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[インデックス 1349] ファイルの概要

このコミットは、Goプログラミング言語の仕様書ドラフト(doc/go_spec.txt)における軽微なバグ修正です。具体的には、文字列リテラルの結合に関する例示コードにおいて、誤ってスペースが欠落していた箇所にスペースを追加し、例が正しく動作するように修正しています。また、仕様書の日付も更新されています。

コミット

commit ef77c226264faf4cfeee1a957ca8de78f9ce40ec
Author: Robert Griesemer <gri@golang.org>
Date:   Tue Dec 16 10:45:39 2008 -0800

    - fixed minor bug in example (found by ken)
    
    R=r
    OCL=21272
    CL=21272

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/ef77c226264faf4cfeee1a957ca8de78f9ce40ec

元コミット内容

- fixed minor bug in example (found by ken)

R=r
OCL=21272
CL=21272

変更の背景

この変更は、Go言語の仕様書ドラフトに記載されている文字列リテラルの結合に関する例に存在する軽微な誤りを修正するために行われました。コミットメッセージにある「kenによって発見された」という記述から、Go言語の共同開発者の一人であるKen Thompson氏がこのバグを発見し、Robert Griesemer氏が修正したことが伺えます。仕様書は言語の正確な定義を提供するものであり、その中の例は言語の挙動を正確に反映している必要があります。この修正は、仕様書の正確性と読解性を向上させるためのものです。

前提知識の解説

このコミットを理解するためには、以下のGo言語に関する基本的な概念と、仕様書というドキュメントの性質について理解しておく必要があります。

  1. Go言語の仕様書 (Go Programming Language Specification): Go言語の仕様書は、Go言語の構文、セマンティクス、標準ライブラリの動作などを厳密に定義した公式ドキュメントです。言語の設計者によって作成され、言語のあらゆる側面について権威ある情報源となります。開発者はこの仕様書に基づいてコンパイラやツールを実装し、ユーザーは言語の正確な挙動を理解するために参照します。このコミットが対象としているのは、Go言語がまだ開発初期段階にあった2008年12月時点のドラフト版です。

  2. 文字列リテラル (String Literals): Go言語には、二種類の文字列リテラルがあります。

    • 解釈済み文字列リテラル (Interpreted String Literals): ダブルクォート (") で囲まれた文字列です。バックスラッシュ (\) を用いたエスケープシーケンス(例: \n\t)が解釈されます。
    • Raw文字列リテラル (Raw String Literals): バッククォート (`) で囲まれた文字列です。エスケープシーケンスは解釈されず、バッククォート内の文字はすべてそのままの形で文字列に含まれます。複数行にわたる文字列を記述する際によく用いられます。
  3. 文字列の結合 (String Concatenation): Go言語では、複数の文字列リテラルを隣接して記述することで、それらを結合して一つの文字列リテラルとして扱うことができます。これはコンパイル時に行われる処理であり、実行時の文字列結合とは異なります。例えば、"Hello" + "World" "Hello" "World" はどちらも "HelloWorld" となりますが、後者はコンパイル時に結合されるため、より効率的です。

  4. コメント (Comments): Go言語のコメントは、C言語やJavaと同様に、/* ... */ で囲まれたブロックコメントと、// から行末までの行コメントがあります。コメントはコンパイラによって無視され、プログラムの実行には影響しません。このコミットでは、文字列リテラル内にコメントが挿入されている例が示されています。

技術的詳細

このコミットの技術的詳細は、Go言語の仕様書における文字列リテラルの結合に関する例の修正にあります。

修正前のコードは以下の通りでした。

	"Alea iacta est."
	"Alea" /* The die */ `iacta est` /* is cast */ "."

この例は、"Alea iacta est." という文字列が、その下の行の複数の文字列リテラル("Alea", `iacta est`, ".")を結合したものと同じであることを示そうとしていました。しかし、"Alea" の直後にスペースが欠落しており、このままでは結合された文字列は "Aleiacta est." となり、元の文字列 "Alea iacta est." と一致しませんでした。

修正後のコードは以下の通りです。

	"Alea iacta est."
	"Alea " /* The die */ `iacta est` /* is cast */ "."

"Alea" の後にスペースが追加され、"Alea " となっています。これにより、隣接する文字列リテラルが結合された際に、期待通りの "Alea iacta est." という文字列が生成されるようになります。

この修正は、Go言語のコンパイラやランタイムの動作に直接的な影響を与えるものではなく、あくまで仕様書というドキュメントの正確性を保つためのものです。しかし、仕様書は言語の「真実」を記述するものであり、その中の誤りは言語の誤解を招く可能性があるため、このような軽微な修正であっても重要です。

また、このコミットでは仕様書の日付も「(December 12, 2008)」から「(December 16, 2008)」に更新されています。これは、変更が加えられた日付を正確に反映するための一般的な慣習です。

コアとなるコードの変更箇所

--- doc/go_spec.txt
+++ doc/go_spec.txt
@@ -4,7 +4,7 @@ The Go Programming Language Specification (DRAFT)
 Robert Griesemer, Rob Pike, Ken Thompson
 
 ----
-(December 12, 2008)
+(December 16, 2008)
 
 
 This document is a semi-formal specification of the Go systems
@@ -503,7 +503,7 @@ are concatenated into a single string. The following two lines
 represent the same string:
 
 	"Alea iacta est."
-	"Alea" /* The die */ `iacta est` /* is cast */ "."
+	"Alea " /* The die */ `iacta est` /* is cast */ "."
 
 The language does not canonicalize Unicode text or evaluate combining
 forms.  The text of source code is passed uninterpreted.

コアとなるコードの解説

上記のdiffは、doc/go_spec.txt ファイルに対する2つの変更を示しています。

  1. 日付の更新:

    -(December 12, 2008)
    +(December 16, 2008)
    

    これは、仕様書ドラフトの最終更新日を2008年12月12日から2008年12月16日に変更したものです。これはドキュメントのメタデータの一部であり、内容の変更があったことを示すものです。

  2. 文字列リテラル結合の例の修正:

    -	"Alea" /* The die */ `iacta est` /* is cast */ "."
    +	"Alea " /* The die */ `iacta est` /* is cast */ "."
    

    この部分がこのコミットの主要な修正点です。

    • - で始まる行は修正前のコードを示しています。ここでは、"Alea" という文字列リテラルの直後にスペースがありませんでした。
    • + で始まる行は修正後のコードを示しています。"Alea" の後にスペースが追加され、"Alea " となっています。

    Go言語では、隣接する文字列リテラルはコンパイル時に結合されます。修正前は "Alea"`iacta est` が結合されると "Aleiacta est" となり、期待される "Alea iacta est" とは異なっていました。スペースを追加することで、"Alea "`iacta est` が結合された際に "Alea iacta est" となり、その後に "." が結合されて最終的に "Alea iacta est." となるため、例が正しくなります。

この修正は、Go言語の文字列リテラルの結合規則を正確に反映させるための、仕様書における重要な訂正です。

関連リンク

参考にした情報源リンク

  • Go言語の仕様書 (最新版): https://go.dev/ref/spec (Go言語の文字列リテラル、コメント、および一般的な仕様書の構造に関する理解を深めるために参照しました。)
  • Gitのdiff形式に関する一般的な知識。
  • Go言語の初期のコミット履歴 (GitHub): https://github.com/golang/go/commits/master (コミットのコンテキストを理解するために参照しました。)
  • Go言語の文字列リテラルに関するドキュメントやチュートリアル (一般的なGo言語の知識として)。
  • Robert Griesemer, Rob Pike, Ken Thompsonに関する情報 (Go言語の共同開発者としての役割を理解するため)。
  • Go言語の歴史に関する情報 (2008年という時期のGo言語の状況を把握するため)。```markdown

[インデックス 1349] ファイルの概要

このコミットは、Goプログラミング言語の仕様書ドラフト(doc/go_spec.txt)における軽微なバグ修正です。具体的には、文字列リテラルの結合に関する例示コードにおいて、誤ってスペースが欠落していた箇所にスペースを追加し、例が正しく動作するように修正しています。また、仕様書の日付も更新されています。

コミット

commit ef77c226264faf4cfeee1a957ca8de78f9ce40ec
Author: Robert Griesemer <gri@golang.org>
Date:   Tue Dec 16 10:45:39 2008 -0800

    - fixed minor bug in example (found by ken)
    
    R=r
    OCL=21272
    CL=21272

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/ef77c226264faf4cfeee1a957ca8de78f9ce40ec

元コミット内容

- fixed minor bug in example (found by ken)

R=r
OCL=21272
CL=21272

変更の背景

この変更は、Go言語の仕様書ドラフトに記載されている文字列リテラルの結合に関する例に存在する軽微な誤りを修正するために行われました。コミットメッセージにある「kenによって発見された」という記述から、Go言語の共同開発者の一人であるKen Thompson氏がこのバグを発見し、Robert Griesemer氏が修正したことが伺えます。仕様書は言語の正確な定義を提供するものであり、その中の例は言語の挙動を正確に反映している必要があります。この修正は、仕様書の正確性と読解性を向上させるためのものです。

前提知識の解説

このコミットを理解するためには、以下のGo言語に関する基本的な概念と、仕様書というドキュメントの性質について理解しておく必要があります。

  1. Go言語の仕様書 (Go Programming Language Specification): Go言語の仕様書は、Go言語の構文、セマンティクス、標準ライブラリの動作などを厳密に定義した公式ドキュメントです。言語の設計者によって作成され、言語のあらゆる側面について権威ある情報源となります。開発者はこの仕様書に基づいてコンパイラやツールを実装し、ユーザーは言語の正確な挙動を理解するために参照します。このコミットが対象としているのは、Go言語がまだ開発初期段階にあった2008年12月時点のドラフト版です。

  2. 文字列リテラル (String Literals): Go言語には、二種類の文字列リテラルがあります。

    • 解釈済み文字列リテラル (Interpreted String Literals): ダブルクォート (") で囲まれた文字列です。バックスラッシュ (\) を用いたエスケープシーケンス(例: \n\t)が解釈されます。
    • Raw文字列リテラル (Raw String Literals): バッククォート (`) で囲まれた文字列です。エスケープシーケンスは解釈されず、バッククォート内の文字はすべてそのままの形で文字列に含まれます。複数行にわたる文字列を記述する際によく用いられます。
  3. 文字列の結合 (String Concatenation): Go言語では、複数の文字列リテラルを隣接して記述することで、それらを結合して一つの文字列リテラルとして扱うことができます。これはコンパイル時に行われる処理であり、実行時の文字列結合とは異なります。例えば、"Hello" + "World" "Hello" "World" はどちらも "HelloWorld" となりますが、後者はコンパイル時に結合されるため、より効率的です。

  4. コメント (Comments): Go言語のコメントは、C言語やJavaと同様に、/* ... */ で囲まれたブロックコメントと、// から行末までの行コメントがあります。コメントはコンパイラによって無視され、プログラムの実行には影響しません。このコミットでは、文字列リテラル内にコメントが挿入されている例が示されています。

技術的詳細

このコミットの技術的詳細は、Go言語の仕様書における文字列リテラルの結合に関する例の修正にあります。

修正前のコードは以下の通りでした。

	"Alea iacta est."
	"Alea" /* The die */ `iacta est` /* is cast */ "."

この例は、"Alea iacta est." という文字列が、その下の行の複数の文字列リテラル("Alea", `iacta est`, ".")を結合したものと同じであることを示そうとしていました。しかし、"Alea" の直後にスペースが欠落しており、このままでは結合された文字列は "Aleiacta est." となり、元の文字列 "Alea iacta est." と一致しませんでした。

修正後のコードは以下の通りです。

	"Alea iacta est."
	"Alea " /* The die */ `iacta est` /* is cast */ "."

"Alea" の後にスペースが追加され、"Alea " となっています。これにより、隣接する文字列リテラルが結合された際に、期待通りの "Alea iacta est." という文字列が生成されるようになります。

この修正は、Go言語のコンパイラやランタイムの動作に直接的な影響を与えるものではなく、あくまで仕様書というドキュメントの正確性を保つためのものです。しかし、仕様書は言語の「真実」を記述するものであり、その中の誤りは言語の誤解を招く可能性があるため、このような軽微な修正であっても重要です。

また、このコミットでは仕様書の日付も「(December 12, 2008)」から「(December 16, 2008)」に更新されています。これは、変更が加えられた日付を正確に反映するための一般的な慣習です。

コアとなるコードの変更箇所

--- doc/go_spec.txt
+++ doc/go_spec.txt
@@ -4,7 +4,7 @@ The Go Programming Language Specification (DRAFT)
 Robert Griesemer, Rob Pike, Ken Thompson
 
 ----
-(December 12, 2008)
+(December 16, 2008)
 
 
 This document is a semi-formal specification of the Go systems
@@ -503,7 +503,7 @@ are concatenated into a single string. The following two lines
 represent the same string:
 
 	"Alea iacta est."
-	"Alea" /* The die */ `iacta est` /* is cast */ "."
+	"Alea " /* The die */ `iacta est` /* is cast */ "."
 
 The language does not canonicalize Unicode text or evaluate combining
 forms.  The text of source code is passed uninterpreted.

コアとなるコードの解説

上記のdiffは、doc/go_spec.txt ファイルに対する2つの変更を示しています。

  1. 日付の更新:

    -(December 12, 2008)
    +(December 16, 2008)
    

    これは、仕様書ドラフトの最終更新日を2008年12月12日から2008年12月16日に変更したものです。これはドキュメントのメタデータの一部であり、内容の変更があったことを示すものです。

  2. 文字列リテラル結合の例の修正:

    -	"Alea" /* The die */ `iacta est` /* is cast */ "."
    +	"Alea " /* The die */ `iacta est` /* is cast */ "."
    

    この部分がこのコミットの主要な修正点です。

    • - で始まる行は修正前のコードを示しています。ここでは、"Alea" という文字列リテラルの直後にスペースがありませんでした。
    • + で始まる行は修正後のコードを示しています。"Alea" の後にスペースが追加され、"Alea " となっています。

    Go言語では、隣接する文字列リテラルはコンパイル時に結合されます。修正前は "Alea"`iacta est` が結合されると "Aleiacta est" となり、期待される "Alea iacta est" とは異なっていました。スペースを追加することで、"Alea "`iacta est` が結合された際に "Alea iacta est" となり、その後に "." が結合されて最終的に "Alea iacta est." となるため、例が正しくなります。

この修正は、Go言語の文字列リテラルの結合規則を正確に反映させるための、仕様書における重要な訂正です。

関連リンク

参考にした情報源リンク

  • Go言語の仕様書 (最新版): https://go.dev/ref/spec (Go言語の文字列リテラル、コメント、および一般的な仕様書の構造に関する理解を深めるために参照しました。)
  • Gitのdiff形式に関する一般的な知識。
  • Go言語の初期のコミット履歴 (GitHub): https://github.com/golang/go/commits/master (コミットのコンテキストを理解するために参照しました。)
  • Go言語の文字列リテラルに関するドキュメントやチュートリアル (一般的なGo言語の知識として)。
  • Robert Griesemer, Rob Pike, Ken Thompsonに関する情報 (Go言語の共同開発者としての役割を理解するため)。
  • Go言語の歴史に関する情報 (2008年という時期のGo言語の状況を把握するため)。