[インデックス 14121] ファイルの概要
このコミットは、Go言語のドキュメンテーションツールであるgodoc
のJavaScriptファイルdoc/godocs.js
に対する変更です。具体的には、目次(Table of Contents, TOC)を生成するgenerateTOC()
関数において、IDを持たないHTML要素に一時的なIDを割り当てる修正が加えられています。
コミット
commit 6572c7ee93a3e070699806c5fc3b852aba58f529
Author: Shenghou Ma <minux.ma@gmail.com>
Date: Thu Oct 11 09:24:15 2012 +1100
doc/godoc.js: assign tmp. id to nodes without id in generateTOC()
R=adg
CC=golang-dev
https://golang.org/cl/6604062
GitHub上でのコミットページへのリンク
https://github.com/golang/go/commit/6572c7ee93a3e070699806c5fc3b852aba58f529
元コミット内容
doc/godoc.js: assign tmp. id to nodes without id in generateTOC()
このコミットメッセージは、doc/godoc.js
ファイルにおいて、generateTOC()
関数内でIDを持たないノードに一時的なIDを割り当てる変更が行われたことを示しています。
変更の背景
Go言語の公式ドキュメンテーションは、godoc
というツールによって生成されます。godoc
はGoのソースコードからコメントや宣言を抽出し、HTML形式のドキュメントを生成する機能を持っています。このドキュメントには、通常、ページ内のセクションへのリンクを含む目次(Table of Contents)が含まれます。
目次内の各項目は、対応するHTML要素のID属性を参照することで、そのセクションへジャンプする機能を提供します。しかし、何らかの理由でh2
やh3
といった見出し要素にIDが明示的に付与されていない場合、generateTOC()
関数がこれらの要素へのリンクを正しく生成できませんでした。その結果、目次から特定のセクションへ移動できない、あるいは目次自体が不完全になるという問題が発生していました。
このコミットは、このようなIDを持たない見出し要素が存在する場合でも、目次生成機能が正常に動作するようにするための修正です。一時的なIDを動的に割り当てることで、すべての見出しが目次から参照可能になり、ユーザーエクスペリエンスが向上します。
前提知識の解説
godoc
godoc
は、Go言語のソースコードからドキュメンテーションを生成するためのツールです。Goのパッケージ、関数、型、変数などに関するコメントを解析し、それらを整形されたHTMLページとして表示します。開発者はgodoc
を使って、ローカルでドキュメントサーバーを起動したり、静的なHTMLファイルを生成したりすることができます。Goの標準ライブラリのドキュメント(pkg.go.devなどで見られるもの)もgodoc
によって生成されています。
HTMLのID属性とアンカーリンク
HTMLにおいて、id
属性は要素に一意の識別子を付与するために使用されます。このIDは、CSSで特定の要素にスタイルを適用したり、JavaScriptで要素を操作したりする際に利用されます。
特に、<a>
タグ(アンカータグ)のhref
属性に#
に続けてIDを指定することで、同じHTMLドキュメント内の特定の要素へジャンプする「アンカーリンク」を作成できます。例えば、<a href="#section1">セクション1へ</a>
というリンクをクリックすると、<h2 id="section1">セクション1</h2>
という要素がある場所までページがスクロールします。
JavaScriptとDOM操作
このコミットで変更されているdoc/godocs.js
は、ウェブブラウザ上で実行されるJavaScriptファイルです。JavaScriptは、HTMLドキュメントの構造、スタイル、コンテンツを操作するためのプログラミング言語です。
DOM(Document Object Model)は、HTMLやXMLドキュメントの構造をツリー状のオブジェクトとして表現するAPIです。JavaScriptはDOM APIを通じて、HTML要素の追加、削除、変更、属性の読み書きなどを行うことができます。
このコミットでは、JavaScriptがDOMを操作して、IDを持たないHTML要素に新しいID属性を動的に追加しています。
jQuery
コミットの差分を見ると、$
という記号が使われています。これはJavaScriptライブラリであるjQueryの慣習的なエイリアスです。jQueryは、DOM操作、イベントハンドリング、アニメーション、Ajaxなどを簡素化するためのJavaScriptライブラリであり、当時のウェブ開発で広く利用されていました。$(selector)
は、CSSセレクタにマッチするHTML要素を選択し、それらの要素に対して様々な操作を行うためのjQueryオブジェクトを返します。
技術的詳細
このコミットの技術的な核心は、JavaScriptによるDOM操作と、HTMLドキュメントの構造解析です。
generateTOC()
関数は、ドキュメント内のh2
およびh3
要素を走査し、それらを目次項目として処理します。
元の実装では、これらの見出し要素が既にIDを持っていることを前提としていました。しかし、IDが空文字列(''
)である場合、$('#' + node.id)
のような形でリンクを生成しようとすると、#
だけの無効なアンカーリンクが生成されるか、あるいはJavaScriptのエラーを引き起こす可能性がありました。
この修正では、$(nav).nextAll('h2, h3').each(function() { ... });
というjQueryのイテレーション内で、各見出し要素(node
)に対して以下のチェックと処理を追加しています。
if (node.id == '')
: 現在処理しているnode
(HTML要素)のid
属性が空文字列であるかどうかをチェックします。node.id = 'tmp_' + toc_items.length;
: もしIDが空であれば、その要素に新しいIDを動的に割り当てます。割り当てられるIDはtmp_
というプレフィックスに、toc_items
配列の現在の長さ(つまり、これまでに処理された目次項目の数)を結合したものです。これにより、生成されるIDはtmp_0
,tmp_1
,tmp_2
...のように一意になります。この一時的なIDは、ページが読み込まれてJavaScriptが実行される間だけ有効であり、サーバーサイドで生成されるHTMLには影響を与えません。
この変更により、IDが明示的に付与されていない見出し要素も、動的に生成された一時的なIDを持つことになり、link = $('<a/>').attr('href', '#' + node.id).text($(node).text());
の行で正しいアンカーリンクが生成されるようになります。結果として、目次がより堅牢になり、すべての見出しが目次からアクセス可能になります。
コアとなるコードの変更箇所
変更はdoc/godocs.js
ファイルの一箇所のみです。
--- a/doc/godocs.js
+++ b/doc/godocs.js
@@ -58,6 +58,8 @@ function generateTOC() {
var toc_items = [];
$(nav).nextAll('h2, h3').each(function() {
var node = this;
+ if (node.id == '')
+ node.id = 'tmp_' + toc_items.length;
var link = $('<a/>').attr('href', '#' + node.id).text($(node).text());
var item;
if ($(node).is('h2')) {
コアとなるコードの解説
generateTOC()
関数は、HTMLドキュメントのナビゲーション要素(nav
)の次にあるすべてのh2
およびh3
要素を走査します。
$(nav).nextAll('h2, h3').each(function() { ... });
この行は、nav
要素の後に続くすべてのh2
とh3
要素をjQueryで選択し、それぞれの要素に対して無名関数を実行します。無名関数内のthis
は、現在処理されているHTML要素(DOMノード)を指します。
var node = this;
現在のHTML要素をnode
変数に代入しています。
if (node.id == '')
ここが追加された条件分岐です。もし現在のnode
要素のid
属性が空文字列である場合、つまりIDが設定されていない場合に以下の処理を実行します。
node.id = 'tmp_' + toc_items.length;
node
要素のid
属性に新しい値を割り当てています。
'tmp_'
は固定のプレフィックスです。
toc_items.length
は、generateTOC()
関数内で目次項目を格納するために使用される配列toc_items
の現在の要素数です。この値は、ループが回るたびに増加するため、生成されるIDはtmp_0
, tmp_1
, tmp_2
...のように一意性が保証されます。
この修正により、IDを持たない見出し要素も一意のIDを持つことになり、その後の行でlink = $('<a/>').attr('href', '#' + node.id).text($(node).text());
によって生成されるアンカーリンクが正しく機能するようになります。
関連リンク
- Go言語の公式ドキュメンテーション: https://pkg.go.dev/
- Go言語のソースコードリポジトリ(GitHub): https://github.com/golang/go
- Goのコードレビューシステム (Gerrit): https://go.dev/cl/ (コミットメッセージにある
https://golang.org/cl/6604062
は、このGerritシステムへのリンクです)
参考にした情報源リンク
- コミット情報:
/home/orange/Project/comemo/commit_data/14121.txt
- GitHub上のコミットページ: https://github.com/golang/go/commit/6572c7ee93a3e070699806c5fc3b852aba58f529
- jQuery公式ドキュメント (当時のバージョン): https://api.jquery.com/ (一般的なjQueryの知識として参照)
- HTML ID属性に関するMDN Web Docs: https://developer.mozilla.org/ja/docs/Web/HTML/Global_attributes/id
- DOM操作に関するMDN Web Docs: https://developer.mozilla.org/ja/docs/Web/API/Document_Object_Model
godoc
に関するGo公式ブログ記事やドキュメント (一般的な情報として参照)
[インデックス 14121] ファイルの概要
このコミットは、Go言語のドキュメンテーションツールであるgodoc
のJavaScriptファイルdoc/godocs.js
に対する変更です。具体的には、目次(Table of Contents, TOC)を生成するgenerateTOC()
関数において、IDを持たないHTML要素に一時的なIDを割り当てる修正が加えられています。これにより、godoc
が生成するHTMLドキュメントの目次機能がより堅牢になり、すべての見出しが正しくリンクされるようになります。
コミット
commit 6572c7ee93a3e070699806c5fc3b852aba58f529
Author: Shenghou Ma <minux.ma@gmail.com>
Date: Thu Oct 11 09:24:15 2012 +1100
doc/godoc.js: assign tmp. id to nodes without id in generateTOC()
R=adg
CC=golang-dev
https://golang.org/cl/6604062
GitHub上でのコミットページへのリンク
https://github.com/golang/go/commit/6572c7ee93a3e070699806c5fc3b852aba58f529
元コミット内容
doc/godoc.js: assign tmp. id to nodes without id in generateTOC()
このコミットメッセージは、doc/godoc.js
ファイルにおいて、generateTOC()
関数内でIDを持たないノードに一時的なIDを割り当てる変更が行われたことを簡潔に示しています。これは、godoc
によって生成されるHTMLドキュメントの目次機能の改善を目的としています。
変更の背景
Go言語の公式ドキュメンテーションは、godoc
というツールによって生成されます。godoc
はGoのソースコードからコメントや宣言を抽出し、それらを整形されたHTMLページとして表示する機能を持っています。このHTMLドキュメントには、通常、ページ内のセクションへの内部リンクを含む目次(Table of Contents)がクライアントサイドのJavaScriptによって動的に生成されます。
目次内の各項目は、対応するHTML要素のID属性を参照することで、そのセクションへスムーズにジャンプする機能を提供します。しかし、godoc
が生成するHTMLにおいて、何らかの理由でh2
やh3
といった見出し要素にIDが明示的に付与されていない場合がありました。このようなIDを持たない見出し要素が存在すると、generateTOC()
関数がこれらの要素へのリンクを正しく生成できず、結果として目次から特定のセクションへ移動できない、あるいは目次自体が不完全になるという問題が発生していました。
このコミットは、このようなIDを持たない見出し要素が存在する場合でも、目次生成機能が正常に動作するようにするための重要な修正です。JavaScriptによって一時的なIDを動的に割り当てることで、すべての見出しが目次から参照可能になり、ユーザーがドキュメント内を効率的にナビゲートできるようになり、全体的なユーザーエクスペリエンスが向上します。
前提知識の解説
godoc
godoc
は、Go言語のソースコードからドキュメンテーションを生成するための公式ツールです。Goのパッケージ、関数、型、変数などに関するコメント(特にGoのドキュメンテーションコメント規約に従って記述されたもの)を解析し、それらを整形されたHTMLページとして表示します。開発者はgodoc
を使って、ローカルでドキュメントサーバーを起動したり、静的なHTMLファイルを生成したりすることができます。Goの標準ライブラリのドキュメント(pkg.go.devなどで公開されているもの)も、このgodoc
ツールによって生成されています。godoc
は、Goのコードベースに深く統合されており、Goエコシステムにおけるドキュメンテーションの標準的な方法を提供します。
HTMLのID属性とアンカーリンク
HTMLにおいて、id
属性は要素に一意の識別子を付与するために使用されます。HTMLドキュメント内で同じid
を持つ要素は存在してはなりません。このIDは、主に以下の目的で利用されます。
- CSSによるスタイリング: 特定の要素にスタイルを適用するためにCSSセレクタとして使用されます(例:
#myElement { color: blue; }
)。 - JavaScriptによるDOM操作: JavaScriptから特定の要素を効率的に選択し、その内容や属性を変更するために使用されます(例:
document.getElementById('myElement')
)。 - アンカーリンク:
<a>
タグ(アンカータグ)のhref
属性に#
に続けてIDを指定することで、同じHTMLドキュメント内の特定の要素へジャンプする「アンカーリンク」を作成できます。例えば、<a href="#section1">セクション1へ</a>
というリンクをクリックすると、<h2 id="section1">セクション1</h2>
というIDを持つ要素がある場所までページがスクロールします。この機能は、長いドキュメント内で特定のセクションに直接アクセスするために不可欠です。
JavaScriptとDOM操作
このコミットで変更されているdoc/godocs.js
は、ウェブブラウザ上で実行されるクライアントサイドJavaScriptファイルです。JavaScriptは、HTMLドキュメントの構造、スタイル、コンテンツを動的に操作するためのプログラミング言語です。
DOM(Document Object Model)は、HTMLやXMLドキュメントの構造をツリー状のオブジェクトとして表現するプログラミングインターフェースです。JavaScriptはDOM APIを通じて、HTML要素の追加、削除、変更、属性の読み書き、イベントハンドリングなど、ドキュメントのあらゆる側面を操作することができます。
このコミットでは、JavaScriptがDOMを操作して、IDを持たないHTML要素に新しいID属性を動的に追加しています。これは、クライアントサイドでドキュメントの表示を改善するための典型的なDOM操作の例です。
jQuery
コミットの差分を見ると、$
という記号が頻繁に使われています。これはJavaScriptライブラリであるjQueryの慣習的なエイリアスです。jQueryは、2010年代前半にウェブ開発で非常に広く利用されていたJavaScriptライブラリで、DOM操作、イベントハンドリング、アニメーション、Ajaxなどの複雑な処理を簡素化するためのAPIを提供していました。
$(selector)
は、CSSセレクタにマッチするHTML要素を選択し、それらの要素に対して様々な操作を行うためのjQueryオブジェクトを返します。例えば、$('h2, h3')
はすべてのh2
とh3
要素を選択し、.each()
メソッドは選択された各要素に対して指定された関数を実行します。このコミットのコードは、jQueryの強力なセレクタとイテレーション機能を利用して、効率的に見出し要素を処理しています。
技術的詳細
このコミットの技術的な核心は、クライアントサイドJavaScriptによるDOMの動的な操作と、HTMLドキュメントの構造解析に基づいています。
generateTOC()
関数は、HTMLドキュメントのナビゲーション要素(nav
)の次にあるすべてのh2
およびh3
要素を走査し、それらを目次項目として処理することを目的としています。
元の実装では、これらの見出し要素が既に有効なIDを持っていることを前提としていました。しかし、もし見出し要素のid
属性が空文字列(''
)である場合、$('#' + node.id)
のような形でリンクを生成しようとすると、#
だけの無効なアンカーリンクが生成されるか、あるいはJavaScriptの実行時に予期せぬ動作やエラーを引き起こす可能性がありました。このような無効なリンクは、ユーザーが目次をクリックしても目的のセクションに移動できないという、機能的な欠陥につながります。
この修正では、$(nav).nextAll('h2, h3').each(function() { ... });
というjQueryのイテレーション内で、各見出し要素(node
)に対して以下のチェックと処理を追加しています。
-
IDの存在チェック:
if (node.id == '')
現在処理しているnode
(HTML要素)のid
属性が空文字列であるかどうかを厳密にチェックします。これは、IDが設定されていない、あるいは意図せず空のIDが割り当てられているケースを捕捉するためのものです。 -
一時的なIDの割り当て:
node.id = 'tmp_' + toc_items.length;
もしIDが空であると判断された場合、その要素に新しいIDを動的に割り当てます。割り当てられるIDは、tmp_
という固定のプレフィックスに、toc_items
配列の現在の長さ(つまり、これまでに処理された目次項目の数)を結合したものです。'tmp_'
: これは「一時的な」IDであることを示すためのプレフィックスです。toc_items.length
:generateTOC()
関数内で目次項目を格納するために使用される配列toc_items
の現在の要素数を利用しています。この値は、each
ループが回るたびに増加するため、生成されるIDはtmp_0
,tmp_1
,tmp_2
...のように、ドキュメント内で一意性が保証されます。
この動的なID割り当ては、ページが読み込まれてJavaScriptが実行されるクライアントサイドでのみ行われます。サーバーサイドで生成されるHTMLソースには影響を与えません。この修正により、IDが明示的に付与されていない見出し要素も、動的に生成された一時的なIDを持つことになり、その後の行でlink = $('<a/>').attr('href', '#' + node.id).text($(node).text());
によって生成されるアンカーリンクが正しく機能するようになります。結果として、godoc
が生成するドキュメントの目次機能がより堅牢になり、すべての見出しが目次からアクセス可能になり、ユーザーのナビゲーション体験が向上します。
コアとなるコードの変更箇所
変更はdoc/godocs.js
ファイルの一箇所のみです。
--- a/doc/godocs.js
+++ b/doc/godocs.js
@@ -58,6 +58,8 @@ function generateTOC() {
var toc_items = [];
$(nav).nextAll('h2, h3').each(function() {
var node = this;
+ if (node.id == '')
+ node.id = 'tmp_' + toc_items.length;
var link = $('<a/>').attr('href', '#' + node.id).text($(node).text());
var item;
if ($(node).is('h2')) {
コアとなるコードの解説
generateTOC()
関数は、HTMLドキュメントのナビゲーション要素(nav
)の次にあるすべてのh2
およびh3
要素を走査します。
$(nav).nextAll('h2, h3').each(function() { ... });
この行は、jQueryを使用してnav
要素の後に続くすべてのh2
とh3
要素を選択し、それぞれの要素に対して無名関数を実行します。この無名関数内では、this
キーワードが現在処理されているHTML要素(DOMノード)を指します。
var node = this;
現在のHTML要素への参照をnode
変数に代入しています。これにより、以降の処理でこの要素のプロパティにアクセスしやすくなります。
if (node.id == '')
ここがこのコミットで追加された最も重要な条件分岐です。この行は、現在処理しているnode
要素のid
属性が空文字列であるかどうかをチェックします。もしid
属性が設定されていない、あるいは空の文字列として存在する場合、この条件が真となります。
node.id = 'tmp_' + toc_items.length;
上記のif
条件が真であった場合、この行が実行されます。これは、node
要素のid
属性に新しい値を動的に割り当てる処理です。
'tmp_'
: これは、生成されるIDが一時的なものであることを示すための固定プレフィックスです。toc_items.length
:generateTOC()
関数内で目次項目を格納するために使用される配列toc_items
の現在の要素数です。each
ループが回るたびにtoc_items
配列に項目が追加されるため、このlength
プロパティの値はループの進行とともに増加します。これにより、生成されるIDはtmp_0
,tmp_1
,tmp_2
...のように、ドキュメント内で一意性が保証されます。
この修正により、IDを持たない見出し要素も一意のIDを持つことになり、その後の行でlink = $('<a/>').attr('href', '#' + node.id).text($(node).text());
によって生成されるアンカーリンクが正しく機能するようになります。これにより、目次からすべての見出しセクションへのナビゲーションが可能となり、ドキュメントのユーザビリティが向上します。
関連リンク
- Go言語の公式ドキュメンテーション: https://pkg.go.dev/
- Go言語のソースコードリポジトリ(GitHub): https://github.com/golang/go
- Goのコードレビューシステム (Gerrit): https://go.dev/cl/ (コミットメッセージにある
https://golang.org/cl/6604062
は、このGerritシステムへの直接リンクです。Goプロジェクトでは、GitHubへのマージ前にGerritでコードレビューが行われます。)
参考にした情報源リンク
- コミット情報:
/home/orange/Project/comemo/commit_data/14121.txt
- GitHub上のコミットページ: https://github.com/golang/go/commit/6572c7ee93a3e070699806c5fc3b852aba58f529
- Web検索結果 (godoc.js generateTOC golang.org/cl/6604062):
godoc.js
の役割とgenerateTOC
関数の目的、および関連するGo Change Listに関する情報。 - jQuery公式ドキュメント (当時のバージョン): https://api.jquery.com/ (一般的なjQueryの知識として参照)
- HTML ID属性に関するMDN Web Docs: https://developer.mozilla.org/ja/docs/Web/HTML/Global_attributes/id
- DOM操作に関するMDN Web Docs: https://developer.mozilla.org/ja/docs/Web/API/Document_Object_Model
godoc
に関するGo公式ブログ記事やドキュメント (一般的な情報として参照)