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[インデックス 12978] ファイルの概要

このコミットは、Goプログラミング言語のバージョン1.0.1をタグ付けするためのものです。具体的には、Mercurialバージョン管理システムで使用される.hgtagsファイルを更新し、go1.0.1という新しいタグと、その時点でのreleaseタグを特定のコミットハッシュに関連付けています。これは、Go 1.0の最初のパッチリリースを公式にマークし、プロジェクトのバージョン履歴に記録する標準的な手順でした。

コミット

  • コミットハッシュ: 4d0bb13be30b3c116fcd94ce9ad093b1aa6ffe13
  • 作者: Andrew Gerrand adg@golang.org
  • 日付: 2012年4月26日 木曜日 12:34:30 -0700

GitHub上でのコミットページへのリンク

https://github.com/golang/go/commit/4d0bb13be30b3c116fcd94ce9ad093b1aa6ffe13

元コミット内容

tag go1.0.1

R=golang-dev, rsc
CC=golang-dev
https://golang.org/cl/6125048

変更の背景

このコミットは、Go 1.0.1のリリースプロセスの一環として行われました。Go 1.0.1は、Go 1の最初の安定版リリースであるGo 1.0に対するパッチリリースであり、主にバグ修正と安定性の向上を目的としていました。Goプロジェクトは、Go 1のリリース以降、後方互換性を非常に重視しており、パッチリリースは既存のコードベースに影響を与えることなく、重要な修正を提供するために不可欠です。

当時、GoプロジェクトはMercurialをバージョン管理システムとして使用しており、.hgtagsファイルは公式リリースや重要な開発マイルストーンをタグ付けするための中心的なメカニズムでした。このコミットは、Go 1.0.1のリリースポイントを正式に記録し、開発者が特定の安定バージョンに簡単にアクセスできるようにするために行われました。

前提知識の解説

Goのリリースサイクル

Goプログラミング言語は、約6ヶ月ごとにメジャーリリースを行うという予測可能なリリースサイクルを持っています。各リリースサイクルは、新機能の開発期間と、バグ修正と安定化に焦点を当てる「リリースフリーズ」期間に分けられます。メジャーリリース後も、必要に応じてマイナーバージョン(パッチリリース)が発行され、これらは主に重要なバグ修正やセキュリティ脆弱性への対応のために行われます。Go 1.0.1はこのマイナーリリースに該当します。

Go 1の互換性保証

Go 1は、Go言語の安定性と長期的な互換性を確立するための重要なマイルストーンでした。Go 1のリリース以降、Goチームは「Go 1で書かれたコードは、Go 1.xのすべての将来のリリースでコンパイルされ、実行され続ける」という強力な後方互換性保証を維持しています。これは、Goエコシステム全体の安定性と信頼性を確保するために極めて重要です。Go 1.0.1のようなパッチリリースは、この互換性保証を維持しつつ、発見された問題を修正するために不可欠な役割を果たします。

.hgtagsファイルとMercurial

.hgtagsファイルは、分散型バージョン管理システムであるMercurialにおいて、バージョン管理されたタグを保存するために使用される特殊なファイルです。Gitにおけるタグと同様に、特定のコミット(MercurialではチェンジセットID)に意味のある名前(タグ)を付けるために使われます。.hgtagsファイル内のタグはリポジトリの履歴の一部として扱われ、他のファイルと同様にバージョン管理され、マージされます。

Goプロジェクトは、2014年後半にGitに移行するまで、Mercurialを主要なバージョン管理システムとして使用していました。そのため、Goの初期のコミット履歴には、Mercurialの慣習に従った.hgtagsファイルの変更が多数見られます。このファイルは、コミットハッシュとそれに対応するタグ名のペアをリスト形式で保持します。

技術的詳細

このコミットは、GoプロジェクトのMercurialリポジトリにおける.hgtagsファイルを直接変更しています。このファイルは、特定のチェンジセットID(コミットハッシュに相当)と、それに関連付けられたタグ名を記録する役割を担っています。

変更内容は以下の通りです。

  1. 新しい行 0ffb290037784a90dc5d8878bfeda18d417213e2 go1.0.1 が追加されました。これは、0ffb290037784a90dc5d8878bfeda18d417213e2 というチェンジセットIDに go1.0.1 というタグを関連付けています。このチェンジセットIDは、Go 1.0.1のリリース時点でのコードベースの最終状態を表します。
  2. 既存の行 920e9d1ffd1f46665dd152aa9cf3c0f17d68dd88 release が削除され、新しい行 0ffb290037784a90dc5d8878bfeda18d417213e2 release が追加されました。これは、releaseタグが以前のチェンジセットIDから、Go 1.0.1のチェンジセットIDに更新されたことを意味します。これにより、releaseタグは常に最新の安定版リリースを指すように維持されます。

この操作は、Mercurialのhg tagコマンドによって自動的に行われることが一般的です。hg tagコマンドは、指定されたタグを現在のリビジョン(または指定されたリビジョン)に関連付け、その変更を.hgtagsファイルに書き込み、その変更を自動的にコミットします。

コアとなるコードの変更箇所

diff --git a/.hgtags b/.hgtags
index eefd3222b3..0108c515ab 100644
--- a/.hgtags
+++ b/.hgtags
@@ -111,4 +111,5 @@ bce220d0377405146527ab9478867cbc572a6886 weekly.2012-03-22
 dc5e410f0b4c32ab11dc992593a2bcf5f607381b weekly.2012-03-27
 dc5e410f0b4c32ab11dc992593a2bcf5f607381b weekly
 920e9d1ffd1f46665dd152aa9cf3c0f17d68dd88 go1
-920e9d1ffd1f46665dd152aa9cf3c0f17d68dd88 release
+0ffb290037784a90dc5d8878bfeda18d417213e2 go1.0.1
+0ffb290037784a90dc5d8878bfeda18d417213e2 release

コアとなるコードの解説

上記のdiffは、.hgtagsファイルに対する具体的な変更を示しています。

  • -920e9d1ffd1f46665dd152aa9cf3c0f17d68dd88 release: この行は削除されました。これは、以前のreleaseタグが指していたコミットハッシュが920e9d1ffd1f46665dd152aa9cf3c0f17d68dd88であったことを示しています。
  • +0ffb290037784a90dc5d8878bfeda18d417213e2 go1.0.1: この行が新しく追加されました。これにより、go1.0.1というタグが、コミットハッシュ0ffb290037784a90dc5d8878bfeda18d417213e2に正式に関連付けられました。このハッシュは、Go 1.0.1のリリースに対応するコードの状態を表します。
  • +0ffb290037784a90dc5d8878bfeda18d417213e2 release: この行も新しく追加されました。これにより、releaseタグが、Go 1.0.1のコミットハッシュ0ffb290037784a90dc5d8878bfeda18d417213e2を指すように更新されました。これは、releaseタグが常に最新の安定版リリースを指すという慣例に従ったものです。

これらの変更は、Go 1.0.1のリリースをプロジェクトのバージョン履歴に永続的に記録し、開発者やユーザーが特定の安定バージョンを簡単に参照できるようにするための、シンプルかつ重要なステップでした。

関連リンク

参考にした情報源リンク