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[インデックス 14085] ファイルの概要

コミット

commit c81293ada7184e5fed6aee632bbf9129a9a7f370
Author: Daniel Morsing <daniel.morsing@gmail.com>
Date:   Mon Oct 8 16:36:45 2012 +0200

    test: Make run.go's errorcheck behave like testlib.
    
    testlib will complain about any unmatched errors left in errorchecks while run.go will not.
    
    Fixes #4141.
    
    R=golang-dev, minux.ma, remyoudompheng, rsc
    CC=golang-dev
    https://golang.org/cl/6614060

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/c81293ada7184e5fed6aee632bbf9129a9a7f370

元コミット内容

このコミットは、test/run.goerrorcheck 関数が testlib と同様に、マッチしなかったエラーについて報告するように変更するものです。既存の run.go は、エラーチェックに残されたマッチしないエラーについて警告しませんでしたが、testlib は警告していました。この変更により、run.go の動作が testlib と一貫するようになります。

この変更は、Go の issue #4141 を修正します。

変更の背景

Go言語のテストフレームワークにおいて、テスト実行時のエラーチェックの挙動に一貫性がないという問題がありました。具体的には、Goのテストスイート内で使用されるtestlibというライブラリは、テスト中に発生したエラーメッセージが期待されるエラーパターンと一致しなかった場合("unmatched errors")、そのことを適切に報告していました。しかし、run.goという別のテスト実行ユーティリティでは、同様の状況でマッチしなかったエラーが黙殺され、報告されないという挙動になっていました。

この不一致は、テストの信頼性やデバッグの効率に影響を与えます。マッチしないエラーが報告されない場合、開発者はテストが意図通りにエラーを検出しているのか、あるいは予期せぬエラーが発生しているのかを正確に把握できませんでした。特に、エラーメッセージの内容が変更された場合や、新しいエラーが発生した場合に、run.goを使用しているテストではその変化に気づきにくいという問題がありました。

このコミットは、この不一致を解消し、run.goerrorcheck関数がtestlibと同様に、マッチしなかったエラーを明示的に報告するようにすることで、テストの堅牢性とデバッグの容易性を向上させることを目的としています。これは、Goのissue #4141として報告された問題への対応です。

前提知識の解説

このコミットを理解するためには、以下のGo言語のテストに関する基本的な知識が必要です。

  • Go言語のテストフレームワーク: Go言語には標準でtestingパッケージが提供されており、これを用いてユニットテストやベンチマークテストを記述します。go testコマンドでテストを実行します。
  • testlib: Goの標準ライブラリやツールのテストで内部的に使用される補助的なテストライブラリです。特定のテストシナリオ(例えば、コンパイラのエラーメッセージのチェックなど)を簡潔に記述するために利用されます。testlibは、期待されるエラーパターンと実際に出力されたエラーメッセージを比較し、マッチしないエラーがあればそれを報告する機能を持っています。
  • run.go: Goのテストスイートの一部として、特定のテストケースを実行し、その出力を解析するためのユーティリティスクリプトまたはプログラムです。コンパイラやツールのテストなど、より複雑なテスト環境で利用されることがあります。このファイルは、テストの出力からエラーメッセージを抽出し、それが期待されるエラーと一致するかどうかをチェックするロジックを含んでいます。
  • エラーチェック: プログラムのテストにおいて、特定の入力に対して期待されるエラーメッセージが出力されることを検証するプロセスです。例えば、不正なコードがコンパイルされた際に、コンパイラが適切なエラーメッセージを生成するかどうかを確認する、といった用途で使われます。
  • strings.HasPrefix: Go言語のstringsパッケージに含まれる関数で、ある文字列が特定のプレフィックスで始まるかどうかを判定します。
  • strings.TrimSpace: Go言語のstringsパッケージに含まれる関数で、文字列の先頭と末尾から空白文字を削除します。
  • fmt.Errorf: Go言語のfmtパッケージに含まれる関数で、フォーマットされたエラーを生成します。

技術的詳細

このコミットは、test/run.goファイル内のerrorCheck関数に修正を加えています。この関数は、テストの標準出力(outStr)を解析し、期待されるエラーメッセージと実際に出力されたエラーメッセージを比較する役割を担っています。

変更の核心は、outスライス(マッチしなかったエラーメッセージを保持する)の処理方法にあります。

  1. 出力行のフィルタリングの改善: 変更前は、出力行がタブで始まる場合は前の行に追加し、そうでない場合は新しい行としてoutスライスに追加していました。 変更後には、以下の条件が追加されました。

    • else if strings.HasPrefix(line, "go tool"): もし行が "go tool" で始まる場合、その行はスキップされます(continue)。これは、go toolコマンドの出力がエラーチェックの対象外であることを示唆しています。
    • else if strings.TrimSpace(line) != "": 行の空白をトリムした結果が空文字列でない場合のみ、その行をoutスライスに追加します。これにより、空行がoutスライスに追加されるのを防ぎます。
  2. マッチしなかったエラーの報告: 最も重要な変更は、errorCheck関数の最後に以下のコードブロックが追加されたことです。

    if len(out) > 0 {
        errs = append(errs, fmt.Errorf("Unmatched Errors:"))
        for _, errLine := range out {
            errs = append(errs, fmt.Errorf("%s", errLine))
        }
    }
    

    このコードブロックは、outスライスに要素(つまり、マッチしなかったエラーメッセージ)が残っている場合に実行されます。

    • まず、"Unmatched Errors:"というメッセージを含む新しいエラーをerrsスライスに追加します。
    • 次に、outスライスに残っている各エラーメッセージ(errLine)を個別のエラーとしてerrsスライスに追加します。

これにより、errorCheck関数は、マッチしなかったエラーメッセージが存在する場合に、それらを明示的にerrsスライスに含めるようになります。最終的にerrsスライスが空でなければ、errorCheck関数はエラーを返します。この挙動は、testlibがマッチしなかったエラーを報告する挙動と一致し、run.goのテストにおけるエラーチェックの厳密性を向上させます。

コアとなるコードの変更箇所

--- a/test/run.go
+++ b/test/run.go
@@ -522,7 +522,9 @@ func (t *test) errorCheck(outStr string, full, short string) (err error) {
 		}
 		if strings.HasPrefix(line, "\t") {
 			out[len(out)-1] += "\n" + line
-		} else {
+		} else if strings.HasPrefix(line, "go tool") {
+			continue
+		} else if strings.TrimSpace(line) != "" {
 			out = append(out, line)
 		}
 	}
@@ -553,6 +555,13 @@ func (t *test) errorCheck(outStr string, full, short string) (err error) {
 		}
 	}
 
+	if len(out) > 0 {
+		errs = append(errs, fmt.Errorf("Unmatched Errors:"))
+		for _, errLine := range out {
+			errs = append(errs, fmt.Errorf("%s", errLine))
+		}
+	}
+
 	if len(errs) == 0 {
 		return nil
 	}

コアとなるコードの解説

このコミットのコアとなる変更は、test/run.goファイルのerrorCheck関数内の2つの部分にあります。

  1. 出力行のパースロジックの変更:

    		} else if strings.HasPrefix(line, "go tool") {
    			continue
    		} else if strings.TrimSpace(line) != "" {
    			out = append(out, line)
    		}
    

    この部分では、テストの出力からエラーメッセージを抽出する際のフィルタリングが強化されています。

    • strings.HasPrefix(line, "go tool"): これは、出力行が"go tool"で始まる場合に、その行をスキップするための条件です。go toolコマンド自体の出力は、エラーチェックの対象外と見なされるため、outスライスに追加されません。これにより、テストの出力にgo toolの実行に関する情報が含まれていても、それが誤ってエラーとして扱われることを防ぎます。
    • strings.TrimSpace(line) != "": これは、行の先頭と末尾の空白文字を削除した結果が空文字列でない場合にのみ、その行をoutスライスに追加するための条件です。これにより、空行や空白のみの行がoutスライスに不要に追加されるのを防ぎ、エラーチェックの対象をより意味のある行に絞り込みます。
  2. マッチしなかったエラーの報告ロジックの追加:

    	if len(out) > 0 {
    		errs = append(errs, fmt.Errorf("Unmatched Errors:"))
    		for _, errLine := range out {
    			errs = append(errs, fmt.Errorf("%s", errLine))
    		}
    	}
    

    この新しいコードブロックは、errorCheck関数の処理の最後に実行されます。

    • if len(out) > 0: これは、outスライスに要素が残っているかどうかをチェックします。outスライスには、テストの出力から抽出されたものの、期待されるエラーパターンと一致しなかった(つまり、マッチしなかった)エラーメッセージが格納されています。
    • errs = append(errs, fmt.Errorf("Unmatched Errors:")): もしoutスライスにマッチしなかったエラーが存在する場合、まず"Unmatched Errors:"という一般的なエラーメッセージをerrsスライスに追加します。これは、後続のエラーメッセージが「マッチしなかったエラー」であることを示すヘッダーのような役割を果たします。
    • for _, errLine := range out: 次に、outスライス内の各マッチしなかったエラーメッセージ(errLine)をループで処理します。
    • errs = append(errs, fmt.Errorf("%s", errLine)): 各errLineを個別のエラーとしてerrsスライスに追加します。これにより、errorCheck関数が最終的に返すエラーには、マッチしなかった全てのエラーメッセージが詳細に含まれることになります。

これらの変更により、run.goerrorCheck関数は、testlibと同様に、テスト中に発生したものの期待されるパターンと一致しなかったエラーを明示的に報告するようになり、テストのデバッグと信頼性が向上します。

関連リンク

  • Go Issue #4141 (正確なリンクは特定できませんでしたが、コミットメッセージに記載されています)
  • Go言語のテストに関する公式ドキュメント (一般的な情報源として)

参考にした情報源リンク

  • コミットメッセージと差分 (test/run.goの変更内容)
  • Go言語の標準ライブラリのドキュメント (特にstringsパッケージとfmtパッケージ)
  • Go言語のテストに関する一般的な知識
  • GitHubのGoリポジトリのコミット履歴 (関連するissueを特定するため)

[インデックス 14085] ファイルの概要

コミット

commit c81293ada7184e5fed6aee632bbf9129a9a7f370
Author: Daniel Morsing <daniel.morsing@gmail.com>
Date:   Mon Oct 8 16:36:45 2012 +0200

    test: Make run.go's errorcheck behave like testlib.
    
    testlib will complain about any unmatched errors left in errorchecks while run.go will not.
    
    Fixes #4141.
    
    R=golang-dev, minux.ma, remyoudompheng, rsc
    CC=golang-dev
    https://golang.org/cl/6614060

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/c81293ada7184e5fed6aee632bbf9129a9a7f370

元コミット内容

このコミットは、test/run.goerrorcheck 関数が testlib と同様に、マッチしなかったエラーについて報告するように変更するものです。既存の run.go は、エラーチェックに残されたマッチしないエラーについて警告しませんでしたが、testlib は警告していました。この変更により、run.go の動作が testlib と一貫するようになります。

この変更は、Go の issue #4141 を修正します。

変更の背景

Go言語のテストフレームワークにおいて、テスト実行時のエラーチェックの挙動に一貫性がないという問題がありました。具体的には、Goのテストスイート内で使用されるtestlibというライブラリは、テスト中に発生したエラーメッセージが期待されるエラーパターンと一致しなかった場合("unmatched errors")、そのことを適切に報告していました。しかし、run.goという別のテスト実行ユーティリティでは、同様の状況でマッチしなかったエラーが黙殺され、報告されないという挙動になっていました。

この不一致は、テストの信頼性やデバッグの効率に影響を与えます。マッチしないエラーが報告されない場合、開発者はテストが意図通りにエラーを検出しているのか、あるいは予期せぬエラーが発生しているのかを正確に把握できませんでした。特に、エラーメッセージの内容が変更された場合や、新しいエラーが発生した場合に、run.goを使用しているテストではその変化に気づきにくいという問題がありました。

このコミットは、この不一致を解消し、run.goerrorcheck関数がtestlibと同様に、マッチしなかったエラーを明示的に報告するようにすることで、テストの堅牢性とデバッグの容易性を向上させることを目的としています。これは、Goのissue #4141として報告された問題への対応です。

前提知識の解説

このコミットを理解するためには、以下のGo言語のテストに関する基本的な知識が必要です。

  • Go言語のテストフレームワーク: Go言語には標準でtestingパッケージが提供されており、これを用いてユニットテストやベンチマークテストを記述します。go testコマンドでテストを実行します。
  • testlib: Goの標準ライブラリやツールのテストで内部的に使用される補助的なテストライブラリです。特定のテストシナリオ(例えば、コンパイラのエラーメッセージのチェックなど)を簡潔に記述するために利用されます。testlibは、期待されるエラーパターンと実際に出力されたエラーメッセージを比較し、マッチしないエラーがあればそれを報告する機能を持っています。
  • run.go: Goのテストスイートの一部として、特定のテストケースを実行し、その出力を解析するためのユーティリティスクリプトまたはプログラムです。コンパイラやツールのテストなど、より複雑なテスト環境で利用されることがあります。このファイルは、テストの出力からエラーメッセージを抽出し、それが期待されるエラーと一致するかどうかをチェックするロジックを含んでいます。
  • エラーチェック: プログラムのテストにおいて、特定の入力に対して期待されるエラーメッセージが出力されることを検証するプロセスです。例えば、不正なコードがコンパイルされた際に、コンパイラが適切なエラーメッセージを生成するかどうかを確認する、といった用途で使われます。
  • strings.HasPrefix: Go言語のstringsパッケージに含まれる関数で、ある文字列が特定のプレフィックスで始まるかどうかを判定します。
  • strings.TrimSpace: Go言語のstringsパッケージに含まれる関数で、文字列の先頭と末尾から空白文字を削除します。
  • fmt.Errorf: Go言語のfmtパッケージに含まれる関数で、フォーマットされたエラーを生成します。

技術的詳細

このコミットは、test/run.goファイル内のerrorCheck関数に修正を加えています。この関数は、テストの標準出力(outStr)を解析し、期待されるエラーメッセージと実際に出力されたエラーメッセージを比較する役割を担っています。

変更の核心は、outスライス(マッチしなかったエラーメッセージを保持する)の処理方法にあります。

  1. 出力行のフィルタリングの改善: 変更前は、出力行がタブで始まる場合は前の行に追加し、そうでない場合は新しい行としてoutスライスに追加していました。 変更後には、以下の条件が追加されました。

    • else if strings.HasPrefix(line, "go tool"): もし行が "go tool" で始まる場合、その行はスキップされます(continue)。これは、go toolコマンドの出力がエラーチェックの対象外であることを示唆しています。
    • else if strings.TrimSpace(line) != "": 行の空白をトリムした結果が空文字列でない場合のみ、その行をoutスライスに追加します。これにより、空行がoutスライスに追加されるのを防ぎます。
  2. マッチしなかったエラーの報告: 最も重要な変更は、errorCheck関数の最後に以下のコードブロックが追加されたことです。

    if len(out) > 0 {
        errs = append(errs, fmt.Errorf("Unmatched Errors:"))
        for _, errLine := range out {
            errs = append(errs, fmt.Errorf("%s", errLine))
        }
    }
    

    このコードブロックは、outスライスに要素(つまり、マッチしなかったエラーメッセージ)が残っている場合に実行されます。

    • まず、"Unmatched Errors:"というメッセージを含む新しいエラーをerrsスライスに追加します。
    • 次に、outスライスに残っている各エラーメッセージ(errLine)を個別のエラーとしてerrsスライスに追加します。

これにより、errorCheck関数は、マッチしなかったエラーメッセージが存在する場合に、それらを明示的にerrsスライスに含めるようになります。最終的にerrsスライスが空でなければ、errorCheck関数はエラーを返します。この挙動は、testlibがマッチしなかったエラーを報告する挙動と一致し、run.goのテストにおけるエラーチェックの厳密性を向上させます。

コアとなるコードの変更箇所

--- a/test/run.go
+++ b/test/run.go
@@ -522,7 +522,9 @@ func (t *test) errorCheck(outStr string, full, short string) (err error) {
 		}
 		if strings.HasPrefix(line, "\t") {
 			out[len(out)-1] += "\n" + line
-		} else {
+		} else if strings.HasPrefix(line, "go tool") {
+			continue
+		} else if strings.TrimSpace(line) != "" {
 			out = append(out, line)
 		}
 	}
@@ -553,6 +555,13 @@ func (t *test) errorCheck(outStr string, full, short string) (err error) {
 		}
 	}
 
+	if len(out) > 0 {
+		errs = append(errs, fmt.Errorf("Unmatched Errors:"))
+		for _, errLine := range out {
+			errs = append(errs, fmt.Errorf("%s", errLine))
+		}
+	}
+
 	if len(errs) == 0 {
 		return nil
 	}

コアとなるコードの解説

このコミットのコアとなる変更は、test/run.goファイルのerrorCheck関数内の2つの部分にあります。

  1. 出力行のパースロジックの変更:

    		} else if strings.HasPrefix(line, "go tool") {
    			continue
    		} else if strings.TrimSpace(line) != "" {
    			out = append(out, line)
    		}
    

    この部分では、テストの出力からエラーメッセージを抽出する際のフィルタリングが強化されています。

    • strings.HasPrefix(line, "go tool"): これは、出力行が"go tool"で始まる場合に、その行をスキップするための条件です。go toolコマンド自体の出力は、エラーチェックの対象外と見なされるため、outスライスに追加されません。これにより、テストの出力にgo toolの実行に関する情報が含まれていても、それが誤ってエラーとして扱われることを防ぎます。
    • strings.TrimSpace(line) != "": これは、行の先頭と末尾の空白文字を削除した結果が空文字列でない場合にのみ、その行をoutスライスに追加するための条件です。これにより、空行や空白のみの行がoutスライスに不要に追加されるのを防ぎ、エラーチェックの対象をより意味のある行に絞り込みます。
  2. マッチしなかったエラーの報告ロジックの追加:

    	if len(out) > 0 {
    		errs = append(errs, fmt.Errorf("Unmatched Errors:"))
    		for _, errLine := range out {
    			errs = append(errs, fmt.Errorf("%s", errLine))
    		}
    	}
    

    この新しいコードブロックは、errorCheck関数の処理の最後に実行されます。

    • if len(out) > 0: これは、outスライスに要素が残っているかどうかをチェックします。outスライスには、テストの出力から抽出されたものの、期待されるエラーパターンと一致しなかった(つまり、マッチしなかった)エラーメッセージが格納されています。
    • errs = append(errs, fmt.Errorf("Unmatched Errors:")): もしoutスライスにマッチしなかったエラーが存在する場合、まず"Unmatched Errors:"という一般的なエラーメッセージをerrsスライスに追加します。これは、後続のエラーメッセージが「マッチしなかったエラー」であることを示すヘッダーのような役割を果たします。
    • for _, errLine := range out: 次に、outスライス内の各マッチしなかったエラーメッセージ(errLine)をループで処理します。
    • errs = append(errs, fmt.Errorf("%s", errLine)): 各errLineを個別のエラーとしてerrsスライスに追加します。これにより、errorCheck関数が最終的に返すエラーには、マッチしなかった全てのエラーメッセージが詳細に含まれることになります。

これらの変更により、run.goerrorCheck関数は、testlibと同様に、テスト中に発生したものの期待されるパターンと一致しなかったエラーを明示的に報告するようになり、テストのデバッグと信頼性が向上します。

関連リンク

  • Go Issue #4141 (コミットメッセージに記載されていますが、メインのgolang/goリポジトリでは直接この番号のIssueは見つかりませんでした。他のGo関連プロジェクトで同番号のIssueが存在する可能性があります。)

参考にした情報源リンク

  • コミットメッセージと差分 (test/run.goの変更内容)
  • Go言語の標準ライブラリのドキュメント (特にstringsパッケージとfmtパッケージ)
  • Go言語のテストに関する一般的な知識
  • Web検索結果: "golang/go issue 4141" (メインのgolang/goリポジトリでは直接Issue #4141は見つかりませんでしたが、open-telemetry/opentelemetry-goconcourse/concourseGoogleContainerTools/jibなどの他のGo関連プロジェクトで同番号のIssueが存在することが確認されました。)