KDOC 215: 運動習慣を身につけるヒント

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  • 作成
    • 2024-08-10 貴島
  • レビュー
    • 2024-08-25 貴島

概要

今までの人生で、運動習慣を定着できたことがなかった。まれに頑張ろう、と思い立って1は走りに行ったり、筋トレするのだが、すぐ辞めていた。積み重ねた失敗体験から、やろうと思い立つことさえなくなっていた。運動の方法論や器具ではなく、いかに運動を継続するか、ということが一番の問題だったが、どうすればいいのかわからなかった。

今、運動習慣が1ヶ月続いている。これは新記録である。今の自分なら、「1ヶ月運動を続けるコツ」を胸を張って書ける。うまくいったのはなぜか考える。

状況を変えるきっかけになったのはKDOC 197: 『プリズナー・トレーニング』だった。自重によるトレーニングを解説した本だ2。体を6部位ごとに分け、各10ステップのトレーニングを紹介している。

トレーニングそのものというか、マインドについて多くの紙幅が割かれている。継続するための示唆に富んでいるように見えた。

  • マイクロステップ

    誰でも筋トレと聞いて思いつくように、例えばいきなり腕立て伏せをやったりしない。ステップ1は壁に対して腕立てをして、かける体重の少ないトレーニングから始まる。正しい姿勢でやることで、それでもかなり難しいことがわかる。適切な負荷をかけた状態で、手抜きなく運動できているという成功体験を積み重ねられる。前よりもできるようになっているのを感じやすい。いきなり腕立て伏せをできるようになるのは実はとてもハードルが高い。なかなか進捗を感じにくいので、成果が出る前に辞めてしまう。

  • ステップを完璧にしてから進む

    本で何度も強調されていた。ステップを完全に苦なくできるようになるまで、次のステップには進まない。前のステップで体ができていないとただしいトレーニングができず、怪我につながる。ただしく負荷がかけられず、得られる成果が少なくなる。失敗体験につながるので前のトレーニングをマスターしてから進む。

  • シンプルなメニュー

    1つの部位で同時に複数のステップのトレーニングをやらないので、1日1トレーニングのようにシンプルになる3。メニューのやり方をただしく理解するのに集中できる。時間がなくても無理なくできる。

  • わかりやすいゴール

    トレーニングは機能性を発揮できるようになるのを目的としている。数年かかるであろうトレーニングの最後のステップは大道芸じみた超絶技である。〜キロ挙げる、より現実的で理解しやすい。

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Footnotes:

1

映画とかで影響を受けて始める、という安直なパターンが多かった。ノリでやっているので、当然3日で辞めてしまう。

2

過去流行したらしいが、全然知らなかった。今さら感がありそうで、怖い。

3

スケジュールの立て方にもよる。本ではスケジュールの立て方まで示している。