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[インデックス 1510] ファイルの概要

このコミットは、Go言語の標準ライブラリ strings パッケージにおける split 関数の名称変更に対応するものです。具体的には、strings.split から strings.Split への変更が行われ、これによりコンパイルエラーが解消され、コードが再び正常に動作するようになりました。この変更は、Go言語の初期開発段階におけるAPIの安定化と命名規則の統一の一環として行われたと考えられます。

コミット

  • コミットハッシュ: 605ee5a3ef1c95e216e64d7caeb21b24ed62737d
  • Author: Rob Pike r@golang.org
  • Date: Fri Jan 16 13:55:55 2009 -0800

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/605ee5a3ef1c95e216e64d7caeb21b24ed62737d

元コミット内容

s/split/Split/ to get compiling again

R=rsc
OCL=22967
CL=22967

変更の背景

このコミットの背景には、Go言語の初期開発におけるAPIの進化と安定化があります。Go言語は、その設計思想として「シンプルさ」と「一貫性」を重視しており、APIの命名規則もその一部です。初期の段階では、ライブラリ関数やメソッドの命名について試行錯誤が行われていました。

strings.split から strings.Split への変更は、Go言語におけるエクスポートされた(外部から利用可能な)関数やメソッドの命名規則に準拠するためのものです。Go言語では、パッケージ外からアクセス可能な識別子(関数、変数、型など)は、その名前の最初の文字を大文字にするという規則があります。これにより、識別子がエクスポートされているかどうかが一目でわかるようになっています。

このコミットが行われた2009年1月は、Go言語がまだ一般に公開される前の非常に初期の段階であり、言語仕様や標準ライブラリのAPIが活発に開発・変更されていた時期です。したがって、このような命名規則の変更は、言語の成熟と安定化に向けた自然なプロセスの一部として理解できます。s/split/Split/ to get compiling again というコミットメッセージは、この変更がコンパイルエラーを修正し、コードベースを再び動作可能にするための緊急かつ必要な対応であったことを示唆しています。

前提知識の解説

Go言語の命名規則

Go言語には、識別子の可視性(エクスポートされるか否か)に関する明確な命名規則があります。

  • エクスポートされた識別子: パッケージ外からアクセス可能な関数、変数、型、メソッドなどは、その名前の最初の文字を大文字で始めなければなりません。例えば、strings.SplitSplit は大文字で始まるため、strings パッケージの外部から呼び出すことができます。
  • エクスポートされない識別子: パッケージ内でのみ利用可能な識別子は、その名前の最初の文字を小文字で始めます。例えば、もし strings.split が存在したとすれば、それは strings パッケージ内部でのみ利用可能な関数であったことを意味します。

この規則は、Go言語のコードの可読性と保守性を高める上で非常に重要です。開発者は、識別子の最初の文字を見るだけで、それがパッケージの公開APIの一部であるか、それとも内部実装の詳細であるかを判断できます。

strconv パッケージ

strconv パッケージは、Go言語の標準ライブラリの一部であり、文字列と基本的なデータ型(数値、真偽値など)との間の変換機能を提供します。例えば、文字列を整数に変換する AtoiParseInt、浮動小数点数に変換する AtofParseFloat などがあります。

このコミットで変更された fp_test.go は、strconv パッケージ内の浮動小数点数変換に関するテストファイルです。浮動小数点数の解析は、特に指数表記(例: 1.23e+51.23p+5)を扱う際に複雑になることがあります。

浮動小数点数のバイナリ指数表記 (p表記)

一般的な浮動小数点数の表記では、e または E を使って10進数の指数部を表します(例: 1.23e+51.23 * 10^5)。しかし、一部のプログラミング言語や標準(例: C99のstrtod関数)では、16進数の浮動小数点リテラルにおいて、p または P を使って2進数の指数部を表すことがあります(例: 0x1.23p+50x1.23 * 2^5)。

fp_test.go のコードスニペットを見ると、"p" を区切り文字として文字列を分割していることから、このテストコードがバイナリ指数表記(dddddp+ddd の形式)の浮動小数点数を処理しようとしていることがわかります。これは、strconv パッケージがこのような特殊な形式の浮動小数点数も正確に解析できることを保証するためのテストの一部であると考えられます。

技術的詳細

このコミットの技術的な詳細は、Go言語の標準ライブラリ strings パッケージの Split 関数の利用方法と、それが strconv パッケージのテストコードに与える影響に集約されます。

strings.Split 関数の役割

strings.Split 関数は、Go言語において文字列を特定の区切り文字で分割し、その結果を文字列のスライス(配列のようなもの)として返すための基本的なユーティリティ関数です。

関数シグネチャ(Go 1.0以降):

func Split(s, sep string) []string
  • s: 分割対象の文字列
  • sep: 区切り文字として使用する文字列
  • 戻り値: 分割された部分文字列のスライス

この関数は、seps 内に出現するたびに s を分割します。sep が空文字列の場合、Splits の各Unicodeコードポイントの後に分割します。

fp_test.go における変更

変更は src/lib/strconv/fp_test.go ファイルの3箇所で行われています。

  1. myatof64 関数内:

    -	a := strings.split(s, "p");
    +	a := strings.Split(s, "p");
    

    myatof64strconv.Atof64 のラッパー関数で、dddddp+ddd 形式のバイナリ指数表記を独自に処理するために、入力文字列 s"p" で分割しています。

  2. myatof32 関数内:

    -	a := strings.split(s, "p");
    +	a := strings.Split(s, "p");
    

    myatof32 も同様に strconv.Atof32 のラッパー関数で、myatof64 と同じ目的で文字列を分割しています。

  3. TestFp 関数内:

    -		a := strings.split(line, " ");
    +		a := strings.Split(line, " ");
    

    TestFp 関数は、テストデータファイル(おそらく testfp.txt)から各行を読み込み、それをスペース " " で分割してテストケースの各フィールド(数値、期待値など)を取得しています。

これらの変更はすべて、strings.split という存在しない(または、もはやエクスポートされていない)関数呼び出しを、Go言語の命名規則に準拠した strings.Split に修正することで、コンパイルエラーを解消し、テストコードが正しく実行されるようにするためのものです。

コアとなるコードの変更箇所

diff --git a/src/lib/strconv/fp_test.go b/src/lib/strconv/fp_test.go
index d5d5f7fcd4..f0cfad0bb9 100644
--- a/src/lib/strconv/fp_test.go
+++ b/src/lib/strconv/fp_test.go
@@ -27,7 +27,7 @@ func pow2(i int) float64 {
 // Wrapper around strconv.Atof64.  Handles dddddp+ddd (binary exponent)
 // itself, passes the rest on to strconv.Atof64.
 func myatof64(s string) (f float64, ok bool) {
-	a := strings.split(s, "p");
+	a := strings.Split(s, "p");
 	if len(a) == 2 {
 		n, err := strconv.Atoi64(a[0]);
 		if err != nil {
@@ -71,7 +71,7 @@ func myatof64(s string) (f float64, ok bool) {
 // Wrapper around strconv.Atof32.  Handles dddddp+ddd (binary exponent)
 // itself, passes the rest on to strconv.Atof32.
 func myatof32(s string) (f float32, ok bool) {
-	a := strings.split(s, "p");
+	a := strings.Split(s, "p");
 	if len(a) == 2 {
 		n, err := strconv.Atoi(a[0]);
 		if err != nil {
@@ -116,7 +116,7 @@ export func TestFp(t *testing.T) {
 		if len(line) == 0 || line[0] == '#' {
 			continue
 		}
-		a := strings.split(line, " ");
+		a := strings.Split(line, " ");
 		if len(a) != 4 {
 			t.Error("testfp.txt:", lineno, ": wrong field count\n");
 			continue;

コアとなるコードの解説

このコミットにおけるコードの変更は、Go言語の標準ライブラリ strings パッケージの split 関数が Split にリネームされたことに伴う、単純な関数名の修正です。

src/lib/strconv/fp_test.go は、strconv パッケージの浮動小数点数変換機能(Atof64, Atof32 など)をテストするためのファイルです。このテストファイル内には、myatof64myatof32 というヘルパー関数が含まれています。これらの関数は、strconv パッケージの標準的な浮動小数点数解析機能に加えて、dddddp+ddd のようなバイナリ指数表記(p を区切り文字とする)を独自に処理するロジックを持っています。

具体的には、これらのヘルパー関数は入力文字列を "p" で分割し、指数部を別途解析しています。また、TestFp 関数では、テストデータファイルから読み込んだ各行をスペース " " で分割して、テストケースの各要素を取得しています。

このコミット以前は、これらの分割処理に strings.split という関数が使われていましたが、Go言語のAPI変更により、この関数は strings.Split に名称が変更されました(または、split という小文字で始まる関数がエクスポートされなくなった)。そのため、古い関数名を使用しているとコンパイルエラーが発生するようになりました。

このコミットは、単に strings.split のすべての出現箇所を strings.Split に置き換えることで、コンパイルエラーを解消し、テストスイートが再び正常に動作するようにしました。これは、Go言語の初期開発段階におけるAPIの成熟と、それに伴うコードベースの適応を示す典型的な例です。機能的な変更は一切なく、純粋にAPIの命名規則の変更に追従するための修正です。

関連リンク

参考にした情報源リンク

  • Go言語の命名規則に関する情報 (Go公式ブログなど): https://go.dev/blog/
  • Go言語の初期のコミット履歴 (GitHub): https://github.com/golang/go/commits/master
  • C99標準における浮動小数点数の16進数表記とバイナリ指数: https://en.cppreference.com/w/c/language/floating_constant
  • Go言語のstrings.Split関数の歴史的な変更に関する議論(もしあれば、GoのメーリングリストやIssueトラッカー)
    • (今回のWeb検索では、この特定のsplitからSplitへの変更に関する詳細な議論は見つかりませんでしたが、Goの初期のAPI変更は頻繁に行われていました。)
    • Goの初期のコミットメッセージやコードベースの進化から推測される情報。
    • Go言語のソースコード自体。
    • Go言語の設計に関する書籍や記事。
    • Go言語のコミュニティフォーラムやStack OverflowなどのQ&Aサイト。I have provided the detailed explanation as requested.
# [インデックス 1510] ファイルの概要

このコミットは、Go言語の標準ライブラリ `strings` パッケージにおける `split` 関数の名称変更に対応するものです。具体的には、`strings.split` から `strings.Split` への変更が行われ、これによりコンパイルエラーが解消され、コードが再び正常に動作するようになりました。この変更は、Go言語の初期開発段階におけるAPIの安定化と命名規則の統一の一環として行われたと考えられます。

## コミット

- **コミットハッシュ**: `605ee5a3ef1c95e216e64d7caeb21b24ed62737d`
- **Author**: Rob Pike <r@golang.org>
- **Date**: Fri Jan 16 13:55:55 2009 -0800

## GitHub上でのコミットページへのリンク

[https://github.com/golang/go/commit/605ee5a3ef1c95e216e64d7caeb21b24ed62737d](https://github.com/golang/go/commit/605ee5a3ef1c95e216e64d7caeb21b24ed62737d)

## 元コミット内容

s/split/Split/ to get compiling again

R=rsc OCL=22967 CL=22967


## 変更の背景

このコミットの背景には、Go言語の初期開発におけるAPIの進化と安定化があります。Go言語は、その設計思想として「シンプルさ」と「一貫性」を重視しており、APIの命名規則もその一部です。初期の段階では、ライブラリ関数やメソッドの命名について試行錯誤が行われていました。

`strings.split` から `strings.Split` への変更は、Go言語におけるエクスポートされた(外部から利用可能な)関数やメソッドの命名規則に準拠するためのものです。Go言語では、パッケージ外からアクセス可能な識別子(関数、変数、型など)は、その名前の最初の文字を大文字にするという規則があります。これにより、識別子がエクスポートされているかどうかが一目でわかるようになっています。

このコミットが行われた2009年1月は、Go言語がまだ一般に公開される前の非常に初期の段階であり、言語仕様や標準ライブラリのAPIが活発に開発・変更されていた時期です。したがって、このような命名規則の変更は、言語の成熟と安定化に向けた自然なプロセスの一部として理解できます。`s/split/Split/ to get compiling again` というコミットメッセージは、この変更がコンパイルエラーを修正し、コードベースを再び動作可能にするための緊急かつ必要な対応であったことを示唆しています。

## 前提知識の解説

### Go言語の命名規則

Go言語には、識別子の可視性(エクスポートされるか否か)に関する明確な命名規則があります。

*   **エクスポートされた識別子**: パッケージ外からアクセス可能な関数、変数、型、メソッドなどは、その名前の最初の文字を**大文字**で始めなければなりません。例えば、`strings.Split` の `Split` は大文字で始まるため、`strings` パッケージの外部から呼び出すことができます。
*   **エクスポートされない識別子**: パッケージ内でのみ利用可能な識別子は、その名前の最初の文字を**小文字**で始めます。例えば、もし `strings.split` が存在したとすれば、それは `strings` パッケージ内部でのみ利用可能な関数であったことを意味します。

この規則は、Go言語のコードの可読性と保守性を高める上で非常に重要です。開発者は、識別子の最初の文字を見るだけで、それがパッケージの公開APIの一部であるか、それとも内部実装の詳細であるかを判断できます。

### `strconv` パッケージ

`strconv` パッケージは、Go言語の標準ライブラリの一部であり、文字列と基本的なデータ型(数値、真偽値など)との間の変換機能を提供します。例えば、文字列を整数に変換する `Atoi` や `ParseInt`、浮動小数点数に変換する `Atof` や `ParseFloat` などがあります。

このコミットで変更された `fp_test.go` は、`strconv` パッケージ内の浮動小数点数変換に関するテストファイルです。浮動小数点数の解析は、特に指数表記(例: `1.23e+5` や `1.23p+5`)を扱う際に複雑になることがあります。

### 浮動小数点数のバイナリ指数表記 (p表記)

一般的な浮動小数点数の表記では、`e` または `E` を使って10進数の指数部を表します(例: `1.23e+5` は `1.23 * 10^5`)。しかし、一部のプログラミング言語や標準(例: C99の`strtod`関数)では、16進数の浮動小数点リテラルにおいて、`p` または `P` を使って2進数の指数部を表すことがあります(例: `0x1.23p+5` は `0x1.23 * 2^5`)。

`fp_test.go` のコードスニペットを見ると、`"p"` を区切り文字として文字列を分割していることから、このテストコードがバイナリ指数表記(`dddddp+ddd` の形式)の浮動小数点数を処理しようとしていることがわかります。これは、`strconv` パッケージがこのような特殊な形式の浮動小数点数も正確に解析できることを保証するためのテストの一部であると考えられます。

## 技術的詳細

このコミットの技術的な詳細は、Go言語の標準ライブラリ `strings` パッケージの `Split` 関数の利用方法と、それが `strconv` パッケージのテストコードに与える影響に集約されます。

### `strings.Split` 関数の役割

`strings.Split` 関数は、Go言語において文字列を特定の区切り文字で分割し、その結果を文字列のスライス(配列のようなもの)として返すための基本的なユーティリティ関数です。

**関数シグネチャ(Go 1.0以降)**:
```go
func Split(s, sep string) []string
  • s: 分割対象の文字列
  • sep: 区切り文字として使用する文字列
  • 戻り値: 分割された部分文字列のスライス

この関数は、seps 内に出現するたびに s を分割します。sep が空文字列の場合、Splits の各Unicodeコードポイントの後に分割します。

fp_test.go における変更

変更は src/lib/strconv/fp_test.go ファイルの3箇所で行われています。

  1. myatof64 関数内:

    -	a := strings.split(s, "p");
    +	a := strings.Split(s, "p");
    

    myatof64strconv.Atof64 のラッパー関数で、dddddp+ddd 形式のバイナリ指数表記を独自に処理するために、入力文字列 s"p" で分割しています。

  2. myatof32 関数内:

    -	a := strings.split(s, "p");
    +	a := strings.Split(s, "p");
    

    myatof32 も同様に strconv.Atof32 のラッパー関数で、myatof64 と同じ目的で文字列を分割しています。

  3. TestFp 関数内:

    -		a := strings.split(line, " ");
    +		a := strings.Split(line, " ");
    

    TestFp 関数は、テストデータファイル(おそらく testfp.txt)から各行を読み込み、それをスペース " " で分割してテストケースの各フィールド(数値、期待値など)を取得しています。

これらの変更はすべて、strings.split という存在しない(または、もはやエクスポートされていない)関数呼び出しを、Go言語の命名規則に準拠した strings.Split に修正することで、コンパイルエラーを解消し、テストコードが正しく実行されるようにするためのものです。

コアとなるコードの変更箇所

diff --git a/src/lib/strconv/fp_test.go b/src/lib/strconv/fp_test.go
index d5d5f7fcd4..f0cfad0bb9 100644
--- a/src/lib/strconv/fp_test.go
+++ b/src/lib/strconv/fp_test.go
@@ -27,7 +27,7 @@ func pow2(i int) float64 {
 // Wrapper around strconv.Atof64.  Handles dddddp+ddd (binary exponent)
 // itself, passes the rest on to strconv.Atof64.
 func myatof64(s string) (f float64, ok bool) {
-	a := strings.split(s, "p");
+	a := strings.Split(s, "p");
 	if len(a) == 2 {
 		n, err := strconv.Atoi64(a[0]);
 		if err != nil {
@@ -71,7 +71,7 @@ func myatof64(s string) (f float64, ok bool) {
 // Wrapper around strconv.Atof32.  Handles dddddp+ddd (binary exponent)
 // itself, passes the rest on to strconv.Atof32.
 func myatof32(s string) (f float32, ok bool) {
-	a := strings.split(s, "p");
+	a := strings.Split(s, "p");
 	if len(a) == 2 {
 		n, err := strconv.Atoi(a[0]);
 		if err != nil {
@@ -116,7 +116,7 @@ export func TestFp(t *testing.T) {
 		if len(line) == 0 || line[0] == '#' {
 			continue
 		}
-		a := strings.split(line, " ");
+		a := strings.Split(line, " ");
 		if len(a) != 4 {
 			t.Error("testfp.txt:", lineno, ": wrong field count\n");
 			continue;

コアとなるコードの解説

このコミットにおけるコードの変更は、Go言語の標準ライブラリ strings パッケージの split 関数が Split にリネームされたことに伴う、単純な関数名の修正です。

src/lib/strconv/fp_test.go は、strconv パッケージの浮動小数点数変換機能(Atof64, Atof32 など)をテストするためのファイルです。このテストファイル内には、myatof64myatof32 というヘルパー関数が含まれています。これらの関数は、strconv パッケージの標準的な浮動小数点数解析機能に加えて、dddddp+ddd のようなバイナリ指数表記(p を区切り文字とする)を独自に処理するロジックを持っています。

具体的には、これらのヘルパー関数は入力文字列を "p" で分割し、指数部を別途解析しています。また、TestFp 関数では、テストデータファイルから読み込んだ各行をスペース " " で分割して、テストケースの各要素を取得しています。

このコミット以前は、これらの分割処理に strings.split という関数が使われていましたが、Go言語のAPI変更により、この関数は strings.Split に名称が変更されました(または、split という小文字で始まる関数がエクスポートされなくなった)。そのため、古い関数名を使用しているとコンパイルエラーが発生するようになりました。

このコミットは、単に strings.split のすべての出現箇所を strings.Split に置き換えることで、コンパイルエラーを解消し、テストスイートが再び正常に動作するようにしました。これは、Go言語の初期開発段階におけるAPIの成熟と、それに伴うコードベースの適応を示す典型的な例です。機能的な変更は一切なく、純粋にAPIの命名規則の変更に追従するための修正です。

関連リンク

参考にした情報源リンク

  • Go言語の命名規則に関する情報 (Go公式ブログなど): https://go.dev/blog/
  • Go言語の初期のコミット履歴 (GitHub): https://github.com/golang/go/commits/master
  • C99標準における浮動小数点数の16進数表記とバイナリ指数: https://en.cppreference.com/w/c/language/floating_constant
  • Go言語のstrings.Split関数の歴史的な変更に関する議論(もしあれば、GoのメーリングリストやIssueトラッカー)
    • (今回のWeb検索では、この特定のsplitからSplitへの変更に関する詳細な議論は見つかりませんでしたが、Goの初期のAPI変更は頻繁に行われていました。)
    • Goの初期のコミットメッセージやコードベースの進化から推測される情報。
    • Go言語のソースコード自体。
    • Go言語の設計に関する書籍や記事。
    • Go言語のコミュニティフォーラムやStack OverflowなどのQ&Aサイト。