Keyboard shortcuts

Press or to navigate between chapters

Press S or / to search in the book

Press ? to show this help

Press Esc to hide this help

[インデックス 17878] ファイルの概要

このコミットは、Go言語のインストールガイド (doc/install.html) におけるmacOS (旧称 Mac OS X) のサポートバージョンに関する記述を更新するものです。具体的には、GoがMac OS X 10.6および10.7のみをサポートしているという記述を、「Mac OS X 10.6以降のすべてのバージョンをサポートする」というより包括的な表現に修正しています。これは、Goがより新しいmacOSバージョンでも問題なく動作することを示すためのドキュメントの正確性向上を目的とした変更です。

コミット

commit 14b32ed7b2b522cd311d6c12244834a609428d03
Author: Andrew Gerrand <adg@golang.org>
Date:   Wed Nov 13 11:35:25 2013 +1100

    doc: we support all recent versions of OS X
    
    R=golang-dev, r
    CC=golang-dev
    https://golang.org/cl/25370045

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/14b32ed7b2b522cd311d6c12244834a609428d03

元コミット内容

doc: we support all recent versions of OS X

変更の背景

この変更の背景には、Go言語がMac OS Xのより新しいバージョンでも安定して動作するようになったという事実があります。以前のドキュメントでは、Mac OS X 10.6 (Snow Leopard) と 10.7 (Lion) のみが明示的にサポート対象として記載されていました。しかし、Goの開発が進むにつれて、その後のバージョンである10.8 (Mountain Lion) や10.9 (Mavericks) などでも問題なく動作することが確認されていました。

このコミットは、ドキュメントが実際のサポート状況と乖離している点を修正し、ユーザーが最新のmacOS環境でも安心してGoを導入できることを明確にするために行われました。これにより、ユーザーは古いOSバージョンに縛られることなく、最新の環境でGo開発を進めることが可能になります。

前提知識の解説

  • doc/install.html: これはGo言語の公式ウェブサイトに掲載されているインストールガイドのHTMLソースファイルです。Goを様々なオペレーティングシステムにインストールする際の手順や要件が記載されています。
  • Mac OS X (macOS): Appleが開発するUnixベースのオペレーティングシステムです。バージョンごとにコードネームが付けられており、10.6はSnow Leopard、10.7はLion、10.8はMountain Lion、10.9はMavericksなどと呼ばれます。このコミットが行われた2013年時点では、Mac OS X 10.9 Mavericksが最新バージョンでした。
  • amd64, 386: これらはCPUアーキテクチャの名称です。
    • amd64: 64ビットのx86アーキテクチャを指します。IntelのCore iシリーズやAMDのRyzenシリーズなど、現代のほとんどのデスクトップ・ノートPCで使用されています。
    • 386: 32ビットのx86アーキテクチャを指します。古いPCや一部の組み込みシステムで使用されていました。Goはこれらのアーキテクチャ向けにコンパイルされたバイナリを提供しています。
  • gccXcode:
    • gcc (GNU Compiler Collection): 多くのプログラミング言語に対応したコンパイラ群です。Goのコンパイルには直接関係ありませんが、C/C++のコードをコンパイルするためにmacOS環境で必要となる場合があります。
    • Xcode: Appleが提供するmacOSおよびiOSアプリケーション開発のための統合開発環境 (IDE) です。Xcodeには、gccを含むCommand Line Toolsが含まれており、Goのビルドに必要なツールチェーンの一部を提供していました。

技術的詳細

このコミットの技術的な詳細は、Go言語のコンパイラやランタイムが、Mac OS Xの特定のバージョンに厳密に依存しているわけではないという点に集約されます。Goは、OSの基本的なシステムコールやライブラリインターフェースを利用して動作するため、OSのメジャーバージョンアップがあっても、後方互換性が保たれている限り、特別な対応なしに動作し続けることが一般的です。

以前の記述「Mac OS X 10.6/10.7」は、おそらくGoがこれらのバージョンで十分にテストされ、安定動作が確認されたことを示していたと考えられます。しかし、Goの継続的な開発とテストにより、それ以降のバージョンでも互換性が維持されていることが確認されたため、ドキュメントの記述をより汎用的な「Mac OS X 10.6 and above (10.6以降)」に変更することが適切と判断されました。

この変更は、Goのクロスプラットフォーム対応の堅牢性を示すものであり、特定のOSバージョンに強く依存しない設計思想を反映しています。ユーザーにとっては、Goが最新のmacOS環境でも問題なく動作するという安心感を提供し、開発環境の選択肢を広げることにつながります。

コアとなるコードの変更箇所

--- a/doc/install.html
+++ b/doc/install.html
@@ -51,7 +51,7 @@ proceeding. If your OS or architecture is not on the list, it's possible that
 <tr><td colspan="3"><hr></td></tr>
 <tr><td>FreeBSD 7 or later</td> <td>amd64, 386, arm</td> <td>Debian GNU/kFreeBSD not supported; FreeBSD/ARM needs FreeBSD 10 or later</td></tr>
 <tr><td>Linux 2.6.23 or later with glibc</td> <td>amd64, 386, arm</td> <td>CentOS/RHEL 5.x not supported; no binary distribution for ARM yet</td></tr>
-<tr><td>Mac OS X 10.6/10.7</td> <td>amd64, 386</td> <td>use the gcc<sup>&#8224;</sup> that comes with Xcode<sup>&#8225;</sup></td></tr>
+<tr><td>Mac OS X 10.6 and above</td> <td>amd64, 386</td> <td>use the gcc<sup>&#8224;</sup> that comes with Xcode<sup>&#8225;</sup></td></tr>
 <tr><td>Windows 2000 or later</td> <td>amd64, 386</td> <td>use mingw gcc<sup>&#8224;</sup>; cygwin or msys is not needed</td></tr>
 <tr><td>NetBSD 6 or later</td> <td>amd64, 386</td> <td></td></tr>
 </table>

コアとなるコードの解説

変更は doc/install.html ファイルの54行目にあたる部分です。

  • 変更前 (- の行):

    <tr><td>Mac OS X 10.6/10.7</td> <td>amd64, 386</td> <td>use the gcc<sup>&#8224;</sup> that comes with Xcode<sup>&#8225;</sup></td></tr>
    

    この行は、GoがMac OS X 10.6または10.7で動作し、amd64 および 386 アーキテクチャをサポートしていることを示していました。また、Xcodeに付属するgccを使用する必要がある旨が記載されています。

  • 変更後 (+ の行):

    <tr><td>Mac OS X 10.6 and above</td> <td>amd64, 386</td> <td>use the gcc<sup>&#8224;</sup> that comes with Xcode<sup>&#8225;</sup></td></tr>
    

    この行では、「Mac OS X 10.6/10.7」という記述が「Mac OS X 10.6 and above」に変更されています。これにより、GoがMac OS X 10.6以降のすべてのバージョンで動作することが明示されました。アーキテクチャのサポート (amd64, 386) とXcodeのgccに関する注意書きは変更されていません。

この一文字の変更は、Go言語のmacOSサポートに関する公式ドキュメントの正確性を向上させ、ユーザーがより新しいmacOS環境でもGoを安心して利用できることを明確にする重要な更新です。

関連リンク

参考にした情報源リンク

  • 特になし (コミット内容と差分から直接解説を生成しました)