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[インデックス 13458] ファイルの概要

このコミットは、Go言語の仕様書(doc/go_spec.html)における文字列変換の例に含まれる誤字(typo)を修正するものです。具体的には、string(-1) の変換結果を示すコメント内の不要なスペースが削除され、仕様書のバージョン日付が更新されています。

コミット

commit 2b4cc6ccb5f86d856eca2fb069b10b11aaa278bd
Author: Rémy Oudompheng <oudomphe@phare.normalesup.org>
Date:   Wed Jul 11 20:26:51 2012 +0200

    spec: correct typo in string conversion examples.

    R=golang-dev, dave, r
    CC=golang-dev, remy
    https://golang.org/cl/6378046

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/2b4cc6ccb5f86d856eca2fb069b10b11aaa278bd

元コミット内容

spec: correct typo in string conversion examples.

R=golang-dev, dave, r
CC=golang-dev, remy
https://golang.org/cl/6378046

変更の背景

Go言語の公式仕様書は、言語の挙動を正確に記述するための重要なドキュメントです。このドキュメント内の例は、開発者が言語の特定の機能(この場合は文字列変換)がどのように動作するかを理解する上で非常に役立ちます。しかし、その例の中に誤字や不正確な記述があると、読者に誤解を与える可能性があります。

このコミットは、doc/go_spec.html 内の文字列変換の例で、string(-1) の結果を示すコメントに余分なスペースが含まれているという軽微な誤字を修正するために行われました。このような修正は、ドキュメントの正確性と品質を維持するために重要です。また、仕様書のバージョン日付もコミット日に合わせて更新されています。

前提知識の解説

Go言語の仕様書 (Go Language Specification)

Go言語の仕様書は、Go言語の構文、セマンティクス、および標準ライブラリの動作を正式に定義する文書です。これは、Goコンパイラやツールの実装者が従うべき規範であり、Goプログラマが言語の挙動を深く理解するための主要な情報源となります。仕様書は非常に厳密に記述されており、その中のすべての例や記述は正確であることが求められます。

文字列変換 (String Conversion)

Go言語では、数値型から文字列型への変換が可能です。特に、string(rune) の形式で整数値を string 型に変換する場合、その整数値はUnicodeコードポイントとして解釈されます。

  • 有効なUnicodeコードポイント: 0から0x10FFFFまでの範囲の整数値は、対応するUnicode文字のUTF-8エンコーディングとして文字列に変換されます。
  • 無効なUnicodeコードポイント: 有効なUnicodeコードポイントの範囲外の整数値(例: 負の数)を string 型に変換しようとすると、Go言語の仕様では、その値はUnicodeの「置換文字」(Replacement Character)である U+FFFD に変換されると定められています。

Unicode置換文字 (U+FFFD または \ufffd)

Unicodeの置換文字 U+FFFD は、エンコーディングエラーや無効なUnicodeコードポイントが検出された際に、その不正な文字の代わりに表示される特殊な文字です。これは、文字化けを防ぎ、不正なデータが存在することを視覚的に示す役割を果たします。UTF-8エンコーディングでは、U+FFFD\xef\xbf\xbd という3バイトのシーケンスで表現されます。

このコミットで修正されている string(-1) の例は、まさに無効なUnicodeコードポイント(負の数)が与えられた場合に、Go言語がどのように U+FFFD を生成するかを示しています。

技術的詳細

このコミットの技術的な詳細は、Go言語の仕様書 doc/go_spec.html 内の2つの小さな変更に集約されます。

  1. 仕様書バージョンの更新:

    --- a/doc/go_spec.html
    +++ b/doc/go_spec.html
    @@ -1,6 +1,6 @@
     <!--{
     	"Title": "The Go Programming Language Specification",
    -	"Subtitle": "Version of June 27, 2012",
    +	"Subtitle": "Version of July 11, 2012",
     	"Path": "/ref/spec"
     }-->
    

    これは、仕様書が最後に更新された日付を示すメタデータ Subtitle を、コミットが行われた日付である「July 11, 2012」に更新するものです。これはドキュメントの鮮度と正確性を示すための標準的な慣行です。

  2. 文字列変換例の誤字修正:

    --- a/doc/go_spec.html
    +++ b/doc/go_spec.html
    @@ -3516,7 +3516,7 @@ the range of valid Unicode code points are converted to <code>"\\uFFFD"</code>.
    
     <pre>
     string('a')       // "a"
    -string(-1)        // "\ufffd" == "\xef\xbf\xbd "
    +string(-1)        // "\ufffd" == "\xef\xbf\xbd"
     string(0xf8)      // "\u00f8" == "ø" == "\xc3\xb8"
     type MyString string
     MyString(0x65e5)  // "\u65e5" == "日" == "\xe6\x97\xa5"
    

    この変更は、string(-1) の変換結果を示すコメント行 // "\ufffd" == "\xef\xbf\xbd " から、末尾の不要なスペースを削除しています。 元の記述では "\xef\xbf\xbd " と、\xbd の後にスペースが入っていましたが、これはUTF-8エンコーディングの実際のバイトシーケンスには存在しない余分な文字です。このスペースを削除することで、例が示すバイトシーケンスが U+FFFD の正確なUTF-8表現である \xef\xbf\xbd と完全に一致するようになります。 この修正は非常に些細なものですが、仕様書という性質上、このような細部まで正確であることが求められます。特に、バイト表現を示す例においては、一文字の誤りも許されません。

コアとなるコードの変更箇所

--- a/doc/go_spec.html
+++ b/doc/go_spec.html
@@ -1,6 +1,6 @@
 <!--{\
 	"Title": "The Go Programming Language Specification",
-	"Subtitle": "Version of June 27, 2012",
+	"Subtitle": "Version of July 11, 2012",
 	"Path": "/ref/spec"
 }-->

@@ -3516,7 +3516,7 @@ the range of valid Unicode code points are converted to <code>"\\uFFFD"</code>.

 <pre>
 string('a')       // "a"
-string(-1)        // "\ufffd" == "\xef\xbf\xbd "
+string(-1)        // "\ufffd" == "\xef\xbf\xbd"
 string(0xf8)      // "\u00f8" == "ø" == "\xc3\xb8"
 type MyString string
 MyString(0x65e5)  // "\u65e5" == "日" == "\xe6\x97\xa5"

コアとなるコードの解説

変更は doc/go_spec.html ファイルに対して行われています。

  1. 行 3-4: - "Subtitle": "Version of June 27, 2012", + "Subtitle": "Version of July 11, 2012", この変更は、Go言語仕様書のバージョン日付を「2012年6月27日」から「2012年7月11日」に更新しています。これは、ドキュメントがこのコミットによって更新されたことを示すための標準的な慣行です。

  2. 行 3519-3520: -string(-1) // "\ufffd" == "\xef\xbf\xbd " +string(-1) // "\ufffd" == "\xef\xbf\xbd" この変更は、string(-1) の変換例のコメント行から、末尾の不要なスペースを削除しています。 \xef\xbf\xbd はUnicode置換文字 U+FFFD のUTF-8エンコーディングをバイト列で表現したものです。元の行ではこのバイト列の後に余分なスペースが含まれていましたが、これは誤りであり、正確なバイト列表現ではありませんでした。この修正により、例が示すバイト列が U+FFFD の正確なUTF-8表現と一致するようになり、仕様書の正確性が向上しました。

これらの変更は、Go言語の仕様書という重要なドキュメントの正確性と保守性を高めるための、細部にわたる品質改善の一環です。

関連リンク

参考にした情報源リンク