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[インデックス 17025] ファイルの概要

このコミットは、Go言語の公式ドキュメントに含まれるサンプルコード doc/progs/slices.go 内のコメントにおけるタイポ(誤字)を修正するものです。具体的には、Filter 関数の説明コメントにおいて、関数を指すプレースホルダーが f() から fn へと変更されています。これは、コード内の実際の引数名 fn とコメントの記述を一致させるための修正であり、ドキュメントの正確性と可読性を向上させます。

コミット

commit c43cca7d92a0188b956584bc76ceef94af543bc3
Author: Rob Pike <r@golang.org>
Date:   Mon Aug 5 13:35:42 2013 +1000

    doc/progs/slices.go: fix typo in comment
    
    Fixes #6025.
    
    R=golang-dev, dsymonds
    CC=golang-dev
    https://golang.org/cl/12387046

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/c43cca7d92a0188b956584bc76ceef94af543bc3

元コミット内容

doc/progs/slices.go: fix typo in comment

このコミットは、doc/progs/slices.go ファイル内のコメントのタイポを修正します。 Issue #6025 を修正します。

変更の背景

この変更は、Go言語のIssueトラッカーで報告された #6025 に対応するものです。Issue #6025 は、doc/progs/slices.go 内の Filter 関数のコメントに誤字があることを指摘していました。具体的には、コメント内で関数を指す際に f() と記述されていましたが、実際のコードでは引数名が fn であったため、この不一致が混乱を招く可能性がありました。

ドキュメントの正確性は、特にプログラミング言語の学習者や新しいユーザーにとって非常に重要です。コメントがコードと一致しない場合、誤解や混乱の原因となり、学習体験を損なう可能性があります。このコミットは、このような小さな不正確さを修正し、Go言語のドキュメント全体の品質と信頼性を維持することを目的としています。Rob Pike氏によるこの修正は、Go言語の初期段階からドキュメントの細部にわたる品質管理が重視されていたことを示しています。

前提知識の解説

このコミットを理解するためには、以下の前提知識があると役立ちます。

  • Go言語の基本的な構文: Go言語の関数定義、スライス([]byte, []int)、可変長引数(...byte)、for...range ループ、関数型(func(int) bool)などの基本的な構文を理解している必要があります。
  • Go言語のドキュメンテーション: Go言語では、コード内のコメントがそのままドキュメントとして利用される慣習があります。特に、エクスポートされた関数や型の宣言の直前に記述されたコメントは、go doc コマンドや pkg.go.dev などの公式ドキュメントサイトで表示されます。このため、コメントの正確性は非常に重要です。
  • タイポ(Typo): 誤字脱字のこと。プログラミングにおいては、コメントや変数名、関数名などにおけるスペルミスや記述ミスを指します。
  • GitHub Issues: GitHubのIssueトラッカーは、プロジェクトにおけるバグ報告、機能要望、議論などを管理するためのシステムです。Fixes #XXXX という記述は、そのコミットが特定のIssueを修正したことを示します。
  • Gerrit/Go CL (Change List): Goプロジェクトでは、コードレビューにGerritというシステムが使われています。https://golang.org/cl/12387046 は、この変更がGerrit上でレビューされた際のチェンジリストのURLを示しています。

技術的詳細

このコミットの技術的な詳細は、doc/progs/slices.go ファイル内の単一のコメント行の変更に集約されます。

変更前:

// Filter returns a new slice holding only
// the elements of s that satisfy f()

変更後:

// Filter returns a new slice holding only
// the elements of s that satisfy fn.

この変更は、Filter 関数のコメントにおける f()fn に修正しています。

Filter 関数のシグネチャは以下の通りです。

func Filter(s []int, fn func(int) bool) []int

ここで、fnfunc(int) bool 型の関数引数であり、スライス s の要素が条件を満たすかどうかを判断するために使用されます。

元のコメント f() は、おそらく「関数 f」を意味する一般的なプレースホルダーとして意図されていたか、あるいは単なる入力ミスであったと考えられます。しかし、実際の関数定義では引数名が fn であるため、コメントもそれに合わせて fn と記述することで、コードとドキュメントの一貫性が保たれます。

この修正は、コンパイルエラーを引き起こすようなコードの機能的な変更ではなく、あくまでドキュメンテーションの改善です。しかし、このような小さな修正が積み重なることで、プロジェクト全体の品質とメンテナンス性が向上します。特に、Go言語のようにドキュメントがコードから自動生成されるシステムでは、コメントの正確性が直接的にユーザーが参照するドキュメントの品質に影響します。

コアとなるコードの変更箇所

変更は doc/progs/slices.go ファイルの1箇所のみです。

--- a/doc/progs/slices.go
+++ b/doc/progs/slices.go
@@ -28,7 +28,7 @@ func AppendByte(slice []byte, data ...byte) []byte {
 // STOP OMIT
 
 // Filter returns a new slice holding only
-// the elements of s that satisfy f()
+// the elements of s that satisfy fn.
 func Filter(s []int, fn func(int) bool) []int {
 	var p []int // == nil
 	for _, i := range s {

具体的には、29行目のコメントが - // the elements of s that satisfy f() から + // the elements of s that satisfy fn. に変更されています。

コアとなるコードの解説

このコミットで変更されたのは、Filter 関数のコメント行です。

Filter 関数は、Go言語におけるスライス操作の一般的なパターンを示すサンプルコードの一部です。その目的は、与えられた整数のスライス s から、特定の条件(関数 fn によって定義される)を満たす要素のみを抽出して新しいスライスを返すことです。

func Filter(s []int, fn func(int) bool) []int {
	var p []int // == nil
	for _, i := range s {
		if fn(i) {
			p = append(p, i)
		}
	}
	return p
}
  • s []int: フィルタリングの対象となる整数のスライス。
  • fn func(int) bool: 各要素がフィルタリング条件を満たすかどうかを判断するための関数。この関数は int 型の引数を取り、bool 型の値を返します。true を返せば要素は条件を満たし、false を返せば満たしません。

変更されたコメントは、この fn 引数の役割を説明する部分です。元のコメント f() は、この引数名と一致していなかったため、読者がコードを理解する上で小さな混乱を招く可能性がありました。fn に修正することで、コメントがコードの意図をより正確に反映し、ドキュメントの明瞭性が向上しました。

この修正は、Go言語のドキュメントが単なるコードの説明に留まらず、コードと完全に同期し、読者にとって最も理解しやすい形であることを目指しているという哲学を反映しています。

関連リンク

参考にした情報源リンク

  • Go言語の公式ドキュメント (特にスライスに関するセクション)
  • GitHubのIssueトラッカーの利用方法
  • Gerritのコードレビューシステムに関する情報