[インデックス 15425] ファイルの概要
このコミットは、Go言語の公式ドキュメントの一部である doc/devel/weekly.html
ファイルを更新し、かつて提供されていた「週次スナップショット (weekly snapshots)」がもはや作成されていないことを明記するものです。これにより、このページが歴史的な参照情報としてのみ存在することを明確にし、読者が誤解するのを防ぐことを目的としています。
コミット
- コミットハッシュ:
93158bf24388bb21cf4102c831a2e8920ffab132
- 作者: Andrew Gerrand adg@golang.org
- コミット日時: 2013年2月26日 火曜日 09:23:34 +1100
- コミットメッセージ:
doc: document that weekly.html is only a historical reference Fixes #4810. R=golang-dev, r CC=golang-dev https://golang.org/cl/7401050
GitHub上でのコミットページへのリンク
https://github.com/golang/go/commit/93158bf24388bb21cf4102c831a2e8920ffab132
元コミット内容
commit 93158bf24388bb21cf4102c831a2e8920ffab132
Author: Andrew Gerrand <adg@golang.org>
Date: Tue Feb 26 09:23:34 2013 +1100
doc: document that weekly.html is only a historical reference
Fixes #4810.
R=golang-dev, r
CC=golang-dev
https://golang.org/cl/7401050
---
doc/devel/weekly.html | 13 ++-----------\n 1 file changed, 2 insertions(+), 11 deletions(-)\n
diff --git a/doc/devel/weekly.html b/doc/devel/weekly.html
index 46efe41edd..f8d3ec6dd4 100644
--- a/doc/devel/weekly.html
+++ b/doc/devel/weekly.html
@@ -3,18 +3,9 @@
}-->
<p>This page summarizes the changes between tagged weekly snapshots of Go.
-For full details, see the <a href="http://code.google.com/p/go/source/list">Mercurial change log</a>.</p>
+Such snapshots are no longer created. This page remains as a historical reference only.</p>
-<p>Weekly snapshots occur often and may not be stable.\n-If stability of API and code is more important than having the\n-latest features, use the <a href="release.html">official releases</a> instead.</p>\n-\n-<p>To update to a specific snapshot, use:</p>\n-\n-<pre>\n-hg pull\n-hg update weekly.<i>YYYY-MM-DD</i>\n-</pre>\n+<p>For recent information, see the <a href="http://code.google.com/p/go/source/list">Mercurial change log</a> and <a href="http://groups.google.com/group/golang-dev/">development mailing list</a>.</p>\n
<h2 id="2012-03-27">2012-03-27 (<a href="release.html#go1">Go 1</a>)</h2>
変更の背景
このコミットが行われた2013年2月当時、Go言語のプロジェクトは開発の初期段階にあり、Go 1がリリースされたばかりの頃でした。Goプロジェクトでは、開発の進捗を共有するために「週次スナップショット (weekly snapshots)」という形で開発版のバイナリやソースコードを提供していました。しかし、プロジェクトの成熟に伴い、より安定した公式リリースや、より頻繁に更新される開発ブランチ(現在のmaster
ブランチに相当)が主な配布・利用形態となっていきました。
doc/devel/weekly.html
は、これらの週次スナップショットに関する情報を提供していましたが、週次スナップショットの提供が終了したため、このページの内容が現状と合致しなくなっていました。このコミットは、そのドキュメントの記述を現実の状態に合わせ、読者が古い情報に基づいて行動しないようにするためのものです。具体的には、週次スナップショットがもはや作成されていないこと、そしてこのページが歴史的な参照としてのみ残されていることを明確に伝える必要がありました。
また、コミットメッセージにある Fixes #4810.
は、当時のGoプロジェクトのイシュートラッカー(おそらくGoogle CodeのIssue Tracker)で報告された、このドキュメントの記述が現状と異なるという問題に対応するものです。
前提知識の解説
Go言語のリリースモデルと開発プロセス
Go言語は、安定した公式リリース(例: Go 1.x)と、より頻繁に更新される開発版(現在のmaster
ブランチ)という二層のリリースモデルを採用しています。かつては、この他に「週次スナップショット」という形で開発版が提供されていた時期がありました。これは、公式リリース間の期間に、最新の開発状況を試したいユーザー向けに提供されていたものと考えられます。このコミットは、その週次スナップショットの提供が終了したことを示しています。
Mercurial (Hg)
コミットメッセージや変更内容の差分に Mercurial change log
や hg pull
, hg update
といった記述が見られることから、このコミットが行われた2013年当時、Go言語のプロジェクトはバージョン管理システムとしてMercurial (Hg) を使用していたことがわかります。MercurialはGitと同様の分散型バージョン管理システムですが、コマンド体系や内部構造が異なります。Goプロジェクトは後にGitに移行しました。この変更は、Mercurialを使用していた当時のドキュメントの記述を修正するものです。
Go Code Review System (golang.org/cl)
コミットメッセージの https://golang.org/cl/7401050
は、Goプロジェクトが使用していたコードレビューシステムへのリンクです。Goプロジェクトは、Googleが開発したGerritというコードレビューツールをベースにした独自のシステム(golang.org/cl
)を使用していました。開発者は変更をコミットする前に、このシステムを通じてコードレビューを受け、承認を得る必要がありました。このリンクは、このコミットに対応するコードレビューの変更リスト(Change List, CL)を示しています。
技術的詳細
このコミットは、doc/devel/weekly.html
という単一のHTMLファイルを変更しています。変更の目的は、このドキュメントが提供する情報の鮮度と正確性を向上させることです。
具体的には、以下の点が変更されています。
- 週次スナップショットの現状の明記:
- 以前は「このページはGoのタグ付けされた週次スナップショット間の変更を要約しています」と記述されていましたが、これを「そのようなスナップショットはもはや作成されていません。このページは歴史的な参照としてのみ残されています」という記述に置き換えました。これにより、週次スナップショットが過去の遺物であることを明確にしています。
- 安定性に関する注意書きの削除:
- 以前は「週次スナップショットは頻繁に発生し、安定していない可能性があります。APIとコードの安定性が最新機能よりも重要である場合は、代わりに公式リリースを使用してください」という注意書きがありましたが、週次スナップショットが提供されなくなったため、この記述は不要となり削除されました。
- Mercurialによる更新手順の削除:
- 以前は、特定の週次スナップショットに更新するためのMercurialコマンド(
hg pull
とhg update weekly.YYYY-MM-DD
)が記載されていましたが、週次スナップショットが提供されなくなったため、これらの手順も削除されました。
- 以前は、特定の週次スナップショットに更新するためのMercurialコマンド(
- 最新情報へのリンクの更新:
- 以前は「詳細については、Mercurialの変更ログを参照してください」とありましたが、週次スナップショットが終了した現在、最新の情報はMercurialの変更ログと開発メーリングリストを参照するように、リンクが更新されました。これは、読者が最新の開発状況を追うための適切な情報源へ誘導するためです。
これらの変更は、HTMLドキュメント内の<p>
タグと<pre>
タグの内容を修正することで実現されています。
コアとなるコードの変更箇所
diff --git a/doc/devel/weekly.html b/doc/devel/weekly.html
index 46efe41edd..f8d3ec6dd4 100644
--- a/doc/devel/weekly.html
+++ b/doc/devel/weekly.html
@@ -3,18 +3,9 @@
}-->
<p>This page summarizes the changes between tagged weekly snapshots of Go.
-For full details, see the <a href="http://code.google.com/p/go/source/list">Mercurial change log</a>.</p>
+Such snapshots are no longer created. This page remains as a historical reference only.</p>
-<p>Weekly snapshots occur often and may not be stable.\n-If stability of API and code is more important than having the\n-latest features, use the <a href="release.html">official releases</a> instead.</p>\n-\n-<p>To update to a specific snapshot, use:</p>\n-\n-<pre>\n-hg pull\n-hg update weekly.<i>YYYY-MM-DD</i>\n-</pre>\n+<p>For recent information, see the <a href="http://code.google.com/p/go/source/list">Mercurial change log</a> and <a href="http://groups.google.com/group/golang-dev/">development mailing list</a>.</p>\n
<h2 id="2012-03-27">2012-03-27 (<a href="release.html#go1">Go 1</a>)</h2>
コアとなるコードの解説
上記の差分は、doc/devel/weekly.html
ファイルに対する変更を示しています。
-
で始まる行: 削除された行+
で始まる行: 追加された行
具体的には、以下の変更が行われています。
-
週次スナップショットの現状に関する記述の変更:
- For full details, see the <a href="http://code.google.com/p/go/source/list">Mercurial change log</a>.</p>
が削除され、+ Such snapshots are no longer created. This page remains as a historical reference only.</p>
が追加されました。- これにより、「週次スナップショットはもはや作成されておらず、このページは歴史的な参照である」という重要な情報が明確に伝えられるようになりました。
-
週次スナップショットの安定性に関する注意書きと更新手順の削除:
<p>Weekly snapshots occur often and may not be stable.
から始まる3つの<p>
タグと、Mercurialコマンドを示す<pre>
タグ全体が削除されました。- これは、週次スナップショットが提供されなくなったため、それに関する注意や更新手順が不要になったためです。
-
最新情報へのリンクの更新:
- 削除されたMercurial更新手順の代わりに、
+ <p>For recent information, see the <a href="http://code.google.com/p/go/source/list">Mercurial change log</a> and <a href="http://groups.google.com/group/golang-dev/">development mailing list</a>.</p>
が追加されました。 - これにより、読者は最新のGo開発情報について、Mercurialの変更ログと開発メーリングリストを参照するように誘導されます。
- 削除されたMercurial更新手順の代わりに、
これらの変更は、HTMLドキュメントのコンテンツを直接修正することで、情報の正確性と鮮度を保つための典型的なドキュメント更新作業です。
関連リンク
- GitHub上のコミットページ: https://github.com/golang/go/commit/93158bf24388bb21cf4102c831a2e8920ffab132
- Go Code Review System (Change List): https://golang.org/cl/7401050
- Mercurial Change Log (当時のGoプロジェクトのソースコードリポジトリ): http://code.google.com/p/go/source/list (現在はGitHubに移行しているため、このリンクは当時の参照用です)
- Go開発メーリングリスト: http://groups.google.com/group/golang-dev/
参考にした情報源リンク
- Go言語の歴史とバージョン管理システムの変遷に関する一般的な知識: Goプロジェクトは当初Mercurialを使用し、後にGitに移行しました。
- Goプロジェクトのイシュートラッカーの変遷:
Fixes #4810
は当時のGoogle Codeのイシュートラッカーを参照している可能性が高いです。現在のGitHubのイシュートラッカーで「Go issue 4810」を検索しても、このコミットが修正した問題とは異なる結果(例:usememos/memos
のCVE)が表示されることがあります。これは、イシュートラッカーのシステムやプロジェクトが異なるためです。 - HTMLの基本的な構文と差分表示の解釈: HTMLドキュメントの変更内容を理解するために必要です。