Keyboard shortcuts

Press or to navigate between chapters

Press S or / to search in the book

Press ? to show this help

Press Esc to hide this help

[インデックス 19535] ファイルの概要

このコミットは、Go 1.4のリリースノートに、timeパッケージがマイクロ秒の期間を表示する際にマイクロ記号(µ、U+00B5)を使用するようになったという変更を追記するものです。これは、Goの標準ライブラリにおける時間表示の一貫性と可読性を向上させるための、既存の機能変更に関するドキュメント更新です。

コミット

  • コミットハッシュ: e209a0fa06f03f098b16381fc79aa6aea9210b18
  • 作者: Rob Pike r@golang.org
  • コミット日時: 2014年6月12日 木曜日 17:19:33 -0700

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/e209a0fa06f03f098b16381fc79aa6aea9210b18

元コミット内容

commit e209a0fa06f03f098b16381fc79aa6aea9210b18
Author: Rob Pike <r@golang.org>
Date:   Thu Jun 12 17:19:33 2014 -0700

    time: micro symbol for microseconds
    
    R=rsc
    CC=golang-codereviews
    https://golang.org/cl/105930043
---
 doc/go1.4.txt | 2 ++\n 1 file changed, 2 insertions(+)\n

変更の背景

このコミットは、Go言語のtimeパッケージにおけるマイクロ秒の期間表示に関する変更を、Go 1.4のリリースノートに反映させることを目的としています。具体的な背景としては、timeパッケージが期間(Duration)を文字列として表現する際に、マイクロ秒を示すために「us」ではなく、より国際的で標準的なマイクロ記号「µ」(U+00B5)を使用するように変更されたことが挙げられます。

このような変更は、以下の理由から行われることが多いです。

  1. 可読性の向上: 「µs」は「us」よりもマイクロ秒を明確に示し、科学技術分野で広く認識されている記号です。
  2. 一貫性: 他の単位(ミリ秒「ms」、ナノ秒「ns」など)との表記の一貫性を保つため。
  3. 国際化: 英語圏以外のユーザーにとっても理解しやすい、普遍的な記号の使用。

このコミット自体はコードの動作を変更するものではなく、既に実装された変更を公式ドキュメントに記録するためのものです。リリースノートに記載することで、ユーザーはGo 1.4で導入されたこの新しい表示形式について認識し、自身のアプリケーションで期間表示を扱う際の期待値を調整できます。

前提知識の解説

Go言語のtimeパッケージ

Go言語の標準ライブラリには、時間と期間を扱うためのtimeパッケージが用意されています。このパッケージは、現在時刻の取得、特定の日時の表現、時間間隔(Duration)の計算と表示など、幅広い機能を提供します。

  • time.Duration: Goでは、時間間隔はtime.Duration型で表現されます。これはint64のエイリアスであり、ナノ秒単位で期間を保持します。例えば、time.Secondは1秒を表すtime.Duration定数です。
  • 期間の文字列変換: time.Duration型の値は、String()メソッドなどを使って人間が読める形式の文字列に変換できます。この変換の際に、秒、ミリ秒、マイクロ秒、ナノ秒などの単位が適切な記号で表示されます。

Unicodeとマイクロ記号(µ, U+00B5)

  • Unicode: 世界中の文字をコンピュータで扱えるようにするための文字コードの国際標準です。様々な言語の文字、記号、絵文字などが含まれています。
  • マイクロ記号(µ): ギリシャ文字のミュー(μ)に由来する記号で、国際単位系(SI)において100万分の1(10^-6)を表す接頭辞「マイクロ」として使用されます。例えば、マイクロメートル(µm)、マイクロ秒(µs)などがあります。
  • U+00B5: Unicodeにおけるマイクロ記号のコードポイントです。これにより、異なるシステムやフォントでも一貫してこの記号が表示されることが保証されます。

リリースノートの役割

ソフトウェア開発において、リリースノートは新しいバージョンで導入された変更点、新機能、バグ修正、非推奨になった機能などをユーザーに伝える重要なドキュメントです。Go言語の場合、doc/go1.x.txtのようなファイルに次期バージョンの変更点がまとめられ、リリース時に公式ドキュメントとして公開されます。

技術的詳細

このコミット自体は、Goのランタイムやtimeパッケージの内部ロジックに直接的な変更を加えるものではありません。その代わりに、Go 1.4のリリースノートファイルであるdoc/go1.4.txtに、timeパッケージの期間表示に関する変更が追記されています。

具体的には、以下の行が追加されました。

time: use the micro symbol (µ (U+00B5)) to print microsecond duration (CL 105030046)

この記述は、Go 1.4でtime.DurationString()メソッドなどがマイクロ秒の期間を表現する際に、従来の「us」のような表記から、Unicodeのマイクロ記号「µ」(U+00B5)を用いた「µs」のような表記に変更されたことを示しています。

元のコード変更(CL 105030046)は、このコミットの前にtimeパッケージ内で行われたと考えられますが、今回の検索ではその特定のCLを見つけることができませんでした。しかし、このドキュメントの追加により、Go 1.4以降のバージョンでは、time.Durationのマイクロ秒表示が視覚的に改善され、より標準的な表記に準拠するようになったことが公式にアナウンスされることになります。

この変更は、特に時間計測やパフォーマンス分析を行うアプリケーションにおいて、出力される期間文字列の可読性と国際的な互換性を向上させる効果があります。

コアとなるコードの変更箇所

このコミットによる変更は、doc/go1.4.txtファイルへの以下の2行の追加のみです。

--- a/doc/go1.4.txt
+++ b/doc/go1.4.txt
@@ -4,3 +4,5 @@ and should be mentioned in the Go 1.4 release notes.
 Please keep the descriptions to a single line, starting with the
 package or cmd/xxx directory name, and ending in a CL number.
 Please keep the list sorted (as in sort.Strings of the lines).\n
+\n
+time: use the micro symbol (µ (U+00B5)) to print microsecond duration (CL 105030046)

コアとなるコードの解説

変更されたのはdoc/go1.4.txtというドキュメントファイルであり、Go 1.4のリリースノートの一部です。追加された行は、timeパッケージに関する重要な変更点を簡潔に説明しています。

  • time: use the micro symbol (µ (U+00B5)) to print microsecond duration (CL 105030046):
    • time:: この変更がtimeパッケージに関連することを示します。
    • use the micro symbol (µ (U+00B5)) to print microsecond duration: マイクロ秒の期間を表示する際に、マイクロ記号(µ、UnicodeコードポイントU+00B5)が使用されるようになったことを明記しています。これは、ユーザーがtime.Durationの文字列表現を見たときに、より正確で標準的な記号が使われることを期待できることを意味します。
    • (CL 105030046): このドキュメントの変更が参照している、実際のコード変更が行われたチェンジリスト(CL)の番号です。このCLは、timeパッケージ内でマイクロ秒の表示ロジックが更新されたことを示唆しています。

このコミットは、Goのリリースプロセスにおけるドキュメンテーションの重要性を示しています。コードの変更がユーザーに影響を与える場合、その変更はリリースノートに明確に記載されるべきであり、このコミットはそのプロセスの一部として機能しています。

関連リンク

参考にした情報源リンク