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[インデックス 19488] ファイルの概要

このコミットは、Goプロジェクトのリポジトリにおける.hgtagsファイルに単一の行を追加するものです。.hgtagsファイルは、Mercurialリポジトリでタグ情報を管理するために使用されるファイルですが、Goプロジェクトの歴史的な経緯からGitリポジトリでもこのファイルが残されています。この変更は、Go 1.3のリリース候補版1(go1.3rc1)のタグ付けを公式に行うことを目的としています。

コミット

commit a72a067b37656c0a282b8821ae6f702d77e8b0f2
Author: Andrew Gerrand <adg@golang.org>
Date:   Mon Jun 2 14:43:51 2014 +1000

    tag go1.3rc1
    
    LGTM=minux
    R=golang-codereviews, minux
    CC=golang-codereviews
    https://golang.org/cl/106750043
---
 .hgtags | 1 +
 1 file changed, 1 insertion(+)

diff --git a/.hgtags b/.hgtags
index 3897f75798..ccc3439f5e 100644
--- a/.hgtags
+++ b/.hgtags
@@ -129,3 +129,4 @@ b3d5a20b070a92da2458c5788694d1359b353f4a go1.2rc5
 9c4fdd8369ca4483fbed1cb8e67f02643ca10f79 release
 f8b50ad4cac4d4c4ecf48324b4f512f65e82cc1c go1.3beta1
 9e1652c32289c164126b6171f024afad5662fc9e go1.3beta2
+9d5451df4e53acc58a848005b7ec3a24c4b6050c go1.3rc1

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/a72a067b37656c0a282b8821ae6f702d77e8b0f2

元コミット内容

tag go1.3rc1
    
LGTM=minux
R=golang-codereviews, minux
CC=golang-codereviews
https://golang.org/cl/106750043

変更の背景

このコミットの背景には、Go言語のバージョン1.3のリリースプロセスがあります。ソフトウェア開発において、安定版をリリースする前に、開発者やユーザーが最終的なテストとフィードバックを行うための「リリース候補版(Release Candidate, RC)」を公開することが一般的です。go1.3rc1は、Go 1.3の最初のリリース候補版であることを示しています。

このタグ付けは、特定のコミット(9d5451df4e53acc58a848005b7ec3a24c4b6050c)がGo 1.3のリリース候補版1として公式に指定されたことを意味します。これにより、この時点でのコードベースがGo 1.3rc1としてダウンロード、テスト、利用可能になります。開発チームは、このRC版に対するフィードバックを収集し、発見されたバグを修正することで、最終的な安定版リリースに向けて準備を進めます。

前提知識の解説

1. バージョン管理システムとタグ付け

  • バージョン管理システム (VCS): GitやMercurialのようなシステムは、ソフトウェアのソースコードの変更履歴を管理するために使用されます。これにより、過去の任意の時点のコードベースを復元したり、複数の開発者による並行作業を調整したりすることが可能になります。
  • コミット: VCSにおける変更の最小単位です。一連の変更をまとめて記録し、一意のハッシュ値(例: a72a067b3765...)で識別されます。
  • タグ (Tag): 特定のコミットに意味のある名前(例: v1.0.0, go1.3rc1)を付ける機能です。これにより、リリースバージョンや重要なマイルストーンなど、後で参照しやすいように特定のコミットをマークすることができます。タグは通常、変更されない固定された参照点として扱われます。

2. ソフトウェアのリリースサイクル

ソフトウェアは通常、以下の段階を経てリリースされます。

  • アルファ版 (Alpha): 開発の初期段階で、機能が不完全であったり、多くのバグが含まれていたりする可能性があります。内部テスト向け。
  • ベータ版 (Beta): 主要な機能が実装され、より広範なテストのために公開されます。まだバグが含まれる可能性がありますが、アルファ版よりは安定しています。
  • リリース候補版 (Release Candidate, RC): 最終リリースに近いバージョンで、全ての機能が実装され、重大なバグは修正されていると見なされます。RC版で新たな重大なバグが見つからなければ、それが最終リリース版となる可能性が高いです。このコミットのgo1.3rc1はこれに該当します。
  • 安定版 (Stable/GA - General Availability): 最終的に一般公開されるバージョンで、十分にテストされ、安定していると見なされます。

3. Goプロジェクトにおける.hgtagsファイル

Goプロジェクトは元々Mercurialというバージョン管理システムを使用していましたが、後にGitに移行しました。.hgtagsファイルはMercurialでタグ情報を管理するために使用される特別なファイルです。Gitに移行した後も、Goプロジェクトでは歴史的な理由や互換性のためにこのファイルが一部で維持されていることがあります。このファイルには、コミットハッシュとそれに対応するタグ名が記述されています。

技術的詳細

このコミットは、Goリポジトリのルートにある.hgtagsファイルに新しいエントリを追加することで、go1.3rc1というタグを作成しています。

追加された行は以下の通りです。 9d5451df4e53acc58a848005b7ec3a24c4b6050c go1.3rc1

これは、9d5451df4e53acc58a848005b7ec3a24c4b6050cというコミットハッシュが、go1.3rc1というタグに対応することを意味します。このコミットハッシュは、Go 1.3rc1のコードベースの正確な状態を指し示しています。

この変更自体は、Go言語のランタイムや標準ライブラリの機能的なコードを変更するものではありません。これは純粋にバージョン管理上のメタデータ変更であり、特定の時点のコードベースに公式なラベルを付与する操作です。

Mercurialの.hgtagsファイルは、Gitの軽量タグ(lightweight tag)に似た機能を提供します。Gitでは通常、git tag <tagname> <commit-hash>コマンドでタグを作成しますが、Goプロジェクトでは歴史的に.hgtagsファイルを直接編集してタグを管理する慣習があった可能性があります。このコミットは、その慣習に従ってタグ付けが行われたことを示しています。

コアとなるコードの変更箇所

変更は.hgtagsファイルのみです。

--- a/.hgtags
+++ b/.hgtags
@@ -129,3 +129,4 @@ b3d5a20b070a92da2458c5788694d1359b353f4a go1.2rc5
 9c4fdd8369ca4483fbed1cb8e67f02643ca10f79 release
 f8b50ad4cac4d4c4ecf48324b4f512f65e82cc1c go1.3beta1
 9e1652c32289c164126b6171f024afad5662fc9e go1.3beta2
+9d5451df4e53acc58a848005b7ec3a24c4b6050c go1.3rc1

コアとなるコードの解説

追加された行 9d5451df4e53acc58a848005b7ec3a24c4b6050c go1.3rc1 は、以下の情報を含んでいます。

  • 9d5451df4e53acc58a848005b7ec3a24c4b6050c: これは、go1.3rc1というタグが指し示す特定のコミットのハッシュ値です。このハッシュ値によって、Go 1.3rc1のソースコードの正確な状態を一意に識別できます。
  • go1.3rc1: これは、このコミットハッシュに付けられたタグ名です。Go 1.3の最初のリリース候補版であることを示しています。

この行が.hgtagsファイルに追加されることで、バージョン管理システムはこのハッシュ値とタグ名の関連付けを認識し、開発者やツールがgo1.3rc1という名前を使って特定のコードベースを簡単に参照できるようになります。これは、リリース管理とバージョン追跡において非常に重要なステップです。

関連リンク

  • Go言語公式ブログ: Goのリリースに関するアナウンスや詳細情報が掲載されます。
  • Go言語のリリースプロセスに関するドキュメント(もしあれば)

参考にした情報源リンク

  • Mercurial Documentation on .hgtags: https://www.mercurial-scm.org/wiki/hgtags (Mercurialの.hgtagsファイルに関する情報)
  • Go言語のリリースモデルに関する一般的な情報 (Goの公式ドキュメントやブログ記事など)
  • Gitのタグ付けに関するドキュメント (一般的なバージョン管理の概念として)