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[インデックス 15303] ファイルの概要

このコミットは、Go言語のGCCフロントエンドであるgccgoへの貢献方法を説明するドキュメントファイル doc/gccgo_contribute.html の更新に関するものです。具体的には、gofrontend プロジェクトへの変更に関する議論を行うためのメーリングリスト情報が修正されています。

コミット

doc/gccgo_contribute: mention gofrontend-dev@googlegroups.com mailing list

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/d251fc39f2b3fc27a526a02dfc39cb750746ed7f

元コミット内容

doc/gccgo_contribute: mention gofrontend-dev@googlegroups.com mailing list

R=iant
CC=golang-dev
https://golang.org/cl/7323064

変更の背景

この変更の背景には、Go言語の公式リポジトリ(go プロジェクト)と、GCCに統合されているGo言語のフロントエンド(gofrontend プロジェクト、または gccgo)の貢献プロセスにおけるコミュニケーションチャネルの明確化があります。

元々、Go言語本体への貢献は golang-dev@googlegroups.com メーリングリストを通じて議論されていました。しかし、gofrontend はGCCの一部として開発されており、その開発プロセスやコミュニティはGo言語本体とは異なる側面を持っています。このコミットが行われた時点では、gofrontend への変更に関する議論をどこで行うべきか、ドキュメント上で明確に示されていなかった可能性があります。

このコミットは、gofrontend プロジェクトへの変更を提案する際に、Go言語本体のメーリングリストではなく、gofrontend 固有のメーリングリストである gofrontend-dev@googlegroups.com を使用すべきであることを明記することで、貢献者が適切なチャネルで議論を行えるようにすることを目的としています。これにより、情報の混乱を防ぎ、開発プロセスの効率化を図っています。

前提知識の解説

このコミットを理解するためには、以下の概念について知っておく必要があります。

  • Go言語 (Golang): Googleによって開発されたオープンソースのプログラミング言語です。シンプルさ、効率性、並行処理のサポートが特徴です。
  • GCC (GNU Compiler Collection): 多くのプログラミング言語をサポートするコンパイラ群です。C、C++、Fortran、Ada、Goなど、様々な言語のコンパイラが含まれています。
  • gccgo: GCCに統合されたGo言語のフロントエンドです。これは、Go言語のコードをGCCのバックエンドを通じてコンパイルし、様々なアーキテクチャで実行可能なバイナリを生成することを可能にします。gccgo は、Go言語の公式コンパイラである gc (Go Compiler) とは異なる実装であり、それぞれ異なる強みと用途を持っています。例えば、gccgo はGCCの最適化パスを利用できるため、特定のケースでより最適化されたコードを生成する可能性があります。
  • gofrontend: gccgo のGo言語フロントエンド部分を指します。Go言語のソースコードを解析し、GCCの中間表現に変換する役割を担います。これはGCCのソースツリー内に存在し、GCCのリリースサイクルに合わせて更新されます。
  • メーリングリスト (Mailing List): 特定のトピックに関する議論や情報共有のために使用される電子メールのグループです。参加者はリストにメールを送信することで、他の参加者全員にそのメールが配信され、議論に参加できます。オープンソースプロジェクトでは、開発の議論、バグ報告、機能提案などに広く利用されます。
    • golang-dev@googlegroups.com: Go言語本体の開発に関する主要なメーリングリストです。Go言語の新しい機能、バグ修正、設計に関する議論がここで行われます。
    • gofrontend-dev@googlegroups.com: gofrontend (gccgoのフロントエンド) の開発に特化したメーリングリストです。gccgo の機能、バグ、GCCとの統合に関する議論がここで行われます。
  • 貢献プロセス (Contribution Process): オープンソースプロジェクトにコードやドキュメントなどの変更を提案し、それがプロジェクトに統合されるまでの一連の手順です。通常、コードの変更はレビュープロセスを経て承認されます。Go言語プロジェクトでは、golang.org/cl (Change List) を使用したコードレビューシステムが採用されています。

技術的詳細

このコミットは、doc/gccgo_contribute.html というHTMLドキュメントファイル内のテキストを修正することで、gofrontend プロジェクトへの貢献に関する指示を更新しています。

変更の核心は、gofrontend プロジェクトへの変更が、Go言語本体の貢献プロセスと同様のプロセスに従うべきであると述べつつも、使用するメーリングリストが異なることを明確にすることです。

具体的には、以下の点が変更されています。

  1. 変更前の記述:

    <p>
    Changes to the Go frontend should follow the same process as for the
    main Go repository, only for the <code>gofrontend</code> project
    rather than the <code>go</code> project. Those changes will then be
    merged into the GCC sources.
    </p>
    

    この記述では、gofrontend への変更が go プロジェクトと同じプロセスに従うべきであると述べていますが、メーリングリストの違いについては触れていません。

  2. 変更後の記述:

    <p>
    Changes to the Go frontend should follow the same process as for the
    main Go repository, only for the <code>gofrontend</code> project and
    the<code>gofrontend-dev@googlegroups.com</code> mailing list
    rather than the <code>go</code> project and the
    <code>golang-dev@googlegroups.com</code> mailing list. Those changes
    will then be merged into the GCC sources.
    </p>
    

    変更後では、gofrontend プロジェクトへの変更は gofrontend-dev@googlegroups.com メーリングリストを使用し、go プロジェクトへの変更は golang-dev@googlegroups.com メーリングリストを使用するという明確な区別が追加されています。

この修正は、単なるテキストの変更ですが、貢献者にとっては非常に重要な情報です。適切なメーリングリストに投稿することで、提案された変更が適切な開発者コミュニティによってレビューされ、議論されることが保証されます。これにより、貢献の効率性が向上し、誤ったチャネルへの投稿による時間の無駄や混乱を防ぐことができます。

コアとなるコードの変更箇所

--- a/doc/gccgo_contribute.html
+++ b/doc/gccgo_contribute.html
@@ -100,7 +100,9 @@
 or <code>gcc/testsuite/go.dg</code> directories in the GCC repository.
 
 <p>
 Changes to the Go frontend should follow the same process as for the
-main Go repository, only for the <code>gofrontend</code> project
-rather than the <code>go</code> project.  Those changes will then be
-merged into the GCC sources.
+main Go repository, only for the <code>gofrontend</code> project and
+the<code>gofrontend-dev@googlegroups.com</code> mailing list 
+rather than the <code>go</code> project and the
+<code>golang-dev@googlegroups.com</code> mailing list.  Those changes
+will then be merged into the GCC sources.
 </p>

コアとなるコードの解説

上記のdiffは、doc/gccgo_contribute.html ファイル内の特定の段落に対する変更を示しています。

  • - で始まる行は削除された元の行を示します。
  • + で始まる行は追加された新しい行を示します。

元のHTMLコードでは、gofrontend への変更がGo言語のメインリポジトリと同じプロセスに従うべきであると述べられていましたが、どのメーリングリストを使用すべきかについては具体的に言及されていませんでした。

変更後のコードでは、以下の2つの重要な情報が追加されています。

  1. gofrontend プロジェクトへの変更は、gofrontend-dev@googlegroups.com メーリングリストを使用すること。
  2. Go言語のメイン (go) プロジェクトへの変更は、golang-dev@googlegroups.com メーリングリストを使用すること。

この変更により、gofrontendgo の両プロジェクトへの貢献者が、それぞれのプロジェクトに特化した適切なコミュニケーションチャネルを明確に認識できるようになります。これは、貢献プロセスにおける混乱を減らし、提案された変更が適切な専門家によってレビューされることを保証するために不可欠です。

HTMLの構造自体には大きな変更はなく、既存の <p> タグ内のテキストコンテンツが更新されているだけです。これはドキュメントの明確性を高めるための、シンプルかつ効果的な修正です。

関連リンク

参考にした情報源リンク

  • コミット情報: /home/orange/Project/comemo/commit_data/15303.txt
  • Google検索 (gofrontend-dev googlegroups): https://www.google.com/search?q=gofrontend-dev+googlegroups
  • Google検索 (golang-dev googlegroups): https://www.google.com/search?q=golang-dev+googlegroups
  • Go言語公式ドキュメント: https://go.dev/
  • GCC公式ドキュメント: https://gcc.gnu.org/