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[インデックス 19212] ファイルの概要

このコミットで変更されたファイルは doc/go1.3.html です。このファイルは、Go言語のバージョン1.3における変更点や新機能、重要な挙動の更新などをまとめた公式ドキュメントの一部です。HTML形式で記述されており、Goのウェブサイト上で公開されるリリースノートとして機能します。

コミット

commit f187675041c097256527804136188ae29a6b7b21
Author: David du Colombier <0intro@gmail.com>
Date:   Sun Apr 20 20:29:17 2014 +0200

    doc/go1.3.html: fix Goexit link
    
    LGTM=minux.ma
    R=r, minux.ma
    CC=golang-codereviews
    https://golang.org/cl/89710043

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/f187675041c097256527804136188ae29a6b7b21

元コミット内容

doc/go1.3.html: fix Goexit link

LGTM=minux.ma
R=r, minux.ma
CC=golang-codereviews
https://golang.org/cl/89710043

変更の背景

このコミットの背景は非常にシンプルで、doc/go1.3.html 内に記述されていた runtime.Goexit 関数へのハイパーリンクが、HTMLの構文エラーにより正しく機能していなかったため、その修正が行われました。具体的には、アンカータグ(<a>)の閉じタグ </a> が欠落しており、これによりリンクが壊れていました。

Go 1.3のリリースノートでは、runtime.Goexit の挙動、特にメインゴルーチンが Goexit を呼び出した際のデッドロック検出に関する変更点や一貫性の確保について記述されています。この重要な情報源へのリンクが壊れていることは、ユーザーが正確な情報を参照する上で障害となるため、修正が必要とされました。この修正は、ドキュメントの正確性とユーザビリティを保つためのものです。

前提知識の解説

Goexit

runtime.Goexit はGo言語の runtime パッケージで提供される関数で、呼び出し元のゴルーチンを即座に終了させるために使用されます。この関数が呼び出されると、現在のゴルーチン内で defer ステートメントによって登録された関数がすべて実行された後、ゴルーチンは終了します。

重要な点は以下の通りです。

  • ゴルーチン単位の終了: runtime.Goexit は、呼び出した特定のゴルーチンのみを終了させ、プログラム全体を終了させる os.Exit とは異なります。他のゴルーチンは影響を受けずに実行を継続します。
  • 戻り値の無視: runtime.Goexit が呼び出された場合、呼び出し元の関数は通常の return ステートメントによる戻り値を返しません。
  • 使用場面: 通常、エラーハンドリングや特定の条件でゴルーチンの実行を中断したいが、プログラム全体は終了させたくない場合に利用されます。

ゴルーチンとデッドロック

  • ゴルーチン (Goroutine): Go言語における軽量な実行スレッドです。OSのスレッドよりもはるかに少ないリソースで作成・管理され、数千から数百万のゴルーチンを同時に実行することが可能です。Goの並行処理の根幹をなす要素です。
  • デッドロック (Deadlock): 複数の並行プロセス(この場合はゴルーチン)が、互いに相手が保持しているリソースの解放を待ち続け、結果としてどのプロセスも先に進めなくなる状態を指します。Goランタイムは、すべてのゴルーチンがブロックされ、実行可能なゴルーチンが一つもなくなった場合にデッドロックを検出し、プログラムをパニック(異常終了)させます。

runtime.Goexit とデッドロック検出

Go 1.3のリリースノートで言及されているように、メインゴルーチンが runtime.Goexit を呼び出し、かつ他に実行中のゴルーチンが一つも存在しない場合、Goランタイムはデッドロックを検出してプログラムをクラッシュさせるようになりました。これは、以前のバージョンではこの状況が「一貫性のない」方法で処理されることがあったため、Go 1.3でこの挙動が明確化され、より予測可能になったことを意味します。

この挙動は、メインゴルーチンが予期せず終了し、他のゴルーチンが何も実行されていないにもかかわらずプログラムが終了しない、といった状況を防ぐための設計上の決定です。プログラムが正常に終了するためには、メインゴルーチンが終了するか、または他のゴルーチンがすべて終了する必要があります。メインゴルーチンが Goexit で終了し、他に何もすることがない場合、それは実質的にデッドロック状態と見なされます。

技術的詳細

このコミットの技術的な変更は、HTMLのアンカータグ(<a>)の構文修正に集約されます。

HTMLにおいて、ハイパーリンクを作成するためには <a> タグを使用します。基本的な構文は以下の通りです。

<a href="リンク先のURL">表示テキスト</a>
  • href 属性: リンク先のURLを指定します。このコミットでは /pkg/runtime/#Goexit が指定されており、これはGoの標準ライブラリドキュメント内の runtime パッケージの Goexit 関数へのリンクを意味します。#Goexit は、ページ内の特定のセクション(フラグメント識別子)へのジャンプを示します。
  • 表示テキスト: ユーザーに表示されるリンクのテキストです。この場合、<code>runtime.Goexit</code> となっており、<code> タグで囲むことでコードの一部であることを示しています。

元のコードは以下のようになっていました。

<a href="/pkg/runtime/#Goexit"><code>runtime.Goexit</code>

この行では、<a> タグの開始タグと <code> タグの開始タグはありますが、対応する閉じタグ </a> が欠落していました。これにより、ブラウザはHTMLを正しく解釈できず、リンクが有効にならなかったり、ページのレイアウトが崩れたりする可能性がありました。

このコミットでは、単に欠落していた </a> 閉じタグを追加することで、HTMLの構文を修正し、runtime.Goexit へのリンクが正しく機能するようにしました。これは、ドキュメントの正確性とアクセシビリティを確保するための、小さくも重要な修正です。

コアとなるコードの変更箇所

--- a/doc/go1.3.html
+++ b/doc/go1.3.html
@@ -403,7 +403,7 @@ when the binary\'s file name contains no path separators.\n 
 <li>
 If the main goroutine calls 
-<a href="/pkg/runtime/#Goexit"><code>runtime.Goexit</code>
+<a href="/pkg/runtime/#Goexit"><code>runtime.Goexit</code></a>
 and all other goroutines finish execution, the program now always crashes,
 reporting a detected deadlock.
 Earlier versions of Go handled this situation inconsistently: most instances

コアとなるコードの解説

上記のdiffは、doc/go1.3.html ファイルにおける変更点を示しています。

  • --- a/doc/go1.3.html+++ b/doc/go1.3.html は、それぞれ変更前のファイルと変更後のファイルを示します。
  • @@ -403,7 +403,7 @@ は、変更がファイルの403行目から始まり、7行分のコンテキストが示されていることを意味します。

変更された具体的な行は以下の通りです。

  • -<a href="/pkg/runtime/#Goexit"><code>runtime.Goexit</code>
    • この行は削除された元のコードです。<a> タグの開始と <code> タグの開始はありますが、<a> タグの閉じタグ </a> がありません。これがHTMLの構文エラーの原因でした。
  • +<a href="/pkg/runtime/#Goexit"><code>runtime.Goexit</code></a>
    • この行は追加された新しいコードです。元の行に </a> 閉じタグが追加されています。これにより、<a> タグが正しく閉じられ、ハイパーリンクとして機能するようになりました。

この変更により、Go 1.3のリリースノートを閲覧しているユーザーは、runtime.Goexit の詳細なドキュメントに直接アクセスできるようになり、Go 1.3における Goexit の挙動変更(特にデッドロック検出の一貫性)に関する情報を容易に参照できるようになりました。

関連リンク

  • Go 1.3 Release Notes:
    • Go 1.3の公式リリースノートは、通常、Goの公式ウェブサイトのアーカイブセクションにあります。このコミットが修正しているのはそのドキュメントの一部です。
    • https://go.dev/doc/go1.3 (Go 1.3のリリースノートのトップページ)
  • runtime.Goexit のGo公式ドキュメント:

参考にした情報源リンク