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[インデックス 15959] ファイルの概要

このコミットは、Go言語のドキュメントファイル doc/go1.1.html におけるパス名の表記揺れを修正し、一貫性を持たせることを目的としています。具体的には、例示されている $HOME ディレクトリのパスを /home/User/go から /home/you/go へと変更しています。これは、ユーザーがドキュメントを読んだ際に、より汎用的で理解しやすい表現を用いるための細かな改善です。

コミット

commit 24c2c88b9084acbd6316aa71cf855646a582ee03
Author: Dave Cheney <dave@cheney.net>
Date:   Wed Mar 27 09:22:23 2013 +1100

    doc: consistent path names in example
    
    Always use /home/you for $HOME in examples.
    
    Trivial enough that someone else can integrate this change if they are editing go1.1.html
    
    R=r
    CC=golang-dev
    https://golang.org/cl/8025043

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/24c2c88b9084acbd6316aa71cf855646a582ee03

元コミット内容

doc: consistent path names in example

Always use /home/you for $HOME in examples.

Trivial enough that someone else can integrate this change if they are editing go1.1.html

R=r
CC=golang-dev
https://golang.org/cl/8025043

変更の背景

この変更の背景には、Go言語の公式ドキュメントにおける例示コードの品質と一貫性を向上させるという意図があります。特に、ユーザーのホームディレクトリを示す $HOME のパスが、これまでは /home/User/go のように具体的なユーザー名を想起させる形で記述されていました。しかし、これは特定の環境やユーザーを前提としているように見え、ドキュメントの汎用性を損なう可能性がありました。

コミットメッセージにある「Always use /home/you for $HOME in examples.」という記述が示す通り、より抽象的で一般的なプレースホルダーである /home/you を使用することで、どのユーザー環境でも適用可能な例としてドキュメントの理解を促進し、混乱を避けることが目的です。これは、ドキュメントの可読性とユーザーエクスペリエンスを向上させるための、細部への配慮と言えます。

前提知識の解説

このコミットの理解には、Go言語のワークスペースに関する基本的な知識が必要です。

  • $GOPATH: Go言語のワークスペースのルートディレクトリを指定する環境変数です。Goのソースコード、コンパイルされたパッケージ、実行可能ファイルなどがこのディレクトリ構造内に配置されます。複数のGOPATHを設定することも可能で、Goツールはこれらのパスを検索して依存関係を解決します。
  • $GOROOT: Go言語のSDK(Standard Development Kit)がインストールされているディレクトリを指定する環境変数です。Goの標準ライブラリのソースコードやツール類がここに格納されています。通常、ユーザーがこの値を変更する必要はありません。
  • go get: Go言語のパッケージ管理コマンドの一つで、指定されたパッケージのソースコードをダウンロードし、$GOPATH 内に配置します。また、必要に応じて依存関係も解決し、コンパイルします。
  • warning: GOPATH set to GOROOT (...) has no effect: これは、$GOPATH$GOROOT が同じパスに設定されている場合にGoツールが出力する警告メッセージです。Goの設計上、$GOPATH はユーザーのプロジェクトコードを配置する場所であり、$GOROOT はGoの標準ライブラリが配置される場所であるため、これらが重複することは推奨されません。この警告は、ユーザーが誤った環境設定をしている可能性を指摘し、go get が正しく動作しないことを示唆しています。

このコミットで変更されているのは、まさにこの警告メッセージの例示部分であり、ユーザーがドキュメントを読んで環境設定を行う際に、より正確で誤解の少ない情報を提供するための修正です。

技術的詳細

この変更は、Go言語の公式ドキュメント doc/go1.1.html 内の特定のコード例におけるパス表記を修正するものです。技術的な観点から見ると、これはドキュメントの正確性とユーザーフレンドリーさを向上させるための、非常に小さな、しかし重要な改善です。

Go言語のドキュメントでは、環境変数の設定やコマンドの実行例が頻繁に登場します。これらの例は、ユーザーがGoの開発環境をセットアップしたり、特定のツールを使用したりする際に、そのままコピー&ペーストして利用されることが想定されます。そのため、例示されるパスやコマンドは、可能な限り汎用的で、かつ誤解を招かないものである必要があります。

以前の /home/User/go という表記は、特定のOS(Linux/Unix系)のファイルシステム構造を示しつつも、「User」という具体的なユーザー名を連想させるため、読者が自身のユーザー名に置き換える必要があると誤解したり、あるいはそのままコピーしてしまい、結果としてパスが存在しないという問題に直面する可能性がありました。

新しい /home/you/go という表記は、依然としてLinux/Unix系のパス構造を踏襲していますが、「you」という単語が「あなた自身」を指す一般的な代名詞であるため、ユーザーは直感的に自身のユーザー名や適切なパスに置き換えるべきだと理解できます。これにより、ドキュメントの例がより多くのユーザーにとって適用しやすくなり、環境設定時の混乱を減らす効果が期待されます。

この変更は、Go言語のドキュメントが、単に情報を提供するだけでなく、ユーザーが実際にその情報を利用する際の体験まで考慮して作成されていることを示しています。

コアとなるコードの変更箇所

diff --git a/doc/go1.1.html b/doc/go1.1.html
index 3dc1097637..efefc06e58 100644
--- a/doc/go1.1.html
+++ b/doc/go1.1.html
@@ -309,7 +309,7 @@ when <code>$GOPATH</code> and <code>$GOROOT</code> are set to the same value.\n 
 <pre>
 $ GOPATH=$GOROOT go get code.google.com/p/foo/quxx
-warning: GOPATH set to GOROOT (/home/User/go) has no effect
+warning: GOPATH set to GOROOT (/home/you/go) has no effect
 package code.google.com/p/foo/quxx: cannot download, $GOPATH must not be set to $GOROOT. For more details see: go help gopath
 </pre>
 

コアとなるコードの解説

上記の差分は、doc/go1.1.html ファイル内の1行のみの変更を示しています。

  • -warning: GOPATH set to GOROOT (/home/User/go) has no effect
    • 変更前の行です。ここで示されているパスが /home/User/go となっています。
  • +warning: GOPATH set to GOROOT (/home/you/go) has no effect
    • 変更後の行です。パスが /home/you/go に修正されています。

この変更は、$GOPATH$GOROOT が同じ値に設定されている場合に表示される警告メッセージの例示部分を修正したものです。この警告は、Goのワークスペース設定に関する一般的な誤解を解消するためにドキュメントに記載されています。

変更の目的は、例示されているパスをより汎用的なものにすることです。/home/User/go というパスは、特定のユーザー名「User」を連想させ、読者が自身の環境に適用する際に混乱を招く可能性がありました。これを /home/you/go に変更することで、「you」という代名詞が示す通り、読者自身が自身のホームディレクトリや適切なパスに置き換えるべきであるという意図がより明確に伝わるようになります。

この修正は、ドキュメントの例がより多くのユーザーにとって直感的で理解しやすいものになるように、細部にわたる配慮がなされていることを示しています。

関連リンク

参考にした情報源リンク

  • 特になし (コミット情報とGo言語の一般的な知識に基づいています)