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[インデックス 16657] ファイルの概要

このコミットは、Go言語の標準ライブラリcrypto/sha512パッケージ内のsha512.goファイルに対する変更です。具体的には、Sum512関数のコメントが修正されています。

コミット

commit 2546a54148ba91b48c4a5ea4b288976b40eda58f
Author: Robin Eklind <r.eklind.87@gmail.com>
Date:   Thu Jun 27 20:51:46 2013 +1000

    crypto/sha512: update comment for the Sum512 function.
    
    R=golang-dev, r
    CC=golang-dev
    https://golang.org/cl/10660043

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/2546a54148ba91b48c4a5ea4b288976b40eda58f

元コミット内容

--- a/src/pkg/crypto/sha512/sha512.go
+++ b/src/pkg/crypto/sha512/sha512.go
@@ -184,7 +184,7 @@ func (d *digest) checkSum() [Size]byte {
 	return digest
 }
 
-// Sum returns the SHA512 checksum of the data.
+// Sum512 returns the SHA512 checksum of the data.
 func Sum512(data []byte) [Size]byte {
 	var d digest
 	d.Reset()

変更の背景

このコミットの背景は非常にシンプルで、crypto/sha512パッケージ内のSum512関数のドキュメンテーションコメントに誤りがあったため、それを修正することです。元のコメントでは関数名がSumと記載されていましたが、実際の関数名はSum512でした。このようなコメントの不一致は、コードの可読性を損ない、開発者が関数を誤解する原因となる可能性があります。Go言語では、エクスポートされた関数や型には適切なドキュメンテーションコメントを付与することが推奨されており、そのコメントはGoDocツールによって自動的にドキュメントとして生成されます。そのため、コメントの正確性は非常に重要です。

前提知識の解説

  • SHA-512: SHA-512(Secure Hash Algorithm 512-bit)は、NIST(アメリカ国立標準技術研究所)によって開発された暗号学的ハッシュ関数の一つです。入力された任意の長さのデータから、512ビット(64バイト)の固定長のハッシュ値(メッセージダイジェスト)を生成します。このハッシュ値は、データの完全性検証やデジタル署名、パスワードの保存など、様々なセキュリティ関連の用途で利用されます。SHA-512は、SHA-2ファミリーに属し、SHA-256などと比較してより長いハッシュ値を生成するため、衝突耐性が高いとされています。
  • Go言語のドキュメンテーションコメント: Go言語では、エクスポートされた(大文字で始まる)関数、変数、定数、型、フィールドなどには、その直前にコメントを記述することで、その要素のドキュメンテーションとして扱われます。これらのコメントはgo docコマンドやGoDocウェブサイトによって自動的に解析され、APIドキュメントとして公開されます。そのため、コメントは正確かつ簡潔に、その要素の機能や使い方を説明する必要があります。特に、関数名の直前のコメントは、その関数が何をするのかを明確に伝える役割を担います。

技術的詳細

このコミットは、Go言語の標準ライブラリであるcrypto/sha512パッケージ内のsha512.goファイルに対する変更です。crypto/sha512パッケージは、SHA-512ハッシュ関数を実装しており、データのハッシュ値を計算するための機能を提供します。

変更された箇所は、Sum512関数のドキュメンテーションコメントです。Go言語の慣習として、エクスポートされた関数(名前が大文字で始まる関数)の直前にあるコメントは、その関数の説明として扱われ、go docツールによってドキュメントが生成されます。

元のコメントは以下の通りでした。 // Sum returns the SHA512 checksum of the data. このコメントでは、関数名がSumと記載されていますが、実際の関数名はSum512です。これは、コメントと実際の関数名との間に不一致があることを意味します。

このコミットによって、コメントは以下のように修正されました。 // Sum512 returns the SHA512 checksum of the data. これにより、コメント内の関数名が実際の関数名Sum512と一致するようになり、ドキュメンテーションの正確性が向上しました。

このようなコメントの修正は、コードの機能自体には影響を与えませんが、コードベースの品質と保守性にとって非常に重要です。正確なドキュメンテーションは、他の開発者がコードを理解し、適切に使用するために不可欠です。特に、標準ライブラリのような広く利用されるコードベースでは、ドキュメンテーションの正確性が極めて重要となります。

コアとなるコードの変更箇所

変更はsrc/pkg/crypto/sha512/sha512.goファイルの以下の行です。

--- a/src/pkg/crypto/sha512/sha512.go
+++ b/src/pkg/crypto/sha512/sha512.go
@@ -184,7 +184,7 @@ func (d *digest) checkSum() [Size]byte {
 	return digest
 }
 
-// Sum returns the SHA512 checksum of the data.
+// Sum512 returns the SHA512 checksum of the data.
 func Sum512(data []byte) [Size]byte {
 	var d digest
 	d.Reset()

具体的には、187行目のコメントが// Sum returns the SHA512 checksum of the data.から// Sum512 returns the SHA512 checksum of the data.に変更されています。

コアとなるコードの解説

このコミットで変更されたのは、Sum512関数のドキュメンテーションコメントのみです。Sum512関数自体のロジックや実装には一切変更がありません。

Sum512関数は、Go言語のcrypto/sha512パッケージが提供するユーティリティ関数の一つで、与えられたバイトスライスdataのSHA-512ハッシュ値を計算し、[Size]byte型(SHA-512の場合、Sizeは64バイト)の配列として返します。

関数の内部では、digest型の変数dを宣言し、d.Reset()で初期化しています。その後、d.Write(data)で入力データをハッシュ計算器に書き込み、最後にd.checkSum()を呼び出して最終的なハッシュ値を取得しています。

このコミットは、この関数の機能的な側面ではなく、その「説明」を修正したものです。Go言語のツールチェーン(特にgo doc)は、エクスポートされたシンボル(関数、型など)の直前のコメントをそのシンボルのドキュメンテーションとして扱います。したがって、コメント内の関数名が実際の関数名と一致することは、正確なドキュメンテーションを生成し、開発者がコードを正しく理解するために不可欠です。

この修正は、コードの正確性と保守性を高めるための、小さくも重要な改善と言えます。

関連リンク

参考にした情報源リンク