}}href="?page={{.Prev}}"{{else}}class="inactive"{{end}}>prev</a>
-      <a {{if .Next}}href="?page={{.Next}}"{{else}}class="inactive"{{end}}>next</a>
-      <a {{if .HasPrev}}href="."{{else}}class="inactive"{{end}}>top</a>
+      <a {{if .HasPrev}}href="?page={{.Prev}}"{{else}}class="inactive"{{end}}>newer</a>
+      <a {{if .Next}}href="?page={{.Next}}"{{else}}class="inactive"{{end}}>older</a>
+      <a {{if .HasPrev}}href="."{{else}}class="inactive"{{end}}>latest</a>
     </div>
     {{end}}

コアとなるコードの解説

変更されたコードは、Go言語のダッシュボードアプリケーションのページネーション部分をレンダリングするHTMLテンプレートの一部です。

  • {{with $.Pagination}}: これはGoテンプレートの構文で、$.Paginationというデータ構造が存在する場合に、そのスコープ内で以下のHTMLブロックをレンダリングすることを示します。Paginationは、現在のページネーションの状態(前のページがあるか、次のページがあるか、ページ番号など)を保持するオブジェクトであると推測されます。
  • <div class="paginate">: ページネーションボタンを囲むdiv要素で、CSSによってスタイルが適用されることを示唆しています。
  • <a ...>...</a>: 各ページネーションボタンを表すアンカータグです。
    • {{if .HasPrev}}href="?page={{.Prev}}"{{else}}class="inactive"{{end}}: これは条件付きの属性設定です。もしPaginationオブジェクトにHasPrev(前のページがある)というフィールドが真であれば、href属性が設定され、前のページへのリンクが有効になります。そうでなければ、class="inactive"が設定され、ボタンが非アクティブな状態として表示されます。
    • {{if .Next}}href="?page={{.Next}}"{{else}}class="inactive"{{end}}: 同様に、Next(次のページがある)フィールドに基づいて、次のページへのリンクが設定されるか、ボタンが非アクティブになります。
    • {{if .HasPrev}}href="."{{else}}class="inactive"{{end}}: 最後のボタンは、HasPrevが真の場合にルートパス(.)へのリンクを設定します。これは通常、最新のデータや最初のページに戻るためのリンクとして機能します。

このコミットでは、これらのアンカータグの開始タグと終了タグの間にあるテキストコンテンツ(prev, next, top)が、それぞれnewer, older, latestに置き換えられました。これにより、ユーザーインターフェース上の表示が変更され、時系列データに対するナビゲーションの意図がより明確になりました。

関連リンク

参考にした情報源リンク