[インデックス 13299] ファイルの概要
このコミットは、Go言語の標準ライブラリであるfmt
パッケージのドキュメントにおける誤字(typo)を修正するものです。具体的には、src/pkg/fmt/doc.go
ファイル内の記述が修正されています。
コミット
commit c8cbbd31f0ddfccb26a62d1c13696fce3b53e52c
Author: Daniel Morsing <daniel.morsing@gmail.com>
Date: Wed Jun 6 16:54:02 2012 -0400
fmt: fix doc typo
R=golang-dev, rsc
CC=golang-dev
https://golang.org/cl/6308046
GitHub上でのコミットページへのリンク
https://github.com/golang/go/commit/c8cbbd31f0ddfccb26a62d1c13696fce3b53e52c
元コミット内容
fmt: fix doc typo
これは、fmt
パッケージのドキュメントにおける誤字を修正するコミットであることを示しています。
変更の背景
Go言語のfmt
パッケージは、フォーマットされたI/O(入力/出力)を実装するための機能を提供します。これには、文字列のフォーマット、標準出力への書き込み、ファイルからの読み込みなどが含まれます。このパッケージのドキュメントは、開発者がこれらの関数を正しく理解し、使用するために非常に重要です。
このコミットの背景には、fmt
パッケージのドキュメント内に存在する、特定の関数名に関する誤った記述がありました。具体的には、Scanf
関数について説明すべき箇所で、誤ってSscanf
と記述されていました。このような誤字は、ドキュメントの正確性を損ない、開発者が関数を誤解する可能性があったため、修正が必要とされました。
Go言語のプロジェクトでは、コードだけでなくドキュメントの品質も非常に重視されており、誤字や誤植の修正は継続的に行われています。これは、プロジェクト全体の信頼性とユーザビリティを維持するための重要な活動の一環です。
前提知識の解説
このコミットを理解するためには、以下のGo言語のfmt
パッケージに関する基本的な知識が必要です。
fmt
パッケージ: Go言語の標準ライブラリの一つで、フォーマットされたI/Oを扱います。C言語のprintf
やscanf
に似た機能を提供します。- スキャン関数群:
fmt
パッケージには、フォーマットされた入力から値を読み取るための様々な関数があります。Scanf
: 標準入力からフォーマットに従って値を読み取ります。Fscanf
: 指定されたio.Reader
からフォーマットに従って値を読み取ります。Sscanf
: 文字列からフォーマットに従って値を読み取ります。Scanln
: 標準入力から改行まで値を読み取ります。Fscanln
: 指定されたio.Reader
から改行まで値を読み取ります。Sscanln
: 文字列から改行まで値を読み取ります。
- ドキュメンテーションコメント: Go言語では、コードのドキュメントは通常、コードの直前にあるコメントとして記述されます。特に、パッケージや関数の説明は
doc.go
ファイルにまとめられることがあります。これはgodoc
ツールによって自動的にドキュメントが生成される際に利用されます。
このコミットは、これらのスキャン関数群の動作に関するドキュメントの記述が、特定の関数名において誤っていた点を修正するものです。
技術的詳細
このコミットは、src/pkg/fmt/doc.go
ファイル内のドキュメンテーションコメントの修正に限定されています。技術的な変更は、コードの振る舞いには一切影響を与えず、純粋にドキュメントの正確性を向上させるものです。
修正された行は、fmt
パッケージのスキャン関数群の動作、特に改行の扱いに関する説明の一部です。元の記述では、Scanf
, Fscanf
, Sscanf
の3つの関数が、入力中の改行をフォーマット中の改行と一致させる必要があると説明されていました。しかし、このリストの中にScanf
ではなくSscanf
が重複して記述されていました。
修正は、この重複したSscanf
を正しいScanf
に置き換えることで、ドキュメントが意図する関数群(Scanf
, Fscanf
, Sscanf
)を正確に参照するようにします。これにより、読者はどの関数が改行の扱いで特別な要件を持つのかを正しく理解できるようになります。
この種のドキュメント修正は、ソフトウェアのメンテナンスにおいて非常に重要です。たとえ小さな誤字であっても、それが技術的な説明に含まれる場合、開発者の誤解を招き、結果としてバグや非効率なコードにつながる可能性があります。したがって、このような修正は、コードベース全体の品質とユーザビリティを維持するために不可欠です。
コアとなるコードの変更箇所
変更はsrc/pkg/fmt/doc.go
ファイルの一箇所のみです。
--- a/src/pkg/fmt/doc.go
+++ b/src/pkg/fmt/doc.go
@@ -136,7 +136,7 @@
Fscanf and Fscanln read from a specified io.Reader; Sscan,
Sscanf and Sscanln read from an argument string. Scanln,
Fscanln and Sscanln stop scanning at a newline and require that
- the items be followed by one; Sscanf, Fscanf and Sscanf require
+ the items be followed by one; Scanf, Fscanf and Sscanf require
newlines in the input to match newlines in the format; the other
routines treat newlines as spaces.
コアとなるコードの解説
変更された行は、fmt
パッケージのスキャン関数が改行をどのように扱うかについて説明しています。
元の行:
the items be followed by one; Sscanf, Fscanf and Sscanf require
この行は、Scanln
, Fscanln
, Sscanln
が改行でスキャンを停止し、項目が改行に続く必要があることを説明した後、セミコロンで区切って別のグループの関数について説明しています。このグループは、入力中の改行がフォーマット中の改行と一致する必要がある関数です。しかし、リストがSscanf, Fscanf and Sscanf
となっており、Sscanf
が重複し、本来含まれるべきScanf
が欠落していました。
修正後の行:
the items be followed by one; Scanf, Fscanf and Sscanf require
この修正により、リストがScanf, Fscanf and Sscanf
となり、fmt
パッケージのドキュメントが意図する通り、Scanf
、Fscanf
、Sscanf
の3つの関数が、入力中の改行がフォーマット中の改行と一致する必要があるという特性を持つことを正確に示しています。これは、ドキュメントの正確性を高め、開発者がこれらの関数の挙動を正しく理解するのに役立ちます。
関連リンク
- Go言語の
fmt
パッケージのドキュメント: https://pkg.go.dev/fmt (現在の最新版ドキュメント) - Go言語の公式ウェブサイト: https://go.dev/
参考にした情報源リンク
- Go言語の公式ドキュメント
- GitHubのGoリポジトリ
- Go言語の
fmt
パッケージに関する一般的な知識 - コミットメッセージと差分情報
- Go言語の
godoc
ツールに関する情報 - Go言語のコードレビュープロセスに関する情報 (R=golang-dev, rsc, CC=golang-dev, https://golang.org/cl/6308046 の記述から推測)
- Go言語のChange List (CL) システムに関する情報 (https://golang.org/cl/6308046 から推測)