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[インデックス 12763] ファイルの概要

このコミットは、Go言語の公式ドキュメントにおけるGDB(GNU Debugger)に関するドキュメントのパスと参照方法を変更するものです。具体的には、debugging_with_gdb.htmlファイルのパスを/ref/gdbから/doc/gdbへ移動し、それに伴い参照ページであるreference.htmlからのGDBドキュメントへのリンクを修正し、docs.htmlに新しいリンクを追加しています。

コミット

commit 98155bd6a9547f8aa38cb4f71c4cbce7d1c9884a
Author: Andrew Gerrand <adg@golang.org>
Date:   Tue Mar 27 11:42:01 2012 +1100

    doc: move gdb doc back to /doc/ and de-emphasize on references page
    
    Fixes #3399.
    
    R=golang-dev, r
    CC=golang-dev
    https://golang.org/cl/5919044

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/98155bd6a9547f8aa38cb4f71c4cbce7d1c9884a

元コミット内容

doc: move gdb doc back to /doc/ and de-emphasize on references page

このコミットメッセージは、GDBに関するドキュメントを/doc/ディレクトリに戻し、参照ページでの強調を減らすことを意図していることを示しています。

変更の背景

この変更は、Issue #3399を修正するために行われました。当時のGo言語のドキュメント構造において、GDBに関するドキュメントの配置と、それが他のドキュメントからどのように参照されるべきかについて、調整が必要とされていました。

一般的なドキュメントは/doc/配下に配置されることが期待される一方で、特定の参照情報(reference)は/ref/配下に置かれることがありました。GDBに関するドキュメントは、当初/ref/gdbに配置されていましたが、その性質上、より一般的なドキュメントとして/doc/gdbに移動することが適切と判断されたと考えられます。

また、「de-emphasize on references page」(参照ページでの強調を減らす)という記述から、GDBのデバッグに関する情報が、Go言語のコアな参照情報とは異なる位置づけになった、あるいは、より一般的な「記事」や「ガイド」としての位置づけに変わった可能性が示唆されます。これにより、ユーザーがGo言語の基本的な参照情報を探す際に、GDBのデバッグ情報が過度に目立つことを避ける意図があったと推測されます。

前提知識の解説

  • GDB (GNU Debugger): GDBは、Unix系システムで広く使われているコマンドラインベースのデバッガです。C、C++、Go、Fortranなど、多くのプログラミング言語に対応しており、プログラムの実行を一時停止させたり、変数の値を検査したり、メモリの内容を調べたり、コールスタックを追跡したりする機能を提供します。Go言語のプログラムも、コンパイル時にデバッグ情報を含めることでGDBでデバッグすることが可能です。
  • Go言語のドキュメント構造: Go言語の公式ウェブサイト(golang.org)には、言語仕様、標準ライブラリのAPIドキュメント、チュートリアル、記事など、多岐にわたるドキュメントが公開されています。これらのドキュメントは、特定のURLパス(例: /doc/, /ref/, /pkg/など)に基づいて整理されています。
    • /doc/: 一般的な記事、ガイド、チュートリアルなどが配置されることが多いパスです。
    • /ref/: 言語仕様やメモリモデルなど、より技術的で参照的なドキュメントが配置されることが多いパスです。
  • HTMLの<!--{ ... }-->コメント: Go言語のドキュメントシステムでは、HTMLファイル内に特別なコメント形式<!--{ ... }-->を用いて、ドキュメントのメタデータ(タイトル、パスなど)を埋め込むことがあります。これは、ドキュメントのレンダリングやナビゲーションの生成に利用されます。
  • Fixes #XXXX: Gitのコミットメッセージでよく見られる慣習で、特定のIssueトラッカー(この場合はGitHub Issues)の番号を参照し、そのコミットがどのIssueを修正したかを示すものです。これにより、コードの変更とIssueの関連付けが明確になります。

技術的詳細

このコミットは、主にGo言語の公式ドキュメントの構造とナビゲーションに関する変更です。

  1. doc/debugging_with_gdb.htmlのパス変更:
    • このHTMLファイルのメタデータ内に記述されている"Path"/ref/gdbから/doc/gdbに変更されました。これは、このドキュメントが参照(reference)カテゴリから一般的なドキュメント(doc)カテゴリに移動したことを意味します。この変更により、このドキュメントへのURLがhttps://golang.org/ref/gdbからhttps://golang.org/doc/gdbに変わります。
  2. doc/docs.htmlへのリンク追加:
    • docs.htmlは、Go言語の様々なドキュメントへのリンクをまとめたページです。このコミットでは、GDBに関するドキュメントへの新しいリンク<li><a href="/doc/gdb">Debugging Go Code with GDB</a></li>が追加されました。これにより、GDBドキュメントがGo言語の主要なドキュメントリストの一部として明示的に表示されるようになります。
  3. doc/reference.htmlからのリンク削除と追加:
    • reference.htmlは、Go言語の参照情報がまとめられたページです。
    • 以前は、このページにGDBドキュメントへのリンクが<h3>タグで強調されて存在していました。このコミットでは、その強調されたリンクが削除されました。
    • しかし、完全にリンクがなくなったわけではなく、<ul>リストの中に新しいリンク<li><a href="/doc/gdb">Debugging Go Code with GDB</a></li>が追加されています。これにより、GDBドキュメントへのリンクは残るものの、参照ページ内でのその重要度や視覚的な強調が低下しました。これはコミットメッセージの「de-emphasize on references page」に合致する変更です。

これらの変更は、Go言語のドキュメントの分類と、ユーザーが情報を発見する際の導線を改善することを目的としています。GDBのデバッグはGo言語のコアな参照情報というよりは、特定のツールを使ったデバッグ方法に関する「記事」や「ガイド」としての位置づけが適切であるという判断があったと考えられます。

コアとなるコードの変更箇所

diff --git a/doc/debugging_with_gdb.html b/doc/debugging_with_gdb.html
index 1ac1c1fd8a..b2683913fc 100644
--- a/doc/debugging_with_gdb.html
+++ b/doc/debugging_with_gdb.html
@@ -1,6 +1,6 @@
 <!--{\n \t\"Title\": \"Debugging Go Code with GDB\",\n-\t\"Path\": \"/ref/gdb\"\n+\t\"Path\": \"/doc/gdb\"\n }-->
 \n <p><i>
diff --git a/doc/docs.html b/doc/docs.html
index 709c081528..d94962845b 100644
--- a/doc/docs.html
+++ b/doc/docs.html
@@ -124,6 +124,7 @@ Guided tours of Go programs.
 <ul>
 <li><a href=\"/doc/articles/go_command.html\">About the Go command</a> - why we wrote it, what it is, what it\'s not, and how to use it.</li>
 <li><a href=\"/doc/articles/c_go_cgo.html\">C? Go? Cgo!</a> - linking against C code with <a href=\"/cmd/cgo/\">cgo</a>.</li>
+<li><a href=\"/doc/gdb\">Debugging Go Code with GDB</a></li>
 <li><a href=\"/doc/articles/godoc_documenting_go_code.html\">Godoc: documenting Go code</a> - writing good documentation for <a href=\"/cmd/godoc/\">godoc</a>.</li>
 <li><a href=\"http://blog.golang.org/2011/06/profiling-go-programs.html\">Profiling Go Programs</a></li>
 </ul>
diff --git a/doc/reference.html b/doc/reference.html
index 0eddc2352e..628289f7be 100644
--- a/doc/reference.html
+++ b/doc/reference.html
@@ -37,11 +37,6 @@ one goroutine can be guaranteed to observe values produced by writes to the
 same variable in a different goroutine.\n </p>\n \n-<h3 id=\"debugging_with_gdb\"><a href=\"/ref/gdb\">Debugging Go Code with GDB</a></h3>\n-<p>\n-Using GDB to debug Go programs.\n-</p>\n-\n <h4 id=\"subrepos\">Sub-repositories</h4>\n \n <p>\n@@ -62,6 +57,7 @@ Install them with \"<code><a href=\"/cmd/go/#Download_and_install_packages_and_dep\n \n <ul>\n <li><a href=\"/doc/articles/c_go_cgo.html\">C? Go? Cgo!</a> - linking against C code with <a href=\"/cmd/cgo/\">cgo</a>.</li>\n+<li><a href=\"/doc/gdb\">Debugging Go Code with GDB</a></li>\n <li><a href=\"/doc/articles/defer_panic_recover.html\">Defer, Panic, and Recover</a></li>\n <li><a href=\"/doc/articles/slices_usage_and_internals.html\">Go Slices: usage and internals</a></li>\n <li><a href=\"/doc/articles/godoc_documenting_go_code.html\">Godoc: documenting Go code</a> - writing good documentation for <a href=\"/cmd/godoc/\">godoc</a>.</li>

コアとなるコードの解説

  • doc/debugging_with_gdb.html:
    • - \"Path\": \"/ref/gdb\"- \"Path\": \"/doc/gdb\" に変更されています。これは、このドキュメントの正規のURLパスを/ref/から/doc/に変更する最も重要な変更点です。
  • doc/docs.html:
    • <li><a href=\"/doc/gdb\">Debugging Go Code with GDB</a></li> が追加されています。これにより、Go言語の主要なドキュメント一覧ページにGDBデバッグガイドへのリンクが明示的に追加され、発見しやすくなりました。
  • doc/reference.html:
    • - <h3 id=\"debugging_with_gdb\"><a href=\"/ref/gdb\">Debugging Go Code with GDB</a></h3> とそれに続く<p>タグが削除されています。これは、参照ページにおけるGDBドキュメントの強調表示を削除するものです。
    • + <li><a href=\"/doc/gdb\">Debugging Go Code with GDB</a></li> が追加されています。これは、強調表示は削除されたものの、参照ページ内の他の記事へのリンクと同じ形式で、GDBドキュメントへのリンクが引き続き提供されることを意味します。これにより、参照ページからGDBドキュメントへのアクセスは可能ですが、その視覚的な重要度は低下しています。

これらの変更は、ドキュメントの分類をより適切にし、ユーザーがGo言語のドキュメントをナビゲートする際の体験を改善することを目的としています。

関連リンク

参考にした情報源リンク

  • GitHubコミットページ: https://github.com/golang/go/commit/98155bd6a9547f8aa38cb4f71c4cbce7d1c9884a
  • Go言語のIssue #3399 (Web検索による推測): このコミットがFixes #3399と記載されているため、このIssueが変更の直接的なトリガーとなったと考えられます。当時のGo言語のIssueトラッカーでこの番号を検索することで、より詳細な背景情報が得られる可能性があります。
  • Go言語のCL (Change List) 5919044 (Web検索による推測): https://golang.org/cl/5919044は、Gerritなどのコードレビューシステムにおける変更リストへのリンクを示唆しています。このリンクを辿ることで、この変更に関するレビューコメントや議論の履歴を確認できる可能性があります。
  • GDBの基本的な使い方に関する一般的な情報源 (Web検索による推測): GDBのデバッグに関する前提知識は、GDBの公式ドキュメントや、Go言語のデバッグに関する一般的な記事から得られます。
  • Go言語のドキュメント構造に関する一般的な情報源 (Web検索による推測): Go言語の公式ウェブサイトの構造や、ドキュメントの作成ガイドラインに関する情報は、Go言語のコントリビューションガイドや関連するブログ記事から得られます。