[インデックス 11221] ファイルの概要
このコミットは、Go言語のテストスイート内のtest/fixedbugs/bug345.dir/main.goファイルに対する変更です。具体的には、gccgoコンパイラが生成するエラーメッセージと、テストが期待するエラーメッセージのパターンを一致させるための修正が行われています。これにより、gccgo環境下でもこのテストが正しくパスするようになります。
コミット
commit 6a5db20d144c22c356492c2ba8d8a325402d4439
Author: Ian Lance Taylor <iant@golang.org>
Date: Tue Jan 17 18:00:34 2012 -0800
test: match gccgo error messages for bug345
bug345.dir/main.go:25:18: error: argument 1 has incompatible type (need explicit conversion; missing method ‘Write’)
bug345.dir/main.go:27:8: error: argument 1 has incompatible type
R=golang-dev, gri
CC=golang-dev
https://golang.org/cl/5556043
GitHub上でのコミットページへのリンク
https://github.com/golang/go/commit/6a5db20d144c22c356492c2ba8d8a325402d4439
元コミット内容
このコミットは、test/fixedbugs/bug345.dir/main.goファイル内のエラーメッセージの期待値を更新しています。元のコードでは、特定の行で発生するコンパイルエラーに対して、// ERROR "test/io"というディレクティブでエラーメッセージのパターンをチェックしていました。このコミットでは、そのパターンに|has incompatible typeという文字列を追加し、// ERROR "test/io|has incompatible type"に変更しています。
変更の背景
この変更の背景には、Go言語の異なるコンパイラ実装間でのエラーメッセージの差異があります。Go言語には公式のコンパイラ(gc)の他に、GCCをバックエンドとするgccgoという実装が存在します。コンパイラの実装が異なると、同じGoコードに対して生成されるエラーメッセージの文言が微妙に異なる場合があります。
bug345というバグは、おそらく特定の型不一致に関するもので、gcとgccgoでエラーメッセージの表現が異なっていたと考えられます。このコミットは、gccgoが生成する「has incompatible type」というメッセージもテストが許容するように、エラーパターンの正規表現を拡張することで、テストの互換性を確保することを目的としています。これにより、gccgo環境下でもbug345のテストが失敗することなく、期待通りのエラーが検出されることを確認できるようになります。
前提知識の解説
Go言語のコンパイラ
gc(Go Compiler): Go言語の公式かつ主要なコンパイラです。Goのソースコードを直接機械語にコンパイルします。gccgo: GCC (GNU Compiler Collection) のフロントエンドとしてGo言語をサポートするコンパイラです。GoのソースコードをGCCの中間表現に変換し、GCCの最適化パスとバックエンドを利用して機械語を生成します。gcとは異なるコード生成パスを持つため、エラーメッセージや一部の挙動に差異が生じることがあります。
Go言語のテストにおける// ERROR "..."ディレクティブ
Go言語のテストスイート、特にコンパイラのバグをテストするようなケースでは、特定の行でコンパイルエラーが発生することを期待し、そのエラーメッセージの内容を検証したい場合があります。このような目的のために、Goのテストフレームワークではソースコード内に特別なコメントディレクティブを使用することがあります。
// ERROR "pattern"という形式のコメントは、その行でコンパイルエラーが発生し、かつそのエラーメッセージが指定されたpattern(正規表現)にマッチすることを期待するという意味を持ちます。もしエラーが発生しない、またはパターンにマッチしないエラーメッセージが表示された場合、テストは失敗します。
このコミットでは、"test/io"という既存のパターンに|has incompatible typeを追加しています。|は正規表現のOR演算子であり、「test/io」または「has incompatible type」のいずれかの文字列がエラーメッセージに含まれていればマッチするという意味になります。
io.Writerインターフェース
io.WriterはGo言語の標準ライブラリioパッケージで定義されている非常に基本的なインターフェースです。
type Writer interface {
Write(p []byte) (n int, err error)
}
このインターフェースは、バイトスライスを書き込むための単一のWriteメソッドを定義しています。ファイル、ネットワーク接続、バッファなど、様々な出力先にデータを書き込むための抽象化を提供します。bufio.NewWriterのような関数は、このio.Writerインターフェースを満たす任意の型を受け入れるように設計されています。
bufio.NewWriter関数
bufioパッケージは、バッファリングされたI/O操作を提供します。bufio.NewWriter関数は、既存のio.Writerをラップして、バッファリングされた書き込みを行う新しい*bufio.Writerを返します。
func NewWriter(w io.Writer) *Writer
この関数は引数としてio.Writerインターフェースを実装した型を期待します。もしio.Writerインターフェースを満たさない型が渡された場合、コンパイルエラーとなります。
io.SectionReaderとio.SR
io.SectionReaderは、io.ReaderAtインターフェースを実装する型で、基となるio.ReaderAtから特定のセクション(オフセットと長さで指定される範囲)のみを読み取るための構造体です。
コミットの差分にあるio.SR(&x)は、標準のioパッケージには存在しない関数名です。これはおそらく、このテストファイル(test/fixedbugs/bug345.dir/main.go)が属するテストスイート内で定義された、io.SectionReaderに関連するヘルパー関数、またはテスト専用のモック関数である可能性が高いです。この関数もまた、特定のインターフェースや型を引数として期待し、型不一致が発生していたと考えられます。
技術的詳細
このコミットの技術的詳細は、Goコンパイラのエラー報告メカニズムと、異なるコンパイラ実装間での互換性の維持に焦点を当てています。
Goコンパイラ(gcやgccgo)は、ソースコードを解析し、型チェックや構文チェックの段階でエラーを検出します。型不一致は、関数が期待する引数の型と、実際に渡された引数の型が異なる場合に発生する一般的なエラーです。
元のテストコードでは、以下の2箇所で意図的に型不一致を引き起こしています。
bufio.NewWriter(w): ここでwはio.Writer型として宣言されていますが、コメントアウトされたエラーメッセージから、この行でio.Writerインターフェースの要件を満たさない何らかの型が渡されているか、あるいはw自体が不正な状態にあることが示唆されます。bufio.NewWriterはio.Writerを引数に取るため、もしwがio.Writerではない場合、型不一致エラーが発生します。io.SR(&x): 同様に、xはgoio.SectionReader型として宣言されていますが、io.SR関数(テストヘルパーと推測される)が期待する引数の型と合致しないため、型不一致エラーが発生しています。
gcコンパイラはこれらの型不一致に対して、例えば「cannot use &x (type *"io".SectionReader) as type *"/Users/rsc/g/go/test/fixedbugs/bug345.dir/io".SectionReader in function argument」のような詳細なエラーメッセージを生成していました。しかし、gccgoはより簡潔に「argument 1 has incompatible type」というメッセージを生成していたと考えられます。
このコミットは、テストの// ERRORディレクティブを"test/io|has incompatible type"に変更することで、どちらのコンパイラが生成したエラーメッセージでもテストがパスするようにしています。これは、コンパイラのエラーメッセージの厳密な文字列マッチングではなく、エラーの「種類」が一致すれば良いという柔軟性を持たせるための一般的なアプローチです。
コアとなるコードの変更箇所
変更はtest/fixedbugs/bug345.dir/main.goファイルのみです。
--- a/test/fixedbugs/bug345.dir/main.go
+++ b/test/fixedbugs/bug345.dir/main.go
@@ -22,7 +22,7 @@ func main() {
// main.go:27: cannot use &x (type *"io".SectionReader) as type *"/Users/rsc/g/go/test/fixedbugs/bug345.dir/io".SectionReader in function argument
var w io.Writer
- bufio.NewWriter(w) // ERROR "test/io"
+ bufio.NewWriter(w) // ERROR "test/io|has incompatible type"
var x goio.SectionReader
- io.SR(&x) // ERROR "test/io"
+ io.SR(&x) // ERROR "test/io|has incompatible type"
}
コアとなるコードの解説
変更された2行は、Goのテストフレームワークがコンパイルエラーをチェックするための特別なコメントディレクティブです。
-
bufio.NewWriter(w) // ERROR "test/io|has incompatible type"- この行は、
bufio.NewWriter関数にwという変数を渡しています。 // ERROR "..."は、この行でコンパイルエラーが発生することを期待するテストディレクティブです。"test/io"は、元々期待されていたエラーメッセージのパターンです。これは、エラーがioパッケージに関連するものであることを示唆しています。|has incompatible typeが追加されました。これは正規表現のOR演算子であり、「エラーメッセージがtest/ioを含む」または「エラーメッセージがhas incompatible typeを含む」のいずれかの条件を満たせば、テストが成功することを意味します。これにより、gccgoが生成する「has incompatible type」というエラーメッセージにも対応できるようになりました。
- この行は、
-
io.SR(&x) // ERROR "test/io|has incompatible type"- 同様に、この行も
io.SRという関数(テストヘルパーと推測される)に&xを渡しており、ここで型不一致エラーが発生することを期待しています。 - 変更内容は上記の行と同じで、
gccgoのエラーメッセージに対応するために正規表現パターンが拡張されています。
- 同様に、この行も
この変更は、コードのロジック自体を変更するものではなく、テストの「期待される出力」を調整するものです。これにより、異なるコンパイラ実装間でのテストの互換性が向上し、テストスイートの堅牢性が高まります。
関連リンク
- Go言語の公式ドキュメント: https://golang.org/doc/
- Go言語の
ioパッケージ: https://pkg.go.dev/io - Go言語の
bufioパッケージ: https://pkg.go.dev/bufio - GCCGoプロジェクトページ (古い情報): https://gcc.gnu.org/onlinedocs/gccgo/
参考にした情報源リンク
- Go言語のソースコード (特にテストディレクトリ): https://github.com/golang/go
- Go言語のコードレビューシステム (Gerrit): https://go.dev/cl/5556043 (コミットメッセージに記載されているChange-ID)
- Go言語のテストにおける
// ERRORディレクティブに関する情報 (Goのテストフレームワークの内部動作に関するドキュメントやソースコード):- Goのテストに関する公式ドキュメントやブログ記事では、
// ERRORディレクティブについて直接言及されることは少ないですが、Goのソースコード内のsrc/cmd/go/test.goやsrc/cmd/compile/internal/test/test.goのようなファイルで、これらのディレクティブの処理ロジックを確認できます。 - Goのテストの仕組みに関する非公式なブログ記事や解説記事も参考になります。
- Goのテストに関する公式ドキュメントやブログ記事では、
- Go言語の型システムとインターフェースに関する一般的な情報源。
- 正規表現の基本的な構文(
|演算子など)。# [インデックス 11221] ファイルの概要
このコミットは、Go言語のテストスイート内のtest/fixedbugs/bug345.dir/main.goファイルに対する変更です。具体的には、gccgoコンパイラが生成するエラーメッセージと、テストが期待するエラーメッセージのパターンを一致させるための修正が行われています。これにより、gccgo環境下でもこのテストが正しくパスするようになります。
コミット
commit 6a5db20d144c22c356492c2ba8d8a325402d4439
Author: Ian Lance Taylor <iant@golang.org>
Date: Tue Jan 17 18:00:34 2012 -0800
test: match gccgo error messages for bug345
bug345.dir/main.go:25:18: error: argument 1 has incompatible type (need explicit conversion; missing method ‘Write’)
bug345.dir/main.go:27:8: error: argument 1 has incompatible type
R=golang-dev, gri
CC=golang-dev
https://golang.org/cl/5556043
GitHub上でのコミットページへのリンク
https://github.com/golang/go/commit/6a5db20d144c22c356492c2ba8d8a325402d4439
元コミット内容
このコミットは、test/fixedbugs/bug345.dir/main.goファイル内のエラーメッセージの期待値を更新しています。元のコードでは、特定の行で発生するコンパイルエラーに対して、// ERROR "test/io"というディレクティブでエラーメッセージのパターンをチェックしていました。このコミットでは、そのパターンに|has incompatible typeという文字列を追加し、// ERROR "test/io|has incompatible type"に変更しています。
変更の背景
この変更の背景には、Go言語の異なるコンパイラ実装間でのエラーメッセージの差異があります。Go言語には公式のコンパイラ(gc)の他に、GCCをバックエンドとするgccgoという実装が存在します。コンパイラの実装が異なると、同じGoコードに対して生成されるエラーメッセージの文言が微妙に異なる場合があります。
bug345というバグは、おそらく特定の型不一致に関するもので、gcとgccgoでエラーメッセージの表現が異なっていたと考えられます。このコミットは、gccgoが生成する「has incompatible type」というメッセージもテストが許容するように、エラーパターンの正規表現を拡張することで、テストの互換性を確保することを目的としています。これにより、gccgo環境下でもbug345のテストが失敗することなく、期待通りのエラーが検出されることを確認できるようになります。
前提知識の解説
Go言語のコンパイラ
gc(Go Compiler): Go言語の公式かつ主要なコンパイラです。Goのソースコードを直接機械語にコンパイルします。gccgo: GCC (GNU Compiler Collection) のフロントエンドとしてGo言語をサポートするコンパイラです。GoのソースコードをGCCの中間表現に変換し、GCCの最適化パスとバックエンドを利用して機械語を生成します。gcとは異なるコード生成パスを持つため、エラーメッセージや一部の挙動に差異が生じることがあります。
Go言語のテストにおける// ERROR "..."ディレクティブ
Go言語のテストスイート、特にコンパイラのバグをテストするようなケースでは、特定の行でコンパイルエラーが発生することを期待し、そのエラーメッセージの内容を検証したい場合があります。このような目的のために、Goのテストフレームワークではソースコード内に特別なコメントディレクティブを使用することがあります。
// ERROR "pattern"という形式のコメントは、その行でコンパイルエラーが発生し、かつそのエラーメッセージが指定されたpattern(正規表現)にマッチすることを期待するという意味を持ちます。もしエラーが発生しない、またはパターンにマッチしないエラーメッセージが表示された場合、テストは失敗します。
このコミットでは、"test/io"という既存のパターンに|has incompatible typeを追加しています。|は正規表現のOR演算子であり、「test/io」または「has incompatible type」のいずれかの文字列がエラーメッセージに含まれていればマッチするという意味になります。
io.Writerインターフェース
io.WriterはGo言語の標準ライブラリioパッケージで定義されている非常に基本的なインターフェースです。
type Writer interface {
Write(p []byte) (n int, err error)
}
このインターフェースは、バイトスライスを書き込むための単一のWriteメソッドを定義しています。ファイル、ネットワーク接続、バッファなど、様々な出力先にデータを書き込むための抽象化を提供します。bufio.NewWriterのような関数は、このio.Writerインターフェースを満たす任意の型を受け入れるように設計されています。
bufio.NewWriter関数
bufioパッケージは、バッファリングされたI/O操作を提供します。bufio.NewWriter関数は、既存のio.Writerをラップして、バッファリングされた書き込みを行う新しい*bufio.Writerを返します。
func NewWriter(w io.Writer) *Writer
この関数は引数としてio.Writerインターフェースを実装した型を期待します。もしio.Writerインターフェースを満たさない型が渡された場合、コンパイルエラーとなります。
io.SectionReaderとio.SR
io.SectionReaderは、io.ReaderAtインターフェースを実装する型で、基となるio.ReaderAtから特定のセクション(オフセットと長さで指定される範囲)のみを読み取るための構造体です。
コミットの差分にあるio.SR(&x)は、標準のioパッケージには存在しない関数名です。これはおそらく、このテストファイル(test/fixedbugs/bug345.dir/main.go)が属するテストスイート内で定義された、io.SectionReaderに関連するヘルパー関数、またはテスト専用のモック関数である可能性が高いです。この関数もまた、特定のインターフェースや型を引数として期待し、型不一致が発生していたと考えられます。
技術的詳細
このコミットの技術的詳細は、Goコンパイラのエラー報告メカニズムと、異なるコンパイラ実装間での互換性の維持に焦点を当てています。
Goコンパイラ(gcやgccgo)は、ソースコードを解析し、型チェックや構文チェックの段階でエラーを検出します。型不一致は、関数が期待する引数の型と、実際に渡された引数の型が異なる場合に発生する一般的なエラーです。
元のテストコードでは、以下の2箇所で意図的に型不一致を引き起こしています。
bufio.NewWriter(w): ここでwはio.Writer型として宣言されていますが、コメントアウトされたエラーメッセージから、この行でio.Writerインターフェースの要件を満たさない何らかの型が渡されているか、あるいはw自体が不正な状態にあることが示唆されます。bufio.NewWriterはio.Writerを引数に取るため、もしwがio.Writerではない場合、型不一致エラーが発生します。io.SR(&x): 同様に、xはgoio.SectionReader型として宣言されていますが、io.SR関数(テストヘルパーと推測される)が期待する引数の型と合致しないため、型不一致エラーが発生しています。
gcコンパイラはこれらの型不一致に対して、例えば「cannot use &x (type *"io".SectionReader) as type *"/Users/rsc/g/go/test/fixedbugs/bug345.dir/io".SectionReader in function argument」のような詳細なエラーメッセージを生成していました。しかし、gccgoはより簡潔に「argument 1 has incompatible type」というメッセージを生成していたと考えられます。
このコミットは、テストの// ERRORディレクティブを"test/io|has incompatible type"に変更することで、どちらのコンパイラが生成したエラーメッセージでもテストがパスするようにしています。これは、コンパイラのエラーメッセージの厳密な文字列マッチングではなく、エラーの「種類」が一致すれば良いという柔軟性を持たせるための一般的なアプローチです。
コアとなるコードの変更箇所
変更はtest/fixedbugs/bug345.dir/main.goファイルのみです。
--- a/test/fixedbugs/bug345.dir/main.go
+++ b/test/fixedbugs/bug345.dir/main.go
@@ -22,7 +22,7 @@ func main() {
// main.go:27: cannot use &x (type *"io".SectionReader) as type *"/Users/rsc/g/go/test/fixedbugs/bug345.dir/io".SectionReader in function argument
var w io.Writer
- bufio.NewWriter(w) // ERROR "test/io"
+ bufio.NewWriter(w) // ERROR "test/io|has incompatible type"
var x goio.SectionReader
- io.SR(&x) // ERROR "test/io"
+ io.SR(&x) // ERROR "test/io|has incompatible type"
}
コアとなるコードの解説
変更された2行は、Goのテストフレームワークがコンパイルエラーをチェックするための特別なコメントディレクティブです。
-
bufio.NewWriter(w) // ERROR "test/io|has incompatible type"- この行は、
bufio.NewWriter関数にwという変数を渡しています。 // ERROR "..."は、この行でコンパイルエラーが発生することを期待するテストディレクティブです。"test/io"は、元々期待されていたエラーメッセージのパターンです。これは、エラーがioパッケージに関連するものであることを示唆しています。|has incompatible typeが追加されました。これは正規表現のOR演算子であり、「エラーメッセージがtest/ioを含む」または「エラーメッセージがhas incompatible typeを含む」のいずれかの条件を満たせば、テストが成功することを意味します。これにより、gccgoが生成する「has incompatible type」というエラーメッセージにも対応できるようになりました。
- この行は、
-
io.SR(&x) // ERROR "test/io|has incompatible type"- 同様に、この行も
io.SRという関数(テストヘルパーと推測される)に&xを渡しており、ここで型不一致エラーが発生することを期待しています。 - 変更内容は上記の行と同じで、
gccgoのエラーメッセージに対応するために正規表現パターンが拡張されています。
- 同様に、この行も
この変更は、コードのロジック自体を変更するものではなく、テストの「期待される出力」を調整するものです。これにより、異なるコンパイラ実装間でのテストの互換性が向上し、テストスイートの堅牢性が高まります。
関連リンク
- Go言語の公式ドキュメント: https://golang.org/doc/
- Go言語の
ioパッケージ: https://pkg.go.dev/io - Go言語の
bufioパッケージ: https://pkg.go.dev/bufio - GCCGoプロジェクトページ (古い情報): https://gcc.gnu.org/onlinedocs/gccgo/
参考にした情報源リンク
- Go言語のソースコード (特にテストディレクトリ): https://github.com/golang/go
- Go言語のコードレビューシステム (Gerrit): https://go.dev/cl/5556043 (コミットメッセージに記載されているChange-ID)
- Go言語のテストにおける
// ERRORディレクティブに関する情報 (Goのテストフレームワークの内部動作に関するドキュメントやソースコード):- Goのテストに関する公式ドキュメントやブログ記事では、
// ERRORディレクティブについて直接言及されることは少ないですが、Goのソースコード内のsrc/cmd/go/test.goやsrc/cmd/compile/internal/test/test.goのようなファイルで、これらのディレクティブの処理ロジックを確認できます。 - Goのテストの仕組みに関する非公式なブログ記事や解説記事も参考になります。
- Goのテストに関する公式ドキュメントやブログ記事では、
- Go言語の型システムとインターフェースに関する一般的な情報源。
- 正規表現の基本的な構文(
|演算子など)。