ORD 32: 田島橋付近にある改修記念碑には水門が記載されている
概要
鹿児島県阿久根市折口の田島橋の近くに、ひっそりと改修記念碑がある。

水 里
門 道
大 改
正 修
七 紀
年 念
碑
x
x
なぜこういう書き方になっているのか、記念碑の書式を知らないのでわからないが、ストレートに解釈すると里道と水門を改修した記念碑、ということだろう。
ここからわかること。
- 「改修」なので、里道および水門が大正7年以前から存在していた
- 里道と水門は近く、あるいは一体として存在していた
閲覧できる中で、当時に一番近い航空写真を見てみよう。戦後の土地改良工事以前なので、川の流路や幅が今と違う。川から少し離れた今の石碑の位置は正しいような気もする。

橋が渡る川の中央には陸地があり、水門を設置できそうな地形になっていることがわかる。二股に分かれた川の両側とも、狭まった位置に橋がある。橋はそういう位置にかけるから当然の可能性もある。
ほど近い干拓地の出水市江内に残る、江戸時代の樋門は以下のようになっている。こういったもののイメージをしている。開閉を人力で操作し水門上まで移動できること、強度上の問題で仕切る板を短く複数枚にすること、などでこういった形に落ち着くだろうと思っている。まして、同じような年代、近しい場所であればなおさらだと思う。
というわけで、予測地点が決まった。仮に過去あっても、川まわりの地形が全く変わっているので、残っている可能性は多くなさそうだが。
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