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[インデックス 19426] ファイルの概要

このコミットは、Go言語の標準ライブラリである database/sql/driver パッケージ内の driver.go ファイルにおけるコメントの誤りを修正するものです。具体的には、Stmt インターフェースの Query メソッドに関するコメント内で、誤って Exec と記述されていた箇所を Query に訂正しています。これは機能的な変更ではなく、ドキュメンテーションの正確性を向上させるための修正です。

コミット

コミットハッシュ: 7d4cb4d63f8a0039d5c4ecdfcc03c5de231ecfd4 作者: Ian Lance Taylor iant@golang.org コミット日時: 2014年5月21日 水曜日 06:48:41 -0700 コミットメッセージ:

database/sql/driver: correct method name in comment

Fixes #8061.

LGTM=crawshaw
R=golang-codereviews, crawshaw
CC=golang-codereviews
https://golang.org/cl/93520046

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/7d4cb4d63f8a0039d5c4ecdfcc03c5de231ecfd4

元コミット内容

database/sql/driver: correct method name in comment

Fixes #8061.

LGTM=crawshaw
R=golang-codereviews, crawshaw
CC=golang-codereviews
https://golang.org/cl/93520046

変更の背景

この変更は、database/sql/driver パッケージの driver.go ファイル内のコメントに存在する誤字を修正するために行われました。Stmt インターフェースの Query メソッドの説明において、本来 Query メソッドについて言及すべき箇所で、誤って Exec メソッドの名前が記述されていました。このようなコメントの誤りは、コードを理解しようとする開発者にとって混乱を招く可能性があるため、正確なドキュメンテーションを維持するために修正されました。

コミットメッセージには Fixes #8061 と記載されていますが、公開されているGoのIssueトラッカーではこのIssue番号に関する情報を見つけることができませんでした。これは、非常に古いIssueであるか、あるいは内部的なトラッキング番号である可能性が考えられます。しかし、変更内容自体はコメントの修正という明確なものであり、その目的はコードの可読性と正確性を向上させることにあります。

前提知識の解説

このコミットを理解するためには、Go言語の database/sql パッケージとその driver パッケージに関する基本的な知識が必要です。

  • database/sql パッケージ: Go言語でSQLデータベースを操作するための標準パッケージです。このパッケージは、データベースドライバーに依存しない汎用的なインターフェースを提供します。開発者はこのパッケージを通じて、様々なデータベース(MySQL, PostgreSQL, SQLiteなど)に対して統一された方法でアクセスできます。
  • database/sql/driver パッケージ: database/sql パッケージが提供するインターフェースを実装するための、データベースドライバーが満たすべきインターフェースを定義しています。データベースドライバーは、この driver パッケージで定義されたインターフェースを実装することで、database/sql パッケージと連携できるようになります。
  • driver.Stmt インターフェース: プリペアドステートメント(Prepared Statement)を表すインターフェースです。SQLクエリを事前に準備し、後で異なるパラメータで複数回実行するために使用されます。これにより、SQLインジェクション攻撃を防ぎ、クエリのパフォーマンスを向上させることができます。
    • Exec(args []Value) (Result, error) メソッド: Stmt インターフェースの一部で、行を返さないSQLクエリ(例: INSERT, UPDATE, DELETE, CREATE TABLE など)を実行するために使用されます。実行結果として、影響を受けた行数や自動生成されたIDなどの情報を含む Result インターフェースを返します。
    • Query(args []Value) (Rows, error) メソッド: Stmt インターフェースの一部で、行を返すSQLクエリ(例: SELECT)を実行するために使用されます。実行結果として、クエリによって返された行をイテレートするための Rows インターフェースを返します。

このコミットは、これら ExecQuery メソッドの役割に関するコメントの記述が、実際のメソッド名と一致していなかった点を修正しています。

技術的詳細

このコミットは、src/pkg/database/sql/driver/driver.go ファイル内の Stmt インターフェースの定義部分に焦点を当てています。

Stmt インターフェースは、データベースドライバーがプリペアドステートメントを実装する際に満たすべき契約を定義しています。このインターフェースには、ExecQuery という2つの主要なメソッドがあります。

変更前のコードでは、Query メソッドのコメントが以下のように記述されていました。

// Exec executes a query that may return rows, such as a
// SELECT.
Query(args []Value) (Rows, error)

ここで問題となっていたのは、コメントの冒頭が // Exec executes a query... となっており、続く Query(args []Value) (Rows, error) という実際のメソッド名と一致していなかった点です。Exec メソッドは通常、行を返さない操作(INSERT, UPDATEなど)に使用され、Query メソッドは行を返す操作(SELECTなど)に使用されます。コメントが Exec と記述されているにもかかわらず、その下に Query メソッドのシグネチャが続いているため、読者に混乱を与える可能性がありました。

このコミットは、このコメントの誤りを修正し、Query メソッドのコメントが正しく Query メソッドについて説明するように変更しました。

コアとなるコードの変更箇所

--- a/src/pkg/database/sql/driver/driver.go
+++ b/src/pkg/database/sql/driver/driver.go
@@ -134,7 +134,7 @@ type Stmt interface {
 	// as an INSERT or UPDATE.
 	Exec(args []Value) (Result, error)
 
-	// Exec executes a query that may return rows, such as a
+	// Query executes a query that may return rows, such as a
 	// SELECT.
 	Query(args []Value) (Rows, error)
 }

コアとなるコードの解説

上記の差分は、src/pkg/database/sql/driver/driver.go ファイルの137行目にあたる部分の変更を示しています。

  • - // Exec executes a query that may return rows, such as a
    • これは変更前の行です。Query メソッドのコメントであるにもかかわらず、Exec という単語で始まっています。これは誤りです。Query メソッドは SELECT のように行を返すクエリを実行するために使用されます。
  • + // Query executes a query that may return rows, such as a
    • これは変更後の行です。ExecQuery に修正されています。これにより、コメントがその下の Query メソッドのシグネチャと正しく対応するようになりました。

この修正は、コードの動作には一切影響を与えません。これは純粋にドキュメンテーションの修正であり、Goの database/sql/driver パッケージを使用する開発者が、Stmt インターフェースの Query メソッドの役割をより正確に理解できるようにするためのものです。コメントの正確性は、特にライブラリやフレームワークのような共有されるコードベースにおいて、非常に重要です。

関連リンク

参考にした情報源リンク

  • Go言語の公式ドキュメント (database/sql および database/sql/driver パッケージ)
  • GitHubのGoリポジトリのコミット履歴
  • Go言語のIssueトラッカー (一般的な検索)
  • Go言語のプリペアドステートメントに関する一般的な知識