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[インデックス 17941] ファイルの概要

このコミットは、misc/cgo/testcdefs/test.bash ファイルに対する変更です。このファイルは、Go言語のCgo機能に関連するテストスクリプトであり、CgoがC言語の定義(cdefs)をどのように扱うかを検証するために使用されます。具体的には、テスト実行後に生成される一時ファイルをクリーンアップするためのシェルスクリプトの一部です。

コミット

commit 6ede93498c664c33f84f1ab7f81dc15d6444f2f0
Author: Alex Brainman <alex.brainman@gmail.com>
Date:   Tue Dec 10 12:06:24 2013 +1100

    misc/cgo/testcdefs: rm correct file in test.bash
    
    R=golang-dev, rsc
    CC=golang-dev
    https://golang.org/cl/39780043

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/6ede93498c664c33f84f1ab7f81dc15d6444f2f0

元コミット内容

このコミットの元のメッセージは以下の通りです。

misc/cgo/testcdefs: rm correct file in test.bash

R=golang-dev, rsc
CC=golang-dev
https://golang.org/cl/39780043

これは、misc/cgo/testcdefs ディレクトリ内の test.bash スクリプトにおいて、削除すべきファイルを修正したことを示しています。

変更の背景

この変更の背景には、テストスクリプトが生成した一時ファイルを正しくクリーンアップできていなかった問題があります。元のスクリプトでは、rm -rf _obj main *.h というコマンドが使用されていました。しかし、Cgoのテスト実行によって生成される実行ファイルの名前は main ではなく testcdefs でした。そのため、テストが実行されるたびに testcdefs という実行ファイルが残り続け、ディスクスペースを消費したり、次回のテスト実行に影響を与えたりする可能性がありました。

このコミットは、テストのクリーンアッププロセスを改善し、不要なファイルが残らないようにするために行われました。これは、テストの信頼性と開発環境の健全性を維持するために重要な修正です。

前提知識の解説

Cgo

Cgoは、GoプログラムからC言語のコードを呼び出すためのGoの機能です。また、C言語のコードからGoの関数を呼び出すことも可能です。Cgoを使用することで、既存のCライブラリをGoプロジェクトに統合したり、パフォーマンスが重要な部分をCで記述したりすることができます。Cgoは、Goのビルドプロセス中にCコンパイラ(通常はGCCやClang)を呼び出し、GoとCの間のバインディングコードを生成します。

test.bash スクリプト

test.bash は、Goプロジェクトでよく見られるシェルスクリプトの一種で、特定のテストスイートを実行するために使用されます。これらのスクリプトは、テスト環境のセットアップ、テストの実行、そしてテスト後に生成された一時ファイルのクリーンアップといったタスクを自動化します。Goのテストフレームワーク(go test)とは異なり、test.bash のようなカスタムスクリプトは、より複雑なテストシナリオや、Go以外のツール(この場合はCコンパイラやシェルコマンド)との連携が必要な場合に用いられます。

rm -rf コマンド

rm はUnix系システムでファイルやディレクトリを削除するためのコマンドです。

  • -r (または --recursive): ディレクトリとその内容を再帰的に削除します。
  • -f (または --force): 存在しないファイルを無視し、確認プロンプトを表示せずに削除します。 rm -rf は非常に強力なコマンドであり、誤って実行すると重要なファイルを永久に削除してしまう可能性があるため、使用には細心の注意が必要です。このコミットでは、このコマンドの引数が修正され、意図したファイルのみが削除されるように変更されました。

技術的詳細

このコミットは、misc/cgo/testcdefs/test.bash ファイル内の単一の行を変更することで、テスト後のクリーンアップ処理を修正しています。

元の行: rm -rf _obj main *.h

変更後の行: rm -rf _obj testcdefs *.h

この変更の核心は、削除対象の実行ファイル名を main から testcdefs に変更した点です。Goのビルドプロセスにおいて、go build . コマンドは、カレントディレクトリのパッケージから実行ファイルを生成します。この場合、testcdefs ディレクトリ内のGoソースコード(おそらく main パッケージ)から生成される実行ファイルの名前は、デフォルトでディレクトリ名と同じ testcdefs になります。

元のスクリプトでは、Goの一般的な慣習である main という名前の実行ファイルを削除しようとしていましたが、この特定のテストケースでは testcdefs という名前の実行ファイルが生成されていました。そのため、main を削除しようとしても該当するファイルが存在せず、一方で testcdefs は削除されずに残ってしまっていました。

この修正により、rm -rf コマンドは実際に生成された実行ファイルである testcdefs をターゲットとするようになり、テスト実行後の一時ファイルが適切にクリーンアップされるようになりました。これは、テストの冪等性(何度実行しても同じ結果が得られること)を保証し、開発環境を清潔に保つ上で重要な修正です。

コアとなるコードの変更箇所

--- a/misc/cgo/testcdefs/test.bash
+++ b/misc/cgo/testcdefs/test.bash
@@ -12,5 +12,5 @@ done
 
 go build . && ./testcdefs
 EXIT=$?\n-rm -rf _obj main *.h
+rm -rf _obj testcdefs *.h
 exit $EXIT

コアとなるコードの解説

変更された行は、テストスクリプトの最終部分に位置しており、テストの実行が完了した後にクリーンアップを行う役割を担っています。

  • 変更前: rm -rf _obj main *.h

    • _obj: Cgoが生成する中間オブジェクトファイルが格納されるディレクトリ。
    • main: Goプログラムをビルドした際に生成される可能性のあるデフォルトの実行ファイル名。
    • *.h: CgoがC言語の定義から生成する可能性のあるヘッダーファイル。 この行は、_obj ディレクトリ、main という名前の実行ファイル、およびすべての .h ファイルを削除しようとしていました。しかし、このテストケースでは実行ファイルの名前が testcdefs であったため、main の削除は効果がなく、testcdefs が残存していました。
  • 変更後: rm -rf _obj testcdefs *.h

    • _obj: 変更前と同じく、中間オブジェクトファイルを削除します。
    • testcdefs: このテストスクリプトによって実際に生成される実行ファイルの名前。
    • *.h: 変更前と同じく、生成されたヘッダーファイルを削除します。 この修正により、rm -rf コマンドは、テストによって生成された testcdefs という名前の実行ファイルを正しく削除するようになりました。これにより、テスト環境が常にクリーンな状態に保たれ、以前のテスト実行の残骸が次のテストに影響を与えることがなくなります。

この変更は、一見すると些細な修正に見えますが、自動化されたテスト環境においては、このようなクリーンアップの正確性が非常に重要です。不正確なクリーンアップは、テストの失敗、ディスクスペースの無駄遣い、またはデバッグの困難さにつながる可能性があります。

関連リンク

参考にした情報源リンク