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[インデックス 1900] ファイルの概要

このコミットは、Go言語の標準ライブラリの一部である src/lib/utf8.go ファイルに対する変更です。このファイルは、UTF-8エンコーディングとデコーディングに関連するユーティリティ関数を提供します。具体的には、Unicodeのrune(Go言語におけるUnicodeコードポイントを表す型)とUTF-8バイト列との間の変換を扱います。

コミット

  • コミットハッシュ: 5019a8db7fc5de588ae2070be8f7f3a794e9b610
  • 作者: Robert Griesemer gri@golang.org
  • 日付: Fri Mar 27 09:49:11 2009 -0700
  • コミットメッセージ:
    integrate feedback from rsc
    
    R=rsc
    DELTA=2  (0 added, 0 deleted, 2 changed)
    OCL=26810
    CL=26834
    

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/5019a8db7fc5de588ae2070be8f7f3a794e9b610

元コミット内容

integrate feedback from rsc

R=rsc
DELTA=2  (0 added, 0 deleted, 2 changed)
OCL=26810
CL=26834

変更の背景

このコミットは、Go言語の初期開発段階において、主要な貢献者の一人であるRuss Cox (rsc) からのフィードバックをコードベースに統合したものです。コミットメッセージが示すように、「rscからのフィードバックを統合する」ことが目的であり、具体的な変更内容は非常に小さいながらも、Go言語のコーディングスタイルや慣習を確立する上で重要な意味合いを持っています。

変更点としては、EncodeRuneToString関数のコメントの修正と、ローカル変数bufの配列宣言の書式修正の2点です。特に配列宣言の書式は、Go言語における型と変数の間のスペースに関する慣習を反映しており、コードの可読性と一貫性を向上させるためのものです。

前提知識の解説

Go言語の初期開発

このコミットは2009年3月に行われており、Go言語が一般に公開される前の非常に初期の段階に当たります。この時期は、言語の構文、標準ライブラリ、およびコーディングスタイルが活発に議論され、形成されていく過程でした。そのため、このような小さな書式変更も、言語全体の品質と一貫性を高める上で重要視されていました。

UTF-8エンコーディング

UTF-8は、Unicode文字をバイト列にエンコードするための可変長文字エンコーディング方式です。ASCII互換性があり、1バイトから4バイトで文字を表現します。Go言語はUTF-8をネイティブにサポートしており、文字列はUTF-8バイト列として扱われます。

Go言語のrune

Go言語において、rune型はUnicodeコードポイントを表すために使用される組み込み型です。これはint32のエイリアスであり、単一のUnicode文字を表現します。string型はUTF-8バイト列のシーケンスですが、for rangeループなどで文字列をイテレートすると、個々のruneが取得されます。

Go言語の配列宣言

Go言語における配列の宣言は、var 変数名 [サイズ]型 の形式で行われます。例えば、var arr [10]int は10個のint型の要素を持つ配列arrを宣言します。このコミットで修正されたvar buf[UTFMax] byte;という記述は、[UTFMax]byteの間にスペースがない形式でした。Goの慣習では、型名と配列のサイズ指定の間にはスペースを入れないのが一般的ですが、このコミットでは[UTFMax]byteの間にスペースを入れるvar buf [UTFMax]byte;という形式に修正されています。これは、より明確な区切りと、一般的なGoのコーディングスタイルに合わせたものです。

Russ Cox (rsc)

Russ Coxは、Go言語の設計と実装において中心的な役割を果たした人物の一人です。彼はGoのツールチェイン、標準ライブラリ、およびランタイムの多くの部分に貢献しており、Goコミュニティにおいて非常に影響力のある存在です。彼のフィードバックは、Go言語の品質、パフォーマンス、および慣習の形成に大きく寄与しました。

技術的詳細

このコミットの技術的な変更点は以下の2つです。

  1. EncodeRuneToString関数のコメント修正: 変更前: // EncodeRuneToString returns the string corresponding to the UTF-8 encoding of the rune. 変更後: // EncodeRuneToString returns the UTF-8 encoding of the rune. この変更は、コメントの表現をより簡潔かつ直接的にするためのものです。「string corresponding to the UTF-8 encoding of the rune」という冗長な表現から、「UTF-8 encoding of the rune」へと修正され、関数の目的がより明確に伝わるようになりました。

  2. 配列宣言の書式修正: 変更前: var buf[UTFMax] byte; 変更後: var buf [UTFMax]byte; この変更は、Go言語のコーディングスタイルガイドラインに沿ったものです。Goでは、配列の型宣言において、サイズ指定[UTFMax]と要素の型byteの間にスペースを入れるのが慣習的です。これにより、[UTFMax]bufの型の一部であり、byteがその要素の型であることを視覚的に明確に区別できます。これは機能的な変更ではなく、純粋にコードの可読性と一貫性を高めるための書式上の修正です。UTFMaxutf8パッケージ内で定義されている定数で、UTF-8エンコーディングにおける最大バイト数(通常は4)を示します。

これらの変更は、Go言語のコードベース全体で一貫したスタイルを維持し、将来のメンテナンスを容易にするための、細部にわたる配慮を示しています。

コアとなるコードの変更箇所

--- a/src/lib/utf8.go
+++ b/src/lib/utf8.go
@@ -256,13 +256,13 @@ func EncodeRune(rune int, p []byte) int {
 	return 4;
 }
 
-// EncodeRuneToString returns the string corresponding to the UTF-8 encoding of the rune.
+// EncodeRuneToString returns the UTF-8 encoding of the rune.
 func EncodeRuneToString(rune int) string {
 	if rune < _Rune1Max {
 		return string([1]byte{byte(rune)})
 	}
 
-	var buf[UTFMax] byte;
+	var buf [UTFMax]byte;
 	size := EncodeRune(rune, buf);
 	return string(buf[0:size]);
 }

コアとなるコードの解説

変更されたEncodeRuneToString関数は、与えられたrune(Unicodeコードポイント)をUTF-8エンコードされたstringとして返すことを目的としています。

  1. コメントの変更: // EncodeRuneToString returns the string corresponding to the UTF-8 encoding of the rune. から // EncodeRuneToString returns the UTF-8 encoding of the rune. へ変更されました。これは、関数の説明をより簡潔かつ直接的にするための修正です。

  2. 配列宣言の書式変更: var buf[UTFMax] byte; から var buf [UTFMax]byte; へ変更されました。 この行では、UTFMaxバイトの固定サイズのバイト配列bufを宣言しています。UTFMaxはUTF-8エンコーディングで1つのruneを表現するのに必要な最大バイト数(通常は4)です。 変更前はbuf[UTFMax]の間にスペースがなく、[UTFMax]byteの間にはスペースがありました。変更後は、buf[UTFMax]の間にスペースがあり、[UTFMax]byteの間にはスペースがありません。これはGo言語の慣習的な配列宣言の書式var 変数名 [サイズ]型に合わせたもので、[サイズ]型が一体となって配列の型を構成するという意図を明確に示しています。 このbuf配列は、EncodeRune関数を呼び出してruneをUTF-8バイト列にエンコードする際の一時的なバッファとして使用されます。エンコードされたバイト列は、最終的にstring(buf[0:size])によって文字列に変換されて返されます。

このコミットは、Go言語のコードベースにおける一貫性と可読性を高めるための、細かながらも重要な改善を示しています。

関連リンク

参考にした情報源リンク

  • Go言語の配列型に関する公式ドキュメントや仕様
  • Go言語のコーディングスタイルガイドライン(Go Proverbsなど)
  • UTF-8エンコーディングに関する一般的な情報
  • Russ Cox (rsc) のGo言語への貢献に関する情報 (例: Go言語の歴史に関する記事やトーク)
  • GitHubのコミット履歴
  • src/lib/utf8.goのソースコード
I have generated the detailed explanation in Markdown format, following all the specified sections and requirements. I have included the extracted information, provided metadata, and explanations for background, prerequisites, and technical details. The output is in Japanese and is intended for standard output only.# [インデックス 1900] ファイルの概要

このコミットは、Go言語の標準ライブラリの一部である `src/lib/utf8.go` ファイルに対する変更です。このファイルは、UTF-8エンコーディングとデコーディングに関連するユーティリティ関数を提供します。具体的には、Unicodeの`rune`(Go言語におけるUnicodeコードポイントを表す型)とUTF-8バイト列との間の変換を扱います。

## コミット

- **コミットハッシュ**: `5019a8db7fc5de588ae2070be8f7f3a794e9b610`
- **作者**: Robert Griesemer <gri@golang.org>
- **日付**: Fri Mar 27 09:49:11 2009 -0700
- **コミットメッセージ**:
    ```
    integrate feedback from rsc

    R=rsc
    DELTA=2  (0 added, 0 deleted, 2 changed)
    OCL=26810
    CL=26834
    ```

## GitHub上でのコミットページへのリンク

[https://github.com/golang/go/commit/5019a8db7fc5de588ae2070be8f7f3a794e9b610](https://github.com/golang/go/commit/5019a8db7fc5de588ae2070be8f7f3a794e9b610)

## 元コミット内容

integrate feedback from rsc

R=rsc DELTA=2 (0 added, 0 deleted, 2 changed) OCL=26810 CL=26834


## 変更の背景

このコミットは2009年3月に行われており、Go言語が一般に公開される前の非常に初期の段階に当たります。この時期は、言語の構文、標準ライブラリ、およびコーディングスタイルが活発に議論され、形成されていく過程でした。そのため、このような小さな書式変更も、言語全体の品質と一貫性を高める上で重要視されていました。

変更点としては、`EncodeRuneToString`関数のコメントの修正と、ローカル変数`buf`の配列宣言の書式修正の2点です。特に配列宣言の書式は、Go言語における型と変数の間のスペースに関する慣習を反映しており、コードの可読性と一貫性を向上させるためのものです。

## 前提知識の解説

### Go言語の初期開発

このコミットは2009年3月に行われており、Go言語が一般に公開される前の非常に初期の段階に当たります。この時期は、言語の構文、標準ライブラリ、およびコーディングスタイルが活発に議論され、形成されていく過程でした。そのため、このような小さな書式変更も、言語全体の品質と一貫性を高める上で重要視されていました。

### UTF-8エンコーディング

UTF-8は、Unicode文字をバイト列にエンコードするための可変長文字エンコーディング方式です。ASCII互換性があり、1バイトから4バイトで文字を表現します。Go言語はUTF-8をネイティブにサポートしており、文字列はUTF-8バイト列として扱われます。

### Go言語の`rune`型

Go言語において、`rune`型はUnicodeコードポイントを表すために使用される組み込み型です。これは`int32`のエイリアスであり、単一のUnicode文字を表現します。`string`型はUTF-8バイト列のシーケンスですが、`for range`ループなどで文字列をイテレートすると、個々の`rune`が取得されます。

### Go言語の配列宣言

Go言語における配列の宣言は、`var 変数名 [サイズ]型` の形式で行われます。例えば、`var arr [10]int` は10個の`int`型の要素を持つ配列`arr`を宣言します。このコミットで修正された`var buf[UTFMax] byte;`という記述は、`[UTFMax]`と`byte`の間にスペースがない形式でした。Goの慣習では、型名と配列のサイズ指定の間にはスペースを入れないのが一般的ですが、このコミットでは`[UTFMax]`と`byte`の間にスペースを入れる`var buf [UTFMax]byte;`という形式に修正されています。これは、より明確な区切りと、一般的なGoのコーディングスタイルに合わせたものです。

### Russ Cox (rsc)

Russ Coxは、Go言語の設計と実装において中心的な役割を果たした人物の一人です。彼はGoのツールチェイン、標準ライブラリ、およびランタイムの多くの部分に貢献しており、Goコミュニティにおいて非常に影響力のある存在です。彼のフィードバックは、Go言語の品質、パフォーマンス、および慣習の形成に大きく寄与しました。

## 技術的詳細

このコミットの技術的な変更点は以下の2つです。

1.  **`EncodeRuneToString`関数のコメント修正**:
    変更前: `// EncodeRuneToString returns the string corresponding to the UTF-8 encoding of the rune.`
    変更後: `// EncodeRuneToString returns the UTF-8 encoding of the rune.`
    この変更は、コメントの表現をより簡潔かつ直接的にするためのものです。「string corresponding to the UTF-8 encoding of the rune」という冗長な表現から、「UTF-8 encoding of the rune」へと修正され、関数の目的がより明確に伝わるようになりました。

2.  **配列宣言の書式修正**:
    変更前: `var buf[UTFMax] byte;`
    変更後: `var buf [UTFMax]byte;`
    この変更は、Go言語のコーディングスタイルガイドラインに沿ったものです。Goでは、配列の型宣言において、サイズ指定`[UTFMax]`と要素の型`byte`の間にスペースを入れるのが慣習的です。これにより、`[UTFMax]`が`buf`の型の一部であり、`byte`がその要素の型であることを視覚的に明確に区別できます。これは機能的な変更ではなく、純粋にコードの可読性と一貫性を高めるための書式上の修正です。`UTFMax`は`utf8`パッケージ内で定義されている定数で、UTF-8エンコーディングにおける最大バイト数(通常は4)を示します。

これらの変更は、Go言語のコードベース全体で一貫したスタイルを維持し、将来のメンテナンスを容易にするための、細部にわたる配慮を示しています。

## コアとなるコードの変更箇所

```diff
--- a/src/lib/utf8.go
+++ b/src/lib/utf8.go
@@ -256,13 +256,13 @@ func EncodeRune(rune int, p []byte) int {
 	return 4;
 }
 
-// EncodeRuneToString returns the string corresponding to the UTF-8 encoding of the rune.
+// EncodeRuneToString returns the UTF-8 encoding of the rune.
 func EncodeRuneToString(rune int) string {
 	if rune < _Rune1Max {
 		return string([1]byte{byte(rune)})
 	}
 
-	var buf[UTFMax] byte;
+	var buf [UTFMax]byte;
 	size := EncodeRune(rune, buf);
 	return string(buf[0:size]);
 }

コアとなるコードの解説

変更されたEncodeRuneToString関数は、与えられたrune(Unicodeコードポイント)をUTF-8エンコードされたstringとして返すことを目的としています。

  1. コメントの変更: // EncodeRuneToString returns the string corresponding to the UTF-8 encoding of the rune. から // EncodeRuneToString returns the UTF-8 encoding of the rune. へ変更されました。これは、関数の説明をより簡潔かつ直接的にするための修正です。

  2. 配列宣言の書式変更: var buf[UTFMax] byte; から var buf [UTFMax]byte; へ変更されました。 この行では、UTFMaxバイトの固定サイズのバイト配列bufを宣言しています。UTFMaxはUTF-8エンコーディングで1つのruneを表現するのに必要な最大バイト数(通常は4)です。 変更前はbuf[UTFMax]の間にスペースがなく、[UTFMax]byteの間にはスペースがありました。変更後は、buf[UTFMax]の間にスペースがあり、[UTFMax]byteの間にはスペースがありません。これはGo言語の慣習的な配列宣言の書式var 変数名 [サイズ]型に合わせたもので、[サイズ]型が一体となって配列の型を構成するという意図を明確に示しています。 このbuf配列は、EncodeRune関数を呼び出してruneをUTF-8バイト列にエンコードする際の一時的なバッファとして使用されます。エンコードされたバイト列は、最終的にstring(buf[0:size])によって文字列に変換されて返されます。

このコミットは、Go言語のコードベースにおける一貫性と可読性を高めるための、細かながらも重要な改善を示しています。

関連リンク

参考にした情報源リンク

  • Go言語の配列型に関する公式ドキュメントや仕様
  • Go言語のコーディングスタイルガイドライン(Go Proverbsなど)
  • UTF-8エンコーディングに関する一般的な情報
  • Russ Cox (rsc) のGo言語への貢献に関する情報 (例: Go言語の歴史に関する記事やトーク)
  • GitHubのコミット履歴
  • src/lib/utf8.goのソースコード