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[インデックス 16622] ファイルの概要

このコミットは、Go言語のソースコードをNotepad++で表示する際のシンタックスハイライト定義ファイル userDefineLang.xml に、不足していた演算子 //= を追加するものです。これにより、Notepad++がGo言語のコード内の除算演算子と複合代入演算子を正しく認識し、適切にハイライトできるようになります。

コミット

commit ecdbcaf4495a002bf26c562c4c601d38e5b9f004
Author: ChaiShushan <chaishushan@gmail.com>
Date:   Mon Jun 24 14:19:00 2013 +1000

    misc/notepadplus: add missing operator keyword
    
    In general the description should describe what is added or fixed,
    not how it was done (the code does this), but in this
    case the cause were "/ /= ;" was missing,
    so the fix is to add it.
    
    Fixes #5761.
    
    R=golang-dev, adg
    CC=golang-dev
    https://golang.org/cl/10479043

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/ecdbcaf4495a002bf26c562c4c601d38e5b9f004

元コミット内容

このコミットの元の内容は以下の通りです。

misc/notepadplus: add missing operator keyword

In general the description should describe what is added or fixed,
not how it was done (the code does this), but in this
case the cause were "/ /= ;" was missing,
so the fix is to add it.

Fixes #5761.

R=golang-dev, adg
CC=golang-dev
https://golang.org/cl/10479043

変更の背景

この変更の背景には、Notepad++というテキストエディタでGo言語のコードを編集する際に、一部の演算子(具体的には除算演算子 / と複合代入演算子 /=)が正しくシンタックスハイライトされないという問題がありました。Notepad++は、userDefineLang.xml というファイルを使ってユーザー定義の言語のシンタックスハイライトルールを管理しています。このファイル内のGo言語の演算子リストに //= が含まれていなかったため、これらの演算子が通常のテキストとして扱われ、他の演算子とは異なる色で表示されてしまっていました。

この問題は、Go言語のコードの可読性を低下させ、開発者がコードを視覚的に解析する際に混乱を招く可能性がありました。そのため、Go言語の公式リポジトリに含まれるNotepad++用の設定ファイルを修正し、これらの不足している演算子を追加する必要がありました。コミットメッセージには「Fixes #5761」とありますが、Goの公式リポジトリでこの番号のIssueは見つかりませんでした。しかし、このコミットが特定の報告された問題を解決するために行われたことは明らかです。

前提知識の解説

Notepad++とuserDefineLang.xml

Notepad++は、Windows環境で広く利用されている高機能なテキストエディタです。多くのプログラミング言語のシンタックスハイライトに対応しており、コードの可読性を高めるための様々な機能を提供しています。

Notepad++の強力な機能の一つに、ユーザーが独自の言語のシンタックスハイライトルールを定義できる「ユーザー定義言語」機能があります。この機能は、userDefineLang.xml というXMLファイルに設定を記述することで実現されます。このファイルには、キーワード、演算子、コメント、文字列などの要素を定義し、それぞれに異なる色やスタイルを割り当てることができます。Notepad++は、このXMLファイルを読み込むことで、指定された言語のコードを適切にハイライトします。

プログラミング言語における演算子

プログラミング言語における演算子(Operator)は、一つまたは複数の値(オペランド)に対して特定の操作を行う記号やキーワードです。例えば、算術演算子(+, -, *, /)、比較演算子(==, !=, <, >)、論理演算子(&&, ||, !)、代入演算子(=, +=, -=, *= など)などがあります。

Go言語においても、これらの演算子はプログラムのロジックを記述する上で不可欠な要素です。特に、/ は除算、/= は除算と代入を組み合わせた複合代入演算子として使用されます。シンタックスハイライトにおいて、これらの演算子が正しく識別されることは、コードの構造と意味を視覚的に理解するために非常に重要です。

技術的詳細

このコミットの技術的な詳細は、Notepad++のユーザー定義言語ファイルである userDefineLang.xmlKeywords 要素内の Operators 属性の変更に集約されます。

userDefineLang.xml ファイルは、XML形式で記述されており、Go言語のシンタックスハイライトルールを定義する <UserLang> 要素を含んでいます。この要素の内部には、様々な種類のキーワードや記号を定義するための <Keywords> 要素が複数存在します。

変更前は、name="Operators" を持つ <Keywords> 要素の Operators 属性に、Go言語で使われる多くの演算子が列挙されていましたが、除算演算子 / と複合代入演算子 /= が欠落していました。

変更は、この Operators 属性の文字列に ; の後に //= を追加するという非常にシンプルなものです。

具体的には、以下の行が変更されました。

変更前:

<Keywords name="Operators">( ) [ ] { } ... . , _ &amp; ^ %  &gt; &lt; ! = + - *  | :</Keywords>

変更後:

<Keywords name="Operators">( ) [ ] { } ... . , ; _ &amp; ^ %  &gt; &lt; ! = + - * / | :</Keywords>

この変更により、Notepad++はGo言語のコードを解析する際に、//= を演算子として認識し、Notepad++の設定で演算子に割り当てられた色でハイライトするようになります。これにより、Go言語のコードの視覚的な整合性が向上し、開発者がコードをより効率的に読み書きできるようになります。

コアとなるコードの変更箇所

diff --git a/misc/notepadplus/userDefineLang.xml b/misc/notepadplus/userDefineLang.xml
index a3312965ee..8561a4f11a 100644
--- a/misc/notepadplus/userDefineLang.xml
+++ b/misc/notepadplus/userDefineLang.xml
@@ -9,7 +9,7 @@
             <Keywords name="Delimiters">&quot;`0&quot;`</Keywords>
             <Keywords name="Folder+"></Keywords>
             <Keywords name="Folder-"></Keywords>
-            <Keywords name="Operators">( ) [ ] { } ... . , _ &amp; ^ %  &gt; &lt; ! = + - *  | :</Keywords>
+            <Keywords name="Operators">( ) [ ] { } ... . , ; _ &amp; ^ %  &gt; &lt; ! = + - * / | :</Keywords>
             <Keywords name="Comment"> 1/* 2*/ 0//</Keywords>
             <Keywords name="Words1">append bool break byte cap case chan close complex complex128 complex64 const continue copy default defer delete else error fallthrough false float32 float64 for func go goto if iota imag import int int16 int32 int64 int8 interface len make map new nil package panic print println range real recover return rune select string struct switch true type uint uint16 uint32 uint64 uint8 uintptr var</Keywords>
             <Keywords name="Words2"></Keywords>

コアとなるコードの解説

上記の差分は、misc/notepadplus/userDefineLang.xml ファイルの変更を示しています。

  • --- a/misc/notepadplus/userDefineLang.xml は変更前のファイルを示します。
  • +++ b/misc/notepadplus/userDefineLang.xml は変更後のファイルを示します。
  • @@ -9,7 +9,7 @@ は、変更がファイルの9行目から始まり、7行が変更されたことを示します(実際には1行の変更ですが、コンテキストとして前後数行が表示されています)。

変更された具体的な行は以下の通りです。

  • - <Keywords name="Operators">( ) [ ] { } ... . , _ &amp; ^ % &gt; &lt; ! = + - * | :</Keywords>: これは変更前の行で、Operators という名前のキーワードグループに定義されている演算子の一覧です。このリストには、除算演算子 / と複合代入演算子 /= が含まれていません。
  • + <Keywords name="Operators">( ) [ ] { } ... . , ; _ &amp; ^ % &gt; &lt; ! = + - * / | :</Keywords>: これは変更後の行で、変更前のリストに ; の後に / が追加されています。Notepad++のユーザー定義言語の仕様では、演算子はスペースで区切られるため、/ が追加されたことで、Notepad++はGo言語のコード内の / を演算子として認識するようになります。これにより、/= も自動的に演算子として認識されるようになります。

この変更は、Notepad++がGo言語のコードを正しくシンタックスハイライトするために不可欠な修正であり、Go言語の公式リポジトリが提供するツールや設定の品質を向上させるものです。

関連リンク

参考にした情報源リンク

  • Notepad++ 公式サイト: https://notepad-plus-plus.org/
  • Notepad++ User Defined Language Documentation (非公式): Notepad++のユーザー定義言語に関する詳細なドキュメントは公式には少ないですが、コミュニティやフォーラムで多くの情報が共有されています。
  • Go言語公式ドキュメント: https://go.dev/
  • Go言語の演算子に関する情報: Go言語の仕様書やチュートリアルで演算子について詳しく解説されています。