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[インデックス 19406] ファイルの概要

このコミットは、Go言語のリリースプロセスを管理するmisc/makerelease/makerelease.goファイルに対する変更です。このファイルは、Goの公式リリースパッケージを作成する際に、Go Tourなどの関連コンテンツを適切に含めるためのロジックを含んでいます。今回の変更は、Go Tourのファイルレイアウトの更新に対応し、リリースプロセスが最新のコンテンツ構造と整合するように調整することを目的としています。

コミット

commit 9cd759aecc97c2044df015d624d323277444740f
Author: Andrew Gerrand <adg@golang.org>
Date:   Tue May 20 15:52:08 2014 +1000

    misc/makerelease: handle update tour file layout
    
    Fixes #7835.
    
    LGTM=bradfitz
    R=golang-codereviews, bradfitz
    CC=golang-codereviews
    https://golang.org/cl/94670044

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/9cd759aecc97c2044df015d624d323277444740f

元コミット内容

--- a/misc/makerelease/makerelease.go
+++ b/misc/makerelease/makerelease.go
@@ -91,7 +91,6 @@ var tourPackages = []string{
 
 var tourContent = []string{
 	"content",
-"	js",
 	"solutions",
 	"static",
 	"template",

変更の背景

このコミットは、Go言語のリリースプロセスを管理するmisc/makereleaseツールにおいて、Go Tourのファイルレイアウトの変更に対応するためのものです。コミットメッセージには「Fixes #7835」と記載されており、これは特定の課題(Issue 7835)を解決するために行われた変更であることを示しています。

具体的な課題の内容は、公開されている情報からは直接確認できませんでしたが、コードの変更内容から推測すると、Go Tourのコンテンツ構造からjsディレクトリが除外されたことに関連していると考えられます。これは、Go TourのJavaScriptファイルが別の方法で管理されるようになったか、あるいはビルドプロセスにおいてmakereleaseツールがjsディレクトリを直接処理する必要がなくなったことを示唆しています。

Goプロジェクトでは、時間の経過とともにツールの構成や依存関係が進化するため、このようなファイルレイアウトの変更は一般的なことです。この変更は、リリースプロセスの整合性を保ち、Go Tourが正しくパッケージ化されるようにするために必要でした。

前提知識の解説

misc/makereleaseツール

misc/makereleaseは、Go言語の公式リリースを準備するために使用される内部ツールです。このツールは、Goのソースコード、ドキュメント、ツール、および関連するコンテンツ(Go Tourを含む)を収集し、リリース可能なパッケージとしてまとめる役割を担っています。具体的には、特定のディレクトリやファイルをコピー、圧縮、または変換して、配布可能な形式に整えます。

Go Tour

Go Tour(A Tour of Go)は、Go言語の基本的な概念と機能をインタラクティブに学ぶことができるウェブベースのチュートリアルです。ユーザーはブラウザ上でGoのコードを記述し、実行結果を即座に確認できます。Go Tourは、Go言語の学習者にとって非常に重要なリソースであり、Goのリリースパッケージの一部として提供されています。

Go Tourのファイルレイアウト

Go Tourは、HTMLテンプレート、CSS、JavaScript、Goのサンプルコード、およびコンテンツファイルなど、複数の種類のファイルで構成されています。これらのファイルは、Go Tourアプリケーションが正しく動作するために特定のディレクトリ構造に配置されています。makereleaseツールは、この構造を理解し、必要なファイルをリリースパッケージに含める必要があります。

tourContent変数は、makereleaseツールがGo Tourのコンテンツとして認識し、処理すべきディレクトリのリストを定義しています。このリストに含まれるディレクトリは、Go Tourのリリースパッケージに含められるべき主要なコンテンツを構成します。

技術的詳細

このコミットの技術的な詳細は、misc/makerelease/makerelease.goファイル内のtourContent変数から"js"というエントリが削除された点に集約されます。

tourContent変数は、Go Tourのコンテンツを構成するディレクトリ名を文字列スライスとして保持しています。元のコードでは、このスライスには"content", "js", "solutions", "static", "template"などが含まれていました。これは、makereleaseツールがこれらのディレクトリをGo Tourのコンテンツの一部として扱い、リリースパッケージに含めることを意味していました。

"js"の削除は、Go TourのJavaScriptファイルがもはやmakereleaseツールによって直接処理される必要がなくなったことを示しています。これにはいくつかの理由が考えられます。

  1. JavaScriptファイルの管理方法の変更: Go TourのJavaScriptファイルが、別のビルドステップやツールによって処理され、最終的な成果物として別の場所に配置されるようになった可能性があります。例えば、JavaScriptバンドラー(WebpackやRollupなど)が導入され、JavaScriptファイルが単一のバンドルファイルにまとめられ、それがstaticディレクトリなどに配置されるようになった、といったケースが考えられます。
  2. コンテンツの再編成: Go Tourのコンテンツ構造自体が変更され、JavaScriptファイルがもはや独立したjsディレクトリに存在しなくなった可能性もあります。例えば、JavaScriptがHTMLテンプレートにインラインで埋め込まれるようになった、あるいは他のコンテンツディレクトリ(例: static)に統合された、といったシナリオです。
  3. 依存関係の最適化: リリースパッケージのサイズを最適化するため、またはビルドプロセスの複雑さを軽減するために、jsディレクトリの直接的なコピーが不要になった可能性も考えられます。

いずれにせよ、この変更はGo Tourのファイルレイアウトの進化を反映しており、makereleaseツールが最新のGo Tourの構造に適合するように更新されたことを意味します。これにより、Goのリリースプロセスがスムーズに実行され、Go Tourが常に最新かつ正確な状態で提供されることが保証されます。

コアとなるコードの変更箇所

変更はmisc/makerelease/makerelease.goファイルの一箇所のみです。

--- a/misc/makerelease/makerelease.go
+++ b/misc/makerelease/makerelease.go
@@ -91,7 +91,6 @@ var tourPackages = []string{
 
 var tourContent = []string{
 	"content",
-"	js",
 	"solutions",
 	"static",
 	"template",

具体的には、tourContentという文字列スライスの定義から、"js",という行が削除されています。

コアとなるコードの解説

削除された行"js",は、tourContentという変数の一部でした。この変数は、makereleaseツールがGo Tourのコンテンツとして扱うべきディレクトリのリストを定義しています。

var tourContent = []string{...} このコードは、Go言語で文字列のスライス(配列のようなもの)を宣言し、初期化しています。このスライスに含まれる各文字列は、Go Tourのコンテンツを構成するサブディレクトリの名前を表しています。

-" js", この行の削除は、makereleaseツールがGo Tourのリリースパッケージを作成する際に、もはやjsという名前のディレクトリをGo Tourのコンテンツの一部として含める必要がないことを意味します。

この変更の理由は、前述の「変更の背景」および「技術的詳細」で述べたように、Go Tourのファイルレイアウトが更新されたためです。jsディレクトリ内のJavaScriptファイルが、別の方法で処理されるようになったか、あるいは別の場所に移動されたため、makereleaseツールがこのディレクトリを直接コピーする必要がなくなったと考えられます。これにより、リリースプロセスが新しいファイル構造に適応し、不要なファイルのコピーを防ぎ、効率性を向上させることができます。

関連リンク

参考にした情報源リンク