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[インデックス 12876] ファイルの概要

このコミットは、doc/go1.html ファイルに対する変更です。具体的には、Go 1 リリースノート内の軽微なタイプミスを修正しています。

コミット

commit d7bc644ba2fd19418a31bc7fbf39bb8df2494e4c
Author: Dave Cheney <dave@cheney.net>
Date:   Wed Apr 11 10:59:03 2012 +1000

    doc: fix minor typo in Go 1 release notes
    
    Fixes #3478.
    
    R=golang-dev, rsc
    CC=golang-dev
    https://golang.org/cl/5986074

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/d7bc644ba2fd19418a31bc7fbf39bb8df2494e4c

元コミット内容

doc: fix minor typo in Go 1 release notes

Fixes #3478.

R=golang-dev, rsc
CC=golang-dev
https://golang.org/cl/5986074

変更の背景

このコミットは、Go言語の最初の安定版リリースであるGo 1のリリースノートに含まれる軽微なタイプミスを修正することを目的としています。リリースノートは、ユーザーが新しいバージョンで導入された変更点や新機能を理解するための重要なドキュメントであり、その正確性は非常に重要です。

コミットメッセージには「Fixes #3478」とありますが、Goの公式イシュートラッカーでこの番号のイシューを直接特定することはできませんでした。しかし、これはGo 1リリースノートの特定の記述に関する報告された問題(タイプミス)を指している可能性が高いです。ドキュメントの誤りは、特にGo 1のような重要なマイルストーンリリースにおいては、ユーザーの誤解を招いたり、不正確な情報を提供したりする可能性があるため、迅速な修正が求められます。

前提知識の解説

Go 1 リリースノート

Go 1は、Go言語にとって非常に重要なリリースでした。このリリースは、Go言語の仕様とコアAPI(標準パッケージ)を安定させ、将来の互換性を保証することを主な目的としていました。Go 1以降に書かれたプログラムは、将来のGoのバージョンでも変更なしにコンパイルおよび実行できることが意図されています。リリースノートは、このGo 1で導入された主要な変更点、新機能、非互換性、および改善点について詳細に記述された公式ドキュメントです。

AtoiParseUint

Go言語の標準ライブラリには、文字列と数値の変換を行うための関数がいくつか存在します。

  • Atoi (ASCII to Integer): strconv パッケージに存在する関数で、文字列を符号付き整数(int型)に変換します。例えば、"123"123に変換します。
  • ParseUint (Parse Unsigned Integer): strconv パッケージに存在する関数で、文字列を符号なし整数(uint型、uint8uint16uint32uint64など)に変換します。この関数は、変換する基数(例: 10進数なら10)とビットサイズ(例: 64ビットなら64)を指定できます。

このコミットで修正されているのは、Atoi64Atoui64という関数名に関する記述です。これらはGo 1のリリースノートに登場する、文字列を64ビット整数に変換する関数を指していると考えられます。特にAtoui64は"ASCII to unsigned integer 64-bit"を意味し、ParseUintが対応する関数となります。

技術的詳細

このコミットは、doc/go1.html ファイル内のGo 1リリースノートの記述において、Atoi64(x)ParseInt(x, 10, 64) の対応関係が示されている箇所に誤りがあることを指摘し、修正しています。

元の記述では、Atoi64(x)ParseInt(x, 10, 64) に対応するとされていました。しかし、Atoi64という名前は「ASCII to Integer 64-bit」を意味し、これは符号付き整数への変換を示唆します。一方で、修正後の Atoui64(x) は「ASCII to unsigned integer 64-bit」を意味し、これは符号なし整数への変換を示唆します。

Go言語の標準ライブラリにおいて、文字列を符号なし整数に変換する関数は strconv.ParseUint です。したがって、Atoui64(x)ParseUint(x, 10, 64) に対応するという記述が正しいことになります。

この修正は、単なるスペルミス以上の意味を持ちます。ドキュメントの記述が間違っていると、Go言語のユーザーが文字列から数値への変換を行う際に、誤った関数を選択したり、符号付き/符号なしの区別を誤解したりする可能性があります。特に、Go 1のような言語の基盤を固めるリリースにおいては、このような基本的な変換関数の説明の正確性は極めて重要です。

コアとなるコードの変更箇所

diff --git a/doc/go1.html b/doc/go1.html
index fce9001994..e1afe479ae 100644
--- a/doc/go1.html
+++ b/doc/go1.html
@@ -1788,7 +1788,7 @@ for full details.
 <td colspan=\"2\"><hr></td>
 </tr>
 <tr><td>Atoui(x)</td> <td>ParseUint(x, 10, 0)§</td></tr>
-<tr><td>Atoi64(x)</td> <td>ParseInt(x, 10, 64)</td></tr>
+<tr><td>Atoui64(x)</td> <td>ParseUint(x, 10, 64)</td></tr>
 <tr>
 <td colspan=\"2\"><hr></td>
 </tr>

コアとなるコードの解説

上記の差分は、doc/go1.html ファイル内のHTMLテーブルの1行を変更しています。

  • -<tr><td>Atoi64(x)</td> <td>ParseInt(x, 10, 64)</td></tr>: 変更前の行です。ここでは、Atoi64(x) という関数が ParseInt(x, 10, 64) に対応すると記述されていました。ParseInt は符号付き整数をパースするための関数です。
  • +<tr><td>Atoui64(x)</td> <td>ParseUint(x, 10, 64)</td></tr>: 変更後の行です。Atoi64(x)Atoui64(x) に修正され、対応する関数も ParseInt(x, 10, 64) から ParseUint(x, 10, 64) に変更されています。Atoui64 は「unsigned integer」(符号なし整数)を意味し、ParseUint は符号なし整数をパースするための関数です。

この修正により、Go 1リリースノートにおける文字列から数値への変換関数の説明が、Go言語の実際の動作と標準ライブラリの関数に正確に合致するようになりました。これは、ドキュメントの正確性を保ち、ユーザーが正しい情報を参照できるようにするための重要な修正です。

関連リンク

参考にした情報源リンク