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[インデックス 15050] ファイルの概要

このコミットは、Goプロジェクトの貢献者リストに新しい個人、Robert Daniel Kortschak氏を追加するものです。具体的には、AUTHORSファイルとCONTRIBUTORSファイルに彼の名前とメールアドレスが追記されています。この変更は、Goプロジェクトへの貢献者ライセンス同意書(CLA)の提出と承認を受けて、addcaというツールによって自動生成されたものです。

コミット

commit 5215bedf49f70544e7db008495b9e11d96696718
Author: Russ Cox <rsc@golang.org>
Date:   Wed Jan 30 17:53:07 2013 -0800

    A+C: Robert Daniel Kortschak (individual CLA)
    
    Generated by addca.
    
    R=gobot
    CC=golang-dev
    https://golang.org/cl/7245045

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/5215bedf49f70544e7db008495b9e11d96696718

元コミット内容

このコミットメッセージは、以下の要素で構成されています。

  • A+C: Robert Daniel Kortschak (individual CLA):
    • A+C は、AUTHORSファイルとCONTRIBUTORSファイルの両方に変更が加えられたことを示唆しています。
    • Robert Daniel Kortschak は、今回追加された貢献者の氏名です。
    • (individual CLA) は、彼が個人としての貢献者ライセンス同意書(CLA: Contributor License Agreement)を提出し、それが承認されたことを意味します。CLAは、オープンソースプロジェクトにおいて、貢献されたコードの著作権やライセンスに関する法的な取り決めを明確にするために用いられます。
  • Generated by addca.:
    • このコミットがaddcaというツールによって自動生成されたことを示しています。addcaは、Goプロジェクト内でCLAの承認プロセスと連携し、関連するファイルを更新するために使用される内部ツールであると推測されます。
  • R=gobot:
    • R= は、コードレビューの承認者を示します。gobotは、Goプロジェクトにおける自動化されたレビューボット、またはCI/CDシステムの一部である可能性が高いです。これは、CLA関連の変更が自動的にレビューされ、承認されたことを示唆しています。
  • CC=golang-dev:
    • CC= は、この変更がgolang-devメーリングリストにカーボンコピー(CC)されたことを示します。これは、Go開発コミュニティ全体にこの変更が通知されたことを意味します。
  • https://golang.org/cl/7245045:
    • このリンクは、Goプロジェクトのコードレビューシステム(Gerritベース)における変更リスト(Change List, CL)への直接リンクです。このリンクを辿ることで、このコミットに至るまでの議論、レビューコメント、および関連するパッチセットの詳細を確認できます。

変更の背景

オープンソースプロジェクト、特にGoのような大規模で重要なプロジェクトでは、貢献されたコードの著作権とライセンスの明確化が非常に重要です。これは、プロジェクトの法的健全性を保ち、将来的なライセンス問題を防ぐために不可欠です。

このコミットの背景には、以下の目的があります。

  1. 法的明確性の確保: 貢献者がコードをプロジェクトに提供する際に、そのコードがプロジェクトのライセンス(Goの場合はBSDライセンス)の下で利用可能であることを法的に保証するため、CLAの提出が求められます。
  2. 貢献者の公式な記録: プロジェクトに貢献した個人を公式に記録し、その功績を称えるため、AUTHORSおよびCONTRIBUTORSファイルが維持されます。
  3. 自動化されたワークフロー: 貢献者の追加プロセスを効率化し、手作業によるエラーを減らすために、addcaのようなツールが開発され、利用されています。これにより、CLAの承認からファイル更新までの流れがスムーズになります。

前提知識の解説

貢献者ライセンス同意書 (CLA: Contributor License Agreement)

CLAは、個人または企業がオープンソースプロジェクトにコードを貢献する際に、プロジェクトの所有者(または管理団体)と貢献者の間で締結される法的な契約です。主な目的は以下の通りです。

  • 著作権の明確化: 貢献されたコードの著作権が誰に帰属するかを明確にします。多くの場合、貢献者はプロジェクトにコードを使用、変更、配布する非独占的な権利を付与します。一部のCLAでは、著作権をプロジェクトの所有者に譲渡する場合もあります(例: GoogleのCLA)。
  • ライセンスの保証: 貢献されたコードが、プロジェクトの既存のライセンス(例: MIT, Apache, BSD)と互換性があり、そのライセンスの下で配布できることを保証します。
  • 紛争の防止: 将来的に著作権やライセンスに関する紛争が発生するリスクを低減します。

Goプロジェクトでは、Googleがプロジェクトを管理しており、貢献者には個人のCLA(Individual CLA)または企業のCLA(Corporate CLA)の提出が求められます。

AUTHORS および CONTRIBUTORS ファイル

多くのオープンソースプロジェクトでは、プロジェクトに貢献した人々をリストアップするために、AUTHORSCONTRIBUTORSといったテキストファイルがリポジトリ内に存在します。

  • AUTHORS: 主にプロジェクトの主要な作者や、著作権を保持する個人・団体をリストアップします。
  • CONTRIBUTORS: プロジェクトに何らかの形で貢献したすべての個人をリストアップします。これには、コードの寄稿者だけでなく、ドキュメントの作成者、バグ報告者、テスターなども含まれる場合があります。

これらのファイルは、プロジェクトの透明性を高め、貢献者への感謝を示す役割を果たします。

addca ツール (Goプロジェクト内)

コミットメッセージにGenerated by addca.とあることから、addcaはGoプロジェクトの内部ツールであり、CLAの承認プロセスと連携して、AUTHORSおよびCONTRIBUTORSファイルを自動的に更新する役割を担っていると推測されます。CLAが承認されると、このツールが実行され、該当する貢献者の情報が適切なファイルに追記されると考えられます。これにより、手動でのファイル編集に伴うミスを防ぎ、プロセスを効率化しています。

gobot (Goプロジェクト内)

R=gobotは、この変更がgobotによってレビューされ、承認されたことを示しています。一般的なオープンソースプロジェクトでは、gobotのような名前は自動化されたボットを指すことが多いです。Goプロジェクトの文脈では、gobotは以下のような役割を持つ可能性があります。

  • 自動レビューボット: CLA関連の変更や、特定の形式に従うべき変更(例: ファイルの追加・削除、特定のキーワードのチェックなど)を自動的にレビューし、承認する。
  • CI/CDシステムの一部: 継続的インテグレーション/継続的デリバリーパイプラインの一部として、特定の条件が満たされた場合に自動的に変更を承認する。

この場合、gobotはRobert Daniel Kortschak氏のCLAが適切に処理され、ファイルへの追加がプロジェクトのガイドラインに沿っていることを確認した上で、自動的にレビューを承認したと考えられます。

技術的詳細

このコミットは、Goプロジェクトのガバナンスと貢献管理の側面における典型的なワークフローを示しています。

  1. CLAの提出と承認: Robert Daniel Kortschak氏がGoプロジェクトに貢献する意思を示し、個人のCLAを提出しました。このCLAは、Goプロジェクトの管理チームによってレビューされ、法的に有効であることが確認された上で承認されます。
  2. addcaツールの実行: CLAが承認されると、Goプロジェクトの内部システムがaddcaツールをトリガーします。このツールは、承認されたCLAの情報(貢献者の氏名、メールアドレスなど)を基に、AUTHORSおよびCONTRIBUTORSファイルに新しいエントリを追加するための変更を生成します。
  3. 変更リスト(CL)の作成: addcaによって生成された変更は、Goプロジェクトのコードレビューシステム(Gerrit)に新しい変更リスト(CL)として提出されます。このCLは、https://golang.org/cl/7245045で参照できます。
  4. gobotによる自動レビュー: 提出されたCLは、gobotによって自動的にレビューされます。gobotは、CLA関連の変更が適切であるか、ファイル形式が正しいかなどの基本的なチェックを実行します。このケースでは、gobotが変更を承認したため、R=gobotと記録されています。
  5. コミットの統合: gobotによる承認後、このCLはGoプロジェクトのメインリポジトリに統合され、最終的にこのコミット(5215bedf49f70544e7db008495b9e11d96696718)として記録されます。

この一連のプロセスは、Goプロジェクトが多数の貢献者からのコードを効率的かつ法的に安全に受け入れるための、堅牢な自動化されたシステムを構築していることを示しています。

コアとなるコードの変更箇所

このコミットによる変更は、以下の2つのファイルに対するものです。

diff --git a/AUTHORS b/AUTHORS
index e054b41744..625a77fa8f 100644
--- a/AUTHORS
+++ b/AUTHORS
@@ -226,6 +226,7 @@ Rémy Oudompheng <oudomphe@phare.normalesup.org>
 Richard Eric Gavaletz <gavaletz@gmail.com>
 Rick Arnold <rickarnoldjr@gmail.com>
 Risto Jaakko Saarelma <rsaarelm@gmail.com>
+Robert Daniel Kortschak <dan.kortschak@adelaide.edu.au>
 Robert Figueiredo <robfig@gmail.com>
 Robert Hencke <robert.hencke@gmail.com>
 Robin Eklind <r.eklind.87@gmail.com>
diff --git a/CONTRIBUTORS b/CONTRIBUTORS
index 3e3015f825..42e600ccfd 100644
--- a/CONTRIBUTORS
+++ b/CONTRIBUTORS
@@ -325,6 +325,7 @@ Richard Eric Gavaletz <gavaletz@gmail.com>
 Rick Arnold <rickarnoldjr@gmail.com>
 Risto Jaakko Saarelma <rsaarelm@gmail.com>
 Rob Pike <r@golang.org>
+Robert Daniel Kortschak <dan.kortschak@adelaide.edu.au>
 Robert Figueiredo <robfig@gmail.com>
 Robert Griesemer <gri@golang.org>
 Robert Hencke <robert.hencke@gmail.com>

コアとなるコードの解説

上記のdiffが示すように、変更は非常にシンプルです。

  • AUTHORSファイル:
    • 既存の貢献者リストのアルファベット順に、Robert Daniel Kortschak <dan.kortschak@adelaide.edu.au>という行が追加されています。これは、彼がGoプロジェクトの公式な作者の一人として認識されたことを意味します。
  • CONTRIBUTORSファイル:
    • 同様に、既存の貢献者リストのアルファベット順に、Robert Daniel Kortschak <dan.kortschak@adelaide.edu.au>という行が追加されています。これは、彼がGoプロジェクトに貢献した個人として公式に記録されたことを意味します。

これらの変更は、addcaツールがGoプロジェクトの貢献者管理ポリシーに従って、新しい貢献者の情報を正確に、かつ既存のファイル構造とソート順を維持しながら追加したことを明確に示しています。

関連リンク

参考にした情報源リンク

  • GoプロジェクトのCLAに関する情報(一般的なオープンソースプロジェクトのCLAの概念に基づく)
  • オープンソースプロジェクトにおけるAUTHORSおよびCONTRIBUTORSファイルの一般的な慣習
  • Gerritおよび自動化されたレビューボット(gobotのような)の一般的な機能に関する知識