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[インデックス 17825] ファイルの概要

このコミットは、Go言語の標準ライブラリ net/mail パッケージ内のドキュメントの軽微なタイポを修正するものです。具体的には、message.go ファイル内のコメントの誤字が修正されています。

コミット

commit fae4553a9dd324a540c3a5a2cca4eb63c7a9b57c
Author: David Symonds <dsymonds@golang.org>
Date:   Mon Oct 21 17:32:45 2013 +1100

    net/mail: fix minor doc typo.
    
    R=golang-dev, minux.ma
    CC=golang-dev
    https://golang.org/cl/15510043

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/fae4553a9dd324a540c3a5a2cca4eb63c7a9b57c

元コミット内容

net/mail: fix minor doc typo.

R=golang-dev, minux.ma
CC=golang-dev
https://golang.org/cl/15510043

変更の背景

このコミットは、net/mail パッケージの message.go ファイル内のコメントに存在する単純なタイポ(誤字)を修正することを目的としています。コードの機能的な変更ではなく、ドキュメントの正確性を向上させるためのものです。このような修正は、コードの可読性と理解度を高め、将来の開発者が誤解する可能性を減らすために重要です。特に、RFC(Request for Comments)を参照するコメントの場合、参照先の仕様とコメントの内容が一致していることは非常に重要です。

前提知識の解説

Go言語の net/mail パッケージ

net/mail パッケージは、Go言語の標準ライブラリの一部であり、RFC 5322(インターネットメッセージフォーマット)に準拠した電子メールメッセージの解析と生成をサポートします。このパッケージは、メールヘッダーの解析、アドレスの処理、メッセージ本文の読み取りなど、メール関連の様々なタスクに使用されます。

RFC 5322 (Internet Message Format)

RFC 5322は、インターネット上で電子メールメッセージを交換するための標準フォーマットを定義しています。このRFCは、メッセージのヘッダーフィールド(例: From, To, Subject, Date)の構造、メッセージ本文のエンコーディング、およびメッセージ全体を構成する文字セットに関するルールを規定しています。

qtextatext

RFC 5322では、電子メールアドレスやヘッダーフィールド内の特定の文字列の構文を定義するために、いくつかの文字セットが使用されます。

  • atext (atom text): これは、電子メールアドレスのローカルパート(@ の前の部分)やドメインパート、またはヘッダーフィールド内の「アトム」と呼ばれる部分で使用できる文字の集合です。これには、英数字、および特定の記号(!, #, $, %, &, ', *, +, -, /, =, ?, ^, _, ~)が含まれます。
  • qtext (quoted text): これは、引用符で囲まれた文字列("quoted-string")内で使用できる文字の集合です。引用符で囲まれた文字列は、通常 atext で許可されていない文字(例: スペース、@: など)を含む場合に使用されます。qtext は、バックスラッシュ(\)と二重引用符(")を除く、印刷可能なUS-ASCII文字のほとんどを許可します。バックスラッシュと二重引用符は、引用符で囲まれた文字列内でリテラルとして使用する場合、バックスラッシュでエスケープする必要があります。

このコミットで修正されているのは、isQtext 関数に関するコメントであり、この関数がRFC 5322で定義されている qtext 文字を正しく識別するかどうかを説明しています。

技術的詳細

このコミットは、src/pkg/net/mail/message.go ファイル内の isQtext 関数のコメントを修正しています。元のコメントは「isQtext returns true if c is an RFC 5322 qtest character.」となっていました。ここで「qtest」という単語は誤りであり、RFC 5322で定義されている正しい用語は「qtext」です。

この修正は、コードの動作には一切影響を与えません。これは純粋にドキュメントの正確性を向上させるための変更であり、Go言語の標準ライブラリの品質と保守性を維持するための継続的な取り組みの一環です。このような小さな修正も、大規模なプロジェクトにおいては、将来的な誤解を防ぎ、新しい貢献者がコードベースを理解するのを助ける上で重要です。

コアとなるコードの変更箇所

--- a/src/pkg/net/mail/message.go
+++ b/src/pkg/net/mail/message.go
@@ -521,7 +521,7 @@ func isAtext(c byte, dot bool) bool {
 	return bytes.IndexByte(atextChars, c) >= 0
 }
 
-// isQtext returns true if c is an RFC 5322 qtest character.
+// isQtext returns true if c is an RFC 5322 qtext character.
 func isQtext(c byte) bool {
 	// Printable US-ASCII, excluding backslash or quote.
 	if c == '\\' || c == '"' {

コアとなるコードの解説

変更は、message.go ファイルの523行目にあるコメントに限定されています。

  • 変更前: // isQtext returns true if c is an RFC 5322 qtest character.
  • 変更後: // isQtext returns true if c is an RFC 5322 qtext character.

この変更は、「qtest」という誤ったスペルを、RFC 5322で定義されている正しい用語である「qtext」に修正しています。このコメントは、isQtext 関数がどのような文字を識別するために使用されるかを説明しており、その説明の正確性を高めることが目的です。

isQtext 関数自体の実装は変更されていません。この関数は、入力されたバイト c がRFC 5322の qtext 文字の定義に合致するかどうかを判定します。具体的には、印刷可能なUS-ASCII文字のうち、バックスラッシュ(\)と二重引用符(")を除いた文字を qtext としています。これらの文字は、引用符で囲まれた文字列内でエスケープなしで使用できます。

関連リンク

参考にした情報源リンク