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[インデックス 16076] ファイルの概要

このコミットは、Go言語の公式ドキュメントである doc/go1.1.html ファイルに対する更新です。主な目的は、os/signal パッケージに新しく追加された Stop 関数に関するドキュメントを追加すること、およびドキュメント内の項目リストのソート順を修正することです。具体的には、image/jpeg パッケージに関する記述と unicode パッケージに関する記述の順序が調整され、os/signal.Stop の説明が適切な位置に挿入されています。

コミット

  • コミットハッシュ: e0f338cca5085dd860358eb8c2091de335e6a13a
  • 作者: Rob Pike r@golang.org
  • コミット日時: 2013年4月3日 水曜日 10:59:36 -0700

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/e0f338cca5085dd860358eb8c2091de335e6a13a

元コミット内容

doc/go1.1.html: document os/signal.Stop
Also fix the sort order of the laundry list.

R=golang-dev, bradfitz
CC=golang-dev
https://golang.org/cl/8325044

変更の背景

このコミットは、Go 1.1のリリースノートを記述する doc/go1.1.html ファイルのメンテナンスの一環として行われました。Go 1.1では、os/signal パッケージに Stop 関数が導入されましたが、その機能がリリースノートに適切に記載されていませんでした。このコミットは、その新しい機能の存在を公式ドキュメントに反映させ、ユーザーがその機能について知ることができるようにすることを目的としています。

また、リリースノート内の項目が「laundry list」(雑多なリスト)として言及されており、そのソート順が適切でなかったため、可読性と情報の見つけやすさを向上させるために順序の修正も同時に行われました。これは、ドキュメントの品質とユーザーエクスペリエンスを向上させるための一般的な改善活動です。

前提知識の解説

Go言語のリリースノート (doc/go1.1.html)

doc/go1.1.html は、Go言語のバージョン1.1における変更点、新機能、非互換性などをまとめた公式のリリースノートドキュメントです。Go言語の各メジャーリリースでは、このようなHTML形式のドキュメントが提供され、開発者が新しいバージョンに移行する際に参照する重要な情報源となります。

os/signal パッケージ

os/signal パッケージは、Goプログラムがオペレーティングシステムから送信されるシグナル(例: SIGINT (Ctrl+C), SIGTERM (終了要求))を処理するための機能を提供します。このパッケージを使用することで、プログラムは特定のシグナルを受信した際に、クリーンアップ処理を行ったり、 gracefully に終了したりするなどのカスタム動作を定義できます。

os/signal.Notify 関数

os/signal パッケージの主要な関数の一つに Notify があります。これは、指定されたシグナルを受信した際に、そのシグナルをチャネルに送信するようにGoランタイムに指示します。これにより、プログラムはチャネルからシグナルを読み取ることで、非同期的にシグナルイベントを処理できます。

os/signal.Stop 関数

os/signal.Stop は、os/signal.Notify によって設定されたシグナル通知を停止するための関数です。一度 Stop が呼び出されると、それ以降、指定されたチャネルにはシグナルが送信されなくなります。これは、プログラムが特定のシグナル処理を一時的に無効にしたい場合や、プログラムの終了時にシグナルハンドラをクリーンアップしたい場合に有用です。

image/jpeg パッケージ

image/jpeg パッケージは、JPEG形式の画像をGoプログラムでエンコードおよびデコードするための機能を提供します。このパッケージは、画像処理アプリケーションやWebサービスなどでJPEG画像を扱う際に利用されます。

unicode および unicode/utf8 パッケージ

unicode パッケージは、Unicode標準に関する情報(文字のプロパティ、カテゴリなど)を提供します。unicode/utf8 パッケージは、UTF-8エンコーディングされたUnicodeテキストを操作するための関数を提供します。これらは、多言語対応のアプリケーションやテキスト処理を行う際に不可欠なパッケージです。

技術的詳細

このコミットは、doc/go1.1.html ファイルのHTML構造と内容を直接変更しています。

  1. os/signal.Stop のドキュメント追加:

    • os/signal パッケージに新しく追加された Stop 関数に関する <li> エントリが、適切なセクション(おそらく「Minor changes to the standard library」のようなセクション)に追加されました。
    • このエントリは、Stop 関数がチャネルへのシグナル配信を停止する機能を持つことを明確に記述しています。
  2. リストのソート順修正:

    • 既存の image/jpeg パッケージに関する記述が、ドキュメント内のより適切な位置(おそらくアルファベット順または関連性のあるセクション)に移動されました。元の位置から削除され、新しい位置に挿入されています。
    • 同様に、unicode/utf8 パッケージの ValidRune 関数に関する記述と、unicode パッケージのUnicodeバージョン更新に関する記述の順序が入れ替えられました。これは、リスト内の項目が論理的またはアルファベット順に並ぶようにするための調整と考えられます。

これらの変更は、Go 1.1のリリースノートの正確性、完全性、および可読性を向上させることを目的としています。

コアとなるコードの変更箇所

--- a/doc/go1.1.html
+++ b/doc/go1.1.html
@@ -749,6 +749,11 @@ The undocumented and only partially implemented \"noescape\" feature of the
 package has been removed; programs that depend on it will break.\n </li>\n \n+<li>\n+The <a href=\"/pkg/image/jpeg/\"><code>image/jpeg</code></a> package now\n+reads progressive JPEG files and handles a few more subsampling configurations.\n+</li>\n+\n <li>\n The <a href=\"/pkg/io/\"><code>io</code></a> package now exports the\n <a href=\"/pkg/io/#ByteWriter\"><code>io.ByteWriter</code></a> interface to capture the common\n@@ -901,8 +906,9 @@ The new method <a href=\"/pkg/os/#FileMode.IsRegular\"><code>os.FileMode.IsRegular\n </li>\n \n <li>\n-The <a href=\"/pkg/image/jpeg/\"><code>image/jpeg</code></a> package now\n-reads progressive JPEG files and handles a few more subsampling configurations.\n+The <a href=\"/pkg/os/signal/\"><code>os/signal</code></a> package has a new function,\n+<a href=\"/pkg/os/signal/#Stop\"><code>Stop</code></a>, which stops the package delivering\n+any further signals to the channel.\n </li>\n \n <li>\n@@ -975,7 +981,6 @@ In the <a href=\"/pkg/text/template/\"><code>text/template</code></a>\n and\n <a href=\"/pkg/html/template/\"><code>html/template</code></a> packages,\n templates can now use parentheses to group the elements of pipelines, simplifying the construction of complex pipelines.\n-TODO: Link to example.\n Also, as part of the new parser, the\n <a href=\"/pkg/text/template/parse/#Node\"><code>Node</code></a> interface got two new methods to provide\n better error reporting.\n@@ -989,12 +994,12 @@ packages and there are safeguards to guarantee that.\n </li>\n \n <li>\n-In the <a href=\"/pkg/unicode/utf8/\"><code>unicode/utf8</code></a> package,\n-the new function <a href=\"/pkg/unicode/utf8/#ValidRune\"><code>ValidRune</code></a> reports whether the rune is a valid Unicode code point.\n-To be valid, a rune must be in range and not be a surrogate half.\n+The implementation of the <a href=\"/pkg/unicode/\"><code>unicode</code></a> package has been updated to Unicode version 6.2.0.\n </li>\n \n <li>\n-The implementation of the <a href=\"/pkg/unicode/\"><code>unicode</code></a> package has been updated to Unicode version 6.2.0.\n+In the <a href=\"/pkg/unicode/utf8/\"><code>unicode/utf8</code></a> package,\n+the new function <a href=\"/pkg/unicode/utf8/#ValidRune\"><code>ValidRune</code></a> reports whether the rune is a valid Unicode code point.\n+To be valid, a rune must be in range and not be a surrogate half.\n </li>\n </ul>\n```

## コアとなるコードの解説

上記の差分は、`doc/go1.1.html` ファイルに対する具体的な変更を示しています。

1.  **`image/jpeg` の移動**:
    *   `-` で始まる行 (`-The <a href="/pkg/image/jpeg/"><code>image/jpeg</code></a> package now...`) は、元の位置(約901行目)から `image/jpeg` パッケージに関する記述が削除されたことを示します。
    *   `+` で始まる行 (`+The <a href="/pkg/image/jpeg/"><code>image/jpeg</code></a> package now...`) は、同じ記述が新しい位置(約749行目)に挿入されたことを示します。これにより、リスト内の項目の順序が変更されました。

2.  **`os/signal.Stop` の追加**:
    *   約906行目付近に、`os/signal` パッケージの `Stop` 関数に関する新しい `<li>` エントリが追加されています。
    *   このエントリは、「`os/signal` パッケージには新しい関数 `Stop` があり、これはチャネルへのシグナル配信を停止します」という内容を記述しており、`Stop` 関数の目的を簡潔に説明しています。

3.  **`unicode` 関連の順序修正**:
    *   約989行目付近で、`unicode/utf8` パッケージの `ValidRune` 関数に関する記述と、`unicode` パッケージのUnicodeバージョン更新に関する記述の順序が入れ替えられています。
    *   元の順序では `unicode/utf8` が先でしたが、変更後は `unicode` パッケージの更新が先に記述され、その後に `unicode/utf8.ValidRune` が続く形になっています。これは、関連する項目をより論理的な順序に並べ替えるための調整です。

これらの変更はすべて、Go 1.1のリリースノートの正確性、完全性、およびユーザーが情報を探しやすくするための改善に貢献しています。

## 関連リンク

*   Go 1.1 Release Notes (公式): [https://go.dev/doc/go1.1](https://go.dev/doc/go1.1) (このコミットが変更しているドキュメントの最終版)
*   `os/signal` パッケージのドキュメント: [https://pkg.go.dev/os/signal](https://pkg.go.dev/os/signal)
*   `image/jpeg` パッケージのドキュメント: [https://pkg.go.dev/image/jpeg](https://pkg.go.dev/image/jpeg)
*   `unicode` パッケージのドキュメント: [https://pkg.go.dev/unicode](https://pkg.go.dev/unicode)
*   `unicode/utf8` パッケージのドキュメント: [https://pkg.go.dev/unicode/utf8](https://pkg.go.dev/unicode/utf8)

## 参考にした情報源リンク

*   GitHubコミットページ: [https://github.com/golang/go/commit/e0f338cca5085dd860358eb8c2091de335e6a13a](https://github.com/golang/go/commit/e0f338cca5085dd860358eb8c2091de335e6a13a)
*   Go CL 8325044: [https://golang.org/cl/8325044](https://golang.org/cl/8325044) (Gerrit Code Review へのリンク、コミットメッセージに記載)
*   Go言語公式ドキュメント (Go 1.1): [https://go.dev/doc/go1.1](https://go.dev/doc/go1.1) (変更内容の確認のため)
*   Go言語の `os/signal` パッケージに関する一般的な知識
*   Go言語のドキュメンテーション慣習に関する一般的な知識