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[インデックス 17837] ファイルの概要

このコミットは、Go言語の標準ライブラリである database/sql パッケージのドキュメントに、より詳細な使用例が掲載されているWikiページへのリンクを追加するものです。これにより、database/sql パッケージを利用する開発者が、より簡単に豊富な情報にアクセスできるようになります。

コミット

commit 17a03d86508fea470d4d55d64e3936cc44e5ed1b
Author: Matthew Cottingham <mattcottingham@gmail.com>
Date:   Thu Oct 24 10:13:23 2013 -0700

    database/sql: link to wiki in package docs
    
    Update #5886
    
    R=golang-dev, kamil.kisiel, adg, r, rsc, dave, arnehormann, bradfitz
    CC=golang-dev
    https://golang.org/cl/14087043

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/17a03d86508fea470d4d55d64e3936cc44e5ed1b

元コミット内容

database/sql: link to wiki in package docs

Update #5886

R=golang-dev, kamil.kisiel, adg, r, rsc, dave, arnehormann, bradfitz
CC=golang-dev
https://golang.org/cl/14087043

変更の背景

この変更は、Go言語のIssue 5886「database/sql のドキュメントに、より多くの使用例へのリンクを含めるべき」に対応するものです。database/sql パッケージはGoでデータベースを扱うための標準的なインターフェースを提供しますが、その公式ドキュメントには基本的な情報しか含まれていませんでした。多くの開発者が、より実践的な使用例や高度なトピックについて学ぶために、外部の資料を参照する必要がありました。

このIssueは、database/sql パッケージのドキュメントに、より包括的な情報源であるGo Wikiのページへのリンクを追加することで、この情報ギャップを埋めることを目的としていました。これにより、開発者は公式ドキュメントから直接、より詳細なガイドやコード例にアクセスできるようになり、学習体験と開発効率が向上します。

前提知識の解説

  • Go言語の database/sql パッケージ: database/sql は、Go言語の標準ライブラリに含まれるパッケージで、SQLデータベースとの対話のための汎用的なインターフェースを提供します。このパッケージ自体は特定のデータベースの実装を含まず、データベース固有の操作は「データベースドライバ」と呼ばれる外部パッケージによって提供されます。database/sql は、ドライバとアプリケーションコードの間の抽象化レイヤーとして機能し、接続プール、トランザクション管理、クエリの実行、結果セットの処理などの共通機能を提供します。

  • Goのデータベースドライバ: database/sql パッケージは、Driver インターフェースを定義しており、各データベース(例: PostgreSQL, MySQL, SQLite)は、このインターフェースを実装したドライバを提供します。アプリケーションは database/sql パッケージの Open 関数を使用してデータベースに接続し、その際に使用するドライバの名前と接続文字列を指定します。これにより、アプリケーションコードは特定のデータベース実装に依存することなく、汎用的な database/sql インターフェースを通じて様々なデータベースとやり取りできます。

  • Goのパッケージドキュメント: Go言語では、ソースコード内のコメントから自動的にドキュメントが生成されます。特に、パッケージ宣言の直前にあるコメントは、そのパッケージ全体の概要説明として扱われ、go doc コマンドや pkg.go.dev のようなオンラインドキュメントサイトで表示されます。このコミットは、このパッケージレベルのドキュメントに情報を追加するものです。

  • Go Wiki: Go Wikiは、Goコミュニティによって維持されている情報源で、Go言語に関する様々なトピック、チュートリアル、ベストプラクティス、FAQなどが掲載されています。公式ドキュメントではカバーしきれない、より実践的で詳細な情報が豊富に提供されています。

技術的詳細

このコミットの技術的な変更は非常にシンプルですが、その影響は大きいです。具体的には、src/pkg/database/sql/sql.go ファイルのパッケージコメントに、Go Wikiの database/sql 関連ページへの新しいリンクが追加されました。

変更前は、database/sql パッケージのドキュメントには、データベースドライバのリストへのリンク (http://golang.org/s/sqldrivers) のみが含まれていました。このコミットにより、以下の行が追加されました。

// For more usage examples, see the wiki page at
// http://golang.org/s/sqlwiki.

この追加により、database/sql パッケージのドキュメントを参照する開発者は、パッケージの基本的な説明に加えて、より実践的な使用例や詳細な情報が掲載されているWikiページへの直接的な案内を得られるようになりました。これは、Goのドキュメントシステムがソースコードコメントから自動生成される性質を利用した、効果的な情報提供の方法です。

http://golang.org/s/sqlwiki のような短縮URLは、Goプロジェクトでよく使用されるリダイレクトサービスであり、実際のWikiページへの安定したリンクを提供します。これにより、WikiページのURLが将来変更された場合でも、短縮URLは維持されるため、ドキュメントのリンク切れを防ぐことができます。

コアとなるコードの変更箇所

--- a/src/pkg/database/sql/sql.go
+++ b/src/pkg/database/sql/sql.go
@@ -7,6 +7,9 @@
 //
 // The sql package must be used in conjunction with a database driver.
 // See http://golang.org/s/sqldrivers for a list of drivers.
+//
+// For more usage examples, see the wiki page at
+// http://golang.org/s/sqlwiki.
 package sql
 
 import (

コアとなるコードの解説

上記の diff は、src/pkg/database/sql/sql.go ファイルに対する変更を示しています。

  • --- a/src/pkg/database/sql/sql.go は変更前のファイルを示します。
  • +++ b/src/pkg/database/sql/sql.go は変更後のファイルを示します。
  • @@ -7,6 +7,9 @@ は、変更がファイルの7行目から始まり、変更前は6行、変更後は9行になることを示しています。

具体的には、既存のパッケージコメントの末尾に、以下の3行が追加されています。

// For more usage examples, see the wiki page at
// http://golang.org/s/sqlwiki.

これらの行はGoのコメント構文 (//) を使用しており、Goのドキュメントツールによって database/sql パッケージの公式ドキュメントの一部として認識され、表示されます。これにより、開発者が go doc database/sql を実行したり、オンラインのGoドキュメントサイトで database/sql パッケージを参照したりした際に、この新しいWikiへのリンクが目立つ形で表示されるようになります。

この変更は、コードの動作には一切影響を与えません。純粋にドキュメントの改善であり、ユーザーエクスペリエンスの向上を目的としています。

関連リンク

参考にした情報源リンク

  • Go Issue 5886の議論内容
  • Go言語の database/sql パッケージの公式ドキュメント
  • Go Wikiの構造と短縮URLの利用方法に関する一般的な知識