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[インデックス 12499] ファイルの概要

このコミットは、Go言語の標準ライブラリであるioパッケージ内のio.WriterAtインターフェースのドキュメントに対する軽微な修正です。具体的には、並行書き込みに関する説明文の単語を修正し、より正確な表現にしています。

コミット

commit 686d699ec689ccfbea7bda2aabb0af2618810eb7
Author: Francisco Souza <franciscossouza@gmail.com>
Date:   Thu Mar 8 12:49:13 2012 +1100

    io: minor change in io.WriteAt docs.
    
    R=adg, bradfitz
    CC=golang-dev
    https://golang.org/cl/5787048

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/686d699ec689ccfbea7bda2aabb0af2618810eb7

元コミット内容

io: minor change in io.WriteAt docs.

これは、io.WriterAtインターフェースのドキュメントにおける軽微な変更であることを示しています。

変更の背景

このコミットの背景は、io.WriterAtインターフェースのドキュメントにおける誤字または不適切な表現の修正です。元のドキュメントでは「if the ranges are not overlapping」と記述されていましたが、これをより自然で正確な英語表現である「if the ranges do not overlap」に修正することが目的でした。このような軽微な修正は、コードの可読性や正確性を向上させるために定期的に行われます。

前提知識の解説

Go言語のioパッケージ

ioパッケージは、Go言語における基本的なI/Oプリミティブを提供します。これには、データの読み書き、シーク、クローズなどの操作を行うためのインターフェースが含まれます。ファイル、ネットワーク接続、メモリバッファなど、様々なデータソースやシンクに対して統一的なインターフェースを提供することで、柔軟で再利用可能なコードの記述を可能にします。

io.WriterAtインターフェース

io.WriterAtインターフェースは、指定されたオフセットにデータを書き込む機能を提供します。その定義は以下の通りです。

type WriterAt interface {
	WriteAt(p []byte, off int64) (n int, err error)
}
  • WriteAt(p []byte, off int64) (n int, err error):
    • p []byte: 書き込むバイトスライス。
    • off int64: 書き込みを開始するオフセット(バイト単位)。これは、データストリームの先頭からの絶対位置を示します。
    • n int: 実際に書き込まれたバイト数。0 <= n <= len(p)の範囲になります。
    • err error: 書き込み中に発生したエラー。n < len(p)の場合、非nilのエラーが返されるべきです。

io.WriterAtの主な特徴と用途は以下の通りです。

  • ランダムアクセス書き込み: io.Writerが現在の位置からシーケンシャルにデータを書き込むのに対し、io.WriterAtは任意のオフセットに直接書き込むことができます。これにより、ファイルの特定の部分を更新したり、並行して異なる部分に書き込んだりするようなランダムアクセス書き込みが可能になります。
  • シークオフセットへの非依存: WriteAtメソッドは、基になるデータストリームのシークオフセット(ファイルポインタなど)に影響を与えたり、それによって影響を受けたりしません。これは、WriteAtがストリームの現在の読み書き位置とは独立して「絶対的な」書き込みを実行することを意味します。
  • 並行実行: io.WriterAtの実装は、異なる範囲に書き込む場合、同じ宛先に対して複数のWriteAt呼び出しを並行して実行できることを想定しています。これは、特に大きなファイルの並行ダウンロードや、データベースの特定のブロックへの並行書き込みなどのシナリオで非常に有用です。
  • pスライスの保持: WriteAtの実装は、メソッドが戻った後にpスライスを保持してはなりません。これは、呼び出し元がpスライスの内容を変更しても、書き込み操作に影響を与えないことを保証するためです。

golang.org/cl/5787048について

golang.org/cl/5787048は、GoプロジェクトのコードレビューシステムであるGerritにおけるChange List (CL) のIDを指します。Goプロジェクトでは、すべてのコード変更はGerritを通じてレビューされ、各変更には一意のCL番号が割り当てられます。このCL番号は、特定の変更の履歴やレビュープロセスを追跡するために使用されます。

ただし、この特定のCL番号(5787048)は非常に古いものであり、一般的なWeb検索エンジンでは直接的な情報が見つかりにくい場合があります。GoのCLのURL形式は通常 https://go-review.googlesource.com/c/<project>/+/<CL_NUMBER> のようになります。このコミットのCLは、おそらく https://go-review.googlesource.com/c/go/+/5787048 のような形式であったと考えられますが、現在では直接アクセスできないか、アーカイブされている可能性があります。

技術的詳細

このコミットは、Go言語のioパッケージ内のio.WriterAtインターフェースのドキュメントコメントを修正するものです。技術的な変更はコードの動作には影響せず、純粋にドキュメントの正確性と英語表現の自然さを向上させることを目的としています。

具体的には、WriterAtインターフェースのコメント内で、並行書き込みが安全に行える条件を説明している部分の表現が変更されています。

  • 変更前: Clients of WriteAt can execute parallel WriteAt calls on the same destination if the ranges are not overlapping.
  • 変更後: Clients of WriteAt can execute parallel WriteAt calls on the same destination if the ranges do not overlap.

「overlapping」は形容詞であり、「are not overlapping」という表現は文法的に間違いではありませんが、「overlap」は動詞であり、「do not overlap」の方がより簡潔で自然な英語表現です。このような細かな表現の修正は、Go言語のドキュメントが非常に高品質で正確であることを維持するための努力の一環です。

コアとなるコードの変更箇所

変更はsrc/pkg/io/io.goファイルの一箇所のみです。

--- a/src/pkg/io/io.go
+++ b/src/pkg/io/io.go
@@ -179,7 +179,7 @@ type ReaderAt interface {
 // seek offset.
 //
 // Clients of WriteAt can execute parallel WriteAt calls on the same
-// destination if the ranges are not overlapping.
+// destination if the ranges do not overlap.
 type WriterAt interface {
 	WriteAt(p []byte, off int64) (n int, err error)
 }

コアとなるコードの解説

この変更は、io.WriterAtインターフェースの定義直前にあるドキュメントコメントの一部です。

元のコメントは以下の通りでした。

// Clients of WriteAt can execute parallel WriteAt calls on the same
// destination if the ranges are not overlapping.

この行は、io.WriterAtの実装が、書き込み範囲が重ならない限り、同じ宛先に対して複数のWriteAt呼び出しを並行して実行できることを保証していることを説明しています。これは、並行処理において重要な特性であり、例えば、大きなファイルを複数のゴルーチンで同時に異なる部分に書き込む場合に、データ競合を避けるための前提条件となります。

このコミットでは、この行が以下のように変更されました。

// Clients of WriteAt can execute parallel WriteAt calls on the same
// destination if the ranges do not overlap.

変更点は「are not overlapping」が「do not overlap」になったことです。これは、意味的には同じですが、後者の方がより自然で簡潔な英語表現です。Go言語のドキュメントは、その明瞭さと正確性で知られており、このような細かな表現の改善もその品質維持に貢献しています。

関連リンク

参考にした情報源リンク

  • Go言語の公式ドキュメント
  • Go言語のソースコード(src/pkg/io/io.go
  • Web検索結果(io.WriterAtインターフェースに関する解説記事など)