[インデックス 12350] ファイルの概要
このコミットは、Go言語の公式ドキュメントの一部である doc/articles/defer_panic_recover.html
および doc/articles/defer_panic_recover.tmpl
ファイル内の軽微なタイポを修正するものです。具体的には、os.Open
の呼び出しが失敗した場合のバグに関する記述において、誤って os.Open
と記載されていた箇所を os.Create
に修正しています。
コミット
commit b1b0b73738b4966a6d8f497d5ede03a6a51ee110
Author: Francisco Souza <franciscossouza@gmail.com>
Date: Sun Mar 4 11:34:21 2012 +1100
doc: fixed minor typo in article on defer
Fixes #3176.
R=golang-dev, adg
CC=golang-dev
https://golang.org/cl/5737043
GitHub上でのコミットページへのリンク
https://github.com/golang/go/commit/b1b0b73738b4966a6d8f497d5ede03a6a51ee110
元コミット内容
このコミットは、doc: fixed minor typo in article on defer
という簡潔なメッセージで、defer
、panic
、recover
に関する記事内の軽微なタイポを修正したことを示しています。コミットメッセージには Fixes #3176
とありますが、これはコミットメッセージ自体の誤りであり、実際の修正内容とは関連がありません。
変更の背景
Go言語の公式ドキュメントは、開発者にとって重要な情報源です。特に defer
、panic
、recover
といったGo言語の重要な概念を解説する記事は、多くの開発者が参照します。このようなドキュメント内の誤字脱字は、読者の理解を妨げたり、混乱を招いたりする可能性があります。
このコミットは、defer
の使用例としてファイルコピーのコードを説明している箇所で、バグの説明が実際のコードの挙動と一致しないという問題に対応しています。元の記述では「2回目の os.Open
の呼び出しが失敗した場合」とありましたが、実際のコードでは os.Create
の呼び出しが失敗した場合に問題が発生するため、この不一致を解消するために修正が行われました。
前提知識の解説
- Go言語の
defer
ステートメント:defer
ステートメントは、それが含まれる関数がリターンする直前に、指定された関数呼び出しを実行することを保証します。これは、リソースの解放(ファイルのクローズ、ロックの解除など)を確実に行うために非常に便利です。例えば、ファイルを開いた後、エラーが発生して関数が途中で終了しても、defer
を使ってファイルをクローズする処理を記述しておけば、確実にファイルが閉じられます。 os.Open
とos.Create
:os.Open(name string)
: 指定された名前のファイルを読み取り専用で開きます。ファイルが存在しない場合はエラーを返します。os.Create(name string)
: 指定された名前のファイルを書き込み専用で作成します。ファイルが既に存在する場合は、その内容を切り詰めて(0バイトにして)開きます。
- HTMLとGoテンプレート (
.tmpl
): Go言語のドキュメントは、HTMLファイルとGoテンプレートファイル(.tmpl
)の両方で管理されていることがあります。.tmpl
ファイルは、Goのtext/template
またはhtml/template
パッケージによって処理され、最終的なHTMLコンテンツを生成するために使用されます。このため、同じ内容の修正が両方のファイルに適用されることがあります。
技術的詳細
このコミットの技術的な詳細は、非常にシンプルです。ドキュメント内のテキストコンテンツの修正に限定されており、Go言語のコード自体やコンパイラの動作に影響を与えるものではありません。
修正箇所は、defer
の説明記事内で、ファイルコピーの例におけるバグの説明部分です。元の文章では、os.Open
の呼び出しが失敗した場合にソースファイルが閉じられないというバグについて言及していましたが、実際のコードの文脈では、ターゲットファイルの作成(os.Create
)が失敗した場合に同様の問題が発生する可能性がありました。この不一致を解消するために、os.Open
を os.Create
に変更することで、説明とコードの整合性を保っています。
この修正は、読者が記事を読んだ際に、説明されているバグのシナリオと提供されているコード例が正確に一致するようにするために重要です。これにより、読者は defer
の適切な使用方法と、リソース管理における潜在的な落とし穴をより正確に理解できるようになります。
コアとなるコードの変更箇所
変更は以下の2つのファイルで行われています。
doc/articles/defer_panic_recover.html
doc/articles/defer_panic_recover.tmpl
それぞれのファイルで、以下の行が変更されています。
--- a/doc/articles/defer_panic_recover.html
+++ b/doc/articles/defer_panic_recover.html
@@ -42,7 +42,7 @@ contents of one file to the other:
}</pre>
<p>
-This works, but there is a bug. If the second call to os.Open fails, the
+This works, but there is a bug. If the call to os.Create fails, the
function will return without closing the source file. This can be easily
remedied by putting a call to src.Close() before the second return statement,
but if the function were more complex the problem might not be so easily
--- a/doc/articles/defer_panic_recover.tmpl
+++ b/doc/articles/defer_panic_recover.tmpl
@@ -22,7 +22,7 @@ contents of one file to the other:
{{code "progs/defer.go" `/func CopyFile/` `/STOP/`}}\n
<p>
-This works, but there is a bug. If the second call to os.Open fails, the
+This works, but there is a bug. If the call to os.Create fails, the
function will return without closing the source file. This can be easily
remedied by putting a call to src.Close() before the second return statement,
but if the function were more complex the problem might not be so easily
コアとなるコードの解説
変更された行は、defer
の記事内でファイルコピーの例を説明している段落の一部です。
元の文章:
This works, but there is a bug. If the second call to os.Open fails, the function will return without closing the source file.
(これは動作しますが、バグがあります。もし2回目の os.Open
の呼び出しが失敗した場合、関数はソースファイルを閉じずにリターンします。)
修正後の文章:
This works, but there is a bug. If the call to os.Create fails, the function will return without closing the source file.
(これは動作しますが、バグがあります。もし os.Create
の呼び出しが失敗した場合、関数はソースファイルを閉じずにリターンします。)
この修正は、説明されているバグが os.Open
ではなく os.Create
の失敗によって引き起こされるという、より正確な記述にすることで、ドキュメントの正確性を向上させています。これは、読者がコード例と説明を照らし合わせた際に、混乱を避けるための重要な変更です。
関連リンク
- Go言語の
defer
、panic
、recover
に関する公式ブログ記事(このコミットで修正された記事の元となるもの): https://go.dev/blog/defer-panic-and-recover (このリンクは現在のGoブログのURLであり、コミット当時のURLとは異なる可能性がありますが、内容としては同じ記事を指します。) - Go言語の
os
パッケージのドキュメント: https://pkg.go.dev/os
参考にした情報源リンク
- GitHubのコミットページ: https://github.com/golang/go/commit/b1b0b73738b4966a6d8f497d5ede03a6a51ee110
- Go言語の公式ドキュメント(
defer
、panic
、recover
の記事) - Go言語の
os
パッケージのドキュメント - Go言語の
defer
ステートメントに関する一般的な知識