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[インデックス 12633] ファイルの概要

このコミットは、Go言語のコマンドラインツール go のヘルプメッセージにおける軽微な修正に関するものです。具体的には、go help get コマンドのヘルプ出力において、参照すべきヘルプドキュメントのリンクが誤っていた点を修正しています。

コミット

commit 1ddc9feb53d039f06ceb94cc4f6d0339be9a7ae2
Author: Volker Dobler <dr.volker.dobler@gmail.com>
Date:   Wed Mar 14 12:49:57 2012 -0400

    cmd/go: trivial help message fix for go help get
    
    Direct reference to go help build where the flags are described.
    
    R=golang-dev, adg, rsc
    CC=golang-dev
    https://golang.org/cl/5825046

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/1ddc9feb53d039f06ceb94cc4f6d0339be9a7ae2

元コミット内容

cmd/go: trivial help message fix for go help get

Direct reference to go help build where the flags are described.

R=golang-dev, adg, rsc
CC=golang-dev
https://golang.org/cl/5825046

変更の背景

このコミットの背景は、go help get コマンドのヘルプメッセージに記載されているフラグの説明に関する参照先が不適切であったことです。go get コマンドは、パッケージのダウンロードとインストールを行う際に、go buildgo install と共通のフラグ(例: -a, -n, -v, -x, -p)を使用します。しかし、以前のヘルプメッセージではこれらのフラグの詳細について go help install を参照するように指示していました。

実際には、これらの共通フラグに関するより包括的で詳細な説明は go help build に記載されています。そのため、ユーザーが go help get を実行した際に、フラグに関する正確な情報を得るためには go help build を参照する方が適切であるという認識から、この修正が行われました。これはユーザーエクスペリエンスの向上と、ドキュメントの正確性を保つための軽微ながらも重要な修正です。

前提知識の解説

このコミットを理解するためには、以下のGo言語のコマンドラインツールの基本的な知識が必要です。

  • go コマンド: Go言語のビルド、テスト、パッケージ管理などを行うための主要なコマンドラインツールです。
  • go help <command>: 特定の go サブコマンド(例: build, get, install)に関するヘルプメッセージを表示します。これにより、各コマンドの機能、利用可能なフラグ、使用例などを確認できます。
  • go get: リモートリポジトリからGoパッケージをダウンロードし、必要に応じてビルド・インストールするコマンドです。依存関係の解決も行います。
  • go build: Goのソースコードをコンパイルして実行可能ファイルを生成するコマンドです。様々なビルドオプションやフラグがあります。
  • go install: go build と似ていますが、コンパイルした実行可能ファイルやパッケージを $GOPATH/bin$GOROOT/bin などの標準的な場所にインストールするコマンドです。
  • コマンドラインフラグ: コマンドの挙動を制御するために使用されるオプションです。例えば、-v は詳細な出力を表示するフラグです。多くの go サブコマンドは共通のフラグを持っています。

このコミットは、これらの go コマンドのヘルプドキュメントの整合性と正確性に関する修正であり、Goツールのドキュメンテーション品質を維持するためのものです。

技術的詳細

このコミットは、Go言語のコマンドラインツール go の内部ドキュメンテーションファイルと、go get コマンドの実装ファイル内のヘルプメッセージを修正しています。

具体的には、以下の2つのファイルが変更されました。

  1. src/cmd/go/doc.go: これは go コマンド全体のヘルプドキュメントを生成するためのソースファイルです。go help コマンドで表示される一般的な情報や、各サブコマンドの概要が記述されています。
  2. src/cmd/go/get.go: これは go get コマンドの具体的な実装が含まれるソースファイルです。このファイル内にも、go get コマンドのヘルプメッセージの一部が直接記述されています。

変更内容は、go get コマンドが共有するフラグ(-a, -n, -v, -x, -p)に関する説明の参照先を、go help install から go help build へと変更することです。これは、これらのフラグに関する最も詳細で正確な情報が go help build に集約されているためです。

この修正は、コードのロジックや機能に影響を与えるものではなく、純粋にユーザー向けのドキュメンテーションの正確性を向上させるための「trivial (些細な)」な変更です。しかし、ユーザーがコマンドラインツールを効果的に使用するためには、正確なヘルプメッセージが不可欠であるため、このようなドキュメンテーションの修正も重要視されます。

コアとなるコードの変更箇所

diff --git a/src/cmd/go/doc.go b/src/cmd/go/doc.go
index eb9c38b639..775f305d2b 100644
--- a/src/cmd/go/doc.go
+++ b/src/cmd/go/doc.go
@@ -213,7 +213,7 @@ Get downloads and installs the packages named by the import paths,
 along with their dependencies.
 
 The -a, -n, -v, -x, and -p flags have the same meaning as in 'go build'
-and 'go install'.  See 'go help install'.
+and 'go install'.  See 'go help build'.
 
 The -d flag instructs get to stop after downloading the packages; that is,
 it instructs get not to install the packages.
diff --git a/src/cmd/go/get.go b/src/cmd/go/get.go
index b6a26f0e20..abaf5ffa0a 100644
--- a/src/cmd/go/get.go
+++ b/src/cmd/go/get.go
@@ -24,7 +24,7 @@ Get downloads and installs the packages named by the import paths,
 along with their dependencies.
 
 The -a, -n, -v, -x, and -p flags have the same meaning as in 'go build'
-and 'go install'.  See 'go help install'.
+and 'go install'.  See 'go help build'.
 
 The -d flag instructs get to stop after downloading the packages; that is,
 it instructs get not to install the packages.

コアとなるコードの解説

上記のdiffを見ると、src/cmd/go/doc.gosrc/cmd/go/get.go の両方で、以下の行が変更されていることがわかります。

-and 'go install'.  See 'go help install'.
+and 'go install'.  See 'go help build'.

これは、go get コマンドのヘルプメッセージ内で、共通のフラグ(-a, -n, -v, -x, -p)に関する詳細な説明を参照するよう促す部分です。変更前は「go help install を参照してください」となっていましたが、変更後は「go help build を参照してください」に修正されています。

この修正の意図は、go build コマンドのヘルプドキュメントが、これらの共通フラグについて最も網羅的で正確な情報を提供しているためです。ユーザーが go help get を実行し、これらのフラグについてさらに詳しく知りたいと思った際に、より適切な情報源へ誘導することで、ユーザーエクスペリエンスを向上させることを目的としています。

コード自体はGo言語で書かれていますが、この特定の変更箇所はGoの構文やロジックとは直接関係なく、単なる文字列リテラルの変更であり、ドキュメンテーションの修正に分類されます。

関連リンク

参考にした情報源リンク