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[インデックス 12334] ファイルの概要

このコミットは、Go 1リリースに関する公式ドキュメント(doc/go1.htmldoc/go1.tmpl)に対する軽微な修正を目的としています。具体的には、一部のフォントで短剣符(ダガー、†)が文字「t」と見間違えられやすい問題を解決するため、ダガーを上付き文字で表示するように変更し、またos/signalパッケージがもはやexp(実験的)パッケージではないことを反映しています。

コミット

commit 6a005cb03f17a5ec544c45fc749cd4dc0227516b
Author: Shenghou Ma <minux.ma@gmail.com>
Date:   Sat Mar 3 00:47:11 2012 +0800

    doc/go1: minor corrections
            Set dagger looks very much like t in some fonts, so superscript it.
            os/signal is no longer in exp.
    
    R=golang-dev, adg
    CC=golang-dev
    https://golang.org/cl/5720049

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/6a005cb03f17a5ec544c45fc749cd4dc0227516b

元コミット内容

doc/go1: minor corrections Set dagger looks very much like t in some fonts, so superscript it. os/signal is no longer in exp.

変更の背景

このコミットは、Go言語のバージョン1(Go 1)のリリースノートまたは関連ドキュメントの正確性と視認性を向上させるために行われました。

  1. 短剣符(ダガー)の視認性改善: ドキュメント内で使用されている短剣符(&#8224;、†)が、特定のフォント環境下で英字の「t」と非常に似て見えるという問題がありました。これは読者にとって混乱を招く可能性があり、特に注釈や補足情報を示すために使用される記号であるため、その識別性は重要です。この問題を解決するため、ダガーを上付き文字(superscript)として表示することで、他のテキストとの区別を明確にし、視認性を向上させる必要がありました。

  2. os/signalパッケージのステータス更新: Go言語には、開発初期段階や実験的な機能を含むパッケージを一時的にexp(experimental)ディレクトリに配置するという慣習がありました。os/signalパッケージは、オペレーティングシステムからのシグナル(例: Ctrl+Cによる割り込み)を処理するための重要な機能を提供します。Go 1のリリースに向けて、このパッケージが安定し、標準ライブラリの一部として正式に利用可能になったため、もはや「実験的」なステータスではないことをドキュメントに反映させる必要がありました。これは、ユーザーが安心してこのパッケージを利用できることを示すとともに、ドキュメントの正確性を保つ上で重要です。

これらの修正は、Go 1の公式ドキュメントの品質とユーザーエクスペリエンスを細部にわたって改善するためのものです。

前提知識の解説

このコミットを理解するためには、以下の前提知識が役立ちます。

  1. Go言語のパッケージ管理と標準ライブラリ:

    • Go言語は、機能ごとにパッケージに分割されており、これらは標準ライブラリとして提供されます。
    • os/signalパッケージは、Goプログラムがオペレーティングシステムからのシグナル(例: SIGINTSIGTERM)を捕捉し、処理するための機能を提供します。これにより、プログラムはクリーンなシャットダウンや特定のイベントへの応答が可能になります。
    • exp(experimental)パッケージは、Go言語の開発初期段階や、まだAPIが安定していない、あるいは将来的に変更される可能性のある実験的な機能を含むパッケージが配置される場所でした。Go 1のリリース時には、多くのパッケージがexpから標準ライブラリに昇格しました。
  2. HTMLとCSSの基本的な知識:

    • doc/go1.htmlは、Go 1のリリースノートまたは関連ドキュメントのHTML版です。HTMLはウェブページの構造を定義するマークアップ言語です。
    • &#8224;はHTMLエンティティで、短剣符(dagger, †)を表します。
    • <sup>タグはHTMLの要素で、囲まれたテキストを上付き文字(superscript)として表示するために使用されます。これは、数学的な指数、脚注の参照、または特定の記号の視認性向上によく用いられます。
  3. Goのドキュメント生成とテンプレート:

    • doc/go1.tmplは、Goのドキュメント生成システムで使用されるテンプレートファイルである可能性が高いです。Goのドキュメントは、多くの場合、Goのテンプレートエンジンを使用して生成されます。これにより、単一のソースから複数の形式(HTML、プレーンテキストなど)のドキュメントを生成できます。go1.htmlgo1.tmplから生成されていると推測できます。
  4. バージョン管理システム Git:

    • このコミットはGitによって管理されており、diff形式で変更内容が示されています。diff --git a/doc/go1.html b/doc/go1.htmlは、doc/go1.htmlファイルの変更を示し、-で始まる行は削除された行、+で始まる行は追加された行を表します。

技術的詳細

このコミットは、Go 1のドキュメントにおける2つの主要な技術的修正を含んでいます。

  1. 短剣符のHTML表示の変更:

    • 元のHTMLコードでは、短剣符は単にHTMLエンティティ&#8224;として記述されていました。
    • 変更後、この短剣符は<sup>&#8224;</sup>のように<sup>タグで囲まれています。
    • この変更により、ウェブブラウザは短剣符を通常のテキストのベースラインよりもわずかに上に、かつ通常は小さめのフォントサイズでレンダリングします。これにより、視覚的に「t」のような他の文字と区別しやすくなり、ドキュメントの可読性が向上します。これは、特に注釈や脚注の参照記号として使用される場合に重要です。
  2. os/signalパッケージのexpからの削除:

    • Go 1のリリース時、一部のパッケージはまだ実験的な段階にあると見なされ、expディレクトリの下にリストされていました。これにはebnfhtmlgo/types、そしてos/signalが含まれていました。
    • このコミットでは、doc/go1.htmlおよびdoc/go1.tmplから<li><code>os/signal</code></li>の行が削除されています。
    • これは、os/signalパッケージがGo 1の標準ライブラリの一部として安定し、もはや実験的なステータスではないことを公式に反映したものです。これにより、ユーザーはos/signalパッケージを安定したAPIとして信頼して使用できることがドキュメント上で明確になります。

これらの変更は、ドキュメントの正確性とユーザーエクスペリエンスの両方を向上させるための、細部にわたる配慮を示しています。

コアとなるコードの変更箇所

このコミットでは、以下の2つのファイルが変更されています。

  1. doc/go1.html
  2. doc/go1.tmpl

両ファイルにおける変更は同一であり、以下の2点です。

  • <li><code>html</code>&#8224;</li><li><code>html</code><sup>&#8224;</sup></li> に変更。
  • <li><code>os/signal</code></li> の行が削除。
  • (&#8224;The <code>EscapeString</code> and <code>UnescapeString</code> types remain(<sup>&#8224;</sup>The <code>EscapeString</code> and <code>UnescapeString</code> types remain に変更。
diff --git a/doc/go1.html b/doc/go1.html
index d3eff21e37..83a7653c40 100644
--- a/doc/go1.html
+++ b/doc/go1.html
@@ -650,13 +650,12 @@ Several packages have moved under <code>exp</code> at the time of Go 1\'s release
 
 <ul>
 <li><code>ebnf</code></li>
-<li><code>html</code>&#8224;</li>
+<li><code>html</code><sup>&#8224;</sup></li>
 <li><code>go/types</code></li>
-<li><code>os/signal</code></li>
 </ul>
 
 <p>
-(&#8224;The <code>EscapeString</code> and <code>UnescapeString</code> types remain
+(<sup>&#8224;</sup>The <code>EscapeString</code> and <code>UnescapeString</code> types remain
 in package <code>html</code>.)
 </p>
 
diff --git a/doc/go1.tmpl b/doc/go1.tmpl
index da6163a5df..e5f161e820 100644
--- a/doc/go1.tmpl
+++ b/doc/go1.tmpl
@@ -574,13 +574,12 @@ Several packages have moved under <code>exp</code> at the time of Go 1\'s release
 
 <ul>
 <li><code>ebnf</code></li>
-<li><code>html</code>&#8224;</li>
+<li><code>html</code><sup>&#8224;</sup></li>
 <li><code>go/types</code></li>
-<li><code>os/signal</code></li>
 </ul>
 
 <p>
-(&#8224;The <code>EscapeString</code> and <code>UnescapeString</code> types remain
+(<sup>&#8224;</sup>The <code>EscapeString</code> and <code>UnescapeString</code> types remain
 in package <code>html</code>.)
 </p>
 

コアとなるコードの解説

このコミットのコード変更は、Go 1のドキュメントのHTMLおよびテンプレートファイルに対して行われています。

  1. 短剣符のHTMLマークアップ変更:

    • 変更前: <li><code>html</code>&#8224;</li>
    • 変更後: <li><code>html</code><sup>&#8224;</sup></li>
    • この変更は、htmlパッケージの項目に付随する短剣符(†)を、HTMLの<sup>タグで囲むことで上付き文字として表示するようにします。これにより、短剣符が通常のテキストと混同されることを防ぎ、視覚的な区別を明確にします。同様に、注釈の開始部分である (&#8224;The ...(<sup>&#8224;</sup>The ... に変更され、注釈の参照記号も上付き文字として表示されるようになります。
  2. os/signalパッケージのリストからの削除:

    • 変更前:
      <ul>
      <li><code>ebnf</code></li>
      <li><code>html</code>&#8224;</li>
      <li><code>go/types</code></li>
      <li><code>os/signal</code></li>
      </ul>
      
    • 変更後:
      <ul>
      <li><code>ebnf</code></li>
      <li><code>html</code><sup>&#8224;</sup></li>
      <li><code>go/types</code></li>
      </ul>
      
    • <li><code>os/signal</code></li> の行が完全に削除されています。これは、os/signalパッケージがGo 1のリリース時点でexp(実験的)パッケージのリストから外れ、標準ライブラリの安定した一部となったことをドキュメントに反映させるためのものです。これにより、ドキュメントの記述がGo 1の実際のパッケージステータスと一致するようになります。

これらの変更は、ドキュメントの正確性、可読性、およびユーザーエクスペリエンスを向上させるための、細部にわたる修正です。

関連リンク

  • Go 1 Release Notes (公式ドキュメント): このコミットが修正しているドキュメントの最終版は、Goの公式ウェブサイトで確認できます。
  • Goのos/signalパッケージのドキュメント:
  • Goのexpパッケージに関する議論や歴史: GoのメーリングリストやIssueトラッカーで、expパッケージの役割やパッケージの昇格に関する議論の歴史を追うことができます。

参考にした情報源リンク