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[インデックス 13894] ファイルの概要

このコミットで変更されたファイルは src/pkg/runtime/hashmap.h です。このファイルはGo言語のランタイム(runtime)パッケージの一部であり、ハッシュマップ(hashmap)の実装に関連するヘッダーファイルであると推測されます。Go言語のランタイムは、ガベージコレクション、スケジューリング、メモリ管理など、Goプログラムの実行を支える低レベルな機能を提供します。hashmap.h は、Goの組み込み型であるマップ(map)の内部実装、特にそのハッシュテーブルのデータ構造や操作に関する定義を含んでいると考えられます。

コミット

  • コミットハッシュ: b16c41bed703522e54f0c48b5b3f2ee0cd38c0d1
  • 作者: Jan Ziak 0xe2.0x9a.0x9b@gmail.com
  • コミット日時: 2012年9月21日 金曜日 12:25:55 -0400

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/b16c41bed703522e54f0c48b5b3f2ee0cd38c0d1

元コミット内容

    runtime: fix typos in comments
    
    R=rsc
    CC=golang-dev
    https://golang.org/cl/6554043

変更の背景

このコミットの背景は非常にシンプルで、Go言語のランタイムコード内のコメントに含まれるタイプミス(typo)を修正することです。コードの機能には影響を与えませんが、コメントの正確性と可読性を向上させることを目的としています。開発者がコードを理解しやすくするために、コメントの誤字脱字を修正することは、コードベースの品質を維持する上で重要です。

前提知識の解説

  • Go言語のランタイム (runtime): Go言語のプログラムは、Goランタイム上で動作します。ランタイムは、メモリ管理(ガベージコレクション)、ゴルーチン(goroutine)のスケジューリング、チャネル(channel)の操作、システムコールなど、Goプログラムの実行に必要な低レベルな機能を提供します。C言語やアセンブリ言語で書かれた部分が多く、パフォーマンスと効率が重視されます。
  • ハッシュマップ (Hashmap): ハッシュマップ(またはハッシュテーブル)は、キーと値のペアを格納するためのデータ構造です。キーをハッシュ関数に通して得られるハッシュ値を使って、値を効率的に格納・検索します。Go言語の map 型は、このハッシュマップによって実装されています。
  • ヘッダーファイル (.h): C言語やC++において、関数やデータ構造の宣言、マクロ定義などが記述されるファイルです。Go言語のランタイムはC言語で書かれた部分も多いため、このようなヘッダーファイルが存在します。hashmap.h は、ハッシュマップの実装に必要な構造体や関数のプロトタイプ宣言を含んでいると考えられます。
  • コメント (Comments): プログラムコード中に記述される、人間が理解するための説明文です。コンパイラやインタプリタによって無視され、プログラムの実行には影響しません。コードの意図、アルゴリズム、複雑なロジックなどを説明するために用いられます。

技術的詳細

このコミットは、Goランタイムの src/pkg/runtime/hashmap.h ファイル内の2つのコメント行で発生していたタイプミスを修正するものです。具体的には、以下の2箇所が修正されました。

  1. doiing dodoing so に修正
  2. which whichwith which に修正

これらの修正は、コードの動作には一切影響を与えません。純粋にコメントの英語表現を正しくし、可読性を向上させるための変更です。このようなコメントの修正は、コードベースのメンテナンスにおいて、将来の読者(他の開発者や自分自身)がコードの意図を正確に理解できるようにするために重要です。特に低レベルなランタイムコードでは、コメントがその複雑なロジックを理解する上で不可欠な情報源となるため、その正確性は非常に重視されます。

コアとなるコードの変更箇所

--- a/src/pkg/runtime/hashmap.h
+++ b/src/pkg/runtime/hashmap.h
@@ -143,7 +143,7 @@ struct hash_iter {
    Remove all sub-tables associated with *h.
    This undoes the effects of hash_init().
    If other memory pointed to by user data must be freed, the caller is
-   responsible for doiing do by iterating over *h first; see
+   responsible for doing so by iterating over *h first; see
    hash_iter_init()/hash_next().  */
 // void hash_destroy (struct hash *h);\
 
@@ -152,7 +152,7 @@ struct hash_iter {
 /* Initialize *it from *h. */
 // void hash_iter_init (struct hash *h, struct hash_iter *it);\
 
-/* Return the next used entry in the table which which *it was initialized. */
+/* Return the next used entry in the table with which *it was initialized. */
 // void *hash_next (struct hash_iter *it);\
 
 /*---- test interface ----*/

コアとなるコードの解説

上記の差分(diff)は、src/pkg/runtime/hashmap.h ファイルに対する変更を示しています。

  1. 1つ目の修正:

    • - responsible for doiing do by iterating over *h first; see
    • + responsible for doing so by iterating over *h first; see
    • ここでは、「doiing do」というタイプミスが「doing so」に修正されています。「doiing」は「doing」の誤字であり、「do」が重複していました。このコメントは、ハッシュテーブルの破棄(hash_destroy)に関連するもので、ユーザーデータが指す他のメモリを解放する必要がある場合、呼び出し元がハッシュテーブルを最初にイテレートしてそれを行う責任があることを説明しています。
  2. 2つ目の修正:

    • -/* Return the next used entry in the table which which *it was initialized. */
    • +/* Return the next used entry in the table with which *it was initialized. */
    • ここでは、「which which」というタイプミスが「with which」に修正されています。「which」が重複しており、文脈から「with which」(それによって初期化されたテーブル内の次の使用済みエントリを返す)が正しい表現です。このコメントは、ハッシュイテレータ(hash_iter)が初期化されたテーブルから次のエントリを返す関数(hash_next)に関するものです。

これらの修正は、英語の文法とスペルを正しくすることで、コメントの意図をより明確に伝達することを目的としています。

関連リンク

参考にした情報源リンク