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[インデックス 1470] ファイルの概要

このコミットは、Go言語の初期のドキュメントプログラムである doc/progs/helloworld2.go ファイルに対する変更です。このファイルは、Go言語の基本的なI/O操作を示すためのサンプルコードとして機能していたと考えられます。

コミット

このコミットは、doc/progs/helloworld2.go ファイル内の import ステートメントを修正し、"os" パッケージのインポート方法を import os "os" という形式に戻すものです。これは、関連するテキスト(おそらくドキュメントやチュートリアル)との整合性を保つために行われました。

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/ef51f4baf44ea7669392c007c9563c21727f017f

元コミット内容

commit ef51f4baf44ea7669392c007c9563c21727f017f
Author: Rob Pike <r@golang.org>
Date:   Wed Jan 14 08:43:32 2009 -0800

    restore "os" identifier to keep consistent with text.
    
    R=presotto
    OCL=22733
    CL=22733
---
 doc/progs/helloworld2.go | 2 +-\n 1 file changed, 1 insertion(+), 1 deletion(-)\n
diff --git a/doc/progs/helloworld2.go b/doc/progs/helloworld2.go
index b409055659..66b32ed542 100644
--- a/doc/progs/helloworld2.go
+++ b/doc/progs/helloworld2.go
@@ -4,7 +4,7 @@

 package main

-import "os"    // this package contains features for basic I/O
+import os "os"    // this package contains features for basic I/O

 func main() {
 	os.Stdout.WriteString("Hello, world; or Καλημέρα κόσμε; or こんにちは 世界\n");

変更の背景

このコミットの背景には、Go言語の初期開発段階におけるドキュメントとコードの整合性の維持という目的があります。コミットメッセージにある「restore "os" identifier to keep consistent with text.」という記述から、以前の変更で os パッケージのインポート方法が import "os" に変更されたものの、その変更が関連する説明テキスト(例えば、Goのチュートリアルや解説記事)と一致しなくなったため、元の import os "os" という形式に戻す必要があったことが伺えます。

Go言語では、パッケージをインポートする際に、そのパッケージが提供する機能にアクセスするための識別子(通常はパッケージ名と同じ)が自動的に割り当てられます。しかし、明示的に別名を指定することも可能です。このコミットは、ドキュメントの記述とコードの挙動を一致させることを重視した、保守的な変更と言えます。

前提知識の解説

このコミットを理解するためには、Go言語のパッケージインポートに関する以下の知識が必要です。

  1. パッケージのインポート: Goプログラムでは、他のパッケージで定義された関数や変数を利用するために import ステートメントを使用します。

    import "fmt" // fmtパッケージをインポート
    

    この場合、fmt パッケージの関数は fmt.Println() のように fmt 識別子を使ってアクセスします。

  2. パッケージの別名インポート: Goでは、インポートするパッケージに別名(エイリアス)を付けることができます。これは、インポートするパッケージ名が長すぎる場合や、複数のパッケージが同じ名前の型や関数を提供していて名前の衝突を避けたい場合などに使用されます。

    import io "fmt" // fmtパッケージをioという別名でインポート
    

    この場合、fmt パッケージの関数は io.Println() のように io 識別子を使ってアクセスします。

  3. ドットインポート (非推奨): import . "fmt" のようにドットを使用すると、パッケージ内の関数や変数にパッケージ名を付けずに直接アクセスできるようになります(例: Println())。しかし、これは名前の衝突を引き起こしやすく、コードの可読性を損なうため、通常は非推奨とされています。

このコミットで問題となっているのは、import "os"import os "os" の違いです。

  • import "os": これは通常のインポート形式で、os パッケージの機能は os.Stdout のように os 識別子を使ってアクセスします。
  • import os "os": これは os パッケージに明示的に os という別名を付けてインポートする形式です。結果的に os.Stdout のようにアクセスすることに変わりはありませんが、コード上では別名指定が明示されます。

Go言語の初期段階では、このようなインポート形式の記述揺れがドキュメントとコードの間で発生しやすかったと考えられます。

技術的詳細

このコミットの技術的な変更は非常にシンプルですが、Go言語の設計思想の一端を垣間見ることができます。

変更前:

import "os"    // this package contains features for basic I/O

これは、os パッケージを通常の形式でインポートしています。Goコンパイラは、このインポートステートメントを見て、os パッケージが提供するエクスポートされた識別子(例: Stdout, Stdin, Stderr など)を os という名前で利用できるようにします。

変更後:

import os "os"    // this package contains features for basic I/O

これは、os パッケージに明示的に os という別名を付けてインポートしています。この場合、Goコンパイラは os パッケージをインポートし、そのパッケージの識別子を os という名前で利用できるようにします。結果として、コードの動作には影響がありません。

この変更が「restore」とされていることから、以前のバージョンでは import os "os" と書かれていたものが、何らかの理由で import "os" に変更され、その後、ドキュメントやチュートリアルが import os "os" の形式で書かれていたために、コードをドキュメントに合わせる形で元に戻されたと推測できます。

Go言語の設計哲学では、シンプルさと明瞭さが重視されます。この場合、import os "os" は冗長に見えるかもしれませんが、もしドキュメントがその形式で一貫して説明しているならば、コードもそれに合わせることで学習者の混乱を避けるという意図があったと考えられます。特に、Go言語がまだ一般に公開される前の初期段階では、このような細かな記述の統一が重要視されていた可能性があります。

コアとなるコードの変更箇所

diff --git a/doc/progs/helloworld2.go b/doc/progs/helloworld2.go
index b409055659..66b32ed542 100644
--- a/doc/progs/helloworld2.go
+++ b/doc/progs/helloworld2.go
@@ -4,7 +4,7 @@

 package main

-import "os"    // this package contains features for basic I/O
+import os "os"    // this package contains features for basic I/O

 func main() {
 	os.Stdout.WriteString("Hello, world; or Καλημέρα κόσμε; or こんにちは 世界\\n\");

コアとなるコードの解説

この変更は、doc/progs/helloworld2.go ファイルの import ステートメントの1行のみに影響を与えています。

  • - import "os" // this package contains features for basic I/O この行は削除されました。これは、os パッケージを通常の形式でインポートしていたものです。

  • + import os "os" // this package contains features for basic I/O この行が追加されました。これは、os パッケージに明示的に os という別名を付けてインポートする形式です。

この変更により、os パッケージのインポート方法が、明示的な別名指定を含む形式に統一されました。コードの実行結果には影響を与えませんが、Go言語の初期のドキュメントやテキストとの整合性を保つ上で重要な修正でした。

関連リンク

特になし。このコミットはGo言語の内部的なドキュメントとコードの整合性に関するものであり、外部の特定の技術や概念に直接関連するものではありません。

参考にした情報源リンク

  • コミット情報: /home/orange/Project/comemo/commit_data/1470.txt
  • Go言語のパッケージインポートに関する一般的な知識。