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[インデックス 17915] ファイルの概要

このコミットは、Go言語のgccgoコンパイラに関するドキュメントファイルdoc/gccgo_install.htmlの更新です。具体的には、gccgoがインポートパスを検索する際のファイル拡張子のリストが修正されています。

コミット

commit a5cc5bab5a8ead995d5eb51ee0991635eeab15ed
Author: Peter Collingbourne <pcc@google.com>
Date:   Fri Dec 6 13:33:10 2013 -0800

    doc: update list of gccgo import search paths

    R=iant
    CC=golang-dev
    https://golang.org/cl/38560043

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/a5cc5bab5a8ead995d5eb51ee0991635eeab15ed

元コミット内容

--- a/doc/gccgo_install.html
+++ b/doc/gccgo_install.html
@@ -291,9 +291,9 @@ first one that it finds.
 
 <ul>
 <li><code><var>FILE</var>.gox</code>
-<li><code><var>FILE</var>.o</code>
 <li><code>lib<var>FILE</var>.so</code>
 <li><code>lib<var>FILE</var>.a</code>
+<li><code><var>FILE</var>.o</code>
 </ul>
 
 <p>

変更の背景

このコミットの背景は、gccgoコンパイラがGoパッケージをインポートする際に検索するファイルのリストが、ドキュメント内で正確に記述されていなかったためと考えられます。gccgoはGoのソースコードをコンパイルする際に、依存するパッケージのバイナリ表現を探します。この検索パスとファイル拡張子のリストは、コンパイラの動作を理解し、デバッグする上で非常に重要です。

元のドキュメントでは、.o拡張子のファイルがリストの途中に記述されていましたが、このコミットによってリストの最後に移動されました。これは、検索の優先順位の変更を示唆しているか、あるいは単にドキュメントの記述順序を実際の検索ロジックや一般的な慣習に合わせるための修正である可能性があります。通常、共有ライブラリ(.so)や静的ライブラリ(.a)が先に検索され、その後にオブジェクトファイル(.o)が検索されるのが一般的です。この変更は、ドキュメントがgccgoの実際の動作をより正確に反映するようにするためのものです。

前提知識の解説

Go言語のコンパイラとツールチェイン

Go言語には主に2つのコンパイラ実装が存在します。

  1. gc (Go Compiler): Goプロジェクトが公式に開発・メンテナンスしている標準のコンパイラです。Goのソースコードを直接機械語にコンパイルします。クロスコンパイルに強く、Goの標準ツールチェインの核となります。
  2. gccgo: GCC (GNU Compiler Collection) のフロントエンドとして実装されたGoコンパイラです。GCCの最適化パスやバックエンドを利用できるため、特定のプラットフォームでのパフォーマンスや既存のC/C++ライブラリとの連携において利点を持つことがあります。

パッケージのインポートと検索パス

Go言語では、import "path/to/package"という構文で他のパッケージをインポートします。コンパイラは、このインポートパスに基づいて、必要なパッケージのコンパイル済みバイナリ(またはソースコード)を探します。

コンパイラがパッケージを探す際には、いくつかの場所(検索パス)とファイル拡張子を考慮します。

  • GOPATH/GOROOT: Goのワークスペースやインストールディレクトリの構造に基づいて、ソースコードやコンパイル済みパッケージが配置されます。
  • ビルドキャッシュ: gcコンパイラは、コンパイル済みのパッケージをキャッシュして再利用します。
  • gccgoのインポート検索パス: gccgoは、GCCのライブラリ検索メカニズムに似た方法で、特定のディレクトリやファイル拡張子を検索します。これには、コンパイル済みGoパッケージのオブジェクトファイルやライブラリファイルが含まれます。

オブジェクトファイル、共有ライブラリ、静的ライブラリ

  • オブジェクトファイル (.o): コンパイラがソースコードをコンパイルした結果生成される中間ファイルです。まだリンクされていません。
  • 静的ライブラリ (.a): 複数のオブジェクトファイルをアーカイブ(まとめた)したものです。プログラムをビルドする際に、このライブラリのコードが実行可能ファイルに直接組み込まれます。
  • 共有ライブラリ (.so - Shared Object): 複数のプログラムで共有されるライブラリです。プログラムの実行時に動的にロードされます。これにより、ディスクスペースの節約やメモリの効率的な利用が可能になります。

gccgoは、Goパッケージのインポート時に、これらの形式のファイルを検索し、依存関係を解決します。

技術的詳細

このコミットは、doc/gccgo_install.htmlというドキュメントファイル内の、gccgoがインポートパスを検索する際のファイル拡張子のリストの順序を変更しています。

変更前:

<ul>
<li><code><var>FILE</var>.gox</code>
<li><code><var>FILE</var>.o</code>
<li><code>lib<var>FILE</var>.so</code>
<li><code>lib<var>FILE</var>.a</code>
</ul>

変更後:

<ul>
<li><code><var>FILE</var>.gox</code>
<li><code>lib<var>FILE</var>.so</code>
<li><code>lib<var>FILE</var>.a</code>
<li><code><var>FILE</var>.o</code>
</ul>

具体的には、<li><code><var>FILE</var>.o</code> の行が、<li><code>lib<var>FILE</var>.so</code><li><code>lib<var>FILE</var>.a</code> の下から、リストの最後に移動されました。

この変更は、gccgoがパッケージをインポートする際に、まず.goxファイル(gccgo特有のGoバイナリ形式である可能性)、次に共有ライブラリ(.so)、静的ライブラリ(.a)を検索し、最後にオブジェクトファイル(.o)を検索するという、実際の検索優先順位をより正確に反映させるためのものです。

一般的に、共有ライブラリや静的ライブラリは、完全なパッケージのバイナリ表現として扱われることが多く、オブジェクトファイルはより低レベルな中間表現です。したがって、コンパイラが完全なライブラリを優先的に見つけるように検索順序が設定されているのは理にかなっています。このドキュメントの修正は、ユーザーがgccgoのインポートメカニズムを理解する上で、より正確な情報を提供することを目的としています。

コアとなるコードの変更箇所

このコミットは、Go言語のソースコード自体ではなく、gccgoコンパイラのインストールと使用方法に関するドキュメントファイルdoc/gccgo_install.htmlの変更です。

変更されたファイル: doc/gccgo_install.html

変更内容は、HTMLのリスト要素<ul>内の<li>タグの順序の入れ替えです。

コアとなるコードの解説

この変更は、Goのランタイムやコンパイラの動作ロジックに直接影響を与えるコードの変更ではありません。これは、gccgoコンパイラがGoパッケージをインポートする際に検索するファイルの種類と、その検索順序に関するドキュメントの記述を修正したものです。

具体的には、gccgoがインポートパスを検索する際のファイル拡張子のリストにおいて、.o(オブジェクトファイル)の記述位置が変更されました。これは、ドキュメントがgccgoの実際の検索ロジック(おそらく、共有ライブラリや静的ライブラリをオブジェクトファイルよりも優先して検索する)をより正確に反映するようにするためのものです。

このドキュメントの更新は、gccgoを使用する開発者が、インポートエラーや依存関係の解決に関する問題をデバッグする際に、正しい検索順序を理解するのに役立ちます。例えば、もしgccgoが誤って古い.oファイルを先にロードしてしまい、新しい.so.aファイルを見つけられないような状況があった場合、このドキュメントの修正は、ユーザーが正しい検索順序を把握し、問題を診断する手助けとなります。

関連リンク

参考にした情報源リンク

  • Go言語の公式ドキュメント(gccgoに関するセクション)
  • GCCのドキュメント(コンパイラのライブラリ検索パスに関する情報)
  • Go言語のコミット履歴と関連するコードレビュー(https://golang.org/cl/38560043
  • 一般的なコンパイラの動作とライブラリのリンクに関する知識
  • オブジェクトファイル、静的ライブラリ、共有ライブラリに関する一般的なコンピュータサイエンスの知識

[インデックス 17915] ファイルの概要

このコミットは、Go言語のgccgoコンパイラに関するドキュメントファイルdoc/gccgo_install.htmlの更新です。具体的には、gccgoがインポートパスを検索する際のファイル拡張子のリストが修正されています。

コミット

commit a5cc5bab5a8ead995d5eb51ee0991635eeab15ed
Author: Peter Collingbourne <pcc@google.com>
Date:   Fri Dec 6 13:33:10 2013 -0800

    doc: update list of gccgo import search paths

    R=iant
    CC=golang-dev
    https://golang.org/cl/38560043

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/a5cc5bab5a8ead995d5eb51ee0991635eeab15ed

元コミット内容

--- a/doc/gccgo_install.html
+++ b/doc/gccgo_install.html
@@ -291,9 +291,9 @@ first one that it finds.
 
 <ul>
 <li><code><var>FILE</var>.gox</code>
-<li><code><var>FILE</var>.o</code>
 <li><code>lib<var>FILE</var>.so</code>
 <li><code>lib<var>FILE</var>.a</code>
+<li><code><var>FILE</var>.o</code>
 </ul>
 
 <p>

変更の背景

このコミットの背景は、gccgoコンパイラがGoパッケージをインポートする際に検索するファイルのリストが、ドキュメント内で正確に記述されていなかったためと考えられます。gccgoはGoのソースコードをコンパイルする際に、依存するパッケージのバイナリ表現を探します。この検索パスとファイル拡張子のリストは、コンパイラの動作を理解し、デバッグする上で非常に重要です。

元のドキュメントでは、.o拡張子のファイルがリストの途中に記述されていましたが、このコミットによってリストの最後に移動されました。これは、検索の優先順位の変更を示唆しているか、あるいは単にドキュメントの記述順序を実際の検索ロジックや一般的な慣習に合わせるための修正である可能性があります。通常、共有ライブラリ(.so)や静的ライブラリ(.a)が先に検索され、その後にオブジェクトファイル(.o)が検索されるのが一般的です。この変更は、ドキュメントがgccgoの実際の動作をより正確に反映するようにするためのものです。

前提知識の解説

Go言語のコンパイラとツールチェイン

Go言語には主に2つのコンパイラ実装が存在します。

  1. gc (Go Compiler): Goプロジェクトが公式に開発・メンテナンスしている標準のコンパイラです。Goのソースコードを直接機械語にコンパイルします。クロスコンパイルに強く、Goの標準ツールチェインの核となります。
  2. gccgo: GCC (GNU Compiler Collection) のフロントエンドとして実装されたGoコンパイラです。GCCの最適化パスやバックエンドを利用できるため、特定のプラットフォームでのパフォーマンスや既存のC/C++ライブラリとの連携において利点を持つことがあります。

パッケージのインポートと検索パス

Go言語では、import "path/to/package"という構文で他のパッケージをインポートします。コンパイラは、このインポートパスに基づいて、必要なパッケージのコンパイル済みバイナリ(またはソースコード)を探します。

コンパイラがパッケージを探す際には、いくつかの場所(検索パス)とファイル拡張子を考慮します。

  • GOPATH/GOROOT: Goのワークスペースやインストールディレクトリの構造に基づいて、ソースコードやコンパイル済みパッケージが配置されます。
  • ビルドキャッシュ: gcコンパイラは、コンパイル済みのパッケージをキャッシュして再利用します。
  • gccgoのインポート検索パス: gccgoは、GCCのライブラリ検索メカニズムに似た方法で、特定のディレクトリやファイル拡張子を検索します。これには、コンパイル済みGoパッケージのオブジェクトファイルやライブラリファイルが含まれます。

オブジェクトファイル、共有ライブラリ、静的ライブラリ

  • オブジェクトファイル (.o): コンパイラがソースコードをコンパイルした結果生成される中間ファイルです。まだリンクされていません。
  • 静的ライブラリ (.a): 複数のオブジェクトファイルをアーカイブ(まとめた)したものです。プログラムをビルドする際に、このライブラリのコードが実行可能ファイルに直接組み込まれます。
  • 共有ライブラリ (.so - Shared Object): 複数のプログラムで共有されるライブラリです。プログラムの実行時に動的にロードされます。これにより、ディスクスペースの節約やメモリの効率的な利用が可能になります。

gccgoは、Goパッケージのインポート時に、これらの形式のファイルを検索し、依存関係を解決します。

技術的詳細

このコミットは、doc/gccgo_install.htmlというドキュメントファイル内の、gccgoがインポートパスを検索する際のファイル拡張子のリストの順序を変更しています。

変更前:

<ul>
<li><code><var>FILE</var>.gox</code>
<li><code><var>FILE</var>.o</code>
<li><code>lib<var>FILE</var>.so</code>
<li><code>lib<var>FILE</var>.a</code>
</ul>

変更後:

<ul>
<li><code><var>FILE</var>.gox</code>
<li><code>lib<var>FILE</var>.so</code>
<li><code>lib<var>FILE</var>.a</code>
<li><code><var>FILE</var>.o</code>
</ul>

具体的には、<li><code><var>FILE</var>.o</code> の行が、<li><code>lib<var>FILE</var>.so</code><li><code>lib<var>FILE</var>.a</code> の下から、リストの最後に移動されました。

この変更は、gccgoがパッケージをインポートする際に、まず.goxファイル(gccgo特有のGoバイナリ形式である可能性)、次に共有ライブラリ(.so)、静的ライブラリ(.a)を検索し、最後にオブジェクトファイル(.o)を検索するという、実際の検索優先順位をより正確に反映させるためのものです。

一般的に、共有ライブラリや静的ライブラリは、完全なパッケージのバイナリ表現として扱われることが多く、オブジェクトファイルはより低レベルな中間表現です。したがって、コンパイラが完全なライブラリを優先的に見つけるように検索順序が設定されているのは理にかなっています。このドキュメントの修正は、ユーザーがgccgoのインポートメカニズムを理解する上で、より正確な情報を提供することを目的としています。

コアとなるコードの変更箇所

このコミットは、Go言語のソースコード自体ではなく、gccgoコンパイラのインストールと使用方法に関するドキュメントファイルdoc/gccgo_install.htmlの変更です。

変更されたファイル: doc/gccgo_install.html

変更内容は、HTMLのリスト要素<ul>内の<li>タグの順序の入れ替えです。

コアとなるコードの解説

この変更は、Goのランタイムやコンパイラの動作ロジックに直接影響を与えるコードの変更ではありません。これは、gccgoコンパイラがGoパッケージをインポートする際に検索するファイルの種類と、その検索順序に関するドキュメントの記述を修正したものです。

具体的には、gccgoがインポートパスを検索する際のファイル拡張子のリストにおいて、.o(オブジェクトファイル)の記述位置が変更されました。これは、ドキュメントがgccgoの実際の検索ロジック(おそらく、共有ライブラリや静的ライブラリをオブジェクトファイルよりも優先して検索する)をより正確に反映するようにするためのものです。

このドキュメントの更新は、gccgoを使用する開発者が、インポートエラーや依存関係の解決に関する問題をデバッグする際に、正しい検索順序を理解するのに役立ちます。例えば、もしgccgoが誤って古い.oファイルを先にロードしてしまい、新しい.so.aファイルを見つけられないような状況があった場合、このドキュメントの修正は、ユーザーが正しい検索順序を把握し、問題を診断する手助けとなります。

関連リンク

参考にした情報源リンク

  • Go言語の公式ドキュメント(gccgoに関するセクション)
  • GCCのドキュメント(コンパイラのライブラリ検索パスに関する情報)
  • Go言語のコミット履歴と関連するコードレビュー(https://golang.org/cl/38560043
  • 一般的なコンパイラの動作とライブラリのリンクに関する知識
  • オブジェクトファイル、静的ライブラリ、共有ライブラリに関する一般的なコンピュータサイエンスの知識