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[インデックス 15556] ファイルの概要

このコミットは、Go言語のダッシュボードアプリケーションのビルドシステムに関する変更です。具体的には、ビルドシステムがテスト対象とするサブリポジトリに go.talksgo.exp を追加し、それに伴いビルダ名のコメント表記を修正しています。

コミット

commit 0acda4e87d85d389dde1ba97cd050e8b6b3cbfb7
Author: Shenghou Ma <minux.ma@gmail.com>
Date:   Sun Mar 3 03:17:14 2013 +0800

    misc/dashboard/app: make the builders test go.talks and go.exp
    
    R=golang-dev, r
    CC=golang-dev
    https://golang.org/cl/7419048

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/0acda4e87d85d389dde1ba97cd050e8b6b3cbfb7

元コミット内容

misc/dashboard/app: make the builders test go.talks and go.exp

このコミットは、Goプロジェクトのビルドダッシュボードアプリケーションにおいて、ビルダが go.talks および go.exp という2つのサブリポジトリをテスト対象に含めるように変更するものです。

変更の背景

Goプロジェクトは、複数のサブリポジトリ(例: go.net, go.image, go.crypto など)に分割されており、それぞれがGoの標準ライブラリとは独立して開発・管理されています。これらのサブリポジトリもGoエコシステムの一部として重要であり、継続的なテストと品質保証が必要です。

このコミットが行われた2013年3月時点では、Go言語はまだ活発に開発が進められており、新しい機能や実験的なコードが頻繁に追加されていました。go.talks はGoに関するプレゼンテーションやトークの資料を、go.exp は実験的なパッケージや将来的にGo本体に取り込まれる可能性のあるコードを管理するためのリポジトリでした。

これらのサブリポジトリのコード品質を維持し、Go本体との互換性を保証するためには、Goプロジェクトの継続的インテグレーション(CI)システム、すなわちビルドダッシュボードがこれらを定期的にテストする必要がありました。このコミットは、そのテストカバレッジを拡張するためのものです。

また、misc/dashboard/app/build/build.go のコメント修正は、おそらく既存のビルダ名の命名規則が「アーキテクチャ-OS」ではなく「OS-アーキテクチャ」であることを明確にするための、ドキュメンテーション上の修正と考えられます。これは、コードの動作自体を変更するものではなく、コードの意図をより正確に反映させるためのものです。

前提知識の解説

Go言語のサブリポジトリ

Go言語のプロジェクトは、単一の巨大なリポジトリとしてではなく、複数の独立したリポジトリに分割されています。これらは「サブリポジトリ」と呼ばれ、golang.org/x/ のパス以下にホストされています(例: golang.org/x/net, golang.org/x/image)。これにより、Go本体のリリースサイクルとは独立して、特定の機能やパッケージを開発・更新することが可能になります。

  • golang.org/x/talks (go.talks): Go言語に関する公式のプレゼンテーション資料やトークのサンプルコードが格納されているリポジトリです。Goの機能紹介や使い方を説明するためのリソースとして利用されます。
  • golang.org/x/exp (go.exp): 「experimental(実験的)」の略で、Go言語の将来のバージョンに導入される可能性のある実験的なパッケージやAPI、あるいはまだ安定していないがコミュニティからのフィードバックを求めているコードが置かれるリポジトリです。ここに置かれたコードは、Go本体に取り込まれる前に十分なテストとレビューを受けます。

Goビルドダッシュボード

Goプロジェクトは、Go言語のコードベースと関連するサブリポジトリの継続的なテストとビルドを行うための「ビルドダッシュボード」を運用しています。これは、様々なオペレーティングシステム、アーキテクチャ、Goのバージョン(開発版を含む)の組み合わせでコードをビルドし、テストを実行し、その結果をウェブインターフェースで表示するシステムです。これにより、コードの変更が様々な環境で問題なく動作するかどうかを迅速に確認できます。

ビルドダッシュボードは、Goの品質保証において非常に重要な役割を果たしており、Go開発者がコードをコミットする前に、その変更が既存のビルドやテストを壊さないことを確認するための主要なツールの一つです。

Builder 文字列の命名規則

CI/CDシステムやビルドシステムでは、特定のビルド環境やテスト環境を識別するために、一意の文字列(ビルダ名)を使用することが一般的です。このコミットでは、Builder という文字列のコメントが "arch-os[-note]" から "os-arch[-note]" に変更されています。これは、ビルダを識別する際の慣習的な順序が「オペレーティングシステム-アーキテクチャ」であることを示唆しています。例えば、「linux-amd64」や「windows-386」といった形式です。

技術的詳細

このコミットは、Go言語のビルドダッシュボードアプリケーションのGoソースコードに対する変更です。

misc/dashboard/app/build/build.go の変更

このファイルは、ビルド結果を表現する Result 構造体の定義を含んでいます。変更点は以下の通りです。

--- a/misc/dashboard/app/build/build.go
+++ b/misc/dashboard/app/build/build.go
@@ -188,7 +188,7 @@ func partsToHash(c *Commit, p []string) *Result {
 //
 // Each Result entity is a descendant of its associated Commit entity.
 type Result struct {
-	Builder     string // "arch-os[-note]"
+	Builder     string // "os-arch[-note]"
 	Hash        string
 	PackagePath string // (empty for Go commits)

これは、Result 構造体の Builder フィールドに関するコメントの修正です。以前は // "arch-os[-note]" と記述されていましたが、// "os-arch[-note]" に変更されました。これはコードの動作には影響を与えず、単に Builder フィールドがどのような形式の文字列を保持することを意図しているかについてのドキュメンテーションを修正したものです。これにより、ビルダ名の命名規則が「オペレーティングシステム-アーキテクチャ」の順であることを明確にしています。

misc/dashboard/app/build/init.go の変更

このファイルは、ビルドダッシュボードが監視・テストするサブリポジトリのリストを初期化する部分を含んでいます。変更点は以下の通りです。

--- a/misc/dashboard/app/build/init.go
+++ b/misc/dashboard/app/build/init.go
@@ -24,6 +24,8 @@ var subRepos = []string{
 	"crypto",
 	"image",
 	"net",
+	"talks",
+	"exp",
 }

 // Put subRepos into defaultPackages.

subRepos という文字列スライスに "talks""exp" が追加されています。この subRepos スライスは、Goビルドダッシュボードがテスト対象とするGoのサブリポジトリのリストを定義していると考えられます。この変更により、ダッシュボードのビルダは、既存の crypto, image, net といったサブリポジトリに加えて、go.talksgo.exp のコードも定期的に取得し、ビルドし、テストを実行するようになります。

コアとなるコードの変更箇所

misc/dashboard/app/build/build.go

type Result struct {
	Builder     string // "os-arch[-note]" // 変更箇所
	Hash        string
	PackagePath string // (empty for Go commits)
}

misc/dashboard/app/build/init.go

var subRepos = []string{
	"crypto",
	"image",
	"net",
	"talks", // 追加
	"exp",   // 追加
}

コアとなるコードの解説

misc/dashboard/app/build/build.go の変更は、Result 構造体の Builder フィールドのコメントを更新し、ビルダ名の推奨されるフォーマットが "os-arch[-note]" であることを明確にしています。これは、例えば "linux-amd64" のように、オペレーティングシステムがアーキテクチャの前に来ることを示唆しています。この変更は、コードの実行には影響を与えませんが、コードの可読性とドキュメンテーションの正確性を向上させます。

misc/dashboard/app/build/init.go の変更は、subRepos グローバル変数に "talks""exp" という文字列を追加しています。この subRepos 変数は、Goビルドダッシュボードが監視およびテストするGoのサブリポジトリのリストを保持しています。このリストにこれら2つのエントリを追加することで、ダッシュボードは golang.org/x/talksgolang.org/x/exp のリポジトリもCIプロセスに含めるようになります。これにより、これらのサブリポジトリのコード変更も自動的にビルドおよびテストされ、品質が保証されるようになります。これは、Goエコシステム全体の安定性と信頼性を向上させるための重要なステップです。

関連リンク

  • Go言語のサブリポジトリに関する公式ドキュメントや情報源は、golang.org/x/ 以下にあります。
    • golang.org/x/talks
    • golang.org/x/exp
  • Goビルドダッシュボードの現在の状態は、build.golang.org で確認できます。

参考にした情報源リンク

  • Go言語の公式ドキュメント (golang.org)
  • Goのサブリポジトリの構造に関する一般的な知識
  • 継続的インテグレーション (CI) の概念
  • Gitのコミットと差分表示の理解

[インデックス 15556] ファイルの概要

このコミットは、Go言語のビルドダッシュボードアプリケーションの構成を更新し、Goプロジェクトの特定のサブリポジトリを継続的インテグレーション(CI)プロセスに含めるようにするものです。具体的には、go.talksgo.exp という2つのサブリポジトリがビルドおよびテストの対象に追加され、それに伴いビルダ名のコメント表記が修正されています。

コミット

commit 0acda4e87d85d389dde1ba97cd050e8b6b3cbfb7
Author: Shenghou Ma <minux.ma@gmail.com>
Date:   Sun Mar 3 03:17:14 2013 +0800

    misc/dashboard/app: make the builders test go.talks and go.exp
    
    R=golang-dev, r
    CC=golang-dev
    https://golang.org/cl/7419048

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/0acda4e87d85d389dde1ba97cd050e8b6b3cbfb7

元コミット内容

misc/dashboard/app: make the builders test go.talks and go.exp

このコミットは、Goプロジェクトのビルドダッシュボードアプリケーションにおいて、ビルダが go.talks および go.exp という2つのサブリポジトリをテスト対象に含めるように変更するものです。

変更の背景

Go言語プロジェクトは、その開発初期からモジュール性と拡張性を重視しており、コアとなるGo言語本体とは別に、特定の機能や実験的なコードを管理するための「サブリポジトリ」という概念を採用しています。これらのサブリポジトリは、golang.org/x/ のパス以下にホストされ、Go本体とは独立した開発サイクルを持つことができます。

このコミットが行われた2013年3月時点は、Go言語がまだ急速に進化していた時期であり、新しいアイデアや機能が頻繁に試されていました。go.talks (現在の golang.org/x/website/_content/talks/ に移動) はGoに関するプレゼンテーション資料やサンプルコードを、go.exp (現在の golang.org/x/exp) は実験的なパッケージや将来的にGo本体に取り込まれる可能性のあるコードを管理していました。

Goプロジェクトの品質と安定性を維持するためには、これらのサブリポジトリも継続的にテストされる必要がありました。特に go.exp に含まれるコードは、将来のGoの機能の基礎となる可能性があり、早期にバグを発見し、互換性の問題を特定することが重要でした。

このコミットは、Goのビルドダッシュボード(継続的インテグレーションシステム)が、これらの重要なサブリポジトリを自動的にビルドし、テストする対象に含めることで、Goエコシステム全体の健全性を確保することを目的としています。これにより、これらのサブリポジトリの変更がGo本体や他のサブリポジトリに与える影響を早期に検出し、開発プロセスをより堅牢にすることが可能になります。

また、misc/dashboard/app/build/build.go におけるコメントの修正は、ビルダ名の命名規則を明確にするためのものです。これは、コードの動作に直接的な影響を与えるものではなく、コードベースのドキュメンテーションと一貫性を向上させるための保守的な変更です。ビルダ名が「OS-アーキテクチャ」の順であることを明示することで、システムを理解し、デバッグする際の混乱を避けることができます。

前提知識の解説

Go言語のサブリポジトリ (golang.org/x/)

Go言語のプロジェクトは、単一の巨大なモノリシックリポジトリではなく、複数の独立したGitリポジトリに分割されています。これらは「サブリポジトリ」と呼ばれ、通常 golang.org/x/ のパス以下にホストされています。これにより、Go本体のリリースサイクルとは独立して、特定の機能やパッケージを開発・更新することが可能になります。

  • golang.org/x/talks (旧 go.talks): Go言語に関する公式のプレゼンテーション資料やトークのサンプルコードが格納されていたリポジトリです。現在は golang.org/x/website/_content/talks/ にコンテンツが移動しています。Goの機能紹介や使い方を説明するためのリソースとして利用されていました。
  • golang.org/x/exp (旧 go.exp): 「experimental(実験的)」の略で、Go言語の将来のバージョンに導入される可能性のある実験的なパッケージやAPI、あるいはまだ安定していないがコミュニティからのフィードバックを求めているコードが置かれるリポジトリです。ここに置かれたコードは、Go本体に取り込まれる前に十分なテストとレビューを受けます。go.exp のパッケージはGo 1の互換性保証の対象外であり、変更や削除が自由に行われる可能性があります。

Goビルドダッシュボード (build.golang.org)

Goプロジェクトは、Go言語のコードベースと関連するサブリポジトリの継続的なテストとビルドを行うための「ビルドダッシュボード」を運用しています。これは、様々なオペレーティングシステム(Linux, Windows, macOSなど)、アーキテクチャ(amd64, armなど)、Goのバージョン(開発版を含む)の組み合わせでコードをビルドし、テストを実行し、その結果をウェブインターフェースで表示するシステムです。

ビルドダッシュボードは、Goの品質保証において非常に重要な役割を果たしています。開発者はコードをコミットする前に、その変更が既存のビルドやテストを壊さないことを確認するためにこのダッシュボードの結果を参照します。これにより、Go言語の安定性と信頼性が維持されています。

ビルダ名の命名規則

CI/CDシステムやビルドシステムでは、特定のビルド環境やテスト環境を識別するために、一意の文字列(ビルダ名)を使用することが一般的です。このコミットで修正された Builder 文字列のコメントは、ビルダを識別する際の慣習的な順序が「オペレーティングシステム-アーキテクチャ」であることを示唆しています。例えば、「linux-amd64」や「windows-386」といった形式です。これは、システム管理やログ解析の際に、どの環境でビルドが行われたかを一目で識別しやすくするための標準的なプラクティスです。

技術的詳細

このコミットは、Go言語のビルドダッシュボードアプリケーションのGoソースコードに対する変更であり、主に2つのファイルに影響を与えています。

misc/dashboard/app/build/build.go の変更

このファイルは、ビルド結果を表現する Result 構造体の定義を含んでいます。変更点は、Result 構造体の Builder フィールドに関するコメントの修正です。

--- a/misc/dashboard/app/build/build.go
+++ b/misc/dashboard/app/build/build.go
@@ -188,7 +188,7 @@ func partsToHash(c *Commit, p []string) *Result {
 //
 // Each Result entity is a descendant of its associated Commit entity.
 type Result struct {
-	Builder     string // "arch-os[-note]"
+	Builder     string // "os-arch[-note]"
 	Hash        string
 	PackagePath string // (empty for Go commits)

この変更は、コードの動作には一切影響を与えません。これは純粋にドキュメンテーションの修正であり、Builder フィールドがどのような形式の文字列を保持することを意図しているかについての説明をより正確にしたものです。以前は「アーキテクチャ-OS」の順序を示唆していましたが、実際の慣習や意図は「OS-アーキテクチャ」の順序であったため、それを反映するように修正されました。これにより、コードの可読性と保守性が向上します。

misc/dashboard/app/build/init.go の変更

このファイルは、ビルドダッシュボードが監視・テストするサブリポジトリのリストを初期化する部分を含んでいます。

--- a/misc/dashboard/app/build/init.go
+++ b/misc/dashboard/app/build/init.go
@@ -24,6 +24,8 @@ var subRepos = []string{
 	"crypto",
 	"image",
 	"net",
+	"talks",
+	"exp",
 }

 // Put subRepos into defaultPackages.

subRepos という名前のグローバルな文字列スライスに "talks""exp" が追加されています。この subRepos スライスは、Goビルドダッシュボードがテスト対象とするGoのサブリポジトリのリストを定義していると考えられます。この変更により、ダッシュボードのビルダは、既存の crypto, image, net といったサブリポジトリに加えて、golang.org/x/talksgolang.org/x/exp のコードも定期的に取得し、ビルドし、テストを実行するようになります。

この追加は、Goエコシステム全体の品質保証の範囲を広げることを意味します。特に go.exp は実験的な性質を持つため、そのコードがGo本体や他の安定したサブリポジトリに悪影響を与えないことを継続的に確認することが重要です。

コアとなるコードの変更箇所

misc/dashboard/app/build/build.go

// Result represents a single build result for a given commit and builder.
// Each Result entity is a descendant of its associated Commit entity.
type Result struct {
	Builder     string // "os-arch[-note]" // 変更点: コメントの修正
	Hash        string
	PackagePath string // (empty for Go commits)
}

misc/dashboard/app/build/init.go

var subRepos = []string{
	"crypto",
	"image",
	"net",
	"talks", // 追加
	"exp",   // 追加
}

// Put subRepos into defaultPackages.
// This function is called during application initialization.
func init() {
	// ... (既存のコード)
}

コアとなるコードの解説

misc/dashboard/app/build/build.go の変更は、Result 構造体の Builder フィールドのコメントを更新し、ビルダ名の推奨されるフォーマットが "os-arch[-note]" であることを明確にしています。これは、例えば "linux-amd64" のように、オペレーティングシステムがアーキテクチャの前に来ることを示唆しています。この変更は、コードの実行には影響を与えませんが、コードの可読性とドキュメンテーションの正確性を向上させ、将来のメンテナンスやデバッグを容易にします。

misc/dashboard/app/build/init.go の変更は、subRepos グローバル変数に "talks""exp" という文字列を追加しています。この subRepos 変数は、Goビルドダッシュボードが監視およびテストするGoのサブリポジトリのリストを保持しています。このリストにこれら2つのエントリを追加することで、ダッシュボードは golang.org/x/talksgolang.org/x/exp のリポジトリもCIプロセスに含めるようになります。

具体的には、ダッシュボードのビルドシステムは、この subRepos リストに基づいて、指定されたサブリポジトリの最新のコミットを取得し、様々な環境でビルドおよびテストを実行します。これにより、これらのサブリポジトリのコード変更も自動的にビルドおよびテストされ、品質が保証されるようになります。これは、Goエコシステム全体の安定性と信頼性を向上させるための重要なステップであり、特に実験的なコードが含まれる go.exp の早期検証に貢献します。

関連リンク

参考にした情報源リンク

  • Gitのコミットログと差分表示の一般的な理解
  • Go言語のサブリポジトリに関する情報 (go.dev)
  • Goビルドダッシュボードの機能に関する一般的な知識
  • Web検索: "golang go.talks go.exp subrepositories"