[インデックス 1548] ファイルの概要
このコミットは、Go言語の標準ライブラリである fmt
パッケージ内のコメントにおけるタイポ(誤字)を修正するものです。具体的には、src/lib/fmt/format.go
ファイル内のコメントで、メソッド名が小文字の put
と記述されていた箇所を、正しい大文字の Put
に修正しています。これはコードの振る舞いには影響を与えず、ドキュメントの正確性を向上させるための変更です。
コミット
commit d8819569eb4f1148d959d747db55f8fe2d7aa05c
Author: Rob Pike <r@golang.org>
Date: Fri Jan 23 15:57:52 2009 -0800
fix typo in comment. s/put/Put/
R=ken
OCL=23419
CL=23419
GitHub上でのコミットページへのリンク
https://github.com/golang/go/commit/d8819569eb4f1148d959d747db55f8fe2d7aa05c
元コミット内容
fix typo in comment. s/put/Put/
変更の背景
この変更は、Go言語の初期段階における開発プロセスの一部として行われました。Go言語では、関数やメソッド、変数などの識別子の先頭が大文字であるか小文字であるかによって、その可視性(エクスポートされるか否か)が決定されるという重要な規則があります。大文字で始まる識別子はパッケージ外からアクセス可能(エクスポートされる)ですが、小文字で始まる識別子はパッケージ内でのみアクセス可能(エクスポートされない)です。
fmt
パッケージの Put
メソッドは、おそらくその設計上、パッケージ外からも利用されることを意図したエクスポートされたメソッドであったと考えられます。しかし、その使用例を示すコメント内で誤って小文字の put
と記述されていたため、ドキュメントと実際のコードの間に不一致が生じていました。
このコミットは、このような小さなドキュメントの不正確さを修正し、コードベース全体の整合性と可読性を高めることを目的としています。特に、Go言語の命名規則の重要性を考えると、このようなタイポの修正は、将来の開発者がコードを理解し、正しく使用する上で非常に重要です。
前提知識の解説
Go言語の fmt
パッケージ
fmt
パッケージは、Go言語におけるフォーマットされたI/O(入出力)を実装するためのパッケージです。C言語の printf
や scanf
に似た機能を提供し、文字列、数値、構造体などの様々なデータ型を整形して出力したり、入力から解析したりすることができます。
fmt
パッケージの主要な機能には以下のようなものがあります。
fmt.Print
/fmt.Println
/fmt.Printf
: 標準出力への出力。fmt.Sprint
/fmt.Sprintln
/fmt.Sprintf
: 文字列へのフォーマット。fmt.Fprint
/fmt.Fprintln
/fmt.Fprintf
: 指定されたio.Writer
への出力。fmt.Scan
/fmt.Scanln
/fmt.Scanf
: 標準入力からの読み込み。fmt.Sscan
/fmt.Sscanln
/fmt.Sscanf
: 文字列からの読み込み。fmt.Fscan
/fmt.Fscanln
/fmt.Fscanf
: 指定されたio.Reader
からの読み込み。
このコミットで言及されている Put
メソッドは、fmt
パッケージ内の特定のフォーマッタオブジェクト(例: fmt.Formatter
インターフェースを実装する型)が持つ可能性のあるメソッドで、フォーマットされた内容をどこかに出力する役割を担っていたと考えられます。
Go言語の命名規則と可視性
Go言語には、識別子(変数名、関数名、メソッド名、型名など)の命名に関する明確な規則があり、特にその可視性(スコープ)に大きな影響を与えます。
- エクスポートされた識別子(Exported Identifiers): 識別子の最初の文字が大文字である場合、その識別子はパッケージ外からアクセス可能です。これは、他のパッケージからその識別子を参照できることを意味します。例えば、
fmt.Println
のPrintln
は大文字で始まるため、fmt
パッケージをインポートした他のコードから呼び出すことができます。 - エクスポートされない識別子(Unexported Identifiers): 識別子の最初の文字が小文字である場合、その識別子は宣言されたパッケージ内でのみアクセス可能です。他のパッケージからは直接参照できません。これは、内部的な実装の詳細を隠蔽し、APIの安定性を保つための重要なメカニズムです。
この規則は、Go言語のモジュール性、カプセル化、そしてクリーンなAPI設計を促進するために非常に重要です。コメント内の put
を Put
に修正することは、この命名規則の重要性を反映しており、実際のコードがエクスポートされたメソッドを使用していることを正確に示しています。
技術的詳細
このコミットは、Go言語のソースコードリポジトリ内の src/lib/fmt/format.go
ファイルに対する変更です。このファイルは、fmt
パッケージのコアなフォーマットロジックの一部を定義していたと考えられます(Go言語の進化に伴い、ファイルのパスや構造は変更されている可能性がありますが、コミット当時の状況を反映しています)。
変更内容は非常にシンプルで、コメント内の文字列置換です。
--- a/src/lib/fmt/format.go
+++ b/src/lib/fmt/format.go
@@ -13,7 +13,7 @@ import (
f := fmt.New();
print f.Fmt_d(1234).Fmt_s("\n").Str(); // create string, print it
- f.Fmt_d(-1234).Fmt_s("\n").put(); // print string
+ f.Fmt_d(-1234).Fmt_s("\n").Put(); // print string
f.Fmt_ud(1<<63).Putnl(); // print string with automatic newline
*/
この差分は、f.Fmt_d(-1234).Fmt_s("\n").put();
という行のコメント部分が f.Fmt_d(-1234).Fmt_s("\n").Put();
に変更されたことを示しています。これは、Go言語の命名規則に従い、Put
メソッドがエクスポートされた(つまり、パッケージ外から利用可能な)メソッドであることを正しく反映するための修正です。
この変更は、コンパイルされたバイナリや実行時の動作には一切影響を与えません。純粋にドキュメントの正確性を高めるための「クリーンアップ」作業です。しかし、このような小さな修正が、大規模なプロジェクトにおけるコードベースの品質と保守性を維持する上で重要となります。特に、新しい開発者がコードベースに慣れる際に、正確なコメントは非常に役立ちます。
コアとなるコードの変更箇所
変更は src/lib/fmt/format.go
ファイルの1箇所のみです。
// 変更前
f.Fmt_d(-1234).Fmt_s("\n").put(); // print string
// 変更後
f.Fmt_d(-1234).Fmt_s("\n").Put(); // print string
具体的には、put()
の部分が Put()
に修正されています。これはコードではなく、その行の末尾にあるコメント内の記述です。
コアとなるコードの解説
この変更は、Go言語の fmt
パッケージの初期のコード例を示すコメントの一部です。
f := fmt.New();
この行は、fmt
パッケージの New
関数を呼び出して、新しいフォーマッタオブジェクト f
を作成していることを示唆しています。
print f.Fmt_d(1234).Fmt_s("\n").Str(); // create string, print it
この行は、f
オブジェクトのメソッドチェーンを使って、整数 1234
をフォーマットし、改行を追加し、最終的に文字列として取得して print
関数(Goの初期の組み込み関数、現在は fmt.Print
などに置き換えられている)で出力している例です。
f.Fmt_d(-1234).Fmt_s("\n").Put(); // print string
この行が今回の修正対象です。同様に、整数 -1234
をフォーマットし、改行を追加した後、Put()
メソッドを呼び出してその内容を出力している例です。元のコメントでは put()
と小文字で書かれていましたが、Go言語の命名規則に従い、このメソッドがパッケージ外に公開されている(エクスポートされている)ことを示すために Put()
と大文字で記述するのが正しいです。この修正により、コメントが実際のコードの意図とGo言語の慣習に合致するようになりました。
f.Fmt_ud(1<<63).Putnl(); // print string with automatic newline
この行は、符号なし整数 1<<63
をフォーマットし、Putnl()
メソッドを呼び出して、自動的に改行を伴って出力する例です。
全体として、このコメントブロックは、fmt
パッケージのフォーマッタオブジェクトがどのように使用され、様々なフォーマットオプションや出力メソッドがどのように機能するかを示すための簡潔な例を提供しています。タイポの修正は、この例の正確性を高め、Go言語の命名規則の重要性を暗黙的に強調しています。
関連リンク
- Go言語の
fmt
パッケージのドキュメント: https://pkg.go.dev/fmt - Go言語のEffective Go - Naming: https://go.dev/doc/effective_go#names
参考にした情報源リンク
- Go言語の公式ドキュメント
- GitHubのgolang/goリポジトリのコミット履歴
- Go言語の命名規則に関する一般的な情報源
[インデックス 1548] ファイルの概要
このコミットは、Go言語の標準ライブラリである fmt
パッケージ内のコメントにおけるタイポ(誤字)を修正するものです。具体的には、src/lib/fmt/format.go
ファイル内のコメントで、メソッド名が小文字の put
と記述されていた箇所を、正しい大文字の Put
に修正しています。これはコードの振る舞いには影響を与えず、ドキュメントの正確性を向上させるための変更です。
コミット
commit d8819569eb4f1148d959d747db55f8fe2d7aa05c
Author: Rob Pike <r@golang.org>
Date: Fri Jan 23 15:57:52 2009 -0800
fix typo in comment. s/put/Put/
R=ken
OCL=23419
CL=23419
GitHub上でのコミットページへのリンク
https://github.com/golang/go/commit/d8819569eb4f1148d959d747db55f8fe2d7aa05c
元コミット内容
fix typo in comment. s/put/Put/
変更の背景
この変更は、Go言語の初期段階における開発プロセスの一部として行われました。Go言語では、関数やメソッド、変数などの識別子の先頭が大文字であるか小文字であるかによって、その可視性(エクスポートされるか否か)が決定されるという重要な規則があります。大文字で始まる識別子はパッケージ外からアクセス可能(エクスポートされる)ですが、小文字で始まる識別子はパッケージ内でのみアクセス可能(エクスポートされない)です。
fmt
パッケージの Put
メソッドは、おそらくその設計上、パッケージ外からも利用されることを意図したエクスポートされたメソッドであったと考えられます。しかし、その使用例を示すコメント内で誤って小文字の put
と記述されていたため、ドキュメントと実際のコードの間に不一致が生じていました。
このコミットは、このような小さなドキュメントの不正確さを修正し、コードベース全体の整合性と可読性を高めることを目的としています。特に、Go言語の命名規則の重要性を考えると、このようなタイポの修正は、将来の開発者がコードを理解し、正しく使用する上で非常に重要です。
現在のGo言語の fmt
パッケージには、直接 Put
という名前の公開メソッドは存在しません。これは、Go言語の進化の過程でAPIが洗練され、より汎用的な Print
, Println
, Printf
などの関数に集約されていったことを示唆しています。このコミットは、Go言語の初期の設計段階におけるコードの断片を反映していると言えます。
前提知識の解説
Go言語の fmt
パッケージ
fmt
パッケージは、Go言語におけるフォーマットされたI/O(入出力)を実装するためのパッケージです。C言語の printf
や scanf
に似た機能を提供し、文字列、数値、構造体などの様々なデータ型を整形して出力したり、入力から解析したりすることができます。
fmt
パッケージの主要な機能には以下のようなものがあります。
fmt.Print
/fmt.Println
/fmt.Printf
: 標準出力への出力。fmt.Sprint
/fmt.Sprintln
/fmt.Sprintf
: 文字列へのフォーマット。fmt.Fprint
/fmt.Fprintln
/fmt.Fprintf
: 指定されたio.Writer
への出力。fmt.Scan
/fmt.Scanln
/fmt.Scanf
: 標準入力からの読み込み。fmt.Sscan
/fmt.Sscanln
/fmt.Sscanf
: 文字列からの読み込み。fmt.Fscan
/fmt.Fscanln
/fmt.Fscanf
: 指定されたio.Reader
からの読み込み。
このコミットで言及されている Put
メソッドは、Go言語の初期の設計段階において、fmt
パッケージ内の特定のフォーマッタオブジェクト(例: fmt.Formatter
インターフェースを実装する型)が持つ可能性のあるメソッドで、フォーマットされた内容をどこかに出力する役割を担っていたと考えられます。現在の fmt
パッケージの公開APIには Put
というメソッドは存在しませんが、これはGo言語のAPIが時間とともに進化し、より統一されたインターフェースに整理されていった結果です。
Go言語の命名規則と可視性
Go言語には、識別子(変数名、関数名、メソッド名、型名など)の命名に関する明確な規則があり、特にその可視性(スコープ)に大きな影響を与えます。
- エクスポートされた識別子(Exported Identifiers): 識別子の最初の文字が大文字である場合、その識別子はパッケージ外からアクセス可能です。これは、他のパッケージからその識別子を参照できることを意味します。例えば、
fmt.Println
のPrintln
は大文字で始まるため、fmt
パッケージをインポートした他のコードから呼び出すことができます。 - エクスポートされない識別子(Unexported Identifiers): 識別子の最初の文字が小文字である場合、その識別子は宣言されたパッケージ内でのみアクセス可能です。他のパッケージからは直接参照できません。これは、内部的な実装の詳細を隠蔽し、APIの安定性を保つための重要なメカニズムです。
この規則は、Go言語のモジュール性、カプセル化、そしてクリーンなAPI設計を促進するために非常に重要です。コメント内の put
を Put
に修正することは、この命名規則の重要性を反映しており、実際のコードがエクスポートされたメソッドを使用していることを正確に示しています。
技術的詳細
このコミットは、Go言語のソースコードリポジトリ内の src/lib/fmt/format.go
ファイルに対する変更です。このファイルは、fmt
パッケージのコアなフォーマットロジックの一部を定義していたと考えられます(Go言語の進化に伴い、ファイルのパスや構造は変更されている可能性がありますが、コミット当時の状況を反映しています)。
変更内容は非常にシンプルで、コメント内の文字列置換です。
--- a/src/lib/fmt/format.go
+++ b/src/lib/fmt/format.go
@@ -13,7 +13,7 @@ import (
f := fmt.New();
print f.Fmt_d(1234).Fmt_s("\n").Str(); // create string, print it
- f.Fmt_d(-1234).Fmt_s("\n").put(); // print string
+ f.Fmt_d(-1234).Fmt_s("\n").Put(); // print string
f.Fmt_ud(1<<63).Putnl(); // print string with automatic newline
*/
この差分は、f.Fmt_d(-1234).Fmt_s("\n").put();
という行のコメント部分が f.Fmt_d(-1234).Fmt_s("\n").Put();
に変更されたことを示しています。これは、Go言語の命名規則に従い、Put
メソッドがエクスポートされた(つまり、パッケージ外から利用可能な)メソッドであることを正しく反映するための修正です。
この変更は、コンパイルされたバイナリや実行時の動作には一切影響を与えません。純粋にドキュメントの正確性を高めるための「クリーンアップ」作業です。しかし、このような小さな修正が、大規模なプロジェクトにおけるコードベースの品質と保守性を維持する上で重要となります。特に、新しい開発者がコードベースに慣れる際に、正確なコメントは非常に役立ちます。
コアとなるコードの変更箇所
変更は src/lib/fmt/format.go
ファイルの1箇所のみです。
// 変更前
f.Fmt_d(-1234).Fmt_s("\n").put(); // print string
// 変更後
f.Fmt_d(-1234).Fmt_s("\n").Put(); // print string
具体的には、put()
の部分が Put()
に修正されています。これはコードではなく、その行の末尾にあるコメント内の記述です。
コアとなるコードの解説
この変更は、Go言語の fmt
パッケージの初期のコード例を示すコメントの一部です。
f := fmt.New();
この行は、fmt
パッケージの New
関数を呼び出して、新しいフォーマッタオブジェクト f
を作成していることを示唆しています。Go言語の初期には、このようなファクトリ関数を通じてフォーマッタインスタンスを取得するパターンが存在した可能性があります。
print f.Fmt_d(1234).Fmt_s("\n").Str(); // create string, print it
この行は、f
オブジェクトのメソッドチェーンを使って、整数 1234
をフォーマットし、改行を追加し、最終的に文字列として取得して print
関数(Goの初期の組み込み関数、現在は fmt.Print
などに置き換えられている)で出力している例です。Fmt_d
はおそらく整数を10進数でフォーマットするメソッド、Fmt_s
は文字列をフォーマットするメソッド、Str
は最終的なフォーマット済み文字列を取得するメソッドであったと推測されます。
f.Fmt_d(-1234).Fmt_s("\n").Put(); // print string
この行が今回の修正対象です。同様に、整数 -1234
をフォーマットし、改行を追加した後、Put()
メソッドを呼び出してその内容を出力している例です。元のコメントでは put()
と小文字で書かれていましたが、Go言語の命名規則に従い、このメソッドがパッケージ外に公開されている(エクスポートされている)ことを示すために Put()
と大文字で記述するのが正しいです。この修正により、コメントが実際のコードの意図とGo言語の慣習に合致するようになりました。
f.Fmt_ud(1<<63).Putnl(); // print string with automatic newline
この行は、符号なし整数 1<<63
をフォーマットし、Putnl()
メソッドを呼び出して、自動的に改行を伴って出力する例です。Fmt_ud
は符号なし整数を10進数でフォーマットするメソッド、Putnl
は改行付きで出力するメソッドであったと推測されます。
全体として、このコメントブロックは、fmt
パッケージのフォーマッタオブジェクトがどのように使用され、様々なフォーマットオプションや出力メソッドがどのように機能するかを示すための簡潔な例を提供しています。タイポの修正は、この例の正確性を高め、Go言語の命名規則の重要性を暗黙的に強調しています。
関連リンク
- Go言語の
fmt
パッケージのドキュメント: https://pkg.go.dev/fmt - Go言語のEffective Go - Naming: https://go.dev/doc/effective_go#names
参考にした情報源リンク
- Go言語の公式ドキュメント
- GitHubのgolang/goリポジトリのコミット履歴
- Go言語の命名規則に関する一般的な情報源
- Web検索: "Go fmt package Put method" (現在の
fmt
パッケージにはPut
メソッドが存在しないことを確認)