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[インデックス 15566] ファイルの概要

このコミットは、Go言語の公式ドキュメント doc/go1.1.html 内のURLのタイプミスを修正するものです。具体的には、go get コマンドと import パスで使用されている code.google.com/go.exp/ssa を、正しいパスである code.google.com/p/go.exp/ssa に変更しています。これは、Go 1.1のリリースノートまたは関連ドキュメントの一部であり、ユーザーがGoの実験的なSSA(Static Single Assignment)パッケージを正しく取得・インポートできるようにするための重要な修正です。

コミット

commit bfbac2dc1c20aac00f22442aedf183962e8b2da2
Author: Rob Pike <r@golang.org>
Date:   Sun Mar 3 09:12:36 2013 -0800

    doc/go1.1.html: fix typo in URL
    
    R=golang-dev, bradfitz
    CC=golang-dev
    https://golang.org/cl/7423050

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/bfbac2dc1c20aac00f22442aedf183962e8b2da2

元コミット内容

doc/go1.1.html: fix typo in URL

変更の背景

この変更は、Go言語のバージョン1.1のドキュメント doc/go1.1.html に含まれていたURLのタイプミスを修正するために行われました。当時、Goのパッケージは code.google.com 上でホストされており、プロジェクトのパスには通常 /p/ というプレフィックスが含まれていました。しかし、ドキュメント内ではこの /p/ が欠落しており、その結果、ユーザーが go get コマンドを使用して go.exp/ssa パッケージを取得しようとしたり、コード内でインポートしようとしたりすると、正しいリポジトリを見つけられずにエラーが発生する可能性がありました。

この修正は、ドキュメントの正確性を保ち、ユーザーがGoのツールやライブラリをスムーズに利用できるようにするために不可欠でした。特に、go.exp/ssa のような実験的なパッケージは、Goのコンパイラやツールチェーンの将来の機能に関連する可能性があり、その利用方法が正しく記述されていることは重要です。

前提知識の解説

Go言語のパッケージ管理と go get

Go言語は、そのシンプルなパッケージ管理システムで知られています。go get コマンドは、リモートリポジトリからGoのソースコードを取得し、ローカルの GOPATH にインストールするための主要なツールです。これにより、開発者は外部のライブラリやツールを簡単にプロジェクトに組み込むことができます。go get は、Git、Mercurial、Subversionなどの様々なバージョン管理システムをサポートしており、指定されたURLからリポジトリをクローンします。

Google CodeとGoパッケージのホスティング

2013年当時、Google Codeは多くのオープンソースプロジェクトをホストしていました。Go言語のプロジェクトや実験的なパッケージも、code.google.com のドメイン下で管理されていました。Google CodeのURL構造は通常、code.google.com/p/プロジェクト名/ の形式をとっており、/p/ は「project」を意味するプレフィックスでした。このコミットで修正された go.exp/ssa パッケージも、この慣例に従って code.google.com/p/go.exp/ssa というパスでホストされていました。Google Codeは2015年に閉鎖され、多くのプロジェクトはGitHubなどの他のプラットフォームに移行しましたが、このコミットが作成された時点ではまだ活発に利用されていました。

SSA (Static Single Assignment)

SSA(Static Single Assignment)形式は、コンパイラの最適化において非常に重要な中間表現(IR)の一つです。SSA形式では、各変数が一度だけ代入されるようにプログラムが変換されます。これにより、データフロー解析や最適化が容易になります。Go言語のコンパイラも、内部的にSSA形式を利用してコードの最適化を行っています。go.exp/ssa パッケージは、GoのプログラムをSSA形式に変換し、その構造を操作するための実験的なライブラリであり、コンパイラ開発者や高度なツール開発者にとって有用なものでした。

doc/go1.1.html

doc/go1.1.html は、Go言語のバージョン1.1のリリースノートまたは公式ドキュメントの一部です。Goの各メジャーリリースでは、新機能、変更点、改善点などが詳細に記述されたドキュメントが提供されます。このファイルは、Go 1.1のリリース時に導入された変更点や、そのバージョンで利用可能な新しいツールやパッケージについて説明していました。

技術的詳細

このコミットの技術的な詳細は、URLのパス構造に関する正確性に集約されます。Google CodeでホストされていたプロジェクトのURLは、慣例として code.google.com/p/プロジェクト名 の形式をとっていました。ここで /p/ は、そのURLがGoogle Code上の「プロジェクト」を指していることを明示する重要な要素でした。

元のドキュメントでは、この /p/ が欠落しており、code.google.com/go.exp/ssa と記述されていました。これは、Google Codeのホスティング規則から逸脱した不正確なパスでした。この不正確なパスは、以下の問題を引き起こす可能性がありました。

  1. go get の失敗: go get code.google.com/go.exp/ssa を実行すると、Goツールは指定されたURLでリポジトリを見つけようとしますが、/p/ がないために正しいプロジェクトパスを解決できず、リポジトリのクローンに失敗します。
  2. インポートエラー: Goのソースコード内で import "code.google.com/go.exp/ssa" と記述した場合、コンパイラやツールは指定されたパスでパッケージを見つけようとしますが、これも同様に失敗し、ビルドエラーにつながります。

修正は、単に /p/ を追加するだけですが、これによりURLがGoogle Codeの命名規則に準拠し、go getimport が正しく機能するようになります。これは、ドキュメントの正確性を保ち、ユーザーエクスペリエンスを向上させるための、小さくも重要な修正でした。

コアとなるコードの変更箇所

--- a/doc/go1.1.html
+++ b/doc/go1.1.html
@@ -193,7 +193,7 @@ for example, run
 </p>

 <pre>
-$ go get code.google.com/go.exp/ssa
+$ go get code.google.com/p/go.exp/ssa
 </pre>

 <p>
@@ -201,7 +201,7 @@ and then in Go source,
 </p>

 <pre>
-import "code.google.com/go.exp/ssa"
+import "code.google.com/p/go.exp/ssa"
 </pre>

 <h3 id="TODO">TODO</h3>

コアとなるコードの解説

上記の差分は、doc/go1.1.html ファイル内の2箇所でURLの修正を行っていることを示しています。

  1. go get コマンドの例:

    • 変更前: $ go get code.google.com/go.exp/ssa
    • 変更後: $ go get code.google.com/p/go.exp/ssa この変更により、ユーザーがGoの実験的なSSAパッケージをコマンドラインから取得する際に、正しいURLが提供されるようになります。
  2. import パスの例:

    • 変更前: import "code.google.com/go.exp/ssa"
    • 変更後: import "code.google.com/p/go.exp/ssa" この変更により、Goのソースコード内でSSAパッケージをインポートする際に、正しいパスが示されるようになります。

どちらの変更も、code.google.com の直後に /p/ を追加することで、Google Codeのプロジェクトパスの慣例に合わせ、go.exp/ssa パッケージが正しく参照されるようにしています。これは、Goのツールチェーンがパッケージを解決する際の基本的なルールに合致させるための修正であり、ドキュメントの指示に従ってユーザーがGoの機能を正しく利用できるようにするために不可欠です。

関連リンク

参考にした情報源リンク

  • Go言語の公式ドキュメント
  • Google Codeの歴史とURL構造に関する一般的な知識
  • SSA形式に関するプログラミング言語のコンパイラ理論に関する情報
  • go get コマンドの動作に関するGoの公式ドキュメント
  • GitHubのコミット履歴と差分表示機能