Keyboard shortcuts

Press or to navigate between chapters

Press S or / to search in the book

Press ? to show this help

Press Esc to hide this help

[インデックス 1359] ファイルの概要

このコミットは、Go言語の初期のコンパイラ関連のソースコードである src/cmd/gc/mksys.csrc/cmd/gc/sysimport.c の2つのファイルに対する変更を含んでいます。これらのファイルは、Go言語のシステムインポートやコンパイラの内部処理に関連するC言語のソースファイルです。

コミット

このコミットは、コード内の末尾の空白(trailing whitespace)を削除することを目的としています。これは機能的な変更ではなく、コードの整形と品質向上を目的としたクリーンアップ作業です。具体的には、printf文の出力や文字列リテラルの定義における不要な空白が削除されています。

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/697cb17b30ee6388dc17b7e60d1332455fd91ba4

元コミット内容

commit 697cb17b30ee6388dc17b7e60d1332455fd91ba4
Author: Russ Cox <rsc@golang.org>
Date:   Wed Dec 17 10:14:29 2008 -0800

    trailing white space
    
    R=r
    DELTA=1  (0 added, 0 deleted, 1 changed)
    OCL=21403
    CL=21415
---
 src/cmd/gc/mksys.c     | 2 +--
 src/cmd/gc/sysimport.c | 4 ++--
 2 files changed, 3 insertions(+), 3 deletions(-)

diff --git a/src/cmd/gc/mksys.c b/src/cmd/gc/mksys.c
index a3838203fd..25593d4152 100644
--- a/src/cmd/gc/mksys.c
+++ b/src/cmd/gc/mksys.c
@@ -40,7 +40,7 @@ main(int argc, char **argv)
  exit(1);

 begin:
- printf("char *%simport = \n", name);
+ printf("char *%simport =\\n", name);
 // process imports, stopping at $$ that closes them
 while(fgets(buf, sizeof buf, fin) != NULL) {
diff --git a/src/cmd/gc/sysimport.c b/src/cmd/gc/sysimport.c
index aa40e773f0..173db4c392 100644
--- a/src/cmd/gc/sysimport.c
+++ b/src/cmd/gc/sysimport.c
@@ -1,4 +1,4 @@
-char *sysimport = 
+char *sysimport =
  "package sys\\n"\
  "export func sys.mal (? int32) (? *any)\\n"\
  "export func sys.breakpoint ()\\n"\
@@ -79,7 +79,7 @@ char *sysimport =
  "\\n"\
  "$$\\n\";
-char *unsafeimport = 
+char *unsafeimport =
  "package unsafe\\n"\
  "export type unsafe.pointer *any\\n"\
  "\\n"\

変更の背景

このコミットは、コードベースの品質と保守性を向上させるための一般的なプラクティスである「末尾の空白の削除」を目的としています。末尾の空白は、コードの見た目には影響しないことが多いですが、以下のような問題を引き起こす可能性があります。

  1. バージョン管理システムでのノイズ: Gitなどのバージョン管理システムでは、末尾の空白の有無も変更として検出されます。これにより、実際の機能変更ではないにもかかわらず、差分(diff)が大きくなり、コードレビューの妨げになることがあります。
  2. エディタの設定による問題: 一部のテキストエディタやIDEは、ファイルの保存時に自動的に末尾の空白を削除する設定を持っています。これにより、意図しない変更がコミットされたり、異なるエディタを使用する開発者間で不必要な差分が発生したりする可能性があります。
  3. 可読性の低下: 特に、行末にコメントがある場合など、末尾の空白が視覚的に邪魔になることがあります。
  4. スクリプト処理の問題: シェルスクリプトなどでコードを処理する際に、末尾の空白が存在すると予期せぬ挙動を引き起こす可能性があります。

このコミットは、Go言語の非常に初期の段階で行われたものであり、プロジェクト全体でコーディング規約を確立し、コードベースをクリーンに保つための初期の取り組みの一環と考えられます。

前提知識の解説

1. Go言語の初期開発とコンパイラ (src/cmd/gc)

Go言語は、Googleで2007年に設計が始まり、2009年にオープンソースとして公開されました。このコミットの日付(2008年12月)から、Go言語がまだ内部開発段階にあったことがわかります。

src/cmd/gc は、Go言語の初期のコンパイラ(gc は "Go compiler" の略)のソースコードが置かれていたディレクトリです。Go言語のコンパイラは、当初C言語で書かれていました。これは、既存のツールチェーンとの互換性や、開発の容易さを考慮したためと考えられます。後に、Go言語自身で書かれたコンパイラ(gc)に置き換えられていきました。

2. mksys.csysimport.c

これらのファイルは、Go言語のコンパイラの一部として、システムレベルのインポートや組み込み関数の定義を処理するために使用されていたと考えられます。

  • sysimport.c: このファイルは、Go言語の sys パッケージや unsafe パッケージのインポート定義をC言語の文字列リテラルとして保持しています。Go言語のコンパイラがこれらの組み込みパッケージの情報を利用するために、このような形式で定義されていたと推測されます。
    • char *sysimport = ...char *unsafeimport = ... のようなC言語の構文で、Go言語のパッケージ定義が文字列として埋め込まれています。これは、コンパイラがGo言語のソースコードを解析する際に、これらの組み込みパッケージの型情報や関数シグネチャを参照できるようにするためのメカニズムです。
    • "package sys\\n""export func sys.mal (? int32) (? *any)\\n" のような文字列は、Go言語のパッケージ宣言や関数エクスポートの構文をC言語の文字列として表現したものです。\\n は改行文字を表します。
  • mksys.c: このファイルは、sysimport.c のようなシステムインポート定義を生成するためのユーティリティプログラム、またはその一部である可能性があります。コミットの差分を見ると、printf("char *%simport = \\n", name); のような行があり、これは動的にC言語のソースコードの一部を生成していることを示唆しています。

3. 末尾の空白 (Trailing Whitespace)

「末尾の空白」とは、行の末尾に存在するスペースやタブなどの空白文字のことです。多くのプログラミング言語では、これらの空白はコードの実行には影響しませんが、前述の通り、コードの管理や可読性に悪影響を与えることがあります。

技術的詳細

このコミットは、C言語のソースコードにおける末尾の空白の削除という、非常に単純な変更です。しかし、その背景にはGo言語の初期のコンパイラ設計と、コード品質に対する意識が見て取れます。

C言語における文字列リテラルと空白

C言語では、文字列リテラルはダブルクォーテーション (") で囲まれます。このコミットで変更されている char *sysimport = のような行は、C言語のポインタ変数に文字列リテラルを代入している部分です。

変更前:

char *sysimport = 
 "package sys\\n"\
 // ...

変更後:

char *sysimport =
 "package sys\\n"\
 // ...

この変更は、= の後に続くスペースを削除し、改行文字 (\n) の直前にスペースがないようにしています。同様に、printf 文のフォーマット文字列内の末尾のスペースも削除されています。

コンパイラのビルドプロセスへの影響

mksys.csysimport.c はGo言語のコンパイラの一部であるため、これらのファイルの変更はコンパイラのビルドプロセスに影響を与えます。しかし、今回の変更は純粋に空白の削除であるため、コンパイラの機能や生成されるバイナリの動作には影響しません。これは、コンパイラが生成するコードの見た目や、コンパイラ自身のソースコードの整形に関する変更です。

Go言語のコンパイラがC言語で書かれていた時期は、Go言語のセルフホスト(Go言語自身でGo言語のコンパイラを書くこと)が達成される前の段階です。このようなC言語のコードは、Go言語のランタイムや標準ライブラリの基盤を構築するために不可欠でした。

コード規約と自動整形ツール

現代のソフトウェア開発では、このような末尾の空白の問題は、go fmt (Go言語の場合) や Prettier (JavaScriptの場合) のような自動整形ツールによって解決されることが一般的です。これらのツールは、コードを特定のスタイルガイドラインに従って自動的に整形し、開発者間のスタイルの一貫性を保ち、不必要な差分を減らすのに役立ちます。このコミットは、そのような自動化されたツールが普及する以前の、手動でのコードクリーンアップの例と見ることができます。

コアとなるコードの変更箇所

変更は以下の2つのファイルにわたっています。

  1. src/cmd/gc/mksys.c:

    --- a/src/cmd/gc/mksys.c
    +++ b/src/cmd/gc/mksys.c
    @@ -40,7 +40,7 @@ main(int argc, char **argv)
      exit(1);
    
     begin:
    - printf("char *%simport = \n", name);
    + printf("char *%simport =\\n", name);
     // process imports, stopping at $$ that closes them
     while(fgets(buf, sizeof buf, fin) != NULL) {
    

    printf 文のフォーマット文字列 char *%simport = \n から、= の後のスペースが削除され、char *%simport =\\n に変更されています。

  2. src/cmd/gc/sysimport.c:

    --- a/src/cmd/gc/sysimport.c
    +++ b/src/cmd/gc/sysimport.c
    @@ -1,4 +1,4 @@
    -char *sysimport = 
    +char *sysimport =
      "package sys\\n"\
      "export func sys.mal (? int32) (? *any)\\n"\
      "export func sys.breakpoint ()\\n"\
    @@ -79,7 +79,7 @@ char *sysimport =
      "\\n"\
      "$$\\n\";
    -char *unsafeimport = 
    +char *unsafeimport =
      "package unsafe\\n"\
      "export type unsafe.pointer *any\\n"\
      "\\n"\
    

    char *sysimport = char *unsafeimport = の行で、= の後のスペースが削除されています。

コアとなるコードの解説

このコミットのコアとなる変更は、行末の不要な空白文字(スペース)の削除です。

  • src/cmd/gc/mksys.c の変更: このファイルは、Go言語のシステムインポート定義を生成する際に使用されるC言語のコードの一部です。printf 関数は、指定されたフォーマットに従って文字列を出力します。変更前は printf("char *%simport = \n", name); となっており、= の後にスペースが含まれていました。このスペースは、生成されるC言語のソースコードの行末に不要な空白として残る可能性がありました。変更後は printf("char *%simport =\\n", name); となり、= の後のスペースが削除され、よりクリーンな出力が期待されます。

  • src/cmd/gc/sysimport.c の変更: このファイルは、Go言語の組み込みパッケージである sysunsafe の定義をC言語の文字列リテラルとして保持しています。 変更前は、char *sysimport = char *unsafeimport = のように、変数名の後にスペースが一つ入っていました。このスペースは、C言語の構文上は必須ではなく、単なる整形上の空白でした。このコミットでは、これらの行から末尾のスペースが削除され、char *sysimport = および char *unsafeimport = となっています。これにより、コードベース全体で一貫した整形ルールが適用され、不要な空白が排除されます。

これらの変更は、コードの機能には全く影響を与えませんが、コードベースの「清潔さ」を保ち、将来的なメンテナンスやツールによる自動処理を容易にするための重要なステップです。特に、Go言語のような新しい言語の開発初期段階では、このような基本的なコーディング規約の確立が、長期的なプロジェクトの健全性に寄与します。

関連リンク

参考にした情報源リンク

[インデックス 1359] ファイルの概要

このコミットは、Go言語の初期のコンパイラ関連のソースコードである src/cmd/gc/mksys.csrc/cmd/gc/sysimport.c の2つのファイルに対する変更を含んでいます。これらのファイルは、Go言語のシステムインポートやコンパイラの内部処理に関連するC言語のソースファイルです。

コミット

このコミットは、コード内の末尾の空白(trailing whitespace)を削除することを目的としています。これは機能的な変更ではなく、コードの整形と品質向上を目的としたクリーンアップ作業です。具体的には、printf文の出力や文字列リテラルの定義における不要な空白が削除されています。

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/697cb17b30ee6388dc17b7e60d1332455fd91ba4

元コミット内容

commit 697cb17b30ee6388dc17b7e60d1332455fd91ba4
Author: Russ Cox <rsc@golang.org>
Date:   Wed Dec 17 10:14:29 2008 -0800

    trailing white space
    
    R=r
    DELTA=1  (0 added, 0 deleted, 1 changed)
    OCL=21403
    CL=21415
---
 src/cmd/gc/mksys.c     | 2 +--
 src/cmd/gc/sysimport.c | 4 ++--
 2 files changed, 3 insertions(+), 3 deletions(-)

diff --git a/src/cmd/gc/mksys.c b/src/cmd/gc/mksys.c
index a3838203fd..25593d4152 100644
--- a/src/cmd/gc/mksys.c
+++ b/src/cmd/gc/mksys.c
@@ -40,7 +40,7 @@ main(int argc, char **argv)
  exit(1);

 begin:
- printf("char *%simport = \n", name);
+ printf("char *%simport =\\n", name);
 // process imports, stopping at $$ that closes them
 while(fgets(buf, sizeof buf, fin) != NULL) {
diff --git a/src/cmd/gc/sysimport.c b/src/cmd/gc/sysimport.c
index aa40e773f0..173db4c392 100644
--- a/src/cmd/gc/sysimport.c
+++ b/src/cmd/gc/sysimport.c
@@ -1,4 +1,4 @@
-char *sysimport = 
+char *sysimport =
  "package sys\\n"\
  "export func sys.mal (? int32) (? *any)\\n"\
  "export func sys.breakpoint ()\\n"\
@@ -79,7 +79,7 @@ char *sysimport =
  "\\n"\
  "$$\\n\";
-char *unsafeimport = 
+char *unsafeimport =
  "package unsafe\\n"\
  "export type unsafe.pointer *any\\n"\
  "\\n"\

変更の背景

このコミットは、コードベースの品質と保守性を向上させるための一般的なプラクティスである「末尾の空白の削除」を目的としています。末尾の空白は、コードの見た目には影響しないことが多いですが、以下のような問題を引き起こす可能性があります。

  1. バージョン管理システムでのノイズ: Gitなどのバージョン管理システムでは、末尾の空白の有無も変更として検出されます。これにより、実際の機能変更ではないにもかかわらず、差分(diff)が大きくなり、コードレビューの妨げになることがあります。
  2. エディタの設定による問題: 一部のテキストエディタやIDEは、ファイルの保存時に自動的に末尾の空白を削除する設定を持っています。これにより、意図しない変更がコミットされたり、異なるエディタを使用する開発者間で不必要な差分が発生したりする可能性があります。
  3. 可読性の低下: 特に、行末にコメントがある場合など、末尾の空白が視覚的に邪魔になることがあります。
  4. スクリプト処理の問題: シェルスクリプトなどでコードを処理する際に、末尾の空白が存在すると予期せぬ挙動を引き起こす可能性があります。

このコミットは、Go言語の非常に初期の段階で行われたものであり、プロジェクト全体でコーディング規約を確立し、コードベースをクリーンに保つための初期の取り組みの一環と考えられます。

前提知識の解説

1. Go言語の初期開発とコンパイラ (src/cmd/gc)

Go言語は、Googleで2007年に設計が始まり、2009年にオープンソースとして公開されました。このコミットの日付(2008年12月)から、Go言語がまだ内部開発段階にあったことがわかります。

src/cmd/gc は、Go言語の初期のコンパイラ(gc は "Go compiler" の略)のソースコードが置かれていたディレクトリです。Go言語のコンパイラは、当初C言語で書かれていました。これは、既存のツールチェーンとの互換性や、開発の容易さを考慮したためと考えられます。後に、Go言語自身で書かれたコンパイラ(gc)に置き換えられていきました。

2. mksys.csysimport.c

これらのファイルは、Go言語のコンパイラの一部として、システムレベルのインポートや組み込み関数の定義を処理するために使用されていたと考えられます。

  • sysimport.c: このファイルは、Go言語の sys パッケージや unsafe パッケージのインポート定義をC言語の文字列リテラルとして保持しています。Go言語のコンパイラがこれらの組み込みパッケージの情報を利用するために、このような形式で定義されていたと推測されます。
    • char *sysimport = ...char *unsafeimport = ... のようなC言語の構文で、Go言語のパッケージ定義が文字列として埋め込まれています。これは、コンパイラがGo言語のソースコードを解析する際に、これらの組み込みパッケージの型情報や関数シグネチャを参照できるようにするためのメカニズムです。
    • "package sys\\n""export func sys.mal (? int32) (? *any)\\n" のような文字列は、Go言語のパッケージ宣言や関数エクスポートの構文をC言語の文字列として表現したものです。\\n は改行文字を表します。
  • mksys.c: このファイルは、sysimport.c のようなシステムインポート定義を生成するためのユーティリティプログラム、またはその一部である可能性があります。コミットの差分を見ると、printf("char *%simport = \n", name); のような行があり、これは動的にC言語のソースコードの一部を生成していることを示唆しています。

3. 末尾の空白 (Trailing Whitespace)

「末尾の空白」とは、行の末尾に存在するスペースやタブなどの空白文字のことです。多くのプログラミング言語では、これらの空白はコードの実行には影響しませんが、前述の通り、コードの管理や可読性に悪影響を与えることがあります。

技術的詳細

このコミットは、C言語のソースコードにおける末尾の空白の削除という、非常に単純な変更です。しかし、その背景にはGo言語の初期のコンパイラ設計と、コード品質に対する意識が見て取れます。

C言語における文字列リテラルと空白

C言語では、文字列リテラルはダブルクォーテーション (") で囲まれます。このコミットで変更されている char *sysimport = のような行は、C言語のポインタ変数に文字列リテラルを代入している部分です。

変更前:

char *sysimport = 
 "package sys\\n"\
 // ...

変更後:

char *sysimport =
 "package sys\\n"\
 // ...

この変更は、= の後に続くスペースを削除し、改行文字 (\n) の直前にスペースがないようにしています。同様に、printf 文のフォーマット文字列内の末尾のスペースも削除されています。

コンパイラのビルドプロセスへの影響

mksys.csysimport.c はGo言語のコンパイラの一部であるため、これらのファイルの変更はコンパイラのビルドプロセスに影響を与えます。しかし、今回の変更は純粋に空白の削除であるため、コンパイラの機能や生成されるバイナリの動作には影響しません。これは、コンパイラが生成するコードの見た目や、コンパイラ自身のソースコードの整形に関する変更です。

Go言語のコンパイラがC言語で書かれていた時期は、Go言語のセルフホスト(Go言語自身でGo言語のコンパイラを書くこと)が達成される前の段階です。このようなC言語のコードは、Go言語のランタイムや標準ライブラリの基盤を構築するために不可欠でした。

コード規約と自動整形ツール

現代のソフトウェア開発では、このような末尾の空白の問題は、go fmt (Go言語の場合) や Prettier (JavaScriptの場合) のような自動整形ツールによって解決されることが一般的です。これらのツールは、コードを特定のスタイルガイドラインに従って自動的に整形し、開発者間のスタイルの一貫性を保ち、不必要な差分を減らすのに役立ちます。このコミットは、そのような自動化されたツールが普及する以前の、手動でのコードクリーンアップの例と見ることができます。

コアとなるコードの変更箇所

変更は以下の2つのファイルにわたっています。

  1. src/cmd/gc/mksys.c:

    --- a/src/cmd/gc/mksys.c
    +++ b/src/cmd/gc/mksys.c
    @@ -40,7 +40,7 @@ main(int argc, char **argv)
      exit(1);
    
     begin:
    - printf("char *%simport = \n", name);
    + printf("char *%simport =\\n", name);
     // process imports, stopping at $$ that closes them
     while(fgets(buf, sizeof buf, fin) != NULL) {
    

    printf 文のフォーマット文字列 char *%simport = \n から、= の後のスペースが削除され、char *%simport =\\n に変更されています。

  2. src/cmd/gc/sysimport.c:

    --- a/src/cmd/gc/sysimport.c
    +++ b/src/cmd/gc/sysimport.c
    @@ -1,4 +1,4 @@
    -char *sysimport = 
    +char *sysimport =
      "package sys\\n"\
      "export func sys.mal (? int32) (? *any)\\n"\
      "export func sys.breakpoint ()\\n"\
    @@ -79,7 +79,7 @@ char *sysimport =
      "\\n"\
      "$$\\n\";
    -char *unsafeimport = 
    +char *unsafeimport =
      "package unsafe\\n"\
      "export type unsafe.pointer *any\\n"\
      "\\n"\
    

    char *sysimport = char *unsafeimport = の行で、= の後のスペースが削除されています。

コアとなるコードの解説

このコミットのコアとなる変更は、行末の不要な空白文字(スペース)の削除です。

  • src/cmd/gc/mksys.c の変更: このファイルは、Go言語のシステムインポート定義を生成する際に使用されるC言語のコードの一部です。printf 関数は、指定されたフォーマットに従って文字列を出力します。変更前は printf("char *%simport = \n", name); となっており、= の後にスペースが含まれていました。このスペースは、生成されるC言語のソースコードの行末に不要な空白として残る可能性がありました。変更後は printf("char *%simport =\\n", name); となり、= の後のスペースが削除され、よりクリーンな出力が期待されます。

  • src/cmd/gc/sysimport.c の変更: このファイルは、Go言語の組み込みパッケージである sysunsafe の定義をC言語の文字列リテラルとして保持しています。 変更前は、char *sysimport = char *unsafeimport = のように、変数名の後にスペースが一つ入っていました。このスペースは、C言語の構文上は必須ではなく、単なる整形上の空白でした。このコミットでは、これらの行から末尾のスペースが削除され、char *sysimport = および char *unsafeimport = となっています。これにより、コードベース全体で一貫した整形ルールが適用され、不要な空白が排除されます。

これらの変更は、コードの機能には全く影響を与えませんが、コードベースの「清潔さ」を保ち、将来的なメンテナンスやツールによる自動処理を容易にするための重要なステップです。特に、Go言語のような新しい言語の開発初期段階では、このような基本的なコーディング規約の確立が、長期的なプロジェクトの健全性に寄与します。

関連リンク

参考にした情報源リンク