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[インデックス 19393] ファイルの概要

このコミットは、Go 1.3のリリースノートドキュメント(doc/go1.3.html)におけるSolarisサポートに関する記述の微調整を目的としています。具体的には、「illumosと同等」という表現を「illumosが必要」という表現に修正し、Solarisのバージョン要件をより正確に伝えるように変更されています。

コミット

commit 5b76f0ce3c705ffec0c22d38281a717de6f21af9
Author: Aram Hăvărneanu <aram@mgk.ro>
Date:   Mon May 19 08:02:07 2014 -0700

    doc/go1.3.html: minor tweak of Solaris wording

    Discussion here: https://golang.org/cl/100490044/#msg14

    LGTM=r
    R=r
    CC=golang-codereviews
    https://golang.org/cl/98350043

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/5b76f0ce3c705ffec0c22d38281a717de6f21af9

元コミット内容

doc/go1.3.html: minor tweak of Solaris wording

Discussion here: https://golang.org/cl/100490044/#msg14

LGTM=r
R=r
CC=golang-codereviews
https://golang.org/cl/98350043

変更の背景

Go 1.3では、amd64アーキテクチャ上でのSolarisに対する実験的なサポートが導入されました。これに伴い、リリースノートであるdoc/go1.3.htmlにその旨が記載されました。しかし、当初の記述「illumosを使用し、Solaris 11以降と同等」という表現が、illumosとSolaris 11の厳密な関係性において誤解を招く可能性がありました。

illumosはOpenSolarisのオープンソースな継続プロジェクトであり、Oracle Solaris 11はOracle社が開発・提供するプロプライエタリなOSです。両者は共通のSolarisの系譜を持ちますが、完全に同等ではありません。このコミットは、この表現の曖昧さを解消し、Go 1.3がSolaris上で動作するために「illumosまたはSolaris 11以降が必要である」という事実をより正確に伝えるために行われました。

この変更は、Goのドキュメントの正確性を高め、ユーザーがGoをSolaris環境で利用する際の混乱を避けることを目的としています。

前提知識の解説

  • Go 1.3: Go言語の特定のバージョン。このバージョンでは、パフォーマンスの向上、実装作業の強化、そして新しいオペレーティング環境へのサポート拡大に焦点が当てられました。Solarisサポートもその一環として導入されました。
  • Solaris: 元々はSun Microsystemsが開発し、現在はOracleが所有するUnixベースのオペレーティングシステムです。高いスケーラビリティと、DTrace、ZFS、Zonesといった先進的な機能で知られています。
  • illumos: OpenSolarisプロジェクトのオープンソースな継続として2010年に開発が始まったUnixベースのオペレーティングシステムです。OracleがOpenSolarisプロジェクトを終了した後、コミュニティによってオープンソースのSolarisを維持・発展させるために立ち上げられました。OpenIndiana、SmartOS、OmniOSなどの様々なillumosディストリビューションが存在します。
  • amd64: 64ビットのx86アーキテクチャを指します。Go 1.3のSolarisサポートはこのアーキテクチャに限定されていました。
  • CL (Change List): Goプロジェクトにおけるコードレビューシステム(Gerrit)で使われる用語で、一連の変更をまとめたものです。コミットメッセージに記載されているhttps://golang.org/cl/100490044は、この変更に関するコードレビューの議論ページへのリンクです。

技術的詳細

このコミットの技術的な変更は、doc/go1.3.htmlというHTMLドキュメント内のテキストの修正に限定されます。Goコンパイラやランタイムのコード自体には変更はありません。

変更点は、Solarisサポートに関する記述の微調整であり、具体的には以下の行が修正されました。

変更前: Go 1.3 now includes experimental support for Solaris on the <code>amd64</code> (64-bit x86) architecture. It uses illumos, equivalent to Solaris 11 or above.

変更後: Go 1.3 now includes experimental support for Solaris on the <code>amd64</code> (64-bit x86) architecture. It requires illumos, Solaris 11 or above.

この変更は、uses illumos, equivalent to(illumosを使用し、同等)という表現をrequires illumos,(illumosが必要)という表現に置き換えることで、Go 1.3がSolaris上で動作するための前提条件をより明確にしています。これにより、illumosがSolaris 11と完全に同等ではないという技術的なニュアンスが正確に伝わるようになります。

コードレビューの議論(CL 100490044)では、この「equivalent to」という表現が問題視され、illumosがSolaris 10から派生していること、そしてSolaris 11と厳密には同等ではないことが指摘されました。この修正は、その指摘を受けてドキュメントの正確性を向上させるためのものです。

コアとなるコードの変更箇所

--- a/doc/go1.3.html
+++ b/doc/go1.3.html
@@ -89,7 +89,7 @@ Go 1.3 now includes experimental support for Plan 9 on the <code>386</code> (32-\n <h3 id=\"solaris\">Support for Solaris</h3>\n \n <p>\n-Go 1.3 now includes experimental support for Solaris on the <code>amd64</code> (64-bit x86) architecture. It uses illumos, equivalent to Solaris 11 or above.\n+Go 1.3 now includes experimental support for Solaris on the <code>amd64</code> (64-bit x86) architecture. It requires illumos, Solaris 11 or above.\n </p>\n \n <h2 id=\"memory\">Changes to the memory model</h2>

コアとなるコードの解説

このコミットにおけるコアとなるコードの変更は、doc/go1.3.htmlファイル内の1行のテキスト修正です。

具体的には、89行目から始まるSolarisサポートに関する段落において、以下の変更が行われました。

  • - Go 1.3 now includes experimental support for Solaris on the <code>amd64</code> (64-bit x86) architecture. It uses illumos, equivalent to Solaris 11 or above.
    • この行が削除されました。
  • + Go 1.3 now includes experimental support for Solaris on the <code>amd64</code> (64-bit x86) architecture. It requires illumos, Solaris 11 or above.
    • この行が追加されました。

この変更により、「It uses illumos, equivalent to Solaris 11 or above.」(illumosを使用し、Solaris 11以降と同等)という表現が、「It requires illumos, Solaris 11 or above.」(illumos、Solaris 11以降が必要)という表現に置き換えられました。

この修正は、Go 1.3がSolaris環境で動作するためにillumosまたはSolaris 11以降が必要であるという条件をより正確に記述するためのものです。特に、「equivalent to」(同等)という言葉が削除されたことで、illumosとSolaris 11が完全に同一ではないという事実が反映され、ドキュメントの技術的な正確性が向上しています。

関連リンク

  • Go 1.3 Release Notes (公式ドキュメント): このコミットが修正しているドキュメントの最終版は、Go 1.3の公式リリースノートとして公開されています。
  • Go Project Code Review (Gerrit): https://golang.org/cl/100490044 は、この変更に関する具体的な議論が行われたコードレビューページです。

参考にした情報源リンク