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[インデックス 15358] ファイルの概要

このコミットは、Go言語の標準ライブラリの一部であるunicodeexp/locale/collateexp/normパッケージにおいて、ファイルの読み込み処理をbufio.Readerからbufio.Scannerインターフェースに移行する変更です。これにより、コードの簡素化、効率化、および堅牢性の向上が図られています。

コミット

commit 6f96a76cd115cf8e3f48d5a4a10ef1fc41dbf689
Author: Rob Pike <r@golang.org>
Date:   Thu Feb 21 10:47:31 2013 -0800

    unicode: use new Scanner interface in table creation
    Update norm and local/collate as well.
    
    R=mpvl
    CC=golang-dev
    https://golang.org/cl/7395045

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/6f96a76cd115cf8e3f48d5a4a10ef1fc41dbf689

元コミット内容

このコミットの目的は、unicodeパッケージにおけるテーブル作成処理において、新しいScannerインターフェースを使用することです。また、関連するnormおよびlocal/collateパッケージも同様に更新されます。

変更の背景

Go言語のbufioパッケージには、バッファリングされたI/O操作を提供するためのReaderScannerという2つの主要な型があります。

  • bufio.Reader: これは汎用的なバッファリングされたリーダーであり、バイト単位、文字列単位、または特定のデリミタまでの読み込みなど、より低レベルで柔軟な読み込み操作を提供します。ReadString('\n')のようなメソッドを使用して行単位で読み込むことも可能ですが、この場合、改行文字のトリミングやio.EOFの明示的な処理など、より多くの手動でのエラーハンドリングが必要になります。また、ReadStringは読み込むたびに新しい文字列を割り当てるため、大量の行を処理する場合には効率が低下する可能性があります。

  • bufio.Scanner: これは、入力ストリームをトークン(デフォルトでは行、単語、またはカスタムデリミタ)に分割するために特化して設計されています。Scannerは、行単位の読み込みにおいてbufio.Readerよりもシンプルで効率的かつ堅牢な方法を提供します。内部バッファを再利用することでメモリ割り当てを削減し、Scan()メソッドがfalseを返すことでEOFとエラーを明確に区別できるため、エラーハンドリングが簡素化されます。

このコミットが行われた2013年2月時点では、bufio.Scannerは比較的新しいインターフェースでした。この変更の背景には、bufio.Readerを使った従来の行単位読み込みパターンが抱えていた複雑さや非効率性を解消し、よりGoらしい(idiomatic)で堅牢なコードに移行するという意図があります。特に、Unicode関連のテーブル生成処理では、大量のテキストファイルを効率的かつ正確に解析する必要があるため、Scannerの導入は理にかなっています。

前提知識の解説

bufioパッケージ

bufioパッケージは、I/O操作の効率を向上させるためにバッファリング機能を提供します。ディスクI/OやネットワークI/Oは、CPUの処理速度に比べて非常に遅いため、少量のデータを頻繁に読み書きするのではなく、ある程度のデータをまとめてバッファに読み書きすることで、システムコールの回数を減らし、パフォーマンスを向上させます。

io.Readerインターフェース

Go言語におけるI/Oの基本的な抽象化です。Read(p []byte) (n int, err error)メソッドを実装する任意の型はio.Readerとして扱えます。ファイル、ネットワーク接続、メモリ上のデータなど、様々なデータソースを統一的に扱うことができます。

bufio.Readerbufio.Scannerの比較

| 特徴 | bufio.Reader

# [インデックス 15358] ファイルの概要

このコミットは、Go言語の標準ライブラリの一部である`unicode`、`exp/locale/collate`、`exp/norm`パッケージにおいて、ファイルの読み込み処理を`bufio.Reader`から`bufio.Scanner`インターフェースに移行する変更です。これにより、コードの簡素化、効率化、および堅牢性の向上が図られています。

## コミット

commit 6f96a76cd115cf8e3f48d5a4a10ef1fc41dbf689 Author: Rob Pike r@golang.org Date: Thu Feb 21 10:47:31 2013 -0800

unicode: use new Scanner interface in table creation
Update norm and local/collate as well.

R=mpvl
CC=golang-dev
https://golang.org/cl/7395045

## GitHub上でのコミットページへのリンク

[https://github.com/golang/go/commit/6f96a76cd115cf8e3f48d5a4a10ef1fc41dbf689](https://github.com/golang/go/commit/6f96a76cd115cf8e3f48d5a4a10ef1fc41dbf689)

## 元コミット内容

このコミットの目的は、`unicode`パッケージにおけるテーブル作成処理において、新しい`Scanner`インターフェースを使用することです。また、関連する`norm`および`local/collate`パッケージも同様に更新されます。

## 変更の背景

Go言語の`bufio`パッケージには、バッファリングされたI/O操作を提供するための`Reader`と`Scanner`という2つの主要な型があります。

*   **`bufio.Reader`**: これは汎用的なバッファリングされたリーダーであり、バイト単位、文字列単位、または特定のデリミタまでの読み込みなど、より低レベルで柔軟な読み込み操作を提供します。`ReadString('\n')`のようなメソッドを使用して行単位で読み込むことも可能ですが、この場合、改行文字のトリミングや`io.EOF`の明示的な処理など、より多くの手動でのエラーハンドリングが必要になります。また、`ReadString`は読み込むたびに新しい文字列を割り当てるため、大量の行を処理する場合には効率が低下する可能性があります。

*   **`bufio.Scanner`**: これは、入力ストリームをトークン(デフォルトでは行、単語、またはカスタムデリミタ)に分割するために特化して設計されています。`Scanner`は、行単位の読み込みにおいて`bufio.Reader`よりもシンプルで効率的かつ堅牢な方法を提供します。内部バッファを再利用することでメモリ割り当てを削減し、`Scan()`メソッドが`false`を返すことでEOFとエラーを明確に区別できるため、エラーハンドリングが簡素化されます。

このコミットが行われた2013年2月時点では、`bufio.Scanner`は比較的新しいインターフェースでした。この変更の背景には、`bufio.Reader`を使った従来の行単位読み込みパターンが抱えていた複雑さや非効率性を解消し、よりGoらしい(idiomatic)で堅牢なコードに移行するという意図があります。特に、Unicode関連のテーブル生成処理では、大量のテキストファイルを効率的かつ正確に解析する必要があるため、`Scanner`の導入は理にかなっています。

## 前提知識の解説

### `bufio`パッケージ

`bufio`パッケージは、I/O操作の効率を向上させるためにバッファリング機能を提供します。ディスクI/OやネットワークI/Oは、CPUの処理速度に比べて非常に遅いため、少量のデータを頻繁に読み書きするのではなく、ある程度のデータをまとめてバッファに読み書きすることで、システムコールの回数を減らし、パフォーマンスを向上させます。

### `io.Reader`インターフェース

Go言語におけるI/Oの基本的な抽象化です。`Read(p []byte) (n int, err error)`メソッドを実装する任意の型は`io.Reader`として扱えます。ファイル、ネットワーク接続、メモリ上のデータなど、様々なデータソースを統一的に扱うことができます。

### `bufio.Reader`と`bufio.Scanner`の比較

| 特徴             | `bufio.Reader`