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[インデックス 12610] ファイルの概要

このコミットは、Go言語プロジェクトのバージョン管理システム(当時はMercurial)において、特定のコミットに週次リリースを示すタグを付与するものです。具体的には、.hgtagsファイルにweekly.2012-03-13weeklyという2つのタグを追加し、2012年3月13日時点のコードスナップショットをマークしています。

コミット

commit e24d99d0e1716da80a9777c5fa06deeed98ce481
Author: Andrew Gerrand <adg@golang.org>
Date:   Tue Mar 13 16:45:08 2012 +1100

    tag weekly.2012-03-13
    
    R=dsymonds
    CC=golang-dev
    https://golang.org/cl/5795072

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/e24d99d0e1716da80a9777c5fa06deeed98ce481

元コミット内容

tag weekly.2012-03-13

R=dsymonds
CC=golang-dev
https://golang.org/cl/5795072

変更の背景

このコミットは、Go言語プロジェクトがまだMercurial(Hg)を主要なバージョン管理システムとして使用していた時期に行われたものです。Goプロジェクトは後にGitへ移行しましたが、このコミットはその移行以前の運用を示しています。

当時のGoプロジェクトでは、開発の進捗を追跡しやすくするために、定期的に(この場合は週次で)特定のコミットにタグを付けていたと考えられます。weekly.YYYY-MM-DDという形式のタグは、その日付時点での開発ブランチの状態を示すスナップショットとして機能していました。これにより、開発者やユーザーは特定の時点のコードベースを容易に参照し、テストやビルドを行うことができました。

このコミットは、2012年3月13日時点のコードベースにweekly.2012-03-13というタグを付与する操作を記録しています。また、同時にweeklyという汎用的なタグも同じコミットに付与されており、これはおそらく最新の週次リリースを常に指し示すエイリアスのような役割を果たしていたと推測されます。

前提知識の解説

Mercurial (Hg)

Mercurialは、Gitと同様に分散型バージョン管理システム(DVCS)の一つです。DVCSでは、各開発者がコードベースの完全な履歴を持つローカルリポジトリを持ち、中央サーバーに依存せずに作業を進めることができます。MercurialはPythonで書かれており、シンプルさと使いやすさを重視しています。Go言語プロジェクトは、初期にはMercurialを使用していましたが、後にGitに移行しました。

.hgtagsファイル

.hgtagsファイルは、Mercurialリポジトリのルートディレクトリに存在する特殊なファイルです。このファイルは、Mercurialにおける「タグ」(特定のコミットに付けられた名前)の情報を管理するために使用されます。

.hgtagsファイルの各行は、以下の形式で構成されます。

[コミットハッシュ] [タグ名]

例えば、f4470a54e6dbcdd52d8d404e12e4754adcd2c948 weekly.2012-03-04という行は、ハッシュf4470a54e6dbcdd52d8d404e12e4754adcd2c948を持つコミットにweekly.2012-03-04というタグが付けられていることを示します。

Mercurialでhg tag <tag_name>コマンドを実行すると、この.hgtagsファイルが自動的に更新され、その変更自体がコミットとしてリポジトリに記録されます。これにより、タグの履歴もバージョン管理され、他の開発者と共有されることになります。

タグ (Version Control)

バージョン管理システムにおけるタグは、特定のコミット(コードベースの特定のスナップショット)に永続的な名前を付けるための参照です。タグは通常、リリースバージョン(例: v1.0.0)、重要なマイルストーン、または特定の開発スナップショット(このコミットのweekly.2012-03-13のようなもの)をマークするために使用されます。タグは一度作成されると、通常は移動したり変更されたりすることはありません。

Go言語のリリースサイクル

現在のGo言語の公式リリースサイクルは、約6ヶ月ごとにメジャーバージョンがリリースされる形になっています(通常は2月と8月)。このコミットが行われた2012年当時は、公式なメジャーリリースとは別に、開発ブランチの進捗を追跡するための「週次タグ」のような慣習が存在していたことが、このコミットから伺えます。これは、開発の初期段階において、より頻繁なスナップショットを提供することで、コミュニティが最新の開発状況を把握しやすくするための仕組みだったと考えられます。

技術的詳細

このコミットは、Mercurialのタグ付け機能を利用して、Go言語プロジェクトの.hgtagsファイルを更新しています。Mercurialでは、hg tagコマンドを実行すると、指定されたタグ名と現在のコミットのハッシュが.hgtagsファイルに追記され、その.hgtagsファイルの変更自体が新しいコミットとして記録されます。

このコミットでは、以下の2行が.hgtagsファイルに追加されています。

  1. 3cdba7b0650c6c906ef3e782654f61701abd7dd2 weekly.2012-03-13
  2. 3cdba7b0650c6c906ef3e782654f61701abd7dd2 weekly

これは、ハッシュ3cdba7b0650c6c906ef3e782654f61701abd7dd2を持つコミットに対して、weekly.2012-03-13weeklyという2つのタグが関連付けられたことを意味します。

  • weekly.2012-03-13タグは、特定の日付(2012年3月13日)におけるコードベースのスナップショットを明確に識別します。
  • weeklyタグは、同じコミットハッシュを指していることから、最新の週次リリースを指すシンボリックなタグ、またはエイリアスとして機能していた可能性が高いです。これにより、開発者は常にweeklyタグをチェックアウトすることで、最新の週次スナップショットにアクセスできたと考えられます。

このコミット自体は、コードの機能的な変更を含まず、バージョン管理上のメタデータ(タグ情報)の更新のみを行っています。これは、ソフトウェア開発におけるリリース管理や開発ブランチの追跡において一般的なプラクティスです。

コアとなるコードの変更箇所

--- a/.hgtags
+++ b/.hgtags
@@ -107,3 +107,5 @@ b4a91b6933748db1a7150c06a1b55ad506e52906 weekly.2011-11-18
 43cf9b39b6477d3144b0353ee91096e55db6107f weekly.2012-02-14
 96bd78e7d35e892113bdfa1bdc392d3a5f2e644b weekly.2012-02-22
 f4470a54e6dbcdd52d8d404e12e4754adcd2c948 weekly.2012-03-04
+3cdba7b0650c6c906ef3e782654f61701abd7dd2 weekly.2012-03-13
+3cdba7b0650c6c906ef3e782654f61701abd7dd2 weekly

コアとなるコードの解説

変更は.hgtagsファイルに対して行われています。このファイルはMercurialのタグ情報を格納するプレーンテキストファイルです。

  • +3cdba7b0650c6c906ef3e782654f61701abd7dd2 weekly.2012-03-13
    • この行は、コミットハッシュ3cdba7b0650c6c906ef3e782654f61701abd7dd2weekly.2012-03-13というタグを関連付けています。これは、2012年3月13日時点のGo言語のコードベースのスナップショットを指し示します。
  • +3cdba7b0650c6c906ef3e782654f61701abd7dd2 weekly
    • この行は、同じコミットハッシュ3cdba7b0650c6c906ef3e782654f61701abd7dd2weeklyというタグを関連付けています。これは、その時点での最新の週次リリースを指す汎用的なタグとして機能していたと考えられます。

これらの行が追加されることで、Mercurialリポジトリのタグ履歴に新しいエントリが加わり、開発者はこれらのタグを使って特定のコードの状態に簡単にアクセスできるようになります。

関連リンク

参考にした情報源リンク